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2017-11-24

[]グリホサートに関するQ&A

Questions and Answers on Glyphosate

(農薬モニタリング報告の一部)

Last Updated: 11/06/2017

https://www.fda.gov/Food/FoodborneIllnessContaminants/Pesticides/ucm583713.htm

グリホサートは特定の雑草や草を除去できる除草剤で、広範に使用されている。グリホサートは、植物の生長のために不可欠な酵素を遮断することで効果を表す。グリホサートを含む製品は、主に農業で使われているが、森林管理にも、芝生や庭の手入れにも使われる。

◇グリホサートや一般的な農薬を規制するFDAの役割は何か?

微量の農薬や農薬化学物質残留物は、収穫後に穀物の中や表面上に残っている可能性がある。FDAの役割は、国内産および輸入食品の中や表面上の農薬化学物質残留が米国環境保護庁(EPA)によって設定された基準を超えていないことを保証することである。

◇一般的な農薬や特にグリホサートを規制する上で、米国環境保護庁(EPA)の役割は何か?

EPAは、農薬が表示に指示された使用方法に従って使用された場合において、ヒトの健康や環境にとって安全であることを保証するために評価を行う。EPAは食品に許容される農薬化学物質残留量であるトレランスを設定、改正、保留または取消する規則を発する責任を負う。トレランスは有害でないという合理的な確実性が示される量に設定されている。詳しくはグリホサートに関するEPAの規則*1で閲覧できる。

*1: https://www.epa.gov/ingredients-used-pesticide-products/glyphosate

EPAはグリホサートを安全に使用するためのトレランスを設定してあるのか?

EPAは、とうもろこし、大豆、油糧種子、穀物および果物や野菜を含むさまざまな作物について、0.1から310 ppmの範囲でグリホサートのトレランスを設定した。

◇グリホサートへの暴露に関して安全上の懸念はあるか?

EPAは、グリホサートのような農薬の安全性評価を実施している。EPAによれば、グリホサートはヒトにとって毒性が低い。ペットでは、散布されたばかりの植物に触れたりまたはそれを食べたりすると、消化や腸管に異常を起こしかねないというリスクがある。グリホサートは現在EPAにて通常の登録審査を受けているが、EPAは2015年にグリホサートはヒトに対する発がん性はありそうにないと表明している。

WHO(World Health Organization: 世界保健機構)に属するある国際組織(IARC: International Agency for Research on Cancer: 国際がん研究機関)が、グリホサートは発がん性物質である可能性があると結論付けているが、一方、EFSA (European Food Safety Authority: 欧州食品安全機関)、JMPR (Joint FAO/WHO Meeting on Pesticide Residues: FAO/WHO合同残留農薬専門会議)、WHOのもう1つの部門を含めた他の組織は、グリホサートが発がん性物質でありそうにないと結論を出している。

◇FDAは食品の中や表面上のグリホサート残留物を監視するために何をしているのか?

近年FDAは、グリホサート残留の検査のための最新の選択的分析方法を開発し、さらに2016から2017年にかけて、大豆、とうもろこし、牛乳および卵の試料におけるグリホサート残留を調べるための予備検査を開始した。FDAは、2017事業年度において、これら4種の農産物の予備検査を完了し、2018事業年度においてその他の食品に対する検査に拡大した。

◇なぜFDAはグリホサートを特異的に検査する方法の開発に焦点をあてたのか?

FDAは常に、国内産および輸入食品の中や表面上の残留農薬EPAのトレランスを超えないことを保証する義務を果たすため、監視能力を高める方法を模索している。

◇なぜFDAは今までグリホサートの検査を行わなかったのか?

限られたリソースを最も効率的かつ効果的に使用するために、多くのFDA農薬検査手順では、1回の分析で何百もの農薬を検出することができる残留農薬一斉分析法が採用されている。グリホサートの化学的な性質のため、FDAの残留農薬一斉分析法はグリホサートには有効でなかった。その代わりに、FDAは、グリホサートやその分解産物を検出することに特化した特別な方法を開発したが、この開発とその有効性を確認するためにかなりのリソースを投資した。

◇これまで結果はどうなのか?

グリホサートの予備的な検査の結果によると、検査した4種すべての農産物(大豆、とうもろこし、牛乳および卵)において、グリホサートの残留農薬違反は認められなかった。

◇FDAは今後の検査結果をどのように公表するつもりか?

FDAは、例えば残留農薬モニタリングプログラムの年次報告のような今後公表される報告書において、グリホサート検査の結果を含めるつもりである。

[]裁定

ASA Ruling on Cumbre International Ltd t/a Goodnightsnoring.com

22 November 2017

https://www.asa.org.uk/rulings/cumbre-international-ltd-a17-386449.html

「グッドナイトリング」という製品のテレビでの宣伝。男性136人が14日間試してみてパートナーの82%がよりレフレッシュした、と宣伝。広告を見た人は科学的根拠があるという印象をもつだろうが対照群のない自己申告はヒトでの有効性の主張の根拠とはみなされない。企業が提出した臨床試験データも根拠とはみなせない。従って広告基準違反。

[]年次報告書2016-2017

Annual Report 2016-2017

http://www.foodstandards.gov.au/publications/annualreport201617/Pages/default.aspx

2016年に25周年を迎えイベントを開催した。2017年はTHC含量の少ない麻由来食品の認可についてレビューした。この申請はもともと2001年に遡る。

また2009年の食品表示レビューに関連する仕事を完了した。

[]食品と飲料を意図的攻撃から守り防御するためのガイド

PAS 96:2017

Guide to protecting and defending food and drink from deliberate attack

November 2017

https://www.food.gov.uk/sites/default/files/pas962017.pdf

2008年が初版、これは第4版

[]欧州委員会はEUの健康状態を診断する

Commission diagnoses the state of health in the EU

Brussels, 23 November 2017

http://europa.eu/rapid/press-release_IP-17-4722_en.htm

医療システムを見直すことでのみ、目的に添った患者中心の医療が提供できる。これが本日報告書とともに発表された28ヶ国の健康プロファイルである。この報告書は各国の医療システムの詳細な解析を含む。

Vytenis Andriukaitisコミッショナーは「医療費のたった3%しか予防に使っていない。治療のために80%使っているのに比較すると単純に足りない」という。「全ての政策部門で健康増進と病気予防を法制化することが必要である」

State of Health in the EU

https://ec.europa.eu/health/state/summary_en

  • 5 WAYS TO MAKE HEALTHCARE

EFFECTIVE, ACCESSIBLE AND RESILIENT

https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/state/docs/2017_factsheet_en.pdf

(中身もなんだけどデザインにお金かけてる)

[]

  • Intake of food contaminants via Wheel of Five, the Dutch Dietary Guidelines

Modificationdate: 23 November 2017

http://www.rivm.nl/en/Documents_and_publications/Common_and_Present/Newsmessages/2017/Intake_of_food_contaminants_via_Wheel_of_Five_the_Dutch_Dietary_Guidelines

  • より持続可能な未来のための80の方法:INHERIT期待できる行動データベース

80 ways to a more sustainable future: INHERIT Promising Practices Database

Modificationdate: 23 November 2017

http://www.rivm.nl/en/Documents_and_publications/Common_and_Present/Newsmessages/2017/80_ways_to_a_more_sustainable_future_INHERIT_Promising_Practices_Database

[]世界で最も忙しい空港の約半分が禁煙政策をもっている

Nearly half of the world’s busiest airports have smoke-free policies

November 22, 2017,

https://www.cdc.gov/media/releases/2017/p1122-smoke-free-airports.html

50空港注23が屋内禁煙。

MMWR

Smoke-Free Policies in the World’s 50 Busiest Airports — August 2017

November 24, 2017 / 66(46);1265–1268

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6646a1.htm?s_cid=mm6646a1_w

[]TGAのプレゼン:補完医薬品規制年次会合

TGA presentation: Complementary Medicines Regulatory (CMA) Annual Conference, 26 October 2017

http://www.tga.gov.au/tga-presentation-complementary-medicines-regulatory-cma-annual-conference-26-october-2017

補完医薬品規制枠組み見直しについて更新

[]論文

  • 飲酒と代謝要因が一緒になって重症肝障害リスクを増やす

Alcohol consumption and metabolic factors act together to increase the risk of severe liver disease

22-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/w-aca112017.php

Hepatologyに発表されたフィンランドの調査。

  • 子どもの肥満にマスメディアが関連

Mass media linked to childhood obesity

22-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/w-mml112017.php

欧州小児科学会と欧州子どもの肥満グループが、欧州諸国の肥満のレベルと子どものメディア暴露に強い関連があるという根拠を発見した。Acta Paediatricaに発表。

  • 塩が少なく心臓に健康的なDASH食は一部の高血圧成人には医薬品と同じくらい有効

Low-salt & heart-healthy dash diet as effective as drugs for some adults with high blood pressure

22-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/jhm-lh112117.php

of the American College of Cardiologyに発表された400人以上のプレ高血圧成人による研究。収縮期圧120-159 mm Hg、拡張期圧80-95 mm Hgの23-76才の男女。

ナトリウム摂取量は50 (低), 100 (中) あるいは 150 (高) mmol/day。50 mmol/dayは1,150 mgのナトリウムに相当。FDAの推奨摂取量は2,300 mg以下。

収縮期圧150 mm Hg以上の人が低ナトリウムとDASH食を組み合わせた場合の血圧の低下が対照に比べて21mm Hgと非常に大きかった。

(日本人だと相当厳しい低塩)

  • 適量のコーヒーは「健康に害より利益がある可能性のほうが高い」と専門家が言う

Moderate coffee drinking 'more likely to benefit health than to harm it' say experts

22-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/b-mcd112217.php

1日に3-4杯のコーヒーは妊娠中と骨折のリスクのある女性を除き、利益のほうが大きい

BMJに発表されたアンブレラレビュー

エディトリアルでは、コーヒーを飲むことは一般的に安全であることが再確認されたが、医師は病気予防のためにコーヒーを飲むことを薦めるべきではないし、人々も健康になろうとしてコーヒーを飲み始めるべきではない、としている。コーヒーはほとんどの成人にとって健康的な食生活の一部となりうる。

(コーヒーの成分の中には動物で発がん性が確認されているものがあるにも関わらず、ということを付け加えておこう。極微量含まれる一部の化合物の性質だけをもって健康に良いとか悪いとか主張するのはナンセンスであるということが常識になって欲しい)

  • 大豆の遺伝子で収量とタンパク質を多く

High yield, protein with soybean gene

22-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/asoa-hyp112017.php

動物の飼料用として大豆ミールは最も重要で質の高いタンパク源である。しかしタンパク質量が多くてかつ収量の多い品種を作るのは難しく、この二つの形質は負の関連がある。この問題を解決できる可能性のある研究がCrop Scienceに発表された。

  • 稲妻は核反応を誘発し希な同位体を作る

Lightning can trigger nuclear reactions, creating rare atomic isotopes

By Sid PerkinsNov. 22, 2017 ,

http://www.sciencemag.org/news/2017/11/lightning-can-trigger-nuclear-reactions-creating-rare-atomic-isotopes

2月に日本の北西沿岸の午後の嵐で雷が核反応をおこしたことを検出。Nature。

柏崎刈羽原子力発電所の放射線検出装置での観察。C14。量は少ないので年代測定に影響しない、とのこと

Natureでも

Lightning makes new isotopes

Davide Castelvecchi

22 November 2017

http://www.nature.com/news/lightning-makes-new-isotopes-1.23033

SMC UK

コーヒーと健康について調べた論文への専門家の反応

expert reaction to paper looking at drinking coffee and health

November 22, 2017

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-paper-looking-at-drinking-coffee-and-health/

BMJで科学者がコーヒーと各種健康アウトカムの関連について既存の根拠を評価している

登録栄養士Catherine Collins氏

このレビューはこれまでのレビューに基づいてコーヒーの健康への役割をまとめている。集団研究における習慣的コーヒー摂取を評価することについての限界はあるが、このレビューで確認されたのは1日2-3杯のコーヒーは健康上のベネフィットと関連しさらに1日2杯余分に摂っても健康への悪影響はなさそうだということである。コーヒーを飲む人には効果のいくらかを説明できる可能性のある交絡因子があるが、多数の研究が一貫していることがコーヒーが原因である可能性を高くしている。

多分最も興味深いのはコーヒーの心臓への良い役割の可能性であろう。心臓に問題のある人に、カフェインの心臓への影響を根拠にコーヒーを避けるようにと助言するのは良くあることであるが時代遅れである。

(内容についての詳細略)

これをもとに、妊娠3か月未満の妊娠女性以外は、1日数杯のコーヒーを楽しみ続けることができる。

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

結論はコーヒー好きには安心できるものだが、いくらかの限界もある。コーヒーは一部の人に頭痛を誘発することが知られ、トイレが近くなる。これらを理由に飲まない人もいる。心拍異常の人はしばしばデカフェを飲むようにと助言されていて、実際カフェインは一時的にではあるが血圧を上げる。従ってコーヒーを飲む人は避ける人に比べて健康状態がよいバイアスがある。

このレビューとそれに伴うエディトリアルではコーヒーに砂糖を入れることについて警告しているがコーヒーのいれかたは強調していない。ボイルドコーヒーあるいはカフェティエールでいれたコーヒーは血中コレステロール濃度を上げる可能性があることが示されている。この効果はノルウェイとフィンランドで最も強い。最近のオランダの食事ガイドラインでは血中コレステロール濃度を上げる作用の原因とされるテルペノイド化合物(kahweol と cafestol)の濃度が低いフィルターコーヒーやインスタントコーヒーを飲むように助言している。

West of England大学応用心理学准教授Chris Alford博士

これは質の高い研究で、これまでのこの分野のメタ解析のレビューである。著者らは必ずしも調整されていない交絡因子に問題があることを示している。

著者もエディトリアルも提示されたコーヒー摂取の利点は関連であり因果関係を示したものではないと指摘している。健康上の利点を目的にコーヒーを飲むべきではないとしているのも正しい。

Teesside大学公衆衛生栄養准教授Amelia Lake博士

この論文はこれまでの根拠のレビューで著者らは彼らがレビューした根拠は非常に質が高いものではないと述べている。

「コーヒーは良いの?」これは単純な質問に思えるかもしれないが、食事に関することは全てそうだが、答えは単純ではない。この論文をコーヒーが健康によいと解釈すべきではない

Warwick大学医学部集団の根拠と技術准教授Oyinlola Oyebode博士

プレスリリースは科学を正確に反映している。主な知見は適度なコーヒー摂取は安全であるだけではなく健康への害より利益と関連する可能性が高い。例外は妊娠女性と骨折リスクのある女性。

一次データの多くが実験ではなく観察研究なので他の要因による可能性はある。健康のためにコーヒーを薦められるかどうかはRCTで探るべきである。

その他

  • ヒトゲノムで最も人気のある遺伝子

Natureニュース特集

The most popular genes in the human genome

22 November 2017

https://www.nature.com/articles/d41586-017-07291-9

生物学で最も良く調べられている遺伝子の探索はいくつかの驚きを発見

Peter KerpedjievがPubMedデータベースの全ての論文で遺伝子に関する何らかの情報を含むものにつけられたタグを使って最も良く研究されている遺伝子のリストを作った。

リストのトップはTP53で、3年前の最初の解析では6600論文だった。今は8500になった。平均するとTP53について毎日2論文が発表されていることになる。

これに人気があるのは多くの生物学者にとって目新しい情報ではないだろう。

しかしリストに入った他の遺伝子はそれほど有名ではないものもある

NatureはKerpedjievと協力して全体でのトップ10を解析した。これは話の種以上のもので、生命医学研究の流行に光をあて、特定の病気や公衆衛生問題への関心がどういうふうに研究の優先順位を変えたかを示す。同時に如何に小数の遺伝子のみが研究の多くを占めているかも示す。ヒトゲノムのうちタンパク質をコードする2万ほどの遺伝子のうち、たった100のみで論文の1/4以上を占める。数千は年に1つも報告されない。「これはいかに我々が知らないことが多いかを示す」とケンブリッジ大学の科学史家Helen Anne Curryは言う

トップ10

TP53

TNF

EGFR

VEGFA

APOE

IL6

TGFB1

MTHFR

ESR1

AKT1

他に流行の遺伝子、の図等

  • あなたの感謝祭のディナーをどう科学する?

Science

How to science up your Thanksgiving dinner

By Giorgia GuglielmiNov. 22, 2017

http://www.sciencemag.org/news/2017/11/how-science-your-thanksgiving-dinner

感謝祭のシチメンチョウがどうして黄金色になって香ばしい香りがするのか不思議に思ったことはある?答えは科学である。マッシュポテトからパンプキンパイまで、どんな料理でも化学反応と物理的変化が重要である。だから多くの料理人や科学者が食品の科学に夢中になるのだ。

イタリアComoのInsubria大学の物理化学者Take Dario Bressaniniは日頃はポジトロンが原子や分子とどう相互作用するのかを研究している。しかし自由時間には食品科学おたくになる:彼のYouTubeチャンネルとLe Scienze マガジン(イタリア版Scientific American)での毎月のコラムは全て食品の物理と化学についてである。またBressaniniは7冊の本を書いていてそのうち一冊はペストリーを作ることの背景にある科学についてで、先月発行された。彼は食品の科学への情熱についてScienceとチャットした。このインタビューはイタリア語から翻訳して編集したものである。

(一部抜粋)

Q:どうして食品科学に興味をもった?

A:1990年にカリフォルニア大学バークレー校に留学したとき、カフェテリアの食事が良くなかった上に外食するお金が無かったので自分で作らざるを得なかった。ママにレシピを送ってもらったが上手くいかなくてどうしてだろうと考え始めた。

Q:どうして食品の科学についてブログを書き始めたのか?

A:私にとって台所は大きな実験室である

Q:最も良くある食品神話は?

A:砂糖や塩などのありふれたものについてである。多くの人がピンクのヒマラヤ塩が84の栄養を含むと主張されていて普通の塩より健康的だと考えているが根拠はない。ヒマラヤ塩の少なくとも97%は塩化ナトリウム(食卓塩)で、それにピンク色の原因となる鉄などの鉱物不純物が含まれる。他に白い砂糖より褐色の砂糖のほうが精製されていないので鉄などのミネラルが含まれるので良いと考える人がいる。それはそうだがこれらのミネラルはあまりにも少量で何の有用性もないだろう。あるいは白砂糖は化学物質で漂白していると考える人がいるがそれは事実ではない:ショ糖はもともと無色である。より良い砂糖や塩があるという考えは危険である、なぜならこれらの摂取量を減らす代わりに、同じように不健康な他の砂糖や塩に置き換え始めるからである。

Q:台所の最もよくある化学反応は?

A:メイラード反応

Q:人気の料理の背景にある化学について話してもらえる?

A: 完璧なプルドポークを作る鍵はブタの上半身の肉を使うことである。この部分には筋繊維をまとめている結合組織が多い。結合組織が溶けるとゼラチンになり肉を柔らかく保つ。同時に結合組織がなくなって筋繊維がばらばらになるので簡単に「プル」、つまりばらばらにできる。ヒレ肉などの結合組織が多くない肉だと乾いて固い豚肉になる。

Q:感謝祭の伝統的料理については?

A:バターを使わずにクリーミーなマッシュポテトを作る方法を発見した

Q:食品科学で最もおもしろいことは?

A:科学で新しいレシピを発明できること

Q:シェフになろうと思ったことはある?

A:プロのシェフになろうとは思わない。私は科学者であることが楽しい

(料理は科学で開拓の余地がたくさん。料理本とかにヘンな記述はたくさんある)

  • 2 Sistersと鶏肉加工基準に関する報告書発表

英国議会

2 Sisters and Standards in Poultry Processing report published

17 November 2017

https://www.parliament.uk/business/committees/committees-a-z/commons-select/environment-food-and-rural-affairs-committee/news-parliament-2017/2-sisters-report-published-17-19/

環境食糧地方問題委員会が報告書を発表

(認証団体やFSAにも文句を言っているがお金は出すという)

  • シナモン:それは本当に減量に役立つ?

Cinnamon: Can It Really Help You Lose Weight?

Nov 22, 2017

Bruce Y. Lee ,(Johns Hopkins Bloomberg School of Public Healthの世界肥満予防センター准教授)

https://www.forbes.com/sites/brucelee/2017/11/22/cinnamon-can-it-really-help-you-lose-weight/#46cbe4b04298

Metabolism: Clinical and Experimentalに発表された研究が各種メディアで報道されたことを受けて。実験はマウスと吸引で取り出した脂肪細胞にシンナムアルデヒドを与えたら脂質代謝に関連する遺伝子の発現に変化が見られたというもの。

もちろんあなたはマウスではないだろう(もしあなたがマウスならこれを読めるのは素晴らしい)しあなたの脂肪細胞は普通体内にあるだろう。脂肪細胞にシンナムアルデヒドを加えるのとシナモンを食べるのは同じではない。

そしてシナモンロールを食べて痩せようとするのは馬鹿げている。シナモンそのものを食べてどうなるかは「シナモンチャレンジ」が示す

  • 健康指導者は「がんや病気はあなたの身体があなたを救おうとしている」という

Health coach says that ‘cancer and disease is your body trying to save you’

Rebecca Reid for Metro.co.ukThursday 23 Nov 2017

http://metro.co.uk/2017/11/23/health-coach-says-that-cancer-and-disease-is-your-body-trying-to-save-you-7102126/

脳腫瘍を健康的な食生活で治したと主張するBelle Gibsonは嘘つきだったことがわかって、我々はインターネットにある医学的主張がどんなにひどいものかより知るようになった。

それでもブロガーのOlivia Budgenは気にしないようだ。ローフードエデュケーターである彼女は最近「がんや病気はあなたの身体があなたを救おうとしている」と書いた。

(中身略)

Cancer Research UKのMartin Ledwickは「彼女の投稿には何の科学もない。極めて無神経である。我々は健康的食生活をする必要があるが、流行の食事法はがんを効果的に治療しない。彼女の助言に従うことは危険である」という

MetroはOliviaにコメントを求めたが返事はない

(紹介されている料理(ビーガンカリフラワーライス寿司)のレシピがまた。海苔を生海苔といい、デーツを砂糖の代わりに使って無砂糖という。生のカリフラワーをすし飯にしている。)

  • リンゴ酢はほんとうにワンダーフードか?

Is apple cider vinegar really a wonder food?

November 24, 2017

https://theconversation.com/is-apple-cider-vinegar-really-a-wonder-food-86551

リンゴ酢は伝統薬として何世紀にも渡って好まれ、その効果としてたくさんの主張がある。

リンゴ酢はリンゴを切って水に浸して室温で放置して発酵させて作る。天然の糖がエタノールになりエタノールが酢酸になる。発酵液の中に「マザー」と呼ばれるひも状の束ができて、多くの製品では濾してあるが残してあるものもある。これを次のバッチの種に使うこともある。しかしリンゴ酢は本当に減量や心疾患や血糖値コントロールやがん予防効果があるのか?そしてエンザイムや栄養が多いという主張は?

以下根拠について解説

(いきなりJstageのミツカンの論文にとばされて、しかもミツカンはリンゴ酢が減量に効果あるよと主張しているのだが、すぐにもとの体重に戻るので根拠は弱いと言われている)

結論として根拠なし、飲む価値は特にない。サラダドレッシングを作るのに使うといい、程度。最後に原液を飲まないように。酸で喉や食道が傷つく。

  • 肥満と過体重が増加して、オーストラリアのウエストはOECDで5番目に大きい

Australia's waistline fifth-largest in OECD as obesity and overweight rates soar

November 24 2017

http://www.smh.com.au/national/health/australias-waistline-fifthlargest-in-oecd-as-obesity-and-overweight-rates-soar-20171123-gzrfks.html

オーストラリア人の約3人に2人が肥満または過体重で、主要都市部以外に住んでいる人のBMIが大きい率が高い

オーストラリア健康福祉研究所Australian Institute of Health and Welfare (AIHW)の最新報告

  • Yukkonの新しいアルコールのラベルが飲酒によるがんリスクを警告

CBC

New booze labels in Yukon warn of cancer risk from drinking

Nov 23, 2017

http://www.cbc.ca/news/canada/north/yukon-alcohol-warning-labels-cancer-1.4414726

ヘルスカナダの研究の一環として2種類の警告表示のテストをしている

これまでの警告ラベルは妊娠中の飲酒についてのみだった。

2017-11-22

[]ANSES年次報告書: Roger Genet長官の言葉

ANSES Annual reports: Roger Genet Director General

https://www.anses.fr/en/content/anses-annual-reports

2015年に農薬、肥料、育成培地の市販認可の発行や植物医薬品安全性監視計画の設定という新しい任務を委任されたのち、2016年もさらにANSESの任務は追加され、その責任の広がりを再確認する重大な年となった。

2014. 1月1日に、以前はInVS (National Institute for Public Health Surveillance: 国立公衆衛生調査研究所)が運営していたCAP-TVs(Poison Control and Monitoring Centres: 中毒管理およびモニタリングセンター)の調整に基づいて、国家トキシコビジランス計画が移行された。これに続き、7月1日には、2015年12月の「DADDUE」法に規定された、殺生物性製品の市販認可の責任がANSESに移行され、2014年10月に制定された農業の未来に関する法律の規定に従って、健康調査の分野におけるANFESの基準研究所の任務が強化された。

さらに、タバコ由来製品と電子タバコで用いる製品については、法律が改訂されたことで、これらの製品に関連する申告管理および新たな管理業務の実行の責任が追加された。

qすなわち、2016年には、ANSESには絶えず活動の対象を広げなくてはならない3つの主要な分野を抱えていたわけである。こうした対象には、ヒトの健康、日常環境や食事で暴露されるリスク、動物の健康と福祉、および植物の健康といった、私達の環境に不可欠な全ての要素が含まれている。ANSESは国連の「ワンヘルス」戦略に共感し、健康リスクのグローバル化に対する答えとして、健康への総合的なアプローチを促進している。

グローバル化した世界では、健康へのリスクとそれに関連する問題は絶えず増加している。世論はこれらのリスクを過小評価してしまうこともあるが、ある危機は素早く次の危機に取って代わられる。ANSESは、「調査、評価、保護」をモットーとして、リスクを予防するために警戒と予測をしなくてはならない。

◇参照先

ANSES 2016年次報告書(pdf)

https://www.anses.fr/fr/system/files/RA2016EN.pdf

ANSES 2016年次報告書:農薬、肥料、成長媒体、補助剤、殺生物性製品(pdf)

https://www.anses.fr/fr/system/files/RA2016_PhytoBiocidesEN.pdf

ANSES 2016年次報告書:他の製品分野

https://www.anses.fr/en/content/anses-2016-annual-reports

ANSES 以前の年次報告書

https://www.anses.fr/en/content/annual-reports

[]BfR/NIFDS/ANSES/DTU-Foodが企画する合同国際シンポジウム

Joint International Symposium BfR/NIFDS/ANSES/DTU-Food

Organised by : BfR/NIFDS/Anses/DTU-Food

Updated on 04/10/2017

https://www.anses.fr/en/content/joint-international-symposium-bfrnifdsansesdtu-food

場所:ドイツ、ベルリン

議題:食品と栄養

開催日:2017年11月30日〜12月1日

合同国際シンポジウム「リスク評価に関する過去、現在、未来におけるグローバルな取り組み―消費者健康保護の強化」

2017年11月30日から12月1日まで、韓国NIFDS(National Institute of Food and Drug Safety Evaluation: 食品医薬品安全評価院)、フランスANSES(Agency for Food, Environmental and. Occupational Health & Safety: 食品環境労働衛生安全庁)、デンマークDTU Food(National Food Institute, Technical University of Denmark: デンマーク工科大学国立食品研究所)、ドイツBfR(German Federal Institute for Risk Assessment: ドイツ連邦リスク評価研究所)が主催する合同国際シンポジウムがBfRの施設(ベルリン)で開催される。

これまで以上に相互に接続された状態の世界では、国際協力の重要性は増している。BfRが15周年を迎えることから、このシンポジウムでは、リスク評価のこの15年間を共に振り返る意向である。

さらに、微生物製剤、化学物質、方法論、協調など、国や国際レベルの消費者健康保護に関する現在の活動や今後の問題について議論する予定である。

リスク評価の現在の話題に関するポスターセッションやポスター賞の機会もこの会議で積極的に提供される。

[]「カフェインが青少年の心血管系に及ぼす潜在的影響」専門家会議の結果

Outcomes of the expert discussion "Potential Effects of Caffeine on the Cardiovascular System of Children and Adolescents"

BfR Communication No 018/2017 of 9 August 2017

http://www.bfr.bund.de/cm/349/outcomes-of-the-expert-discussion-potential-effects-of-caffeine-on-the-cardiovascular-system-of-children-and-adolescents.pdf

2017年4月26日、BfR(German Federal Institute for Risk Assessment: ドイツ連邦リスク評価研究所)は、カフェインが青少年の心血管系に及ぼす潜在的影響について、ベルリンで専門家会議を開催した。

この専門家会議の目的は、青少年のカフェインの長期大量摂取が心血管系の病気の発生の原因となるかどうか、またどの程度の量が影響を及ぼすのかを、用量-反応関係を考慮に入れて話し合うことである。この会議には小児心臓病学、毒性学、薬理学、疫学、栄養医学の分野の専門家や、RKI(Robert Koch Institute: ロベルトコッホ研究所)、BMEL(Federal Ministry of Food and Agriculture: 連邦食糧農業省)、BZfE(Federal Centre for Nutrition: 連邦栄養センター)の代表が出席した。この件に関する最新の知見や考察を概説した発表が行われ、その後討論が行われた。

カフェインの長期大量摂取(エネルギードリンクの形状も含む)と青少年の心臓と循環系における長期的影響との間に何らかの関連性があることを示す試験の情報は、今のところ得られていないということで一致した。また、この分野のデータはかなり不足しているが、この情報不足を補う試みには方法論上の大きな難題が伴われることが明確にされた。

BfRは、長年にわたる青少年のエネルギードリンクの過剰摂取が健康リスクを生じる可能性をすでに要説している。カフェインによる既知の急性影響を考慮すると、エネルギードリンクの過剰摂取は青少年に安全と考えられているより多くのカフェインを摂取することにつながり、青少年の心血管系に悪影響を及ぼす恐れがある。

BfRは青少年におけるこの確認された潜在的健康リスクを最小限にするよう助言している。この助言は、対象者に向けた情報提供情報と教育的手段、さらに必要に応じて、特に青少年のエネルギードリンクの過剰摂取を防ぐことを企図した追加的手段の形を取って行われる。

◇カフェインの話題に関するBfRウェブサイト上の追加情報

・カフェインについてBfRの索引A-Z

http://www.bfr.bund.de/en/a-z_index/caffeine-129927.html

・「カフェインとエネルギードリンクを含むカフェイン含有食品についてのFAQ」2015年7月23日BfR FAQ

http://www.bfr.bund.de/en/frequently_asked_questions_on_caffeine_and_foods_containing_ caffeine__including_energy_drinks-194902.html

・"Gesundheitliche Risiken durch den übermäßigen Verzehr von Energy Shots"(エネルギーショットの過剰摂取による健康リスク) 2009年12月2日BfR Opinion No. 1/2010 (ドイツ語のみ)

http://www.bfr.bund.de/cm/343/gesundheitliche_risiken_durch_den_uebermaessigen_verzehr_von_energy_shots.pdf

・"Neue Humandaten zur Bewertung von Energydrinks"(エネルギードリンクの評価についてのヒトの新データ)2008年3月13日BfR Information No. 16/2008(ドイツ語のみ)

http://www.bfr.bund.de/cm/343/neue_humandaten_zur_bewertung_von_energydrinks.pdf

[]プロバイオティクスがマウスの血圧を下げるかを確認する研究

Probiotic studied to see if it lowers blood pressure in mice

Friday November 17 2017

https://www.nhs.uk/news/heart-and-lungs/probiotic-studied-see-if-it-lowers-blood-pressure-mice/

「『善玉菌』が豊富なヨーグルトを食べると高血圧を下げるのに役立つだろう」と英国大衆紙の電子版Mail Onlineは報道している。研究者は、塩分の多い食事を与えられたマウスはいわゆる「善」玉菌と言われる細菌の量が少なかったが、マウスにこれらの細菌のサプリメントを与えることで塩分の影響を弱める可能性があることを発見していた。

最新のこの研究では、塩分と自己免疫疾患、すなわち免疫システムが誤って健康的な組織を攻撃する疾患との関連を調べた。この研究において、研究者は胃腸に住む細菌に対する塩分の影響を調べた。

塩分の多い食事を与えられたマウスは胃腸内の乳酸菌が少なく、塩分の多い食事がある種の誘発性自己免疫疾患(脳脊髄炎)を悪化させることが判明した。乳酸菌の少ないマウスはまた、脳脊髄炎と関連するTH17と言われるある種の免疫細胞をより多く生産した。しかし、マウスへの乳酸菌サプリメントの投与は、この疾患の進行を遅らせることに役立った。

さらに、12人のボランティアを対象とした試験で、14日間塩分の多い食事をすると血圧が上がり、試験開始時は乳酸菌を持っていた人の腸内乳酸菌の数が減り、TH17細胞の数が増えることが判明した。

しかし、重要なことだが、研究者はヒトにおける乳酸菌サプリメントの影響を検討していない。そのためこの試験では、プロバイオティクスヨーグルトを食べたり、またはプロバイオティクスサプリメントを摂取したりすることが高血圧に何らかの影響を及ぼすかどうかはわからない。

しかし、塩分を少なくすることは高血圧を軽減し、予防することはわかっている。塩分削減についての助言は以下で閲覧できる。

(https://www.nhs.uk/livewell/goodfood/pages/cut-down-salt.aspx)

[]クラトム(kratom)で生じる致命的なリスクに関するFDAの助言についてFDA長官Scott Gottlieb医学博士が発した声明

Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D. on FDA advisory about deadly risks associated with kratom

November 14, 2017

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm584970.htm

◇要約

FDAは、クラトム(kratom)の使用で生じるリスクへの高まる懸念に対し、公衆衛生の面から助言を発した。

◇声明内容

FDAは、国境を越えてその数を増やしながら入ってくる有害な未承認の製品に関して懸念を持っている。FDAには公衆衛生を守る義務があり、深刻な病状を治療したり平癒させたりする方策として売られる未承認の製品によって人々が被害をうけてることを確認した場合、措置を講じることになる。

過去数年にわたって、kratomとして知られる植物由来物質は、その普及度と安全性リスクの可能性が高まっていることから、重大な懸念を引き起こしてきた。本日、FDAはkratomの使用で生じるリスクに関連してFDAで高まりつつある懸念について、公衆衛生の面から助言を発表した。

Kratomはタイ、マレーシア、インドネシアおよびパプアニューギニアに自生する植物である。様々な癒しの効果を持つ「安全な」治療法として売り込む業者もいて、米国で人気となった。支持者は、それが植物ベースの製品のため、ほとんど安全な物質であると主張する。FDAは、有資格の医療従事者の適切な診断と管理を要する深刻な疾患である、痛み、不安および抑鬱のような症状を治療するためにkratomを使用している人がいることを認識している。我々はまた、この物質がこれらの目的のために積極的に市販されおよび流通していることも承知している。重要な点だが、kratomには、オピオイドのような麻酔薬と似た効果があること、そして同様に乱用、中毒および場合によっては死に至るリスクがあることがエビデンスによって示されている。そのため、kratomがしばしば麻薬による陶酔感を求める人によって、快楽のために服用されていることは驚くべきことではない。オピオイドの蔓延が危機的な状況に達している時期に、オピオイド使用の代わりまたは補助的なものとしてkratomを使用する事例の増加は極めて懸念する事態である。

患者がオピオイドの離脱症状を治療するためにkratomを使用してよいと思うことは、FDAにとってとても悩ましいことである。FDAは、オピオイド使用障害の治療を手助けするために、薬物療法の開発の進展とその普及に注力している。しかし、こうした取り組みを行う重要な意味は、一つには、患者が安全かつ効果的と証明された治療を確実に検討することができるようにすることである。オピオイド使用障害に対してkratomが有効であることを裏付ける信頼できるエビデンスは何一つ無い。オピオイド中毒患者は使用上の信頼できる説明なしにkratomを使っており、さらに重要なことは、製品の危険性、副作用の可能性または他の医薬品との相互作用に関して有資格の医療従事者に相談せずに使用しているということである。

Kratomで生じた有害事例は増加しており、それに関する明確なデータが得られている。Kratomに関する米国中毒事故管理センターへの問い合わせは毎年数百件あり、2010年から2015年に10倍に増えた。FDAは、kratomを含む製品の使用に関連して36件の死亡報告例があることを承知している。ヒドロコドンのような他のオピオイドが混ざっているkratom製品の報告があった。Kratomの使用により、発作、肝臓障害およびび離脱症状のような深刻な副作用も生じ得る。

これらすべてを考慮し、我々は快楽、痛みまたはその他の理由でkratomを使用することがオピオイド蔓延の拡大になってしまわないかどうか、我々自身に問わなければならない。あるいは、もし支持者が正しくてkratomがオピオイド中毒治療の手助けのために使用できるならば、患者はこれらの利点の明確で信頼できるエビデンスを当然知るべきである。

様々な障害に対する有力な治療策としてkratomを使用することの可能性に大きな関心があるのは理解している。しかしFDAには社会的傾向ではなく科学に基づく義務があり、エビデンスに重きが置かれる。FDAには植物性医薬品を評価する進んだプロセスがあり、そこでは関係者が医療上の有用性を示そうとしており、人々の健康を改善するのに役立つ植物性製品開発の促進に尽力している。我々は植物性医薬品の適切な開発に関するガイダンスを発表した。FDAはまた、植物の医薬品申請を適切に進めることを専門とするFDA医薬品評価研究センターの中に、医薬系審査チームを持っている。今まで、どの販売業者もkratomを成分とする医薬品の適切な開発に努めてこなかった。

FDAで実績のある医薬品レビュープロセスを使用することで、すべての利害関係者の間で切望されている議論が提示されると考えられる。その時まで、1つの事実を明確にしておきたいと思う。現在のところ、FDAが認可したkratomの治療的用途は無い、ということである。さらに、FDAは、その使用により重大な安全性の問題が生じることを示すエビデンスを持っている。Kratomが米国において治療的使用として合法的に市販が可能となる以前に、kratomのリスクや利点は、米国議会がFDAに委ねた医薬品の規制プロセスの中で評価されなければならない。さらに、米国議会はkratomのような物質に関する決定の日程を組み込んだ具体的な一連のレビュー手順も作成した。Kratomがオピオイド処方薬の安全な代替物になり得るという一般の認識を考慮すると、これは特に意味がある。

FDAは未承認薬物としてkratomを管轄し、かつkratomを含むダイエタリーサプリメントに対して対策も取ってきた。公衆衛生に関する義務を果たすために、我々はkratom製品に輸入警告が付される2つの場合を確認し、米国へのkratomの入荷を積極的に防ぐために活動している。国際郵便機関において、FDAはkratomの数百の運送物を留置した。我々は押収の権限を行使し、またkratom製品が自発的に廃棄されるのを監督する権限を行使してきた。我々はまた、これらの輸入品によってもたらされるリスクに対処するために、連邦のパートナーと協力もしている。米国麻薬取締局(DEA)からの要請を受けて、FDAはkratomに見られる2種類の化合物の包括的な科学的かつ医学的な評価を実施した。Kratomはすでに、起源国であるタイとマレーシアの2ヵ国を含め、オーストラリア、スウェーデンおよびドイツなど、16ヵ国で規制物質になっている。Kratomはまた、アラバマ、アーカンザス、インディアナ、テネシーおよびウィスコンシン州などのいくつかの州で禁止されており、他の数州では禁止に向けて法律を審理中である。

オピオイド危機からは悲劇的な教訓を得ている。中毒を引き起こす新製品の可能性には初期に注意を払わなければならないこと、および介入するためには強い、断固とした策をとらなければならないことである。オピオイドの蔓延を取り去り、新たな別の薬物が定着するのを防ぐという義務の一環として、FDAは、発生始めから、kratomのような中毒性のある薬物から人々を保護するために権限を行使しなければならない。

医師としてそしてFDA長官として、公衆衛生に脅威を与える違法な薬物がアメリカ人に及ぶことを防ぐため、自分の役割を果たすことに尽力する。我々はkratomの医学的使用の可能性にオープンであり続けるが、その使用は健全な科学に裏付けられ、乱用の可能性が適切に熟考されなければならない。Kratomの使用に関しては、DEAやFDAを巻き込こんだ適切な評価プロセスが適用されなければならない。Kratomを言われているように医学的に使用できると信じている人に対しては、kratomのリスクや利点のデータをよりよく理解できるように調査して、その結果、よく調査されていて有益な可能性ある製品を検討するようお勧めする。それと同時にFDAは、エビデンス重視に基づき、公衆衛生を守るためにこれらの製品に関する対策を取り続ける。

米国保健福祉省内にあるFDAは、ヒトおよび動物の医薬品、ヒト用ワクチンおよびその他の生物製剤ならびに医療機器の安全性、有効性および確実性を保証することで公衆衛生を守る。FDAはまた、米国の食品供給、化粧品、ダイエタリーサプリメント、電離放射線を発する製品の安全性と確実性、およびタバコ製品の規制にたいし責任を負っている。

[]警告文書

  • Mannatech Incorporated 11/14/17

November 14, 2017

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm585515.htm

未承認の医薬品、ダイエタリーサプリメントのCGMP違反、製造、包装、表示及び衛生管理、不純品、不正表示の問題。

(要注目

マナテック

バウンスバックBounceBack−成分は−は関節痛や炎症を減らす、遅れて生じる筋肉痛(DOMS)を柔らげる、等の宣伝が未承認医薬品

CGMP違反の項目は多数

各サプリメントの仕様がない(出だしから失格)

査察官の指摘に対して正しく回答していない

例えばAmbrotose Complex Powder and Catalystの検査法が適切かどうかしめしていない

委託製造品を自社ブランドで売る場合には当然委託先の製造工程にも責任を持つ必要があるがそれができていない。ウェブサイトでは責任をもつとか美辞麗句を並べているのに。

苦情の処理が不適切。

食品としても規則違反がある。例えばビタミンを一日の必要量の100%供給すると表示しているが実際には違う、栄養成分表示の規則に従っていない、抗酸化物質は栄養成分ではないので豊富等の強調表示はできない

→ここでいろいろ指摘されている製品はこうやって売ってる

https://mannatech2.s3.amazonaws.com/mtlibrary/38957912890380.pdf)


  • Vita Pure Inc 11/8/17

November 8, 2017

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm585616.htm

ダイエタリーサプリメントのCGMP違反、製造、包装、表示及び衛生管理、不純品の問題。

  • Butts Dairy Farm 11/1/17

November 1, 2017

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm585552.htm

動物組織に違法医薬品の残留、不純品。

  • Dixon Fisheries Inc 10/24/17

October 24, 2017

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm585561.htm

水産食品HACCP規則違反、不純品、衛生管理の問題

  • Quick Foods Co. 9/13/17

September 13, 2017

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm585526.htm

水産食品HACCP規則違反、不純品、衛生管理の問題

[]ボツリヌス症 ウクライナ(第3報)

Botulism - Ukraine (03)

2017-11-21

http://www.promedmail.org/post/5455767

Date: Sun 19 Nov 2017 Source: Outbreak News Today [edited]

2016年にはウクライナでは119人がボツリヌス症になり12人が死亡した。2017年もこれまでのところは同様である。132人がボツリヌス症になり11人が死亡した。

中毒原因は80人は自分で作ったものを食べて、35人は買ったもの、10人は不明。7人は正規でないところから購入している。

[]サバ中毒 米国(第2報):コロラド、疑い

Scombroid fish poisoning - USA (02): (CO) susp.

2017-11-19

http://www.promedmail.org/post/5452692

Date: 17 Nov 2017 Source: The Denver Channel [edited]

妊娠女性がLongmont Sproutsの店で購入したマグロを食べて食中毒になって救急処置室に行くことになった。救急医はヒスタミン中毒と診断した。夫と17か月の娘も中毒になったが、妊娠中であることが心配された。

小売店は50ドルのギフトカードを渡そうとし、品物は検査のため仕入れ先に返すといった。何が悪かったのか調査中であるが他に同様の苦情は受け取っていないという。

被害者は医療費2000ドル以上を払って欲しいという

(編集者のコメントでたくさん売っている店のマグロのヒスタミン中毒で被害者が一人だけというのは普通ではないので少々疑いがある、と。)

[]診断名不明の食品由来麻痺性疾患−ニュージーランド:(ワイカト)急速発症 情報求む

Undiagnosed foodborne paralytic illness - New Zealand: (WK) rapid onset, RFI

2017-11-18

http://www.promedmail.org/post/5448740

[1]Date: Thu 16 Nov 2017 3:21PM Source: The Telegraph [edited]

狩猟で得た野生のイノシシによる食中毒疑いで、家族の合計3人が入院中で「反応がない」。夫婦と夫の母が夕食後自宅の床に意識不明で倒れているのを発見され、1才と7才の子ども達は肉を食べていなくて病気になっていない。

家族の友人によると3人は肉を食べて30分以内に15分おきに嘔吐しはじめた。妻が救急車をよび会話中に卒倒した。それから病院に運ばれ生命維持装置をつけられている。

急速な発症からニュージーランド国立中毒センターはボツリヌス症を疑っている。通常のボツリヌス症は食べてから12時間以上経って発症するが、濃度が非常に高いともっと早く発症する。原因は調査中。

[2]Date: Thu 16 Nov 2017 Source: BBC [edited]

ニュージーランドで野生のイノシシを食べて家族が重症になり医師らが原因を調べている。家族の友人がフェイスブックに投稿している。

[3]Date: Fri 17 Nov 2017 Source: Newshub [edited]

同様、略

(編集者は発症が早すぎるのでボツリヌスではないのではと言っている。毒素が検出できれば確認できる)

[]食中毒 ボツワナ:(セントラル)生徒、菜種、ソルガム、有機リン疑い

Foodborne illness - Botswana: (CT) students, rape, sorghum, organophosphates susp

2017-11-18

http://www.promedmail.org/post/5449219

Date: Wed 15 Nov 2017 20:00 pm (GMT +2) Source: MMEGI online [edited]

Nthompe Koma小学校の生徒数十人が学校で食べた菜種が原因とされる食中毒で医療施設に行った。生徒達はおやつに菜種とソルガムを食べて嘔吐と下痢の症状。

詳細は調査中

[]4州の人が汚染された未殺菌ミルクを飲んでいる可能性

People in Four States May Be Drinking Contaminated Raw Milk

Tuesday, November 21, 2017

https://www.cdc.gov/media/releases/2017/p1121-contaminated-raw-milk.html

CDCは3か月以内で2回目の警告をする。Udder Milkという会社の未殺菌ミルクを購入して飲んだ人は、希な、しかし重症になる可能性のあるBrucella abortus RB51に感染している可能性がある。ブルセラで誰も具合が悪くならないかもしれないが流産やその他の妊娠合併症の可能性があり、妊娠女性にとっては重大である。直ちに医師に相談すること。

9月後半にニュージャージーの女性が未殺菌ミルクを飲んで病気になった。CDCはそれがBrucella RB51であることを10月後半に確認した。Udder Milkは生産した農場の情報を提供しなかったので感染源が追跡できなかった。CDCは州当局と協力して調査している。USDAとFDAも対応している。

どの農場が汚染源かわかるまで、Udder Milkの未殺菌ミルク製品を過去6か月以内に飲んだ人は全て病院で抗体検査をしてもらうことを薦める。この会社はコネチカット、ニュージャージー、ニューヨーク、ロードアイランドにミルクを販売している。

  • ニュージャージー州保健省

保健省は未殺菌ミルクを違法に販売している企業に停止命令を出す

11/13/2017

DOH Issues Cease-and-Desist Orders to Company that Illegally Sold Raw Milk in NJ

http://www.nj.gov/health/news/2017/approved/20171113c.shtml

ノースジャージーの女性が希な細菌感染症になり、人々は健康リスクを知るべき

ニュージャージー保健省は金曜日に、違法に未殺菌ミルクを宅配で販売していたUdder Milk社に停止命令を出した。ノースジャージーの女性が希な細菌感染になってから、州と連邦の担当官はどの農場由来かを調べていた。

ニュージャージーでは未殺菌ミルクやヨーグルトやソフトチーズ、アイスクリームなどの未殺菌ミルク製品の販売は違法である。

保健省は10月23日にノースジャージーの女性がBrucella RB51陽性感染と知らされ、彼女は回復している。これは今年米国で未殺菌ミルクが原因の感染症と確認された2例目である。

1993年から2012年の間に未殺菌ミルクに関連したアウトブレイクは127報告されていて1909人の患者、144人が入院している。

(Udder Milkの会社のウェブサイトhttp://www.uddermilk.com/pages/faqを見ると、化学物質を使わない、全てがピュアだったアダムとイブの時代を理想とする、とある。以前「認証されていないオーガニック」と表示していたがUSDAにそんな言葉を使わないようにと警告されたので今は表示していない。生産者は認証費用を出すことができない小規模家族経営の農家なので、とのこと。おこるべくしておこった中毒だろう)

[]論文

  • 研究が米国のがんへのリスク要因の寄与を計算

Study calculates contribution of risk factors to cancer in the United States

21-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/acs-scc111617.php

新しい米国がん学会の研究がCA: A Cancer Journal for Cliniciansに発表された。結果として10例中4例以上のがんや死亡は変更可能なリスク要因に関連し、予防対策がある。

がんへの寄与が最も大きいのはタバコ(19.0%; 298,970 cases)、 (28.8%; 169,180 deaths)、次いで重すぎる体重(7.8% of cases; 6.5% of deaths)、飲酒(5.6% of cases; 4.0% of deaths)、紫外線(4.7% of cancers; 1.5% of deaths)、運動不足(2.9% of cases and 2.2% of deaths)。果物と野菜不足は1.9% of casesと 2.7% of deaths、HPV感染は1.8% of casesと 1.1% of deaths。

(タバコは死亡率の高い肺がんの原因になるのでとにかく禁煙が最優先。特定の食品をどうこう言うより体重管理が大事。日本人だと体重より感染症が重要になるがなにしろタバコ対策ができない国なので)

  • ソーシャルネットワークと生存:社会的結びつきががん管理に役立つ

Social networks and survival: Social ties could help with cancer management

21-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/bawh-sna111717.php

より強い社会的ネットワークをもつ女性は直腸結腸がんと診断された後の生存率が良い。Cancerに発表。

  • 大気汚染が精子の質の悪さと関連

Air pollution linked to poorer quality sperm

21-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/b-apl111717.php

Occupational & Environmental Medicineに発表された研究。特にPM2.5。住所から推定。

  • 心不全症例は増加し続けている、最も貧しい人が最も悪影響を受けている

Cases of heart failure continue to rise; poorest people worst affected

21-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/uoo-coh112017.php

The Lancetに発表されたオックスフォード大学のイングランドの400万人のデータを解析した研究。2002年から2014年の間に予防に若干の改善があり病気になる年齢が上がっているが総数は12%増えている。主な理由は高齢者が増えたこと。貧富の差が拡大していて、最も豊かな人の診断年齢が上がっているのに対して最も貧しい人の診断年齢が低下し約3.5年の差がある。

  • 若年成人の障害のある食べ方は長期にわたる負の健康影響がある

Disordered eating among young adults found to have long-term negative health effects

21-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/uoh-dea112117.php

フィンランドのヘルシンキ大学の研究によると、24歳前後の男女の病的食事は、その時と10年後の両方での体重の重さ、ウエストの大きさ、心理的健康度の低さ、自己評価の低さの指標である。European Eating Disorders Review

臨床的に摂食障害でなくても、早期認識と治療が重要である、と栄養士の著者は言う。

病的な食生活とは、例えば体重を気にしてお腹が空いても食べない、やたらと細かく食事を計算して計画して食べる、厳密な食事制限、何らかの理由で特定の食品を排除する、など

(もともと病的なヒトが食にこだわるのか、こだわりのせいで病的になるのかわからないけど。)

  • 正しく使われたネオニコはミツバチコロニーに悪影響はない、新しい研究が発見

Correctly used neonics do not adversely affect honeybee colonies, new research finds

21-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/uog-cun112117.php

Guelph大学の研究者らがJournal of Toxicology and Environmental Health-Bに発表。シンジェンタとバイエルが規制機関に提出したクロチアニジンとイミダクロプリドとチアメトキサムについての未公表データと公表されている文献を解析した。

  • 動物用医薬品と動物用ホメオパシーの比較:パート1

Comparison of veterinary drugs and veterinary homeopathy: part 1

P. Lees, D. Chambers, L. Pelligand, P-L. Toutain, M. Whiting, M. L. Whitehead

Veterinary Record Aug 12, 2017

http://veterinaryrecord.bmj.com/content/vetrec/181/7/170.full.pdf

パート2

Comparison of veterinary drugs and veterinary homeopathy: Part 2

Veterinary Record, Aug 19/26, 2017

http://veterinaryrecord.bmj.com/content/vetrec/181/8/198.full.pdf

オープンアクセス

何故効果があるように見えるのか、有効性はどうやって評価するのかといった解説

動物業界ではオーガニック農場でよく使われている。ヒトではプラセボ効果で本人が良くなったと思うなら価値はあるのかもしれないが動物ではそういうことはなく、動物の所有者の自己満足に終わるところが非常に悪質。そうしている間に病態が悪化する。(赤ちゃんに使う場合でも同じ問題はある。)

SMC UK

expert reaction to reports of high levels of the radioactive isotope ruthenium 106 detected in Russia

November 21, 2017

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-reports-of-high-levels-of-the-radioactive-isotope-ruthenium-106-detected-in-russia/

9月にロシアの一部で高レベルの放射性同位体が発見された

オックスフォード大学病院NHS トラスト医療物理学と臨床工学部長Malcolm Sperrin教授

文脈を知ることが大切である。ルテニウムは非常に希で、それがあるということはなにかがおこったということを示唆するだろう。天然には極めて少なく、自然量の最大900倍でもまだ極めて少ない。Ru (106)はベータ線を放出し半減期は約1年強で、多くの要因によるが同位体はしばらく存在するだろう。ルテニウム源の1つはウラルの鉱山だが天然のルテニウムはRu (102)であり掘った場所で精製されなければ鉱業由来の可能性は低い。原料の出所の一つの可能性ではある。

事故なら同時にあるはずの他の同位体が検出されていないので何故Ru (106)が検出されたのかを理解するのは難しい。従って、根拠が変わらなければ、この放出は大きな事故の結果ではないだろう。

Surrey大学核物理学教授Paddy Regan教授

レベルは特に高いというわけではなく、同位体の崩壊が単独で測定されているようであることから(106Ru -> 106Rh ->106Pd)、燃料/再処理工場あるいは医療/診断用ルテニウム分離場所から漏れたことが示唆される。

もしこれが原子炉からのリークや核爆発なら、他の放射性同位体(144Ce, 137Cs, 125Sb, 95Zr/95Nbやその関連核種)も検出されているはずであるがそれはない。

  • 台湾の大気汚染と精子の質の関連を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study investigating the association between air pollution and sperm quality in Taiwan

November 21, 2017

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-investigating-the-association-between-air-pollution-and-sperm-quality-in-taiwan/

Occupational & Environmental Medicineに台湾での大気汚染暴露と精子の濃度や形との関連を調べた研究が発表された

Sheffield大学男性病学教授Allan Pacey教授

全体としては良い研究で、主な結果は粒子状物質の濃度が増えることと異常な形態の精子の割合が増えることに関連があるようだ。一見興味深いが、我々は精子の大きさや形態は精子について行う試験のなかでも最も困難なものの一つであることを知っている。さらに、多くの科学者や医者は精子の形態はかつて考えられていたほど臨床的意味はないことを今や知っている。従って興味深い生物学的結果が得られたものの、臨床的意味についてはわからない。

さらに興味深いのは微粒子濃度が増加すると精子の濃度も増えることである。

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

これは興味深い研究だが限界を知ることも重要である。大気汚染を高分解能(1km2)で検討したのは良いことだが、対象となる50才以下の男性が自宅から1km以上離れたところで働いている可能性が高く、実態を反映していないだろう。観察研究なので因果関係は言えない

Queen’s University (QUB)生殖医学名誉教授Sheena Lewis教授

この研究は非常に大規模だが精子の形への影響は小さい。また精子の質が悪いとそれを補うために数が増えるという著者の主張には科学的根拠はほとんどない。男性の不妊の原因としてはあまり重要ではないが、男性の健康全体の指標だと思うなら公衆衛生上のメッセージになるかもしれない。

その他

  • 高齢男性は筋肉を維持するためにより多くのタンパク質を必要とする−専門家の反応

SMC NZ

Older men need more protein to maintain muscles – Expert Reaction

November 21st, 2017.

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2017/11/21/older-men-need-protein-maintain-muscles-expert-reaction/

ニュージーランドの研究者らが高齢男性は筋肉の大きさと強さを維持するために推奨摂取量以上を必要とする、という。

オークランド大学Liggins研究所のCameron Mitchell博士らの研究では70才以上の30人の男性を10週間追跡した。彼らはタンパク質の摂取量を最小推奨1日摂取量の群とその2倍の群に無作為に割り付けた。食事は提供された。10週間後、推奨摂取量群の男性の筋肉のサイズと強さが減少し、摂取量の多かった群ではサイズは変わらなかったが力は増加した。研究者らは現在のWHOタンパク質所要量は70才以上の男性の筋肉のサイズと強さを維持するのには不十分であると示唆する。

Massey大学運動と栄養学部Carol Wham准教授

ここ数年専門家集団は健康な高齢者の筋量維持のためには≥1.0-1.2 g/kg/dのタンパク質摂取を薦めている。この研究はタンパク質の摂取量を1.2 g/kg/dからWHOのRDAである0.8 g/kg/dに減らすと体肢筋量が減ることを明確にした。1.6 g/kg/d摂取群は筋量と足の力が増えている。

この研究の強みは参加者を無作為に割り振って管理した食事(30%脂肪)を10週にわたって摂っていることである。タンパク質は均等に分布した。高齢者での長期研究が必要だろう。

  • PLoS Biologyの上級編集者Liza Gross:生物学の教育を受けていない活動家

PLoS Biology Senior Editor Liza Gross: An Activist with No Biology Education

By Alex Berezow — November 21, 2017

https://www.acsh.org/news/2017/11/21/plos-biology-senior-editor-liza-gross-activist-no-biology-education-12175

PLoS Biologyの編集スタッフのなかに一人だけ学位のない環境活動家が入っているという指摘。

(生物の研究者ってわりと活動家に親和的。大学の教養生物(必修)の先生二人とも活動家ぽかった。化繊は悪いから天然繊維しか着ないとか言っててタバコは天然物だからいいらしい)

  • 如何にして1959年の感謝祭のクランベリー騒動がケモフォビア(化学物質忌避)ムーブメントを創ったか

How The Thanksgiving Cranberry Scare Of '59 Created The Chemophobia Movement

By Hank Campbell — November 21, 2017

https://www.acsh.org/news/2017/11/21/how-thanksgiving-cranberry-scare-59-created-chemophobia-movement-12160

約60年前、食品を安全にしようとした政府の規制が反対の結果になった:思わぬパニックを引き起こした。そのためたくさんの人の感謝祭がダメになった。政府が天然と合成の間に意味のない区別をしたせいである。その規制はデラニー条項という。簡単に言うと、もし合成化合物が動物実験でがんを引き起こすことがわかったらそれは禁止されなければならない、ということである。

発がん物質などだれも欲しくないのだから、何か問題があるだろうか?二つある。最初に、1950年代の政治家はパラケルススの時代に農民が知っていたことを忘れてしまっていた、つまり毒かどうかは量による。天然かどうかは関係ない。二つ目はラットは小さい人間ではない、ということである。

しかしデラニー条項は、技術的には1938年食品医薬品化粧品法の1958年食品添加物改訂であるが、これらの概念を考慮しなかった。現実世界では天然だろうと人工だろうと構造が同じなら影響も同じである。しかしこの改訂では天然にあるものはラットにがんを作っても安全であるが合成化合物は禁止されなければならない、たとえ現実世界で誰にも害を与えていなくても。

この法律で「安全な量はない」発がん物質として放射線やタバコの煙、βナフチルアミン、煤と一緒に初めてリストに入った食品がクランベリーである。丁度1959年の感謝祭の直前にHHSの前身である保健教育福祉省長官のArthur Flemingが、FDAがクランベリー製品から除草剤のアミノトリアゾールを痕跡程度検出したと発表した。学校はクランベリー製品を捨て、レストランはメニューから取り下げた。アミノトリアゾールは確かにラットでがんの原因となる甲状腺の問題をおこす−ただしその用量はラットに毎日15000ポンドのクランベリーに相当する量でそれを2年間である、人ですら不可能である。

デラニー条項は1996年に撤回され、もうなくなったがその遺産は残っている。1959年のクランベリー騒動の3年後Rachel Carsonが「沈黙の春」で農薬への懸念をかき立て、現在彼女の遺志を継ぐ環境活動家達は食品に関するがんの恐怖を作ることで毎年10億ドルを稼いでいる。「安全な量は存在しない」という概念は今日でもホメオパシーや内分泌撹乱化学物質に関する主張に見られる。分析技術が高感度になったため恐怖を煽るのは簡単になった−あらゆるものから有害物質が検出できる。感謝祭のご馳走のどの一つの食品からも、オーガニックだろうと慣行栽培だろうと、ラットに発がん性のある何かを検出できる。

でも絶望すべきではない。感謝祭は希望のシーズンでもあり我々は希望を持つことができる。

  • オンラインソフトウェアががん論文の遺伝子の間違いを検出

Natureニュース

Online software spots genetic errors in cancer papers

Nicky Phillips 20 November 2017

https://www.nature.com/news/online-software-spots-genetic-errors-in-cancer-papers-1.23003

二人の科学者が遺伝子配列の間違いを検出するプログラムSeek & Blastnを使って60以上の論文の間違いを発見した、その多くががんの研究だった。そしてその多くは画像やグラフの質が悪い、テキストの大きな塊が重複する、他の論文と非常に良く似ている、など他にも問題があった。

  • ネガティブな結果に報いることが科学を正しい方向に維持する

Natureエディトリアル

Rewarding negative results keeps science on track

21 November 2017

https://www.nature.com/articles/d41586-017-07325-2

再現性で受賞や資金獲得ができる文化を作ろう

ふたつの研究賞が文化が変わりつつあることを示す。一つは欧州神経心理薬学会の前臨床神経科学のネガティブ結果:これまでの結果あるいは受け容れられてきた仮説を確認しなかった注意深い実験に対する1万ユーロの賞。もうひとつはヒト脳マッピング国際機関によるヒトのニューロイメージングに関係するベストな再現性研究に、成功だろうと失敗だろうと2000ドル。

(それでも昔よりはましになっているんだよ。なにしろ安全性試験のネガティブな結果(つまり安全であるという喜ばしいデータ)が学術的価値がないと言われて発表されなかったんだから。アカデミアでは有害だという論文が望まれる。そしてIARCのように学術雑誌以外は受け付けないと決めたらどうなるかは明らか。)

  • 寿司について賢くなろう

Be Smart About Sushi

by Berkeley Wellness

http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food-safety/article/be-smart-about-sushi

FDAは寿司用の魚の多くは寄生虫を殺すため冷凍することを要求している(例えば-4°Fで7日間)。良く訓練された寿司職人は寄生虫感染や病気のリスクを最小限にするためのノウハウをもっているが、日本で資格を得ているのでこの国では評価は難しい。

マグロには寄生虫のリスクはほとんどないが、最も安全なのは加熱調理した魚を選ぶことである。妊娠女性や小さい子ども、免疫系の弱っている人は生のシーフードは避けるべきである。

寿司は清潔で評判の高い施設からのみ買うこと。新鮮で冷蔵されていることを確認する。

寿司には健康的なオメガ3脂肪酸やタンパク質などが含まれる。一般的にはカロリーは少ないが、米国の日本レストランの多くは西洋化した握りや盛り合わせを提供していてカロリーは高い可能性がある。そして寿司成分や調味料の多くはナトリウムが多い

  • リコリス:あるかもしれないベネフィット、わかっているリスク

Licorice: Potential Benefits, Known Risks

by Berkeley Wellness

http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/article/licorice-potential-benefits-known-risks

ニンニク同様リコリスは古代から伝統ハーブとして風邪の治療や消化を助けるなど無数の使い方がされてきた。しかし科学者はリコリスには良い可能性と悪いことを発見した。

我々は甘草の根から抽出される本物のリコリスの話をしている。キャンディしか知らないかもしれないが、香料や甘味料などとしても使われている。しかし米国で販売されているリコリスの中には合成香料のみ、あるいは別のものを使ったものがある。レッドリコリスはリコリスとは全く関係ない。

欧州から輸入された本物のリコリスキャンディには「リコリス抽出物」「リコリスの根の粉末」が成分として記載されているだろう。またダイエタリーサプリメントにも含まれる

リコリスのあるかもしれないベネフィット

役にたつ可能性のある化合物はフラボノイドやトリテルペノイドである。実験室では多くの研究がある。そのような研究は臨床上の効果とはほど遠い。全てのハーブ同様、問題を複雑にするのはいろいろな種の植物の化合物の組成と濃度が違うことである。ナチュラルメディシンデータベースではリコリスには信頼できる根拠は不十分と結論している

リコリスのあるかもしれないリスク

リコリスはグリチルリチンを含み、定期的に摂取するとナトリウムと水を蓄えカリウム濃度を下げ血圧を上げる。大体数週間1日2オンス以上のリコリスを食べるとそうなるが、心血管や腎臓に病気があるともっと少なくても問題になることが報告されている。

さらに薬物代謝酵素を阻害して医薬品と相互作用する。さらに2017年のフィンランドの研究では妊娠中に大量にリコリスを食べた母親の子どもの認知機能検査の点数が悪くADHDの可能性が高いという。動物実験でも母親のグリチルリチン摂取は胎児の発達に負の影響が示唆されている。このためナチュラルメディシンデータベースではリコリスは妊娠中の摂取は、特に大量は、「安全でない」としている。

基本

キャンディとしてのリコリスは砂糖が多くカロリーが高いのであまり食べないように。特に本物のリコリスは。高血圧や心疾患、血液凝固抑制剤を使用している場合には避けた方が良い。ダイエタリーサプリメントは使用しないこと。

(この黒い電線や石炭のようなキャンディが好きだという日本人は知らないのだが)

  • 獣医師会は補完医療について声明を発表

RCVS (The Royal College of Veterinary Surgeons王立獣医師会)

College publishes complementary medicines statement

3 November 2017

https://www.rcvs.org.uk/news-and-views/news/college-publishes-complementary-medicines-statement/

補完代替医療、特にホメオパシーについて尋ねられている。しっかりした科学的根拠に基づく獣医学の進歩と発展のために、獣医師は根拠のない治療法を提唱すべきではない。

11月14日にFAQセクション追加

  • 反ワクチンの父親が法廷で、恐ろしいはしかより鮫に襲われて死ぬ方が可能性が高いという

Fatal shark attack more likely than deadly measles, anti-vax dad tells judge

November 22 2017

http://www.theage.com.au/victoria/fatal-shark-attack-more-likely-than-deadly-measles-antivax-dad-tells-judge-20171122-gzqnzh.html

3人子どもに予防接種をするようにという裁判所の命令に反論して、父親ははしかで死ぬよりサメに襲われて死ぬ可能性のほうが高いと主張した

  • 砂糖の量を表示して、と主張者が政府に言う

Put sugar levels on the label, advocates tell Government

22 Nov, 2017

http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=11946810

ニュージーランド消費者団体とニュージーランド歯科医師会が政府に、今週開催されるオーストラリア乳0ジーランド食品規制閣僚会議で食品に添加された糖を表示するよう求めた。消費者調査では80%以上が明確に添加された砂糖の量を表示して欲しい。

2017-11-21

[]安全性レビューの要約—緑茶抽出物を含有するナチュラルヘルス製品—肝臓障害(肝毒性)の潜在的リスクの評価

Summary Safety Review - Green tea extract-containing natural health products - Assessing the potential risk of liver injury (hepatotoxicity)

November 15, 2017

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/drugs-health-products/medeffect-canada/safety-reviews/green-tea-extract-containing-natural-health-products-assessing-potential-risk-liver-injury.html

◇製品: 緑茶抽出物を含有するナチュラルヘルス製品

◇可能性のある安全上の問題: 肝臓障害(肝毒性)

◇主要な通達事項

● 緑茶抽出物を含有するナチュラルヘルス製品は、体重の管理を(食事療法と運動と組み合わせることによって)助けるため、あるいは健康状態を良く維持するための抗酸化物源として、カナダにおいて様々な用途で認可されている。いずれかの形で緑茶を摂取する人たちの圧倒的多数は、害を被ることなく摂取している。

● カナダ保健省(Health Canada)は、カナダにおける最近の報告を含め、世界で深刻な肝臓障害が報告されていることを踏まえ、緑茶抽出物に関連して肝臓障害(肝毒性)が生じる潜在的リスクをレビューした。

● カナダ保健省のレビューでは、緑茶抽出物の利用と希で予測不能な肝臓障害のリスクとの間に関係がある可能性があると結論された。このリスクについては既に、カナダ保健省の緑茶抽出物に関する研究論文(Green Tea Extractsモノグラフ)*1の中で確認されているが、カナダ保健省のレビューでは、肝臓障害の事例がカナダや世界で報告され続けているという実態が明らかとなり、カナダの安全情報が強化される必要性が認識された。

*1: “Green Tea Extracts” http://webprod.hc-sc.gc.ca/nhpid-bdipsn/atReq.do?atid=greentea_thevert&lang=eng

● その結果、カナダ保健省は、カナダ保健省のGreen Tea Extractsモノグラフの中の既存のリスクに対する注意喚起の文言に以下の文言を付け加えることとなった。

○ 肝疾患を有する人は、その摂取について医療関係者と相談すること。肌や眼の黄変(黄疸)、腹痛、暗色尿、発汗、悪心、異常な疲労感、ないしは食欲喪失といった肝臓障害の徴候が見られたら、摂取を止め、医療関係者に相談すること。

○ 緑茶抽出物を含有する製品と希で予測不能な肝臓障害との間に関連があることが報告されている(カナダ国内および国外)。

● この安全性レビューではまた、大人だけが緑茶抽出物製品を使用するように推奨している。上述のGreen Tea Extractsモノグラフは、2017年8月に更新され、『大人(18歳以上)』の目安が盛り込まれている。

● 予防策として、カナダ保健省は、子供や青年向けの薬効成分として緑茶抽出物を含むナチュラルヘルス製品の製造認可を受けている者に対し、施品から緑茶抽出物を取り除くか、ラベルを改訂して製品が大人(18歳以上)向けであることを示すように要求している。

○ カナダ保健省は今後も新たな情報の監視を続け、製品中に含まれる緑茶抽出物の主要な抗酸化物質であるEGCG (epigallocatechin gallateエピガロカテキン没食子酸塩)の量に上限を設けるなど、リスク低減策がさらに求められるかどうかを判断する。同時にカナダ保健省は、事業者に対し、彼らの製品中のEGCG量を確認し、将来的に何らかの措置が講じられる場合に申告できるようにすることを求めている。

● このリスクについてカナダ市民および医療関係者により詳細な情報を提供するために、新着情報*2および健康製品リスクコミュニケーション*3が公表されている。

*2: Health Canada takes steps to help Canadians avoid rare risk of liver injury from use of green tea extract health products (緑茶抽出物健康製品の利用による肝臓障害の小さなリスクをカナダ人が避けられるようにカナダ保健省は段階的措置を講ずる)

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2017/65114a-eng.php?_ga=2.202430870.62168534.1511136550-1044120847.1506037839

*3: Green Tea Extract-Containing Natural Health Products - Rare Risk of Serious Liver Injury (緑茶抽出物を含むナチュラルヘルス製品—深刻な肝臓障害を起こす小さなリスク)

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2017/65100a-eng.php?_ga=2.165024952.62168534.1511136550-1044120847.1506037839

◇概要

Health Canadaは、カナダにおける最近の報告を含め、世界で深刻な肝臓障害が報告されていることを踏まえ、緑茶抽出物を含むナチュラルヘルス製品で肝臓障害が生じる潜在的リスクをレビューした。最近の事例に関する詳細情報は、カナダ保健省のHealth Product InfoWatch*4 (健康製品注目情報)2016年版の中に公表されている。

*4: https://www.canada.ca/en/health-canada/services/drugs-health-products/medeffect-canada/health-product-infowatch/health-product-infowatch-october-2016.html#a15

また、2008年に公表されたカナダ保健省のGreen Tea Extractsモノグラフには、次のリスク情報が収載されている。

・ 肝臓障害のリスクについての文言: 「肝疾患があったり肝臓の異変の徴候(腹痛、暗色尿、黄疸)が見られる場合には、緑茶抽出物を含有する健康製品を利用する前に医療従事者に相談すること。」

・ 「食事と一緒に摂取」することを教示。

◇カナダにおける使用状況

● 緑茶抽出物は、ナチュラルヘルス製品中に存在する薬効成分で、体重の管理(食事療法と運動と合わせて)補助剤や抗酸化物(いくつかの様式の細胞損傷を防止したり遅延させたりする物質)源として、良い健康状態を保つために、カナダでは様々な用途で販売が認可されている。これらの製品のほとんどは、体重管理補助剤として認可されている製品も含め、18歳未満の人における使用は認可されていない。また、これらの製品は、肝臓に問題のある人における使用も推奨されていない。

● 緑茶中の主要な抗酸化物質はEGCGである。緑茶抽出物含有ナチュラルヘルス製品は、カプセル、錠剤、粉末、液体などの様々な経口摂取用の形態のものが入手可能である。

● 現在カナダでは、薬効成分として緑茶抽出物を含むナチュラルヘルス製品が2,500件以上承認されており、これらのうち550を超える品目が(食事療法と運動との組み合わせによる)体重管理に関連した効能を謳っている。

● ナチュラルヘルス製品と異なり、飲み物や他の食品として消費される緑茶は、通常、緑茶抽出物含有自然健康製品よりも、1服あたりのEGCG含量が少ない。緑茶を摂取する人々の圧倒的多数は、摂取の形に関わらず、有害影響を受けることは無い。

◇安全性レビューでわかったこと

● このレビューに際し、Health Canada(カナダ保健省)は、緑茶抽出物を含む製品の使用と関連して肝臓障害が生じたことが疑われる11件のカナダ人の事例(2006〜2016年)を確認した*5。これらの11の事例の内、徹底した評価ができるほど十分な情報が得られているのは2例だけである。これらの2例では、肝臓障害が緑茶抽出物含有製品に関連して生じたものと判断された。

*5: カナダにおける警戒すべき有害反応に関するオンラインデータベース

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/drugs-health-products/medeffect-canada/adverse-reaction-database.html

● WHOの薬物有害反応データベース内を検索した結果、緑茶含有製品で肝臓障害が生じたとする国外の報告が89件見つかった。しかしこれらの報告には、Health Canadaが行うより詳細な評価に見合う情報を備えたものは1件も認められなかった。

● この安全性レビューでは、緑茶抽出物の摂取による肝臓障害に関する海外の公表情報も検索した。例えば米国薬局方(UPS: United States Pharmacopeia) 2008版における緑茶抽出物の安全性レビューでは、緑茶抽出物製品が関連した肝臓障害の報告が34件見つかった。2008年以降、緑茶抽出物含有製品の使用による肝臓障害の国外事例がさらに19件、Health Canadaの評価に適格なものとして確認された。これらの報告の大多数では、病院で治療を受けるとともに製品の使用を止めることから対処が始められ、現れていた肝臓障害の徴候や症状が解消した。しかし、1名はより深刻な疾患(慢性肝線維症)に陥り、2名は肝移植が必要となった。

● 緑茶抽出物含有製品による深刻な肝臓障害の事例は、世界で今なお報告され続けている。しかし、これらは滅多にない予測不能な事象であり、肝臓障害がなぜ生じるのかもよく分かっていない。以前の安全性データーでは、緑茶抽出物含有製品を食品と摂取すると、副作用のリスクを減らすことができることが示唆されている。このことは、Health CanadaのGreen Tea Extractsモノグラフにすでに反映されており、「食事と一緒に摂取」することが教示されている。

◇結論および対応策

● カナダ保健省はこのレビューから、緑茶抽出物含有ナチュラルヘルス製品と肝臓障害のリスクとの間に関係がある可能性があると結論した。このリスクは、Health CanadaのGreen Tea Extractsモノグラフで既に確認されており、今回のレビューでは肝臓障害の事例がカナダや世界で続いていることが判明し、カナダの安全情報を強化する必要性が認識された。

● カナダ保健省は安全情報に関する業務を強化し、製造者に緑茶抽出物含有自然健康製品に修正を加えるよう要請する予定である。修正には、緑茶抽出物含有製品の使用により、稀で予測不能であるが、深刻な状態になり得る肝臓障害が生じた例が報告されているという情報、および、もし肝臓障害の可能性がある何らかの症状や徴候(悪心、嘔吐、腹痛、肌や眼の黄変、暗色尿、発汗、異常な疲労感、食欲不振)が現れた場合には、それらの製品の使用を止めるべきであるという情報を提供することが含まれている。

● この安全性レビューでは、緑茶抽出物製品は大人だけが使用するようにすることも推奨している。Green Tea Extractsモノグラフは2017年8月に更新され、『大人(18歳以上)』に使用を限定することが盛り込まれている。

● カナダ保健省は、予防策として、薬効成分として緑茶抽出物を含むナチュラルヘルス製品の販売許可を受けていて、子供や未成年者向けに提供しようとしている業者に対し、製品から緑茶抽出物を除去するか、ラベルに製品が大人(18歳以上)向けであることを示す改訂を施すかを求めている。

● カナダ保健省は今後もあらゆる新たな情報の監視を続け、製品中に含まれる緑茶抽出物の主要な抗酸化物質であるEGCGの量に上限を設けるなど、リスク低減策がさらに求められるかどうかを判断する。同時にカナダ保健省は、事業者に対し、彼らの製品中のEGCG量を確認し、将来的に何らかの措置が講じられる場合に申告できるようにすることを求めている。

● このリスクについてカナダ市民および医療関係者により詳細な情報を提供するために、新着情報および健康製品リスクコミュニケーションが公表されている。

● カナダ保健省は、カナダ市場の全ての健康製品について行われるのと同様、緑茶抽出物含有製品についても安全情報の監視を続け、潜在的な有害性の確認やそれへの対処を行っていく。また、カナダ保健省は、もし何か新たな健康リスクが確認された場合には、適切かつ適時の行動を取っていく。

◇追加情報

この安全性レビューに役立てた分析は、科学的文献および医学的文献、カナダ国内および国外の情報、ならびにカナダ国内および国外における緑茶抽出物の使用に関する知見などに基づいている。

さらなる情報を求められる方は、下記ウェブサイトの照会先リストを参照されたい。

Marketed Health Products Directorate (市場の健康製品に関する総局)

http://hc-sc.gc.ca/contact/dhp-mps/hpfb-dgpsa/mhp-psc-eng.php

[]副作用疑いを報告することで医薬品をより安全にする:MHRAはキャンペーンを開始

Help make medicines safer by reporting suspected side effects: MHRA launches campaign

20 November 2017

https://www.gov.uk/government/news/help-make-medicines-safer-by-reporting-suspected-side-effects-mhra-launches-campaign

OTC医薬品の副作用疑いを報告するよう、ソーシャルメディアキャンペーンを開始した

EU全体での啓発週間の一環として

全ての報告システムには過小報告という問題があり、そのためキャンペーンを行う

イエローカード計画でオンライン報告できる

Yellow Card Scheme

http://yellowcard.mhra.gov.uk/

(医薬品にはハーブレメディやホメオパシーも含まれる。医療機器や電子タバコもこのサイトから)

[]オランダの飲料水と飲料水源中のFRD-903存在についてのリスク評価

Risk assessment and presence of FRD-903 in drinking water and drinking water sources for a selection of drinking water production locations in the Netherlands.

20-11-2017

http://www.rivm.nl/en/Documents_and_publications/Scientific/Reports/2017/november/Risk_assessment_and_presence_of_FRD_903_in_drinking_water_and_drinking_water_sources_for_a_selection_of_drinking_water_production_locations_in_the_Netherlands

環境中に検出されたFRD-903( GenX成分、フッ素化合物)についてのリスク評価

[]フロリダのサプリメント業者が虚偽の宣伝でFTCと和解

Florida-based Supplement Sellers Settle FTC False Advertising Charges

November 20, 2017

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2017/11/florida-based-supplement-sellers-settle-ftc-false-advertising

将来同様の虚偽の宣伝をしないと合意

会社はNextGen Nutritionals, Strictly Health, および Cyber Business Technologyで、オーナーはAnna McLeanと Robert McLean。製品は1) BioMazing HCG Full-Potency Weight-Loss Drops, 2) Hoodoba, 3) Fucoidan Force, 4) Immune Strong,および 5) VascuViteの5つのダイエタリーサプリメント。

虚偽宣伝の内容は体脂肪を燃やす、食欲を抑制する、ワカメと霊芝成分がHIV/AIDsの拡散を止める、コレステロールや高血圧に効く、免疫系をスーパーチャージなど。さらにウェブサイトには「認証倫理的サイト」といった第三者認証を偽装したシールを提示していた。

  • 消費者向けブログ

ダイエタリーサプリメントの広告は信用できる?

Can you trust that ad for a dietary supplement?

November 20, 2017

by Cristina Miranda

Division of Consumer and Business Education, FTC

https://www.consumer.ftc.gov/blog/2017/11/can-you-trust-ad-dietary-supplement

最近私は左膝を痛めた。人生のどこかの時点で私達はこんな痛みを経験する。そしてダイエタリーサプリメントを使ってみようと考えるかもしれない。

ダイエタリーサプリメントの一部には効果が証明されているものもあるものの、そうではないものもある。オンラインでサプリメントが病気を治せる、加齢を止められる、早く減量できると宣伝していたら、疑った方が良い。

最近FTCがNextGen Nutritionalsに対応した。この会社は自社のサプリメントが劇的な体重減少、がんや高血圧を治す、HIV/AIDsを予防し治療すると宣伝していたが根拠はなかった。もしあなたがダイエタリーサプリメントを売っているところに行ったら、魔法のような効果をやたくさんの病気を治すと宣伝しているものは疑うように。サプリメントを使う前に医師に相談するように。

以下参考資料と通報フォームへのリンク

[]SCCS – 香料成分のための皮膚感作性定量リスク評価についての予備的意見に意見募集

Preliminary Opinion open for comments on Skin Sensitisation Quantitative Risk Assessment for Fragrance Ingredients (QRA2)

https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/scientific_committees/consumer_safety/docs/sccs_o_211.pdf

2018年1月22日まで

国際香料協会(IFRA)が採用している定量リスク評価(QRA)モデルでは、健康なヒトボランティアと動物実験をもとに、閾値がある、つまり極微量では影響はないとしている。それに一連の安全係数を用いていわゆる「許容量」を導出している。これは2008年にSCCPが意見を出している。さらに2012年にSCCPが香料アレルゲンについての意見の中でQRAモデルの改良に言及している。この意見以降企業と大学の協力によるアレルゲンの評価のためのプロジェクトが始まりQRA2が開発された。それについてのSCCSの意見案。

QRA2の概要は以下

ハザード同定

これまでマウス局所リンパ節アッセイ(LLNA)などで皮膚感作性を評価してきたがさらに動物以外の試験法を含む入手可能なデータを用いた根拠の重み付けアプローチに基づく統合的評価を行う

用量反応解析あるいはハザード定量化

閾値陽性反応をもたらすのに必要な推定濃度濃度(EC3)を相対感作強度の指標として使う

暴露評価

製品の使用条件で皮膚に残る香料成分の量を単位面積あたりの量(マイクログラム/cm2)で評価する。

リスクキャラクタリゼーション

上述のアプローチにより導出された許容暴露量には新しい用語としてNOAELの代わりに“感作誘導が予期されない量No Expected Sensitisation Induction Level” (NESIL) 、不確実係数の代わりに“感作評価係数Sensitisation Assessment Factors” (SAFs)を使う。許容暴露量はAcceptable Exposure Level (AEL = NESIL/total SAFs)

さらに複数化合物の同時暴露も考慮する

これに対してSCCSからたくさんのコメント。以前のものより良くなってはいるがまだ足りない。

(皮膚につけるのと口から食べるのとは相当違うので(特にアレルギーに関しては)、「食品だから安全です」の類の宣伝をしているコスメは警戒した方がいいよ。)

[] リコール:Vodka Cruiser Sunny Orange Passionfruit

Vodka Cruiser Sunny Orange Passionfruit

17-November-2017

http://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/recallsandadvisories/product-recall-vodka-cruiser-orange-passionfruit

Asahi Premium Beverages Pty 社はラベル表示違反(表示されない成分タートラジン合成着色料)のため、全国的にVodka Cruiser Sunny Orange Passionfruitを回収措置。製品写真あり。

[] 助言:未承認の製品は健康に深刻なリスクを与える可能性がある。

Unauthorized products may pose serious health risks

November 17, 2017

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2017/65132a-eng.php

ヘルスカナダは未承認の様々な健康製品がヨヒンビン、シルデナフィルバルデナフィル、ゾピクロンを含み健康に深刻なリスクを与える可能性があるとして注意を呼び掛けている。製品写真一覧あり。

[] 貝のマリンバイオトキシン警告−プレンティ―湾

Shellfish biotoxin alert - Bay of Plenty

17 Nov 2017

http://www.mpi.govt.nz/news-and-resources/media-releases/shellfish-biotoxin-alert-bay-of-plenty-2/

MPIはプレンティ―湾域で貝を捕獲、捕食しないよう警告。現在Waihi海岸南東域の北端からOpape が警告対象となっている。定期検査で麻痺性貝毒のレベルが安全基準0.8mg/kg以上であった。

http://www.mpi.govt.nz/travel-and-recreation/fishing/shellfish-biotoxin-alerts/

その他

  • スイスのミツバチ専門家は殺虫剤への過剰な集中を嘆く

Swiss bee expert laments exaggerated focus on insecticides

By Simon Bradley Nov 20, 2017

https://www.swissinfo.ch/eng/neonicotinoid-threat_swiss-bee-expert-laments-exaggerated-focus-on-insecticides/43689856

ミツバチの最大の敵であるvarroaダニとの戦への投資に比べて、研究者がネオニコチノイドに捧げる時間はあまりにも釣り合わない、とスイスのミツバチ専門家Jean-Daniel Charrièreは主張する

2003年以降、スイスのミツバチのコロニー消失は平均16%で、最大が25%だった。我々はスイスでミツバチが減っていると心配すべきなのか?

Jean-Daniel Charrière:状況は年により異なる。しかし概してスイスのミツバチは危機に瀕してはいない。養蜂家は失われたコロニーは新しいものに更新しているのでスイスのミツバチの密度は良好である。

以下swissinfoとJean-Daniel CharrièreのQ & A

もともと養蜂家は殺虫剤反対であり、その起源はフランス。フランスでの議論は悪質で、農薬が害がないといったような研究結果は非難される、とのこと。

  • Aramarkは広範な食品計画で14%の減塩を報告

Aramark reports 14 percent sodium reduction across widespread food program

Nov 20, 2017

http://www.cardiovascularbusiness.com/topics/hypertension/aramark-reports-14-percent-sodium-reduction-across-widespread-food-program

Aramark(米国の給食業者)はより健康な食品を提供する計画の二年目の結果を報告した。更新メニューはナトリウム14%減、飽和脂肪15%減、カロリー11%減、果物野菜全粒穀物は5%増を達成した。

  • 十分なビタミンDレベルを維持することが関節リューマチ予防に役立つかもしれない

Maintaining sufficient vitamin D levels may help to prevent rheumatoid arthritis

20-Nov-2017

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-11/uob-msv112017.php

Birmingham大学の研究者がJournal of Autoimmunityに発表した研究。患者の炎症の起こっている場所の細胞を使った結果は、健康な人の細胞や患者の血液細胞の場合と違う、というのが重要な知見。

  • EMAはアムステルダムへ

Scienceニュース

European Medicines Agency will move to Amsterdam

By Kai KupferschmidtNov. 20, 2017

http://www.sciencemag.org/news/2017/11/european-medicines-agency-will-move-amsterdam

英国にとって、EU離脱の最大の痛手の一つ。

  • トランプは嵐の被害援助のために農業研究削減を提案

Trump proposes farm research cuts to pay for storm aid

By Marc Heller, E&E NewsNov. 20, 2017

http://www.sciencemag.org/news/2017/11/trump-proposes-farm-research-cuts-pay-storm-aid

E&E Newsから