琴音「愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ」

先月末に、琴音さん本人から、書店にメッセージを頂きました。簡単にいえば販促ですね。
「フーガ」は去年、日本ファンタジーノベル大賞を辞退した作品でした。私はというと、受賞したことも辞退したことも知っていました。辞退を知ったのは、確か粕谷知世さんのブログ(はてダ)で、その時になんでだろうと思いちょっと調べたっけ。
その後、無事出版されたものの、出版社がライブドアパブリッシングだったため、あの事件のおかげでプロモが全てキャンセルになったので、「協力してもらえませんか?」というご依頼でした。
はじめは「気の毒」。次は、「なんでウチ?」。あんまり、私のとこの品揃えには合わない気もするけどね。多分、沢山の人に、同じ文面を送ったんだろうな〜と思いました。その実はどうなんでしょうか。
で、次に読むかどうか決めなければならない。生憎、図書館には(県にも市にも)無い。でも、販促ですから、ノルのならば早い方がいいだろうから、図書館の入荷を待ってるのはちょっとね。結局、滅多なことで購入には至らない私ですが、公式HPや公式ブログなどを見た(斜め読みですが)結果、購入することに。
今回の購入場所は、図書券があったのでe−honで。でも受け取りに行ったときに書棚を見たら、1冊ですがちゃんと置いてありました。
で、読みました。店にも並べました。こんな場末に訪れる人は少ないですが、私が協力できるのはこれくらいです。

それにしても、作者さん自ら宣伝活動をしなければならないとは。早くなんとかなって、次回作に取り組んでもらいたいものです。

愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ

愛をめぐる奇妙な告白のためのフーガ

なんて感想書いたらいいのだろう。ファンタジーというより純文学。
愛って実は単純なのではないかと思うのです。ただただ「愛している」。これは愛のことを言葉で伝えた小説。とても力強く。
琴音さんによると、いろいろ仕掛けがあるそうですが、物を知らない私にはちっともわかりませんでした。
その謎が明かされるのは、ブログか、攻略本か?いずれにしてもそれを楽しみに、ちまちま読み続けたいな。・・・つーわけだから、借りて読む本ではないかも。
・・・
人に勧めるのは、難しいかな。
ユーコちゃんは、絶対駄目。琴音さんのブログ見るのも駄目ね。

書店のレヴュー

死んだ友人が残した地図を頼りに訪ねたアパートで、私は客の告白を聞く「聞き屋」になることになった。◆暴力と性で満たされた街。他に行き場のない人たち。過去の傷のために感情を忘れた主人公は、葉(イップ)と出会い本当の愛を見つける。そして告白を聞くうちに、「悲しい」「切ない」と次第に感情を取り戻していく。◆不思議な作品だった。告白で語られるのは愛で、愛はそれぞれに様々な形を持って積み重ねられていき、最後に爆発するかのように叩きつけられる。帯には「純愛小説」の文字が。それは偽りではないけれど生半可な気持ちではこの作品の愛は到底理解できないと思われる。覚悟して読まれたし。そう考えると、たんなる娯楽として読める万人受けする作品ではないので★4つか。06/02/15★★★★