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2006-01-28

[]「改革見直せ」過半数 75%が格差拡大を実感

 共同通信社がライブドア社長堀江貴文容疑者逮捕を受けて26、27日に実施した全国緊急電世論調査によると、市場原理導入や規制緩和など小泉内閣が推し進めてきた構造改革について「見直すべきだ」との声が50・6%と過半数を占めた。また「勝ち組」「負け組」に象徴される経済的格差について75・0%が「広がっている」と回答、「格差社会」の進行が浮き彫りになった。 『東京新聞』

これが実感でしょうね。


いっぽう自民党の与謝野担当相は、小泉改革と格差拡大は関係ないと言っている。

>与謝野担当相は、格差が拡大しているとの指摘に対し「(所得分配の不平等度を示す)ジニ係数をみると、若干上がっていることは事実だが、小泉政権のもとでの改革とその問題とは、直接、実は関係はないと思っている」と語った。

 格差拡大の要因としては「むしろ経済の動向、とくに大変不振を極めた日本経済雇用雇用形態を通じて格差拡大をもたらしたと解釈している」と指摘。ただ、今後は「経済も明るさが見え出した。たとえば非正規雇用という雇用形態が少しずつ解消されていることは、(格差)問題を解消させる方向に働くと考えている」と語った。 『asahi.com』

与謝野担当相が指摘しているように、非正規雇用などの雇用形態の変化が格差を生み出していると思う。与謝野担当相は景気が回復すれば非正規雇用が減っていくと言っているけど、いちど旨みをしめた企業がどこまで変わっていくのか疑問があるなぁ。


『私的スクラップ帳』によると、

経済協力開発機構OECD)が2005年2月に公表した「OECD諸国における所得分配と貧困(OECD ワーキングレポート22)」によれば、日本の所得格差指数(ジニ係数)はOECD25カ国(含むメキシコトルコギリシャ)のうち第10位(そのうち先進国日本よりジニ係数が高いのはアメリカイギリスなどの数カ国にすぎない)、貧困率の高さは第5位と、どちらも高位のグループに属している(OECD Social, Employment and Migration Working Papers)。さらにジニ係数については、日本90年代以降は一貫して増加している(つまり徐々に経済格差が拡大している)のである。

貧困率の高さは第5位って。75%もの人が格差拡大を実感しているというのに、小泉改革とは関係ないなんて言ってる場合なんですかね?



<関連リンク>

色分け社会への懸念『新小児科医のつぶやき』

YosyanYosyan 2006/01/28 13:51 TBありがとうございます。

格差社会は実感でも統計上の数字でも明らかになっているにも関わらず、「そうでない」と否定している姿に小泉政治の本音が見えます。否定する態度からは2通りの解釈が出来ます。

一つは格差社会の成立が政策上の誤算であり、9月の任期一杯まで言いつくろってとりあえず政権を全うさせる方針。もちろん言いつくろいながら水面下で再修正を行なっていくためです。

もう一つは格差社会の成立は小泉首相の大好きな「痛み」であり、政策上の必然であるが、あまりに痛そうなので国民にはなるべく気づくのを遅くしてもらい、撤退不可能な地点まで実態が進行するのを邪魔されないようにするための詭弁です。

ところで、日本は世界でも格差の少ない社会とされていました。それが一億総中流なる言葉を産み、誰でも平等に努力すれば成功のチャンスがあるとの励みが日本の活力の源泉の一つともよく説明されていました。良い部分も悪い部分もあったでしょうが、差し引きすると良かったんじゃないかと考えています。

ただし時代とともに社会は変わります。経済だけでも一国の枠内だけの競争ではなく、世界的規模に変遷しており、激しく変化する世界情勢に合わせるために、もし従来の格差の少ない世界が相応しく無いというのなら、格差社会への移行も一国の浮沈に関わる事になり、指導者としていかに非難を受けようとも断行しなければなら無いかもしれません。

格差社会のメリットは富裕階級が巨万の富を占有する事になり、豊富な資金力を持って世界的な競争に耐えられる体力をつけられる事かもしれません。また一国規模の経済の収支ではプラスかもしれませんが、富裕階級以外の人間にとってはひたすら耐乏生活を強いられる事になり、このような形態での資本主義の発達は人類は一度は否定したはずです。否定した上で格差の無い社会の形成に努力してきたはずです。

否定した形態を再び目指す事は時計の針を逆に回すようなものであります。机上の計算のマクロ規模でのメリットを重視しすぎたあまりの失政であると私は考えます。それを失政と考えず必然と考えているのなら、多数派の非富裕層からのシッペ返しは強烈にきます。

まだ日本には自由な意思による選挙制度は十分健在ですから、いくら「負け組」「下流社会」とレッテルを貼られ様が、自嘲はしても心から満足して容認するはずがないと考えるからです。もし選挙でも国民の大多数がこの路線を支持したら、そんな怖ろしい国に住み続けなければならない困難さを噛みしめなければならないでしょう。日本人はそこまで飼いならされた羊ではないと考えてはいるのですが・・・。

umkajiumkaji 2006/01/28 15:35 どうも〜。丁寧なコメントありがとうございます。経済格差が広がってくると社会が不安定になると書かれていて、その通りだなぁと思いました。某掲示板の政治板ではそういう若者の不満が爆発しだしてます。社会が不安定になると、警察権力が拡大し殺伐とした世の中になると思います。

世界中で起こっているテロも結局は経済問題なんだと思います。そしてテロを押さえ込むために、戦争を起こしてしまう。非常に悪循環だと思います。

耐震偽造事件、ライブドアショック、経済格差の実感と立て続けに小泉改革のほころびが見え始め、自民党支持率も少し下がってきたようです。そこに希望を持ちたいですね。

YosyanYosyan 2006/01/29 17:03 私は決して共産主義者ではありませんが、資本主義がまだ未熟で富の寡占が行なわれていた時に、共産主義思想が誕生した事には理解を示します。資本主義は野放しにすると弱肉強食剥き出しの世界となり、富める者はますます富み、貧しいものはますます貧しくなる獰猛性が基本的にあります。

人は資本主義という野獣を飼いならすために、資本主義の中に巧みに共産主義的思想を織り込んで、上下の格差をなるべく小さくした平等な社会を作ろうと摸索してきたはずです。日本ではこれまである程度成功してきたとも考えています。資本主義のもつ活力と共産主義のもつ平等性の実現です。これこそが日本が戦後成功した秘訣ではないかと思っています。

この平等社会への方向性を捻じ曲げているのが小泉改革路線ではないかと考えています。資本主義の獰猛性は一旦その鎖を緩めれば止め処も無く暴走します。小泉竹中コンビはこれを適度にコントロールできると過信しすぎているのではないでしょうか。資本主義の獰猛性へのタガを緩めれば経済は活性化するでしょうが、その方向性はまた多くの社会的矛盾を生み出します。現在端的に象徴されているのが「負け組」「下流社会」でしょうが、このまま野放しにすると流行語なんてレベルに留まらない社会の混乱を招く可能性が強く懸念されます。

財政再建のための経済活性化という目的に拘泥するあまり、行き過ぎた規制緩和という劇薬を副作用をそれほど考えずに使っているのが小泉構造改革の実態であると考えています。たしかに景気は上向いていると指標は示しているようですが、副作用はもう爆発寸前まで進んでいるとも見えます。だから次期の指導者は小泉路線を忠実に受け継ぐ者ではなく、劇薬の副作用を緩和する方向で無ければならないはずです。もし忠実に受け継ぐようなことがあれば、この先は副作用の重さに社会が喘ぐようにしか思えません。

umkajiumkaji 2006/01/29 18:19 お医者さんからそういう意見をいただくと嬉しいですねw。僕もいわゆる共産主義者ではないです。ああいうのは国家統制主義だと思ってますから。しかし今の新自由主義的な獰猛な資本主義をみていると、このままでは人間も環境ももたないのではと思います。

日本は一番上手くいった共産主義社会だと皮肉られるぐらい、少なくとも幻想としてでも平等が実現されていたと思います。小泉さんがやっているのは分からなくはないんですが、すでに過去のイギリスや現在のアメリカでひどい弊害があらわれています。もう時代遅れの発想なんだと思います。

僕も次期の総理大臣は小泉路線を引き継ぐであろう、安倍や麻生ではなく、谷垣さんあたりがマシかなぁと思ってます。本当は政権交代しないとダメだと思いますけど。安倍が人気があるようですけど、この人は危険なのではと思ってます。

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