日露首脳会談開催 12月訪露を表明 / 松山千春 次期衆院選「必ず出ます」発言

ウラジオストク高塚保】野田佳彦首相は8日午後(日本時間同日昼)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため訪問中のロシア・ウラジオストクで、プーチン大統領と会談した。訪露を招請されていた首相は「年内12月をめどに調整する」と表明し、大統領も「歓迎したい」と受け入れる考えを示した。首相訪露に先立ち次官級協議を今秋に開くことでも一致し、北方領土問題の実質的協議がようやく本格化する見通しになった。
会談は、ロシア側の他国との会談が長引いたため1時間近く遅れて始まり、約50分間の予定が約30分間に短縮された。
領土問題で、首相は7月3日にメドベージェフ首相が北方領土国後島を訪問したことを念頭に「国民感情への配慮が必要だ」と指摘。「静かで建設的な環境のもとで双方受け入れ可能な解決策を見つけるべく、首脳、外相、次官レベルで実質的議論をさらに進めていきたい」と伝えた。これに対し、大統領は「世論を刺激せず静かな雰囲気のもとで解決していきたい」と語った。次官級協議の今秋開催は首相が提案し、大統領が了承した。
会談後、首相は記者団に「外務次官、外相などの協議を経て、大統領と直接じっくり議論して、お互いに納得できる最終的な解決案をぜひ見いだしていきたい」と述べた。外相会談は11月で調整する。
エネルギーなど経済協力では、首相が「極東・シベリア開発には日露協力のポテンシャル(潜在力)があり、相互信頼がさらに進めば協力が現実的なものになる」と述べ、大統領も「日本の投資を歓迎しており、投資保護を行いたい」と関係強化に期待感を示した。
会談後には両首脳立ち会いのもと、カニなど水産物の密漁・密輸対策のための日露協定、ウラジオストク郊外の液化天然ガス(LNG)プラントとシベリア中部での紙パルプ工場建設に関する覚書など3文書に署名した。
両首脳の会談は、6月にメキシコで領土交渉の再開で合意して以来。7月下旬の日露外相会談では交渉継続を確認したが、メドベージェフ首相の北方領土訪問の影響などで次官級協議の開催はなかなか決まらなかった。実質的協議はようやく本格化することになったが、首相の政権基盤が不安定になっていることから、領土交渉がどこまで進展するかは不透明だ。

歌手の松山千春氏は8日、北海道北見市内で開かれた新党大地・真民主衆院議員の会合に出席し、「次に解散、総選挙となったら、必ず私も出ますから」と述べ、次期衆院選で同党から出馬する考えを明らかにした。
松山氏は同党の鈴木宗男代表の知人。鈴木氏は会合後、記者団に対し「松山さんにお願いして、何とか出てもらいたいと思っていた。(突然の出馬表明で)驚いたが、大変ありがたい。選挙区は松山さんの判断に従う」と話した。
(2012年9月8日22時01分 読売新聞)

「出る」=「立候補」という解釈で良いのかどうか。