「流れ星におねがい」森絵都。

流れ星におねがい (フォア文庫)

流れ星におねがい (フォア文庫)

久方ぶりのフォア文庫。これは完全に児童向けですね。短い&イラストいっぱい。
ああ、でもすっごく感動した。森絵都作品の中で一番かもよ。
無理矢理リレーの選手にさせられちゃった桃子(小4)が特訓して優勝してしまう、ま、ベタな話ではありますが、脇役で冒頭にちょこっと登場する仙さん(用務員さん)が非常に重大な役割を担っているのです。
この方が、とてもよいです。こういう人に私はなりたい。
ラストもとっても良い。子どもの声をキチンと受け止めてくれる校長先生も最高。

世の中、いいことばかりではないし、いい人ばかりでもない。この本でも、辛い事、悲しい事を桃子は体験している。でもそれをキッチリ受け止めてこそ、みる幸せもあるんだよ、と、読んだ小学生、わかるかな…褒めてばかりで、スイマセンね。でも本当に良い本だったから。

書店のレヴュー

もうだれも、流れ星の話を夢物語だなんて、いえなかった。◆小学4年生の桃子は、運動が苦手なのに運動会のリレーの選手に選ばれてしまい困り果てていると、用務員の仙さんが励ましてくれた。一念発起した桃子はその日から猛特訓する事に…◆この本は小学生向けなのでしょうけど、大人が読んでも感銘を受ける事ができる作品だと思います。努力するのは無駄ではないこと、一面しか見ないで人を判断してはいけないこと、子ども達を思う大人の暖かい眼差しの尊さ。色々な事を改めて気付かせてくれました。07/02/07★★★★