新党大地 石川知裕議員 議員辞職願提出 / 北方領土ビザ無し交流 第一陣出発

地域政党新党大地」の石川知裕衆院議員(比例北海道ブロック)は17日午後、伊吹文明衆院議長に議員辞職願を提出した。来週の衆院本会議で許可される見通し。これに伴い、大地の鈴木宗男代表の長女、貴子氏(27)が繰り上げ当選する。
石川議員は、小沢一郎生活の党代表の資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件で3月に東京高裁で有罪判決を受け上告中。裁判に専念したいとして16日に辞職を表明していた。 (2013/05/17-17:13)

小沢一郎・生活の党代表の資金管理団体陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、有罪判決を受けた新党大地石川知裕衆院議員(39)=比例代表道ブロック=が16日、辞職を表明した。石川氏はかつて民主党公認で当選。大地の所属となった後も民主や連合とのつながりは続き、地元では大地を離れて復党することへの期待さえある。ただ、3年間の公民権停止は重く、調整は難航も予想される。自民からは、辞職が遅いとの批判も上がった。【森健太郎、円谷美晶、鈴木梢】
「この辞職で、民主と大地の協力関係は断たれた」。民主党道連幹部は、石川氏の辞職を両党連携の終わりと位置づけた。
両党の選挙協力が決裂した12年衆院選でも、民主党道11区総支部は「ここは特別区」として独自候補の擁立を見送り、石川氏を支援した経緯がある。そのため、石川氏を「最後の懸け橋」とする見方が強かった。
一方、民主党内には大地と決裂しても、石川氏個人との関係を保ち、復党を期待する声もある。
「今後も石川がこの十勝で(選挙に)出るために、道連とも十分協議しながら作業していきたい」。民主党道11区総支部の三津丈夫代表代行は、道11区で再び石川氏の擁立に意欲を示す。
09年に民主党公認で当選した石川氏は、10年2月に陸山会事件での起訴を受けて民主を離党。翌年に、新党大地・真民主の結成に参加した。石川氏に対しては民主党内に同情の声もあり、別の民主党関係者は「大地や小沢(一郎)氏との関係がリセットされれば、再び受け入れる余地はある」と語った。
石川知裕連合後援会の藤浦義弘会長(79)は「後援会では本人に進退を一任していたが、残念で仕方ない。今は新党大地に籍を置くが後援会は石川個人を支え続ける立場。裁判も継続するので、今後も支える気持ちに変わりはない」と強調する。
しかし、最高裁で有罪が確定すれば石川氏は3年間の公民権停止となり、次期衆院選に立候補できない可能性が高い。民主党道連内には「空白区は作るべきではない」との意見もあり、11区総支部は他候補の擁立を迫られることも想定される。
三津代表代行も「空白期間の候補については必ずぶつかる課題だが、まだ整理していない」と調整の難しさをにじませた。
一方、自民党道連の柿木克弘幹事長は「身の潔白を主張するため裁判に専念するならば、タイミングが遅かったのではないか。なぜ今なのか理解し難い」と述べた。昨年の衆院選道11区で石川氏を破った自民党の中川郁子(ゆうこ)・衆院議員は「十勝にとっては国会議員が1人減ったわけで、不安を感じる有権者もいるかもしれない。私自身は十勝の声を国会へ届け続ける」とのコメントを出した。

繰り上がり予定の鈴木貴子氏は選挙区では父親と同じ釧路・根室

根室】本年度の北方領土ビザなし交流の第1陣となる日本側訪問団が17日、チャーター船「えとぴりか」(1124トン)で根室港を出港し、国後島へ向かった。
一行は、ビザなし交流を主催する北方四島交流道推進委員会(札幌)の長尾明宏会長を団長に、元島民関係者を含む計62人。鈴木宗男新党大地代表も参加した。
出発式で長尾団長は「返還運動の力になれるよう友好を深めたい」とあいさつした。<北海道新聞5月17日夕刊掲載><<