蚊帳への出入りにはよく親から、”そんな入り方したら蚊もいっしょに入ってしまうじゃないか”叱られたものである。蚊帳への出入りは、隅の方へ行ってなるべく空ける空間を小さく、すばやくさっと入らねばならない。
それなのに子供は無神経・無造作に立ったままくぐるものだから怒られるわけ。事実よく蚊も混入して蚊帳を張り直すなんてことも度々だった。
蚊帳張り・仕舞いの仕事、どの家庭でもよく高学年の子供に割り当てられていたもののようだ。この蚊帳張り、蚊帳が小さければまだいいが8畳、10畳と大きなものになると 毎日の仕事としてはけっこう大変なのであった。