雪降りの一日

 東京でも雪が積もったというから、雪の比較的少ないわが信州松本でも積もっても仕方ない。それでも水気の多いボタ雪が30センチは積もった。今日一日振り込められた。雪はとうていロマンチックなどといえるものではない。

 雪ふりはゆううつそのものである。人間の活動をこれほど鈍らせ、萎えさせるものもないだろう。その上、雪国の人には暖国の人には想像も出来ない出費を強いるのである。私のいる松本では必要ないが、常態的に5.60センチ以上も積もるところでは、自動車と同じくらいの値段の雪かき装置・すなわち除雪車が必需品である。屋根の雪おろしもしなければならない。これを怠ると生命の危険さえある。雪国の人がのろうように言う”白い悪魔”というのも頷ける。