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能登のうみやまブシ(西山郷史)

2018年-12月-30日-Sun

『生活の中の真宗』(仮題)―『蓮如と真宗行事』以降に書いた真宗に関する諸論・報告・新聞記事など

| 16:44



妙好人千代尼』を出版してから、ほぼ一年経った。
昨年の11月には、
同書に書いたあとがきの間に、
次のような、あとがきを書いていた。
私的なことを、若干公にしたために省いたところである
その部分を引用形式で紹介する。

あとがき

 ・・・・・・
 人が去り、行事の日数が少なくなると、法座で語られていた話を聞くことが出来なくなります。少し前までは、「他国坊主に国侍」といわれたように、全国を布教しておいでる布教使(「お客さん」と言います)さんが、お寺に泊まりこんで布教なさいました。不審が生ずればじっくりお客さんに問うことができ、また長い説教の日々に、うなずく瞬間が訪れることもあったでしょう。
 一気に時代が変わり、一ヶ月のお参りなら、必ず触れられたであろう法座の主人公たちが語られることも減りました。これまで聞き学んだひとりとして、なんとか相続していかなければ…の思いもあって、この書を著しました。千代尼はまさに、法話、平生の信心話、御示談における主人公だったのですから…。

その後の執筆ー真宗関係

『蓮如と真宗行事』以降も、次の文を書きました。
中島町史』『根上町史』
現代に生きる蓮如」(早島鏡正編『蓮如のすべて』新人物往来社)、
蓮如道、
「蓮如習俗論」(『講座蓮如』第二巻、平凡社)、
羽咋鹿島の御崇敬」(『石川祭り・行事』石川県教育委員会)、
『図説七尾市史』、
※前出『蓮如上人伝承』、
「死・葬送・墓制資料集成東日本編2石川県」(国立歴史民俗博物館)、
書評日本史の中の女性仏教』(『宗教民俗研究』)、
共同体とお年寄り」(『老熟の力』早稲田大学出版)、
農民暮らし年中行事」(『石川歴史館』)、
「御消息とその時代ー近世を中心にー」(真宗大谷派能登教区『御消息調査報告』将次法
報恩講」(精選日本民俗辞典)、
「斎」(日本民俗小辞典 死と葬送)、
「節談説教」(『石川県の民俗芸能』石川県教育委員会)、
『新修門前町史』、
書評「蓮如」、
済度される鬼神ー続き因縁話の世界ー」(『説話論集』第16集)、
「真宗門徒の日々ー民俗語彙は何を明らかにし得たかー」(『宗教民俗学研究』)」、
江戸初期の在家仏」、
親鸞聖人越後への道ー臼ヶ峰」、
貴族らも和歌追慕・親鸞聖人五百五十回忌」、
「一刎(ひとはね)蓮如道」。
 他に、真宗寺院が七カ寺関わっている能登国三十三観音に関して、
「能登国三十三観音巡礼」(真野俊和編集、講座『日本の巡礼』第三巻、雄山閣)、
「能登国三十三観音巡礼の道」(『信仰の道』石川県教育委員会)、
「能登国観音札所 紀行」(『能登仏像紀行』石川県立歴史博物館)、
『能登国三十三観音のたび』(北國新聞社)、
報恩講満座相撲を取り上げた「能登の暮らしに息づく相撲」(『北國文華』六七号)
などを発表しました。
 その中でも、御消息論、
説教話成立考、
民俗語彙と門徒の生活、
盆踊り唄(高梨一美さんとやりとりした「目連尊者」、未翻刻の「歓喜嘆」、真宗安心を歌った盆踊り歌など)などは、一つにまとめになければならないと思っています。

臥龍山臥龍文庫

出版元を「臥龍文庫」としました。当寺の山号です。
康治二年(一一四三)、源季(すえかね)兼が所領を皇嘉門院聖子寄進し若山荘が成立しました。聖子の異母弟に親鸞聖人のお髪剃りをした慈鎮和尚法然上人の弟子で上人が「選択(せんじやく)本願念仏集」を著すきっかけを作った月輪殿・九条兼実法名円照)があり、若山荘は、その九条兼実が実質的管理者でした。のち一族日野家支配します。いわば浄土教を支えた勢力ひとつに若山庄があったわけで、そこで生産されたのが珠洲古陶(ことう)(珠洲焼)です。
 私は平成八年から八年間、珠洲焼資料館館長を務めさせていただきましたが、いつも、珠洲焼(珠洲古陶)が親鸞聖人から蓮如上人の時代に焼かれた古陶であること、この陶器日本海側の北半分に流通しており、人々の行き来があった海の道を想像しながら館へ通ったものです。
 荘園の末期には、蓮如上人が猶(ゆう)子(し)となる広橋兼郷(かねさと)が領有します。
 その若山荘の中心・飯田郷の城山から春日山阿弥陀山に連なるなだらかな山なみが臥龍山で、西勝寺は飯田城主を大旦那とする光福庵を元としており、幸福庵開基・慈寂は文治二年(一一八六)三月五日寂となっています。

 がむしゃらに働いてきた世代が、故郷に求める光景の一つに、親や祖父母に連れられて参った真宗行事の場・本堂があるはずです。頑張ってきたのだから、お寺参りをし、ゆったりと妙好人の話でも聞こうかと思い出したものの、妙好人を語りあう「場」が見えにくいのでしたら、本によって「場」を提供すればいい。本堂でも、野、山、海辺、ベッド、どこもが「今現在説法」(阿弥陀経)の「場」です。
(以下別文)ようやく足元の「臥龍文庫」から、一歩、踏み出させていただきました。
平成二十九年(二〇一七)十一月

『妙好人千代尼』は全文書き下ろしなので、それから、すなわち『蓮如と真宗行事』以降、ほぼ30年間に書いた文を探し出すことは難かしくなっている。

仏事を取り巻く環境はその間に大きく変化し、失われ忘れ去られようとしている行事なども多い。
取りあえず、私が関わった行事、それをまとめた報告文は私が整理し、展望も含めて今後へつなげていくべきだはないか・・・・・・。

ということで、作業―古いモノはコピーそして同書式でプリントアウト出来るように
ーの作業を始めだしている。

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『蓮如と真宗行事』
1990(平成2)年8月10日刊、オリエントブックスシリーズ木耳
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『蓮如と真宗行事―能登の宗教民俗―』
1998(平成10)年3月31日、オリエントブックスの再刊
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『蓮如上人と伝承』
1998(平成10)年12月25日
金沢東別院、※絶版

仮題『生活の中の真宗』

あとがきで触れたように,
これら諸本の間、
すなわち、
1990年2018年に発表した真宗論・報告・新聞記事など。

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『妙好人 千代尼』
2018(平成30)年1月20日
法藏館

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