人間の社会生活・精神生活と”特殊化”

  昨日「生活が特殊化した動物は、袋小路に入り込んだ動物だ」 また、「生活の特殊化は、それが種の発展(例えば種の分布圏をひろげること)と矛盾するようになったさいには、むしろ退嬰的な特殊にかぞえなければならない」と書いた。

 私は、この進化についての法則性、また自然界の摂理ともいうべきことが、人間の社会生活や精神生活の発達にもあてはまるように感じてびっくりする。

 例えば、あまり若い時に特定の思想や宗教・考え方だけに傾注することは、それ以後の精神の健全な発達を阻害するように思う。いろいろな分野・方向への可能性、発展の芽をつんでしまうのである。

 一般化と特殊化の対比は、私たちのまわりをよく観察すればいくつか見いだすことができるだろう。