食品安全情報blog RSSフィード

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なお収集している情報は主に食品中化学物質に関するもので、食の安全にとって最も問題である微生物関連情報は扱っておりません。

2018-04-24

[]内分泌撹乱物質: 欧州委員会は農薬についての科学的基準を採択

Endocrine disruptors: Commission adopts scientific criteria for plant protection products

20 April 2018

http://ec.europa.eu/newsroom/sante/newsletter-specific-archive-issue.cfm?archtype=specific&newsletter_service_id=327&newsletter_issue_id=8391&page=1&fullDate=Fri%2020%20Apr%202018&lang=default

欧州委員会は、農薬(植物保護製品: PPPs)規制法に鑑み、内分泌撹乱物質を識別するための科学的基準を採択した。これは、欧州理事会および欧州議会から、2018年4月9日までの審査期間中に反対の表明が無かったことを受けてのことである。PPPsに当てはめられるこれらの基準は、2018年11月10日に実効化される。

これにより、2016年に欧州委員会から提案された、内分泌撹乱物質に関する厳しい法律の採用が決定する。バイオサイドについても非常に近似した科学的基準が2018年6月7日から適用されることになる。これでEUは、世界で初めて、内分泌撹乱物質を識別するための、法的拘束力のある厳格な基準を持つことになる。本日採択された基準は、PPPに使用される活性物質に関する実施中の、あるいは将来実施される全ての評価に対して適用される。

*参考:食品安全情報(化学物質)No. 22/ 2014(2014. 10. 29)別添

http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2014/foodinfo201422ca.pdf

[]意見

  • Syngenta Crop Protection AG社から出された遺伝子組換えトウモロコシ5307株の食品、飼料、輸入、加工用としての規則(EC) No 1829/2003に基づく市販申請(EFSA-GMO-DE-2011-95)に関して導出されたEFSAの科学的意見に対する追加毒性試験の結果を踏まえた補足説明

Statement complementing the EFSA Scientific Opinion on application (EFSA-GMO-DE-2011-95) for the placing on the market of genetically modified maize 5307 for food and feed uses, import and processing under Regulation (EC) No 1829/2003 from Syngenta Crop Protection AG taking into consideration an additional toxicological study

EFSA Journal 2018;16(4):5233 [9 pp.]. 11 April 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5233

GMOパネルはこれまで、eCry3.1Abタンパク質の適切な評価に必要とされる28日間毒性試験が不十分であったため、トウモロコシ5307株の食品/飼料としての安全性評価を完了できる状態ではなかった。欧州委員会からの委託を受けて、GMOパネルは、eCry3.1Abタンパク質に関して追加で実施された28日間マウス毒性試験(1,000 mg/kg 体重/日)の評価を行い、トウモロコシ5307株を食品や飼料として使用するための、および輸入や加工に供するための市販認可申請EFSA-GMO-DE-2011-95についての科学的意見を補足した。この追加の28日間毒性試験では、有害影響は示されなかった。以前の評価とこの新しい情報を考慮して、GMOパネルは、申請EFSA-GMO-DE-2011-95についての科学的意見(EFSA GMO パネル, 2015)と追加毒性試験での評価に基づくと、トウモロコシ5307株は、この申請の範囲内において、既存の対応株と同様に、安全で栄養価があると考えられると結論付けた。

  • 食品添加物としてのプロパン-1,2-ジオール(E 1520)の再評価

Re‐evaluation of propane‐1,2‐diol (E 1520) as a food additive

EFSA Journal 2018;16(4):5235 [40 pp.]. 5 April 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5235

食品科学委員会(SCF)は1996年に、プロパン-1,2-ジオールの許容一日摂取量(ADI)として、25 mg/kg体重/日を設定している。プロパン-1,2-ジオールは消化管から素早く吸収され、臓器や組織に広く分布すると考えられている。主な代謝ルートは乳酸やピルビン酸への酸化である。高濃度では、遊離のプロパン-1,2-ジオールが尿中に排泄される。亜慢性毒性試験では、投与による影響は認められなかった。得られたデータからは、遺伝毒性に関する懸念は浮かび上がらなかった。イヌの2年間試験では最高用量(5,000 mg/kg体重/日)において、代償性の造血増高を伴う赤血球の破壊を示唆する血液学的な変化が観察された。ラットの2年間慢性試験(最大2,500 mg/kg体重/日)では、有害影響は報告されていない。SCFはこの試験データを用いてADIを導出した。入手できた生殖および発達毒性試験では、有害影響は観察されなかった。プロパン-1,2-ジオール(E 1520)は、規則(EC) No 1333/2008 付属書IIIに基づいて、いくつかの食品の添加物、香料、酵素および栄養素として認可されており、最終食品まで引き継がれる。E 1520への食事による暴露量を、使用量と分析データに基づいて評価した。ANSパネルは、情報が得られている食品分野では、暴露が過大評価されている可能性があると考えている。パネルは毒性データベースを考慮して、25 mg/kg bw/日という現在のADIを改訂する理由はないと結論付けた。パネルはまた、報告されている使用量と分析結果に従ったブランドロイヤルシナリオで詳細暴露評価を行ったが、どの集団においても平均暴露用量や高暴露用量(95パーセンタイル)がADIを超えることはないと結論付けた。

  • レタス、サラダ野菜、ホウレンソウおよび類縁葉物野菜におけるフェンピラザミンの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for fenpyrazamine in lettuces, salad plants, spinaches and similar leaves

EFSA Journal 2018;16(3):5231 [23 pp.]. 3 April 201

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5231

フェンピラザミン残留物の管理するための実用的な分析方法が利用可能となっている。これらの方法では、0.01 mg/kg(定量限界(LOQ))以上の範囲での定量が求められる農作物中の残留物を定量できる。EFSAは、報告されている農業慣行に従っている限り、マーシュ/コーンサラダ、レタス、クレソン、ランドクレス、ローマンロケット/ルッコラ、レッドマスタード、ホウレンソウ、スベリヒユ、チャード/ビーツの葉に対してフェンピラザミンを使用することにより生じる残留物の短期および長期摂取が、消費者の健康におけるリスクを生じる可能性は低いと結論付けた。国際短期摂取量推定法(IESTI:International Estimated Short-Term Intake)によると、エンダイブにフェンピラザミンを企図される用法で使用した場合、急性参照用量(ARfD)を超過することはなかったが、その97.6%に達することから、安全性のマージンは狭い。

  • 食品中の残留農薬についての監視データ:有機栽培食品vs通常栽培食品の比較結果

Monitoring data on pesticide residues in food: results on organic versus conventionally produced food

11 April 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1397e

食品および飼料における農薬の最大残留基準に関する規則 (EC) No 396/2005に基づき、EU加盟国であるアイスランドとノルウェーは、食品試料における残留農薬量を監視し、その結果をEFSAに提出した。この報告書は、特別な目的に合わせてデータを抽出した結果や、有機栽培食品および通常栽培食品における監視データの比較結果を提示している。データの抽出は、参照期間である2013、2014および2015年にEUが調整した管理計画の枠組みにおいて取り上げられた試料に焦点を当てて行われた(通常栽培食品試料合計28,912点、有機栽培食品試料合計1,940点)。全体として、通常栽培食品試料44%は、1種類以上の定量可能な残留物を含んでおり、対して有機栽培食品では測定可能な残留農薬を含む試料の頻度は低かった(有機栽培食品試料の6.5%)。通常栽培食品および有機栽培食品のMRL超過率は、それぞれ検査された試料の1.2%と0.2%であった。1食品試料中の農薬数の平均値を算出したところ、有機栽培食品と通常栽培食品とで同等であるとみなされた。

  • 有効成分イプロジオンのMRLsのフォローアップ評価

Follow up assessment of MRLs for the active substance iprodione

6 April 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1404e

イプロジオンの認可は欧州委員会実施規則2017/2091により更新されないこととなったが、イプロジオンを含む農薬製品は2018年6月5日まで使用できるという猶予期間が設けられている。結果として欧州委員会は、既存のMRLsの改訂(LOQの設定)や、イプロジオンの経過措置を認めることが妥当かどうか、認めるとしてもどの農作物に認めるのかを加盟国と議論する必要がある。欧州食品安全機関(EFSA)は欧州委員会から、イプロジオンのMRLsを、2016年のピアレビューの結論において設定された新しい毒性参照値を用いて再評価するよう求められた。ここに示す情報は、欧州委員会と加盟国が、経過措置について決定を下す際の根拠の一つになるであろう。経過措置が取られた場合は、2018年6月5日の猶予期間を超えて長期間にわたり、既存のMRLsが維持される。今回の報告では、評価の限界と不確実性を考慮して結論を導出した結果、既存のMRLsを使用すると、27種類の未加工農作物と11種類の加工農産物で、急性参照用量の超過が生じることが明確にされた。さらに、推定長期食事摂取評価ではADIの超過が示された。

[]コーデックス委員会は食品中の動物用医薬品の基準を検討する

Codex committee deliberates limits to set on veterinary drugs in foods

24/04/2018

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1119333/

コーデックス第24回残留動物用医薬品部会が本日からシカゴで開催

議題に含まれるのはジルパテロール塩酸(牛の脂肪、腎臓、肝臓、筋肉)、アモキシシリン(魚切り身、筋肉)、フルメトリン(ハチミツ)、ルフェヌロン(サーモンとマスの切り身)、モネパンテル(牛の脂肪、腎臓、肝臓、筋肉)のMRLなど。この技術委員会は通常残留動物用医薬品の検討の優先順位を決め、MRLを助言し、服務規程を開発し食品中の残留動物用医薬品を決めるためのサンプリングと分析法を検討する。

コーデックスでの議論に先立ち、これらの化合物はJECFAで検討されその評価結果が報告されている。

[]英国政府は海のゴミ対策に国民を集結

UK Government rallies Commonwealth to unite on marine waste

20 April 2018

https://www.gov.uk/government/news/uk-government-rallies-commonwealth-to-unite-on-marine-waste

プラスチックストロー、かき混ぜ棒、柄がプラスチックの綿棒を販売停止する野心的計画

企業と協力して代用品を開発し、十分な時間を与える。また医学的理由でのプラスチックストローの例外も提案する。

  • スポーツ業界はプラスチック汚染削減のリーダーとなれる

Sports industry can be top of the league in reducing plastic pollution

18 April 2018

https://www.gov.uk/government/news/sports-industry-can-be-top-of-the-league-in-reducing-plastic-pollution

スポーツ部門の代表者達が海のプラスチック汚染対策に何ができるかを探る

スポーツイベントではしばしば75万本のプラスチックボトルと7トンのゴミが出る。

[]論文

  • 遺伝子兵器は世界の主要作物破壊者の一つと戦えるか?

Scienceニュース

Can a genetic weapon combat one of the world’s major crop destroyers?

By Roni DenglerApr. 23, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/04/can-genetic-weapon-combat-one-world-s-major-crop-destroyers

オウトウショウジョウバエDrosophila suzukiiは未熟な果物の内部に卵を産み世界中のラズベリー、イチゴ、サクランボに害を与える。現在科学者はジーンドライブという戦略で対策法を検討している。D. suzukiiはかつて日本にしかいなかったが現在は南極を除く全ての大陸に侵入し米国には10年前に入ってきた。カリフォルニアのラズベリー産業だけでも2009-2014年の損害は4000万ドルになる。現在のコントロール法はマラチオンに過度に依存しているが常に有効とは限らず耐性への懸念もある。

科学者らはかつてショウジョウバエで試みたジーンドライブをD. suzukiiに適用している。PNASに今月発表。

  • がん検診で偽陽性だった人は将来検診を受ける可能性が高い

People with false-positive cancer screening results may be more likely to receive future screening

23-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/w-pwf042018.php

CANCERに発表。がん検診に偽陽性はよくあり、10年の間に、毎年マンモグラムを受ける女性だと100人中50-60人、便検査だと100人中23人、前立腺がん検査を受ける男性は100人中10-12人が偽陽性になる。偽陽性の結果がその後のがん検診に与える影響について、50-75才の92405人の10年の記録を検討した。

マンモグラム偽陽性だった女性は乳がん検診は少なくとも43%、大腸がん検診は少なくとも25%受けやすい。前立腺がん偽陽性だった男性は少なくとも22%大腸がん検診をうけやすい。偽陽性が多ければ多いほどさらなるがん検診を受けることとの関連が強い。しかし便潜血検査で偽陽性だった女性が乳がん検診を受けやすいことはない。

(がんかも、って言われた経験が不安を惹起してるんじゃないかなぁ。偽陽性って陰性より陽性に近いのだと理解されているような。人を不安にするのは簡単だけれど安心させるのは困難)

  • 中程度/高カフェイン量への胎児暴露は子ども期の過剰な体重増加と関連

Fetal exposure to moderate/high caffeine levels linked to excess childhood weight gain

23-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/b-fet042018.php

母親はカフェインをカットすべき?と研究者は問う

BMJ Open。2002-2008年のノルウェー母子コホート研究の51000の母親と乳児のペアのデータを用いた。妊娠22週での母親の食事調査からカフェイン摂取量を推定し、1日0-49 mg (低); 50-199 mg (平均); 200-299 mg (高); および 300 + mg (非常に高い)に分類。子どもの身長体重は8才まで11回測定。妊婦のカフェイン摂取量は46%が低いと分類され高いは7%、非常に高いは3%だった。摂取量が多いと30才以上、子どもが一人より多い、カロリー摂取量が多い、妊娠中に喫煙の確率が高い。カフェイン摂取量が非常に高い女性は教育をあまり受けていない、妊娠前に肥満だった可能性が高い

(交絡じゃないかと思われる要因をたくさん並べておいて、それでもカフェインのせいだと考察する。)

  • 乳がんリスクの高い女性の7人中6人は予防対策としてのタモキシフェンを避ける

Six in 7 women at high risk of breast cancer shun tamoxifen as a preventative measure

23-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/cru-sis042318.php

Cancer Research UKが資金提供しBreast Cancer Research and Treatmentに発表された研究によると、乳がん家族歴がある女性の7人中6人は予防対策としてのタモキシフェンを使用しない。イングランドの258人の健康でリスクの高い女性に質問した。医薬品を使用しない理由として、がんは運命だと考えていること、医薬品一般に不信、副作用が怖い、など。しかし子どものいる女性はタモキシフェンをとる可能性が高かった。社会階級、教育、人種による影響はない。

(がん化学予防で効果が認められているものはタモキシフェンくらいしかないのだけれど、あまり使われていない。そして根拠のない健康食品は盛んに使われるという現状。)

  • ECDCの報告では十代と若年成人のはしか予防接種のギャップを強調

Measles vaccination gaps in teenagers and young adults highlighted in ECDC's report

23-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/ecfd-mvg042318.php

ECDCののデータは、2017年にはしかになった十代と若年成人の最大80%は予防接種をしていないことを示す。全体として予防接種率の高い国であっても予防接種をしていない集団があることを示唆する

予防接種がまだできない、最も影響の大きい乳児は「集団免疫」でしか守れない。

4月23-27日は欧州予防摂取週間

  • あたらしい研究は出産前の大麻使用は低出生体重と関連することを示す

New study shows prenatal cannabis use associated with low birth weights

23-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/uoca-nss042318.php

コロラド大学公衆衛生学部による研究で、妊娠中に大麻を使用した女性では低出生体重が50%増加することを示す。The Journal of Pediatrics

コロラド州では大麻の使用率は妊婦で5.7%、授乳中の女性で5%だった。主著者のTessa Crume准教授はこの数字は驚くべきものだが大麻に関する態度の変化を反映しているという。「大麻はますます利用しやすく、ますます強力になっていて、声の大きい大麻支持者が運動を展開しているため大麻は安全で妊娠中に使ってもいいという認識が作られている」

  • 脆弱な乳児への殺菌供与ヒト乳使用を検討した特集シリーズ

Special series examines the use of pasteurized donor human milk for vulnerable infants

23-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/uops-sse042318.php

未熟児あるいは健康上の問題で生後すぐに入院が必要な乳児への医療介入としてのヒトの乳は、母親がHIV陽性などの場合や十分量供給できない場合には殺菌供与ヒト乳(PDHM)が代用品として推奨されている。米国とカナダでは2016年には525万オンスのPDHMが病院に供与された。このPDHMに関する特集シリーズがJournal of Obstetric Gynecologic and Neonatal Nursingに発表された。

PDHMへの関心が世界的に高まっていて、どうやってドナーを募り安全性を確保するのか、PDHMの使用の帰結、コスト等への理解が必要である

SMC UK

  • 妊娠中のカフェインと子どもの体重を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at caffeine in pregnancy and weight gain in children

April 23, 2018

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-caffeine-in-pregnancy-and-weight-gain-in-children/

妊娠中の母親のカフェイン摂取とその子どもの最大8才までの体重増加と過体重リスクの関連について調べた研究がBMJ Openに発表された。

マンチェスター大学応用統計学准教授Thomas House博士

この研究は5万組以上の母子でカフェイン摂取は子どもの肥満と正の関連があると主張するニュースの見出しになった。一日一杯のインスタントコーヒーを母親のカフェイン摂取量の目安に使ってこの結果について簡単な計算をしてみよう。

もし最も少ないカフェイン摂取量(1杯未満)の母親のグループから3才のこどもを100人選ぶと、約11人が肥満である;次のグループ(1-4杯)は一人多い12人、その次(4-6杯)はさらに二人増えて14人、そして最も多いグループ(6杯以上)ではさらに3人増えて17人である。

この研究の主な問題は、母親のカフェイン摂取が他の関係ある要因と強く関連していることであり、これらは調整されるべきである。著者の統計解析では、彼らの使った「ベストフィット」モデルでは3才の時点での追加の子どもの肥満のうち約半分が、母親のカロリー摂取ではなくカフェインによって説明されるという。しかしカフェインとカロリーの摂取量が相関しているので、両方を同じ重みづけした「ベストフィット」モデルの存在は、我々は母親のカロリー摂取だけで子どもの肥満が同様によく説明できる可能性について何も言えない。また子どものカロリー摂取のような新しい説明を含めることでモデルが変わるかどうかについてもわからない。

従ってこの研究で提示されている因果関係の根拠は極めて薄弱で、著者による「カフェインは完全に避けるべきと助言できる」という声明は正当化できない、特にそのような制限の影響が母親の福祉に与える影響を考えると。

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

人生の早い時期に成長速度が速いことが長期にわたる健康影響となることは確立されている。しかしながらこの研究は最初の年の成長率の増加が骨や筋肉量によるのか体脂肪によるのかを区別していない。この研究は妊娠中のカフェイン摂取と人生の最初の年の成長率増加に弱い関連を示しただけである。大きな限界は人工乳か母乳かを調整していないことである。母乳で育てるとミルクより成長速度が遅いのでこれは重要である。

カフェイン摂取量の多い女性はより高齢で教育レベルが低いあるいは妊娠前に肥満で妊娠中に喫煙している可能性が高い−全ての要因が母乳を与える可能性の低さと関連する。妊娠中のカフェイン摂取と人生の最初の年の乳児の成長の関連は疑似相関である可能性がある。

ブリストル大学小児及び周産期疫学名誉教授Jean Golding教授

この研究は世界でも有名なノルウェーMoBA研究に参加した5万人以上の母親の提供した情報を用いた。女性は妊娠中期に食品や飲料についての質問に答え、子ども達は8才まで身長と体重を測定している。研究者らはこれらのデータを用いてカフェイン摂取量を計算し、子どもの成長と比較した。子どもの成長に影響しそうな他の要因、喫煙など、を調整した後、カフェイン摂取量の少ない女性の子どもよりカフェイン摂取量の多い女性の子どもが体重が多く(でも身長は高くない)、特に最初の1年での成長の早さと関連した。

この研究は先の二つの研究の知見を確認しているが、注意すべきいくつかの点がある。身長体重は母親の報告であり妥当性は評価されていない。体重増加が筋肉なのか脂肪なのかわからない。余分な体重は非常に多いカフェイン摂取群以外では8才までに減っている。さらに年をとってからカフェインの影響があるかどうかをみる必要があるだろう。

  • 飲酒と月経前症候群についての系統的レビューとメタ解析への専門家の反応

expert reaction to systematic review and meta-analysis on alcohol intake and premenstrual syndrome

April 23, 2018

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-systematic-review-and-meta-analysis-on-alcohol-intake-and-premenstrual-syndrome/

PMS発症における飲酒の役割についての系統的レビューとメタ解析がBMJ Openに発表された

Queen Charlotte’s and Chelsea病院とChelsea and Westminster病院の産婦人科相談医で92 Harley Street のHormone Health 所長Nick Panay博士

PMSの原因や悪化に関する要因発見に貢献する質の高い研究は歓迎する。PMSと飲酒に因果関係の可能性があるという知見は興味深いが、アルコールのホルモンや神経伝達に与える影響を考えると驚くべきことではない。

この系統的レビューとメタ解析は質が高く交絡要因についても考慮されている。しかしもともと飲酒の影響を一次アウトカムにしていない研究デザインの研究が多く含まれるために有用性が限定されている。従ってこの知見を確認するためのさらなる研究が必須である。

その他

  • Friends of the Earthカナダ

禁止された農薬がオンタリオのガーデンセンターの植物から検出された

Banned pesticides found in plants at Ontario garden centres

April 18, 2018

http://foecanada.org/en/2018/04/banned-pesticides-found-in-plants-at-ontario-garden-centres/

環境団体がオンタリオの環境権利法のもとでの調査を要求

ガーデンセンターで販売されている花の苗からネオニコチノイドを含む、禁止されている美観用農薬を検出した、という発表

私の庭に毒が!

BREAKING NEWS: Toxics in my garden!

John Bennett on April 19, 2018

http://foecanada.org/en/2018/04/breaking-news-toxics-in-my-garden/

(オンタリオでは美観のための農薬の住宅での使用が禁止されている。しかし観賞用の花の苗でほんの僅かでも検出されたら毒だ違法だって言われたらガーデニングどころではないだろう。観賞用植物の中には生物に毒性があるものなんていくらでもあるのに。)

  • より多くのアメリカ人が砂糖を避けている−しかし彼らが代わりに欲しいのは何?

More Americans are avoiding sugar – but what do they want instead for sweetness?

23-Apr-2018

https://www.foodnavigator-usa.com/Article/2018/04/23/More-Americans-are-avoiding-sugar-but-what-do-they-want-instead-for-sweetness

Nielsenの新しい研究によると、砂糖の健康への悪影響の可能性について認識が増え、多くのアメリカ人が砂糖を減らしていると言っている。しかし甘いものが欲しい人の間では何がベストの選択肢なのか明確ではない。

消費者調査では砂糖を減らすのが重要だと回答する人が多い。しかし甘いものを欲しくないわけではない。人工甘味料は人気が無く「ナチュラル」甘味料が人気である。ステビアとハチミツが増えている。

(砂糖の代わりにハチミツ。それでは健康にはならないよね)

  • 砂糖、人工香料と着色料がシリアルに復活中

Sugar, Artificial Flavors & Colors Making A Cereal Comeback

Apr 21, 2018

https://www.forbes.com/sites/clarkwolf/2018/04/21/sugar-artificial-flavors-colors-making-a-cereal-comeback/#7740c8be4c30

何年か続いた健康ブームの後、人工的にカラフルで明るい、甘いシリアルが復活の兆しを見せている。

ここしばらく、主要食品企業は合成着色料や保存料の排除や昔のレシピへの回帰、「ナチュラル成分」の宣伝などが流行していたが、見た目が悪く味が良くないという苦情が増え「化学的」バージョンに戻るものが出てきている。

  • 砂糖の推奨一日摂取量とは?

What is the recommended daily sugar intake?

Faima BakarMonday 23 Apr 2018

http://metro.co.uk/2018/04/23/recommended-daily-sugar-intake-7489723/

今朝、フルーツヨーグルトに子どもの推奨一日摂取量全部の砂糖が入っていると聞いたばかり。食べ過ぎが悪いのはみんな知っているけれど、実際どれだけ食べていてどのくらいだとリスクになるのか?NHSによると総摂取カロリーの5%以上を添加した糖でとってはならない。約30gである。

  • 英国の肥満との戦い:何故我々は負けつつあるのか

Britain's Fat Fight: Why we're losing

By Hugh Fearnley-Whittingstall

http://www.bbc.com/news/health-43838655

近頃はどこへ行っても食品を買って食べろと強く勧められる−そしてそれは決して良いものではない、野菜や果物やバランスのとれた食事ではなく、ポテトチップやチョコレートやバーガーや炭酸飲料である。

こうしたことが良い食生活を信じられないほど困難にしている。今や我々の25%は肥満である

BBC Oneのために英国の肥満との戦いシリーズを作成した。

・子どもと一緒にスーパーマーケットを歩く

・非難合戦は「役にたたない」

・「私のワイン摂取量はコーク22缶に相当」

2018-04-23

[]RASFF 2018年第16週

警報通知(Alert Notifications)

モンゴル産ベルギー経由クロレラ粉で亜硫酸塩未承認および非表示(29.7 mg/kg)、中国産ベルギー経由有機クロレラ粉で亜硫酸塩非表示(19.9 mg/kg;16.4 mg/kg)、ベルギー産牛の屠体でジクロフェナク(13.7 µg/kg)未承認、中国産メラミン製カッティングボードからのホルムアルデヒドの溶出(234 mg/kg)、チェコ共和国産生きたニジマスに未承認物質ロイコマカライトグリーン(7.73 µg/kg)、インド産ドイツ経由バスマティ米にクロルピリホス(0.43 mg/kg)、フランス産飼料原料でブタクサの種高含有(619 mg/kg)、ドイツ産亜塩素酸ナトリウム水溶液に未承認食品添加物亜塩素酸ナトリウム、産出国不明亜塩素酸ナトリウム水溶液に未承認食品添加物亜塩素酸ナトリウム(28 %)、米国産英国経由食品サプリメントで未承認市販(L-トリプトファン:200 mg)・未承認物質メラトニン(8 mg)と5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP) (30 mg)および未承認新規食品成分ハッショウマメ(200 mg)、英国産ココナッツオイルにベンゾ(a)ピレン(2.7; 2.9 µg/kg)および多環芳香族炭化水素(PAH4の合計: 27.1; 28.7 µg/kg)、オランダ産原料スリランカ産刺身マグロのサクが原因の食品由来アウトブレイク(ヒスタミン中毒)、

注意喚起情報(information for attention)

米国産馬用完全飼料に鉛(14 mg/kg)、トルコ産オランダ経由グレープフルーツにフェンチオン(0.204 mg/kg)、スペイン産チルドイカにカドミウム(6.4 mg/kg)、米国産食品サプリメントに2,4-ジニトロフェノール (DNP)、トルコ産オランダ経由グレープフルーツにフェンチオン(0.272 mg/kg)およびイマザリル(0.983 mg/kg)、中国産キウイにラムダ−シハロトリン(0.094 mg/kg)、ドイツ産完全飼料原料にダイオキシンの疑い、米国産ピスタチオにアフラトキシン(B1 = 84; Tot. = 98 / B1 = 15 / B1 = 85; Tot. = 91 µg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

ポルトガル産食品サプリメントに未承認新規食品成分フーディア、チルド牛の屠体および動物副産物にドキシサイクリン(117 µg/kg)、子豚用完全飼料に未承認飼料添加物マデュラマイシン、スリランカ産ベルギー経由冷凍マグロで一酸化炭素処理(691 µg/kg)の疑い、産出国不明チェコ共和国経由食品サプリメントで亜鉛高含有(27 mg/日)、ルーマニア産飼料用加工済動物性タンパク質に反芻動物のDNAの存在、インド産イタリア経由バスマティ米にチアメトキサム(0.05 mg/kg)・未承認物質カルベンダジム(0.079 mg/kg)およびトリシクラゾール(0.36 mg/kg)、

通関拒否通知(Border Rejections)

中国産香港経由茶に未承認物質ジアフェンチウロン(0.34 mg/kg)、インド産冷凍生の頭をとった殻付きバナメイエビに禁止物質ニトロフラン(代謝産物)フラルタドン(AMOZ) (1.32 µg/kg)、イラン産殻付きピスタチオにアフラトキシン(B1 = 25.5; Tot. = 26.9 µg/kg)、米国産殻付きピスタチオにアフラトキシン(B1 = 10.93; Tot. = 11.98 µg/kg)、インド産冷凍生のバナメイエビに禁止物質ニトロフラン(代謝産物)フラゾリドン(AOZ) (>MRPL)、中国産香港経由茶に未承認物質アントラキノン(0.062 mg/kg)、モロッコ産緑茶に未承認物質アントラキノン(0.05 mg/kg)、ブラジル産湯がいたピーナッツ穀粒にアフラトキシン(B1 = 4.69 µg/kg)、中国産緑茶に未承認物質アントラキノン(0.029 mg/kg)、エジプト産パプリカにクロルピリホス(0.11 mg/kg)・メソミル(0.12 mg/kg)および未承認物質プロパルギット(0.046 mg/kg)、中国産yihong 紅茶に未承認物質トルフェンピラド(0.2 mg/kg)、トルコ産レーズンにオクラトキシンA (52.4 µg/kg)、ドミニカ共和国産チリペッパーにジメトエート(0.014 mg/kg)、トルコ産レモンにイマザリル(10.764 mg/kg)、シリア産イチジクジャムで亜硫酸塩高含有(285 mg/kg)、

[]EFSA第23回科学討論会−欧州食品安全機関と根拠に基づく毒性学共同研究合同、リスク評価における根拠統合に関する討論会:リンゴとオレンジを組み合わせる科学、2017年10月25〜26日、ポルトガル・リスボン

EFSA Scientific Colloquium 23 – Joint European Food Safety Authority and Evidence‐Based Toxicology Collaboration Colloquium Evidence integration in risk assessment: the science of combining apples and oranges 25–26 October 2017 Lisbon, Portugal

28 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1396e

根拠に基づいた科学的評価において、根拠の統合は、明確に表された検討課題に関連するデータの収集、および評価のために選んだ試験の妥当性の判断を経た後に生じる段階であり、予め明確にされた体系的アプローチによって実施される。欧州食品安全機関(EFSA)と根拠に基づく毒性学共同研究会(EBTC)は、多分野の利害関係者を対象に、化学物質のリスク評価(CRA)における根拠の統合に必要な最良の実践方法、課題、および試験に関して理解を深めてもらうため、討論会を企画した。この討論会では、ハザードの同定、複数の試験を組合せて評価すること、および用量-反応モデル化に必要なエンドポイントに焦点が当てられた。EFSAとEBTCは、根拠に基づくCRAの最良の実践方法に関し、その開発、試用、検証に向けて協力し続けていく予定である。

[]評価

  • 産卵育成用鶏のCoxiril® (ジクラズリル)の安全性と有効性

Safety and efficacy of Coxiril® (diclazuril) for chickens reared for laying

EFSA Journal 2018;16(3):5195 [10 pp.]. 29 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5195

Coxiril®は、ジクラズリル0.5%を含有する。申請者は、コクシジウム症の予防を目的として、育成期の産卵鶏に対し、最長で生後12週間まで、完全飼料1 kgあたり0.8〜1.2 mg のジクラズリルを投与することを提案している。肥育期の鶏と七面鳥についてはすでに評価が行われており、そこで導出されたデータに基づくと、Coxiril®は、生後12週間までの適用において、ジクラズリルとして完全飼料1 kgあたり最大1.2 mgの用量まで安全である。消費者の安全性については、肥育鶏における評価の結果が育成期の産卵鶏に拡大された。残留物は、生後12週間までジクラズリルとして完全飼料1 kg当たり1.2 mgの用量でCoxiril®を与えられた産卵鶏が最初に産卵した卵において検出されていない。Coxiril®は眼や皮膚への刺激性を示さないと考えられる。皮膚感作性もない。通常の使用で使用者がCoxiril®に吸入暴露されても、呼吸器毒性や全身毒性が引き起こされる可能性は低い。提案された最大の飼料濃度で産卵育成用の鶏にCoxiril®を使用することにより、中性やアルカリ性(pH ≥ 7)の土壌環境にリスクを生じることはない。酸性土壌については、徐々にジクラズリルが蓄積する可能性に高い不確実性があり、最終的な結論を導出できなかった。肥育鶏での評価に用いられたデータから、Coxiril®は、ジクラズリルとして完全飼料1 kg当たり0.8 mgの最小濃度で用いた場合でも、育成期の産卵鶏におけるコクシジウム症を抑制する能力がある。

  • 子牛飼育用飼料添加物としてのBacillus subtilis DSM 28343株の安全性と有効性

Safety and efficacy of Bacillus subtilis DSM 28343 as a feed additive for calves for rearing

EFSA Journal 2018;16(3):5220 [7 pp.]. 29 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5220

この添加物はB. subtilisの1菌株の生芽胞を含む組成物で、育成成績の向上を目的に子牛の飼育に用いることが検討されている。EFSAは、この菌株は、過去の科学的意見に照らしてQPS(qualified presumption of safety)アプローチの基準に適合すると認められ、この添加物の他の成分から懸念は生ないと考えられるため、この添加物は、対象動物種、この添加物を投与された動物に由来する製品の消費者、および環境に安全だと考えられる。同じ科学的意見で、Bacillus subtilis DSM 28343株は、皮膚や眼に刺激性を示さず、皮膚感作性も無いが、呼吸器感作性物質とみなすべきであると結論付けられている。これらの結論は今回の申請でも適用される。子牛飼育用添加物としての有効性に関しては、根拠が不十分で結論を導出できなかった。

  • イヌ、ネコ、および観賞魚におけるポンソー4Rの安全性と有効性

Safety and efficacy of ponceau 4R for cats, dogs and ornamental fish

EFSA Journal 2018;16(3):5222 [13 pp.]. 29 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5222

この申請では、イヌ、ネコ、および観賞魚の飼料を着色するためにポンソー4Rを使用することが検討されている。完全飼料1 kg当たり以下の濃度でのポンソー4Rの使用は安全であると判断された。ネコおいて31 mg、イヌにおいて37 mg/kg、観賞魚において137 mg/kg。ポンソー4Rへの吸入暴露は有害とみなされている。データ不足により、皮膚や眼目に対するポンソー4Rの刺激性については結論が導出できない。ポンソー4Rの皮膚感作性についての結論も導出できなかった。ポンソー4Rは飼料原料を着色することには有効である。

  • 全動物種向け飼料添加物としてのLactococcus lactis NCIMB 30160株の安全性と有効性

Safety and efficacy of Lactococcus lactis NCIMB 30160 as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2018;16(3):5218 [8 pp.]. 28 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5218

申請者は、全動物種向け飼料添加物Lactococcus lactis NCIMB 30160株の製造工程変更を提案している。この提案では、凍結乾燥工程で用いられる1成分が、EUで食品添加物として認可されているポリエチレングリコール(PEG 4000)と置き換えられている。PEG 4000をLactococcus lactis NCIMB 30160の調製物の賦形剤として使用た場合でも、対象動物、消費者および使用者の安全性に関する以前の結論は変わらない。この添加物は、対象動物種や、この添加物で処理されたサイレージを与えられた動物に由来する製品の消費者において安全だと結論付けられる。この添加物は、皮膚刺激性を示さないが、皮膚および呼吸器感作性物質である可能性がある。PEG 4000を提案された処方でこの飼料添加物に賦形剤として使用した場合の環境における安全性については、データ不足により結論を導出できなかった。FEEDAPパネルは、乳酸含有量や乾物の保存を増やすことで、またアンモニア‐Nにより決定されるpHや適度なたんぱく質の消失を減らすことで、L. lactis NCIMB 30160を含む添加物は、全ての飼い葉から作られる貯蔵生牧草の生産を改善する可能性があるという以前に出された有効性に関する結論を再考する理由はないと考えている。有効性に関する以前の結論を再考する理由はないと判断された。すなわち、L. lactis NCIMB 30160株を含む添加物は、乳酸含有量や乾燥飼料材料の保存性を増強し、pHの低下やアンモニア性窒素を指標としたタンパク質損失の中等度の低減により、あらゆる飼料からのサイレージ生産性を向上させると認められる。

[]キノリン、スチレン、およびスチレン-7,8-オキシドの発がん性

Carcinogenicity of quinoline, styrene, and styrene-7,8-oxide

IARC Monographs Vol. 121 Group

Lancet Oncol, Published online 18 April 2018

http://www.thelancet.com/pdfs/journals/lanonc/PIIS1470-2045(18)30316-4.pdf

2018年3月、キノリン、スチレン、およびスチレン-7,8-オキシドの発がん性についての評価がまとめられた。

キノリンは、アザアレーン化合物の一種で、タバコの煙や大気汚染物質の中に存在する。キノリンは、石油やシェールオイルの処理中に発生し、コールタールやクレオソートで汚染された地域の地下水や土壌中に検出される。

キノリンは生産量が多く、様々な薬品や染料の生産に使用されている。ヒトにおける発がん性、暴露実態、吸収、体内分布については、データが得られていない。マウスやラットでは、様々な胚葉由来の組織において、これらの動物ではまれながんを誘発する。悪性腫瘍は、試験で設定された最も低い用量で高頻度に誘発されている。潜伏期間が短く、早期死亡を招いている。Crj:BDF1マウスに飲水投与した場合には、雌雄両方で、肝臓における組織球肉腫の発生率が上昇し、様々な器官で血管腫ならびに血管肉腫の発生率が上昇した。雄では肝細胞がんの発生率上昇も認められている。CD-1マウスに腹腔内投与した試験では、雌でリンパ腫が、雄で肝細胞がんが誘発された。F344/DuCrjラットに飲水投与した試験では、雌雄両方において、血管肉腫(様々な器官で)、肝細胞腺腫および肝細胞がんの発生率が上昇した。雄では、鼻腔の肉腫、鼻腔神経上皮腫、および鼻縦隔の肉腫が増加した。3件の混餌投与試験では、様々な系統のラットの雄で、肝臓の血管肉腫の発生率上昇が認められた。実験系においてキノリンが遺伝毒性を示すという強い根拠が存在する。げっ歯類やin vitro (代謝活性系存在下)において、突然変異や染色体損傷が引き起こされている。しかし、ヒトにおける発がんメカニズムを示すデータは得られていない。実験動物における発がん性に関する十分な根拠に基づき、国際がん研究機関(IARC)の作業部会は、キノリンを、グループ2B「ヒトに対する発がん性が疑われる」に分類した。

スチレンは、タバコの煙や大気汚染物質中に存在する。スチレンは大量に生産されており、主にポリスチレンポリマーの生産に使用されている。スチレンおよびヒトにおけるスチレンの主要代謝産物であるスチレン-7,8-オキシドは、労働現場の空気、特に強化プラスチック業やゴム製造業の現場の空気に検出される。スチレン-7,8-オキシドは、主としてエポキシ樹脂の製造に用いられる。

発がんに関する最も重要視される疫学的調査は、欧州、英国、デンマーク、米国全体および米国ワシントン州で行われたものであり、スチレンへの暴露量が最も高い強化プラスチック製造施設の大きな労働者コホート(1万人以上)が調べられている。複数の試験における白血病やリンパ腫の類型別の発生率や死亡率の増加に着目し、リンパ造血系の悪性腫瘍全般について認められた一般的なパターンの分析が行われ、白血病、特に骨髄性白血病の増加がより一貫して認められた。最も重要視される調査においては、急性骨髄性白血病の発生率は、スチレンへの累積的な暴露量増加と強く相関して上昇し、その潜伏期間は15年であった。米国全体の調査では、スチレンへの累積暴露量が最も高いと分類された群で、骨髄性白血病での死亡率(急性および慢性合算)の上昇が報告されている。欧州の調査では、骨髄性白血病での死亡率(急性および慢性合算)は、全体として増加していないが、10年の時差を設けて分析した場合、平均暴露強度の上昇と白血病での死亡率上昇との間に相関が認められた。副鼻腔腺がんは、まれながんであるが、強化プラスチック業労働者の1つの大きなコホートにおいて、発生率上昇が認められた。ただし、症例数が非常に少なく、偶然や交絡因子による可能性が排除できない。肺がんなどの固形がんについての根拠は、少ないかあるいは首尾一貫していない。全体として疫学的調査からは、スチレンへの暴露がリンパ造血系主要を引き起こすという信頼できる根拠が示されているが、交絡、バイアスないしは偶然の可能性は排除できない。

CD-1マウスをスチレンに吸入暴露した試験では、細気管支肺胞上皮がんの発生率上昇が雄で認められ、また別の試験では、雌でも認められている。後者の試験では、細気管支肺胞上皮腺腫とがんを合わせた場合、雌雄両方で発生率の上昇が認められている。O20に強制経口投与して経胎盤暴露を行った試験では、雌で肺がんの上昇が、雌雄で肺腺腫および肺がんを合わせた発生率の上昇が認められている。B6C3F1マウスにスチレンを強制経口投与した試験では、雄で細気管支肺胞上皮腺腫およびがんを合わせた発生率が、雌で肝細胞腺腫の発生率が上昇した。ラットをスチレンに吸入暴露した2件の試験の内1件で、悪性乳腺腫瘍の発生率上昇が雌で認められた。

ヒトに関する限られた根拠および実験動物における十分な根拠に基づき、IARCの作業部会は、スチレンをグループ2A「おそらくヒトに発がん性がある」に分類した。発がんメカニズムに関し、強い根拠が認められ、それがヒトでも機能することからも、スチレンをグループ2Aに分類することが支持される。スチレンは、ヒトや実験動物系において速やかに吸収され、脂肪組織に広く分布し、活発に代謝される。吸入されたスチレンから生じる排出物の約60%は、スチレン-7,8-オキシドへの代謝を介して生じている。スチレン-7,8-オキシドは求電子化合物であり、DNAと直接的に反応する。スチレン-7,8-オキシドが遺伝毒性を有するという強い根拠が存在する。暴露を受けた労働者では、遺伝毒性を示す他の物質由来のDNA付加体も含めて測定されているが、スチレン-7,8-オキシド由来のDNA付加体が血中や尿中に検出されている。スチレン-7,8-オキシドと同様にスチレンも、ヒトの細胞ではin vitroでDNA損傷、遺伝子突然変異、染色体異常、小核形成、および姉妹染色分体交換を引き起こすことが認められている。同様の知見が様々な実験系で観察されている。スチレンやスチレン-7,8-オキシドに暴露されたげっ歯類においては、細胞遺伝学的影響に関し、不明確な結果が得られているが、複数の組織でDNA損傷は陽性という結果が得られている。

スチレンに暴露されたヒトで血清プロラクチンが上昇したという報告に基づき、スチレンが受容体介在性の反応にも影響を及ぼすという強い根拠が提示されている。さらに、スチレンやスチレン-7,8-オキシドが細胞増殖に変化を与えるという強い根拠も存在する。スチレンは、ヒトリンパ球の培養細胞の細胞増殖を抑制し、スチレンとスチレン-7,8-オキシドは、様々なげっ歯類の組織において増殖を助長することが確認されている。マウスにおいてスチレンにより肺腫瘍が誘発されたことがヒトとどのように関連するかを検討するため、IARCの作業部会は、げっ歯類固有の腫瘍形成メカニズムの仮説に関連するデータをレビューした。この仮説には、スチレンがCYP2F2によって4-ビニルフェノールに代謝される過程、クララ細胞における細胞毒性、および終末細気管支における再生性上皮増殖が関与している。スチレンは、CD-1マウスおよびC57Bl/6において、細胞毒性、肺の細胞増殖、細気管支上皮過形成を誘発したが、C57Bl/6 Cyp2f2(-/-)マウス、およびC57Bl/6 Cyp2f2(-/-)マウスのヒト化CYP系統においては誘発しなかった。また、肺腫瘍はCD-1マウスの方だけで発生し、C57Bl/6マウスでは認められなかった。さらに、C57Bl/6系マウスでは、in vivoの代謝データが得られておらず、肺細胞の増殖も、連続暴露の場合でも短期的で持続性は無かった。したがって、IARCの作業部会は、CD-1、B6C3F1、およびO20マウスでスチレンによって誘発された肺腫瘍について考えられている発生メカニズムは立証されていないと結論付けた。

スチレン-7,8-オキシドについては、ヒトにおける発がん性の根拠は不十分である。B6C3F1マウスに強制経口投与した試験では、前胃の扁平上皮乳頭腫およびがんが雌雄で増加し、肝細胞腺腫およびがん(合計)が雄で増加した。Sprague-DawleyおよびFischer 344/Nラットに強制経口投与した試験では、雌雄両方において前胃の扁平上皮乳頭腫およびがんの発生率が増加した。Sprague-Dawleyラットの雄では良性および悪性の乳腺腫瘍(合計)も増加した。BDIVラットに強制経口投与して経胎盤暴露を行った試験では、雄で前胃の乳頭腫が、雌雄で前胃のがんが増加した。IARCの作業部会は、スチレン-7,8-オキシドをグループ2A「おそらくヒトに発がん性がある」に分類した。これは、実験動物における発がん性に関して十分な根拠があること、およびスチレン-7,8-オキシドが求電子化合物であり、DNA付加体を形成することができ、遺伝毒性があり、このメカニズムがヒトでも機能することに基づいている。

[]バランスをシフトさせる:民間部門を、より栄養のある、手頃で入手可能な食事にとって好ましいものにさせる

Shifting the balance: Getting the private sector to favour nutritious, affordable and accessible diets

18 April 2018,

http://www.fao.org/news/story/en/item/1118441/icode/

新しい政策説明によると、貧しい食生活がより大きな世界的健康リスクになるに連れ、人々がより栄養のある食品を食べるように薦めるために民間がより大きな役割を果たす必要がある。

食品市場の変革の時代に食生活を改善する:公的部門と民間部門の協力のための課題と機会

Improving diets in an era of food market transformation: Challenges and opportunities for engagement between the public and private sectors

http://glopan.org/sites/default/files/Downloads/GlobalPanelPrivateSectorBrief.pdf

食生活改善のために政府が課税や教育キャンペーンをいろいろやっているがなかなか成功していない。消費者の行動を変える力は政府にはあまりない。現実的に企業に重要な役割を果たすように説得する必要がある

(食品へのビタミン強化から減塩等いろいろ)

[]CDCのもと喫煙者からのTips:禁煙キャンペーン7年目

CDC’s Tips From Former Smokers: Anti-smoking campaign launches seventh year

Friday, April 20, 2018

https://www.cdc.gov/media/releases/2018/a0420-tips-campaign.html

2018年4月23日から25週間、CDCのもと喫煙者からのTipsキャンペーン再開

[]実証のイロハ

Substantiation 101

CAP News | 20 Apr 2018

https://www.asa.org.uk/news/substantiation-101.html

ASAへの苦情の約70%は誤解を招く宣伝について、である。多くの場合、宣伝が誤解を招くものかどうかを決めるのにASAは根拠を評価する必要がある。根拠の必要性は多くのシナリオで生じる、企業がどのくらい長く事業をしているか、その値段は、有効性の主張の妥当性は、など。

宣伝の性質に関わらず、販売者は以下の点に留意する必要がある

・宣伝をする前に根拠を保有していること

・宣伝内容に釣り合った根拠でなければならない

・消費者が理解するだろう内容で宣伝を実証する

[]リコール

製品のラベルミスによる表示されていないピーナツアレルゲンが含まれる可能性があるためHappy Harvestほうれん草の缶詰の自主回収

Voluntary Recall Notice of Happy Harvest Canned Spinach Due to Potential Undeclared Peanut Allergen from Product Mislabeling

April 21, 2018

https://www.fda.gov/Safety/Recalls/ucm605388.htm

[]論文

  • 住居の空気へのAroclor以外の排出源として台所の棚の樹脂からのテトラクロロビフェニル(PCBs 47, 51および 68)の排出

Emissions of Tetrachlorobiphenyls (PCBs 47, 51, and 68) from Polymer Resin on Kitchen Cabinets as a Non-Aroclor Source to Residential Air

Nicholas J. Herkert, et al.,

https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.est.8b00966

屋内ΣPCBs (2700 pg m–3)の最大50%がPCBs 47, 51, 68である

(PCBやダイオキシンは微量ならどこにでもある)

  • 多くの国で、カルシウム摂取量が低いために骨の健康がリスクに

In many countries, bone health may be at risk due to low calcium intake

20-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/iof-imc041918.php

国際骨粗鬆症財団が新しいオンラインインタラクティブ地図を発表

Global Map of Dietary Calcium Intake in Adults

https://www.iofbonehealth.org/facts-and-statistics/calcium-map

カルシウム計算機等他の資料も充実

(豆腐のカルシウムって凝固剤にカルシウム含むかどうかで違うだろうに何故いつも無視されているんだろう)

Chiropractic: a truly remarkable and excellent review by chiropractors

Thursday 19 April 2018

http://edzardernst.com/2018/04/chiropractic-a-truly-remarkable-and-excellent-review-by-chiropractors/

私はしばしばカイロプラクターの発表した論文を批判してきた。今日は違う!この論文は素晴らしい、だからそこからたくさん引用する。

(Edzard Ernst先生絶賛のカイロ論文

カイロプラクティックに効果があるという根拠はなく、もしもカイロが生き延びたいのなら根拠を無視するしかない。こういう論文がカイロの専門誌に載ったことをremarkableと称賛)

一次及び二次予防におけるカイロプラクティック治療の影響:教育的アプローチによる系統的レビュー

Effect of chiropractic treatment on primary or early secondary prevention: a systematic review with a pedagogic approach.

Goncalves G and others.

Chiropractic & Manual Therapies 26:10, 2018.

Ernst先生の新しい本

良いことより害のほうが多い?補完代替医療の倫理的迷路

More Harm than Good?: The Moral Maze of Complementary and Alternative Medicine

Edzard Ernst, Kevin Smith(生命倫理の専門家)

Springer; 1st ed. 2018 edition (7 Feb. 2018)

https://www.amazon.co.uk/More-Harm-than-Good-Complementary/dp/3319699407/ref=tmm_pap_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=

倫理的側面にフォーカスしたもの

  • Nature書評

ノーベル賞の問題

The trouble with the Nobel prize

Ron Cowen 16 April 2018

https://www.nature.com/articles/d41586-018-04535-0

Brian Keatingによる「ノーベル賞の失敗:宇宙論と野望と科学の最高の名誉の危険性についての物語」の書評

Brian Keatingが宇宙物理学者で、ノーベル賞の選び方をもっと改善できるとしている。

Scienceでも書評に取り上げている

ノーベル賞再考

Reconsidering the Nobel Prize

Paul Halpern Science 20 Apr 2018:

Vol. 360, Issue 6386, pp. 272

その他

  • トランプのEPAは「秘密科学」を撲滅したい。内部電子メールはそれが予想より困難であることを示す

Scienceニュース

Trump’s EPA wants to stamp out ‘secret science.’ Internal emails show it is harder than expected

By Scott Waldmann, E&E News, Niina Heikkinen, E&E NewsApr. 20, 2018 ,

http://www.sciencemag.org/news/2018/04/trump-s-epa-wants-stamp-out-secret-science-internal-emails-show-it-harder-expected

E&E Newsに掲載された記事。

EPAは4月19日に「レギュラトリーサイエンスにおける透明性と妥当性を強化する」規則案をホワイトハウスの予算と管理事務所の情報規制問題局(OIRA)に提出した。しかしEPAはこの提案の詳細については公表していない。OIRAは提案をレビューするのに少なくとも90日かけられる。この計画の背景についてE&Eが4月20日に記事を掲載した:

新たに公開された電子メールによると、EPAは規制を作る時に使われる科学を制限する計画について下院の共和党議員と調整していた。

EPA 長官Scott Pruittは、下院科学宇宙技術委員会議長のLamar Smith (R-TX)共和党議員とEPAの科学の使い方を改革する案について議論するために一月初めに会った。Smithは規制を議会を通せなかったので内部的にそうしようとPruittを利用した。情報公開法に基づいて入手した電子メールによると。3月にPruittは従うことを発表した。彼はEPAに規制を作るために使用した研究の方法やデータは公開する計画だと発表した。この問題は長く議論になっていた。Smithらは、これは規制を作るための科学が適切に吟味されることを確保するための努力だという。批判者らはそれは規制の根拠として引用されている大気汚染などの研究を制限しようとする試みだという。

EPAは科学の透明性を高める計画についてほとんど発表していない。新しいメールはこの背景でPruittのスタッフがSmithの事務所と強力いてどう動いていたかを明らかにする。

(以下略。「公開」の意味や適用範囲によっては農薬登録に影響。運用次第でどうにでも)

  • Salkはハラスメントの申し立て後、がん科学者Inder Vermaを休職させて調査する

Salk puts cancer scientist Inder Verma on leave after harassment allegations, announces investigation

By Meredith WadmanApr. 21, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/04/salk-puts-cancer-scientist-inder-verma-leave-after-harassment-allegations-announces

Salk生物学研究所は有名ながんおよび遺伝子治療研究者Inder Verma 70才を休職として申し立て内容について調査する、とDan Lewis評議委員長が従業員向けメールで発表した。セクシャルハラスメントについて

(3人のSalkの女性科学者が性で差別されたという裁判がおこされている)

  • Salisburyで徐染中の神経剤の「ホットスポット」についてのDefraのコメントへの専門家の反応

SMC UK

expert reaction to Defra comments about the ‘hotspots’ of nerve agent undergoing decontamination in Salisbury

April 20, 2018

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-defra-comments-about-the-hotspots-of-nerve-agent-undergoing-decontamination-in-salisbury/

Defraがもとロシアスパイとその娘へのノビチョク攻撃後、Salisburyには神経剤「ホットスポット」がまだ存在する可能性があると言った

Newcastle大学医療毒性学センターChris Morris博士

Defraの主任科学者は予防的で賢明なアプローチをとっている。我々はこのクラスの剤が環境中でどのように分解するのかについてよくわからないので、特定地域をチェックし汚染地域を洗浄するまでこのような段階を踏む。「ホットスポット」の可能性があるのはSkripalsが病気になる前にいた場所、のようなところで、現在封鎖されているため一般人へのリスクは低いままである。

Northumbria大学法医学と分析化学の上級講師Michelle Carlin博士

徐染には神経剤を害の少ない化合物に分解する化学物質を使うだろう。ホットスポット地域は封鎖されているため徐染されるまで一般の人が接触することはないだろう。神経剤は時間とともに自己分解するするだろうが、安全確保のために専門家チームが徐染する。

Leeds大学環境毒性学名誉教授Alastair Hay教授

Skripalsに使われた神経剤は純度が高く他の神経剤ほど早く分解しないことがわかった。OPCW査察官がSkripalsの血液検体を入手し、暴露後相当時間が経っても強く陽性であることからこの化合物の分解が遅いことがわかる。Salisburyで他に被害者が出ていないことから当局が汚染を上手に同定していることが明確である。徐染が済むまで立ち入り禁止である限り一般人は安全である

  • フィプロニルの教訓

ABB: Learn lessons from fipronil

FoodManufacture.co.uk· Apr 20, 2018

https://www.foodmanufacture.co.uk/Article/2018/04/20/Food-manufacturers-must-learn-from-contaminated-egg-crisis

昨年の卵のフィプロニル汚染の重要な教訓はトレーサビリティの重要性だと、工程管理のプロバイダーが言う

農場から食卓まで、正確に何が使われたのかを知ってデータを正確に記録し残すことが重要。

(一方赤旗では

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-04-16/2018041605_04_1.html

「衛生管理に加え、記録の保存が求められると、小規模零細業者には相当な負担だ。記録がない、管理基準を満たしていないことだけを理由に営業停止や許可取り消しなどあってはならない」と主張。

事業の簡単な記録もできないという人たちが、厳しく管理されている輸入食品は危険だとか言っている。)

  • The Influence of Sugar and Artificial Sweeteners on Vascular Health during the Onset and Progression of Diabetes

Brian Hoffmann

https://plan.core-apps.com/eb2018/abstract/382e0c7eb95d6e76976fbc663612d58a

(メディアが注目して大々的に報道している学会発表

例によって投与量の記載無しでブドウ糖、アスパルテームアセスルファムKを投与してオミクスで何か動いた、という話。)

  • 肥満流行対策のため、学校近くにファストフード店を開くのは禁止すべき、と医師らが言う

Fast food outlets should be banned from opening near schools to tackle obesity epidemic, say doctors

By Laura Donnelly, Health Editor 22 April 2018

https://www.telegraph.co.uk/news/2018/04/22/fast-food-outlets-should-banned-opening-near-schools-tackle/

王立小児科及び子ども健康学会Royal College of Paediatrics and Child Healthが政府に要請

(400メートル以内だって)

  • 10代の死亡を受けて、Dixはブリティッシュコロンビアは若者の薬物過剰使用に注力し続けるという

Dix says B.C. remains focused on fighting youth overdoses in wake of teen’s death

Katya Slepian/

Apr. 22, 2018

https://www.vernonmorningstar.com/news/dix-says-b-c-remains-focused-on-fighting-youth-overdoses-in-wake-of-teens-death/

Elliot Eurchuk 16才はストリートドラッグを使用して自宅で死亡した。

Adrian Dix保健大臣は十代の薬物過剰使用死を減らすことに注力し続けると言った。

ブリティッシュコロンビアでは10-18才の子どもの薬物過剰使用死は2016年の12人から2017年は23人に増加した。2008年から2015年までは毎年平均4人だった。

2018-04-20

[]査察報告

  • 公的な食品安全リスク管理をリスクに基づいて計画することに関する情報収集: スペイン

リスクに基づいた公的食品安全リスク管理計画のために整備されている組織編成に関する情報収集

gather information on the risk-based planning of official controls on food safety

GATHER INFORMATION ON THE ARRANGEMENTS PUT IN PLACE FOR THE RISK-BASED PLANNING OF OFFICIAL CONTROLS ON FOOD SAFETY 19/04/2018

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=3953

スペインにおいて、規則(EC) No 882/2004第3条1項の要件を満たすことの一環として、リスクに基づいた公的食品安全リスク管理計画を達成するために整備されている組織編成に関し、情報収集を行った。対象は、スペイン消費者食品安全栄養庁(AECOSAN)およびその自治体レベルの所轄官庁(ACCAs)、ならびに農水産業食品環境省(MAPAMA)およびその自治体レベルの所轄官庁(ACCAs)に関連する組織とされた。

TAECOSANは、多年度国家管理計画(MANCP)の中で、自治体がリスクに基づいた管理を計画する際に考慮すべき一般原則を含めたガイダンスを公表している。それらの一般原則は、規則(EC) No 882/2004第3条1項の条項を反映したものとなっている。

自治体によっては、一次生産以降の食品安全性の管理計画策定に、ITツールのINEAが用いられている。INEAには、様々な種類の食品事業者で生じるリスクに関し、重要なリスク要因に基づいて評価を行った結果が記録されている。INEAは、リスクに基づいた計画の立案および検査の執行に有用である。

別の自治体では、リスクの等級分けにITツールのALBEGAが使用されている。全ての食品事業者はリスクに基づいてALBEGAの中で5段階に等級分けされている。この等級分けは監視の頻度に関連してくる。

上述のITツールのいずれにおいても、組み込まれている基準に、事業者が第三者認証構想にどの程度参画しているかを直接的に反映する要素は内包されていない。

一次生産に関しては、MAPAMAが新規データベースREGEPAを構築し、それにはそれぞれの農地の規模や農作物のデータが含まれている。2016年以降、リスクに基づいた公的衛生管理計画が、農薬の持続可能な使用のための管理に及ぶ手法を用いて策定されている。MAPAMAが公表した大まかなリスク評価結果およびガイダンスに基づき、それぞれのACCAは、その地区の事業所や農作物に関連した独自のリスク評価を適用し、独自の管理計画を策定している。

各ACCAのシステムについては定期的な見直しが行われている。

結論として、上述の所轄官庁は、関連するIT技術に支えられながら、規則(EC) No 882/2004第3条1項の要件を満たすべく、リスクを評価し関連する管理を計画するためのシステムを実現している。

今回の任務は実態調査であるため、助言は行われない。

  • 公的な食品安全リスク管理をリスクに基づいて計画することに関する情報収集: チェコ

リスクに基づいた公的食品安全リスク管理計画のために整備されている組織編成に関する情報収集

gather information on risk-based planning of official controls on food safety

GATHER INFORMATION ON THE ARRANGEMENTS PUT IN PLACE FOR THE RISK-BASED PLANNING OF OFFICIAL CONTROLS ON FOOD SAFETY

19/04/2018

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=3953

チェコ共和国において、規則(EC) No 882/2004第3条1項の要件を満たすことの一環として、リスクに基づいた公的食品安全リスク管理計画を達成するために整備されている組織編成に関し、情報収集を行った。対象は、チェコ国家獣医局(SVA)、チェコ農業食品検査機関(CAFIA)、および保健省(MH)に関連する組織とされた。

関係する中央政府レベルの所轄官庁(CA)が、総合的なリスク評価に基づいて一般的なリスク基準値を設定し、事業者の活動や種類および規模に基づいて監視頻度を規定しているという状況が確認された。上述の3所轄官庁のそれぞれの管轄下にある地方部局は、過去の記録など自前のリスク評価に基づいて、個々の食品事業者に対する監視頻度を調整することができるようになっている。

組織のシステムについては定期的な見直しが行われている。職責の変化を取り入れ、システムの運営をより柔軟にすることを促す手段も存在する。

それぞれのシステムには、ITデザインや機能に差異があるものの、事業者をリスクに基づいてプロファイリングするための基準や要素が取り入れられており、事業者の種類、活動、扱う食品の種類、過去の記録、自己検査システムの情報など、リスクに関連する要素が反映されている。CAFIAでは、リスクの等級分けにおいて、第三者認証団体が加わるものも含めて、認証や認定に関し、自らの査定も考慮に入れている。

結論として、上述の所轄官庁は、関連するIT技術に支えられながら、規則(EC) No 882/2004第3条1項の要件を満たすべく、リスクを評価し関連する管理を計画するためのシステムを実現している。

今回の任務は実態調査であるため、助言は行われない。

[]EUの食品廃棄問題対策: 欧州委員会はヒトの消費向けではなくなった食品を動物用飼料として有効利用することを促すガイドラインを公表

EU action against food waste: Commission publishes guidelines to facilitate valorisation of food no longer intended for human consumption as animal feed

April 17 2018

http://ec.europa.eu/newsroom/sante/newsletter-specific-archive-issue.cfm?newsletter_service_id=327&lang=default

欧州委員会は、「循環経済*1」に関する取り組みに不可欠なものとして、「ヒトの消費向けではなくなった食品を飼料として用いるためのガイドライン*2」を発行した。商業的理由あるいは製造上の問題でそうなってしまった食品を動物用に有効利用することで、それらを堆肥やバイオガスに転換したり、焼却あるいは埋立て廃棄することが避けられる。

これらのガイドラインは全てのEU言語で発行されており、様々な関係機関、食品事業者がEUの関連法規を適用するのに役立つ。

これらのガイドラインは、欧州委員会により、加盟国の食品、飼料、動物衛生および環境に関わる機関、食品の損失と廃棄に対するEUの活動機構(EU Platform on Food Losses and Food Waste*3)の構成員、ならびに他の利害関係者の緊密な協力の下で作成された。

*1: http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:52015DC0614

*2: http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:52018XC0416(01)

*3: https://ec.europa.eu/food/safety/food_waste/eu_actions/eu-platform_en

[]ほとんどの英国の女性は「栄養的に妊娠への備えができていない」という、レビューに基づく知見

Most UK women 'not nutritionally prepared for pregnancy' finds review

April 18 2018

https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/most-uk-women-not-nutritionally-prepared-pregnancy-finds-review/

「最近の調査によると、英国の女性は、不健康なライフスタイルで暮らしているため、全く妊娠への備えができていない。」と、英国の無料日刊紙Metroは報じている。この記事は、妊娠に至る以前の栄養の重要性を評価した、一連のレビューの公表文献に基づいている。

これらのレビューは全体として、バランスの取れた食事を通して適切な栄養を摂取し、喫煙のような不健康な行為を避けることが、妊娠のための最も良い準備になるという、我々の認識を支持している。妊娠してから劣悪な食生活を改善することは、それでも有益ではあるが、満足な恩恵を得るには遅すぎる。

レビューでは、英国のほとんどの若い女性が「栄養的に妊娠への備えができていない」と推定されている。

男性は責任を免れていると考えてはならない。関連のレビューでは、男性の肥満も子供の発達にいかに有害影響を与えることになり得るかが論じられている。

もちろん、全ての妊娠が計画的なものであるわけではない。もし妊娠していることが判明してからでも、妊婦の健康状態を改善し、合併症を低減するためにすぐに取り入れられる方策がある。それらは、喫煙者ならば禁煙すること、野菜や果物を少なくとも5単位含む健康的な食事を摂ること、および飲酒を避けることである。

[]英国のアルコールガイドラインを超える量を飲む人は「1年か2年寿命が縮まる」

People who drink above UK alcohol guidelines 'lose one to two years of life'

April 13 2018

https://www.nhs.uk/news/lifestyle-and-exercise/people-who-drink-above-uk-alcohol-guidelines-lose-one-two-years-life/

「1日にたった1杯の飲酒で寿命が縮まる」とBBCニュースは伝えている。

飲酒習慣のある人約60万人を対象とした大規模な調査で、1週間に12.5 units (100 g)を超えるアルコールを摂取する人は、それより少ない量のアルコールを摂取する人に比べ、死亡が早まる可能性が高いことが明らかにされた。この結果は、女性でも男性でも同様であった。

現行の英国のガイドラインでは、女性にも男性にも、飲酒は1週間に14 unitsまでに抑えることを推奨している。この量は、平均的なアルコール度のビール(アルコール含有量4%)だと約3 L未満、Mサイズのグラスワイン(175 mL, アルコール含有量12%)だと7杯未満に相当する

この上限値は、他の多くの国で定められている上限よりも低いが、この最新の調査ではそれが妥当な値であることが示唆されている。

この調査の研究者たちの計算によると、40歳の人が英国の週当たりの上限量を超えてアルコールを摂取した場合、その上限量を守ってアルコールを摂取していた人と比べ、女性では平均1.3年、男性では平均1.6年寿命が縮まるということである。

この調査では、命を落とすには至らなくても寿命に影響を与える可能性のある、心臓発作、心不全脳卒中といった一連の心血管系疾患についても、罹患しやすくなるかどうかが調べられている。

アルコールを多く摂取することは、心臓発作以外の心血管系疾患に罹患する確率が高まることと相関していた。心臓発作については確率が低くなったが、アルコールを多く摂取した場合、こうした利点よりも、他の死亡原因のリスクが高まるという不利益の方が勝っていた。

この質の高い調査により、飲酒は1週間に14 unitsまでに抑えるという現行の英国のガイドラインを支持するさらなる根拠が示された。アルコールのunitの計算法についてはhttps://www.nhs.uk/livewell/alcohol/pages/alcohol-units.aspxを参照のこと。

[]HSA警告:18の化粧品から高濃度の水銀を含む強力な表示されていない成分を検出

HSA Alert: 18 Cosmetic Products Detected to Contain Potent Undeclared Ingredients Including High Levels of Mercury

20 APRIL 2018

http://www.hsa.gov.sg/content/hsa/en/News_Events/Press_Releases/2018/18cosmeticproducts.html

許容量の27000倍の水銀、ヒドロキノンやトレチノイン等が検出されている

製品の写真はPDFに

[]専門家向けファクトシート

  • パントテン酸

Pantothenic Acid

Updated: April 13, 2018

https://ods.od.nih.gov/factsheets/PantothenicAcid-HealthProfessional/

  • 原発性ミトコンドリア疾患用ダイエタリーサプリメントの有効性

Dietary Supplements for Primary Mitochondrial Disorders

Updated: April 12, 2018

https://ods.od.nih.gov/factsheets/PrimaryMitochondrialDisorders-HealthProfessional/

  • カリウム

Potassium

Updated: March 21, 2018

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Potassium-HealthProfessional/

[]ASA裁定

ASA Ruling on Pret A Manger (Europe) Ltd

18 April 2018

https://www.asa.org.uk/rulings/pret-a-manger--europe--ltd-a16-367959.html

食品小売店プレタ・マンジェのウェブサイト等での宣伝に関して2項目の苦情。

一つは店内のオーブンで焼いているという宣伝に関して、一部既に焼いてある冷凍品を店舗で焼くのを店内で焼くというのは誤解を招くという申し立てについては実際焼いているので却下。

もう一つは「ナチュラルな手作り食品を作るため、現在市場にある調理済み食品や加工食品にあまりにもよく使われているよくわからない(obscure)化学物質や添加物や保存料を避けている」といった宣伝に関して。実際には合成の食品添加物(ビタミンC等)を使用していて誤解を招くものであると判断。

(ビタミンCや脂肪酸は天然に食品に含まれるからナチュラルだと主張するも実際E番号がつく添加物なので)

[]消費者製品中CMR物質:食品と接触する物質からおもちゃまで

BfRのプレスリリースから

CMR substances in consumer products: from food contact materials to toys

Lenzner, A., Vieth, B. & Luch, A. Arch Toxicol (2018) 92: 1663.

https://link.springer.com/article/10.1007/s00204-018-2182-3

遺伝毒性発がん物質について許容可能な生涯発がんリスク成人で1 × 10−6、子どもについては、特に36か月以内、追加の安全係数、という考え方を基本にして(SCHER 2010).

子どもの時代のみの暴露によるがんリスク評価について

Risk=CSF [1mg/kg bw/day ]× ADAF × SED[(mg/kg bw)/day]×TF,

CSF:成人のがんスロープファクター

ADAF:年齢調整係数 (0-2才は10、2-16才は3)

SED:全身暴露量(体重は0-3才のデフォルトで7.5kg)

TF:生涯時間割合 (例えば寿命70年で1才なら1/70)

この計算で1 × 10−6を超えたら許容できないと判断する

[]屋内空気汚染に関する地域の認知と行動評価−マジソン郡、アラバマ、2017年6月

Assessment of Community Awareness and Practices Concerning Indoor Air Pollutants — Madison County, Alabama, June 2017

MMWR / April 20, 2018 / 67(15);447–450

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6715a3.htm?s_cid=mm6715a3_w

192人のインタビュー回答者のうち78.4%は屋内での鉛暴露の可能性を知っていたが、1978年以前に建てられた家に住んでいる人で鉛の検査をしてある人はたった12.6%だった。同様に70.2%はラドンについて聞いたことがあるがラドン検査をしていたのは7.3%だった。喫煙者がいるのは45.7%で、そのうち48.4%が家の中で吸っている

[]ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦のワクチン躊躇を明らかにする

Unveiling vaccine hesitancy in the Federation of Bosnia and Herzegovina

April 2018

http://www.who.int/features/2018/vaccine-bosnia-herzegovina/en/

ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦での予防接種率は一部の地域では40%と低く、下がり続けているため大規模疾患アウトブレイクのリスクが高くなっている。しかし正確な理由はわからない。ワクチン躊躇の増加、ソーシャルメディアでの間違った情報、医療システムへの信頼の無さ、医療従事者と供給不足の全てが原因として疑われている。しかしその多くは根拠のほとんどない推定に過ぎない。

WHOの予防接種調整計画(TIP)を使ってこの国の状況を解析した。2016年のボスニア・ヘルツェゴビナ連邦でのDTPワクチンを3回受けた子どもはたった78%で、ポリオが79%、麻疹の一回目が83%だった。接種率は地域によって大きく異なり一部地域では40-50%だった。2017年に状況分析が完了しさらなる研究の必要な分野を同定した。現在医療従事者と保護者に関する2つの研究が進行中で今年後半に終了予定である。

[]FTCはTelomerase Activation Sciencesの詐欺的広告事例に最終同意命令を認める

FTC Approves Final Consent Order in Telomerase Activation Sciences Deceptive Advertising Case

April 19, 2018

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2018/04/ftc-approves-final-consent-order-telomerase-activation-sciences

意見募集を経てFTCはTelomerase Activation Sciences社と Noel Pattonに対して最終同意命令を認めた。TA-65MD および TA-65 Skinに関して信頼できる科学的根拠がない限り健康上のメリットや有効性、安全性に関する宣伝をしてはならない。またお金を払って宣伝してもらっているのに独立した番組であるかのように偽装することも禁じる。

[]論文

  • 関節リウマチに如何にして環境汚染物質と遺伝が一緒に働いているか

How environmental pollutants and genetics work together in rheumatoid arthritis

19-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/mm-u-hep041818.php

PNASに発表されたマウスでのHL遺伝子とダイオキシンの破骨細胞活性化に関する研究。

(プレスリリースには書いていないマウスへのTCDD投与量0.3 ng/gm body weightを毎週注射、ってダイオキシン類の 4 pg-TEQ/kg/日より相当大量のような。0.3ナノグラム/グラム体重って300,000ピコグラム/キログラム体重だよね?それを根拠にダウの工場跡で見つかった汚染物質と同じものだ、と具体的企業を批判するのはどうなんだろう。これがPNASでいいの?)

  • 新規抗酸化物質は古い血管を再び若く見えるようにする

Novel antioxidant makes old blood vessels seem young again

19-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/uoca-nam041918.php

Hypertensionに発表されたコロラド大学Boulder校の新しい研究によると、ミトコンドリアを標的にした新規抗酸化物質MitoQは加齢に伴う血管の変化を6週間のうちに15-20年若がえらせる。

(たった20人での、業者から提供されたサプリメントそのものを使った研究。CoQ10にトリフェニルホスホニウムカチオンを共役させてミトコンドリアに取り込まれやすくしたものとのこと。既にあらゆる病気予防効果を宣伝して販売しているもので、当然この論文も宣伝になるだろう。サプリメントとしても新規食品成分要件を満たすのかどうかわからないもので宣伝に使われることが明白な臨床研究を倫理委員会はどう評価したのだろう。医薬品ならあり得ない状況なのを研究者らは何の責任も感じないのだろうか。)

  • 正しい計画を使えば屋内汚染を減らしエネルギーを節約できる

Using the right plants can reduce indoor pollution and save energy

19-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/cp-trp041218.php

工業化された国の人々は生活の80%以上を屋内、ますます気密性の高い建物で過ごしている。これら建造物は暖房や換気に必要なエネルギーは少ないが、粒子状物質や有毒ガス、揮発性有機化合物などが蓄積するとヒトの健康に害となる可能性がある。屋内空気の質の改善に植物が寄与できる可能性があるがどの植物がいいのか屋内でどうすればいいのかについての知見は驚くほど少ない。Trends in Plant Scienceのレビューではイタリア研究評議会の植物生理学者Frederico Brilliがスマートセンサーで管理した空気清浄化技術と組み合わせたうえで植物生理学の知識が屋内空気の質の改善に寄与できると結論している。

その他

  • 誰が遺伝子組換え家畜を規制すべきかを巡って米国機関が衝突

Scienceニュース

U.S. agencies clash over who should regulate genetically engineered livestock

By Marc Heller, E&E NewsApr. 19, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/04/us-agencies-clash-over-who-should-regulate-genetically-engineered-livestock

オリジナルはE&E News

毎年何百万頭もの豚を殺している病気はもうすぐ好敵手に出会うかもしれない−もし二つの連邦機関がこの考えに合意できれば。

豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルスは、科学者が遺伝子組換えで対策が可能だと考える病気の最新の一例で、その認可を誰が、どれだけ速やかに認めるべきかでUSDAとFDAが合意できていないものの一つである。

FDAは遺伝子組換え食品を医薬品のように規制し、一方USDAは動物の病気対策や乳量の多い乳牛を作るなどのメリットのために広範なバイオテクノロジーをより速やかに認可したい。FDAの規制は革新を遅らせるとSonny Perdue農務長官はいう。FDAのガイダンス案ではそのような家畜は食品として供給される前に認可が必要である。

豚ウイルスについてはカリフォルニアのCaribou Biosciences 社と英国Genus PLCの共同計画の第一段階にある。ウイルスの増殖に必要なタンパク質を作る豚の遺伝子一つを不活性化させることができる−遺伝子編集とよばれる技術で。

(以下政治の話)

  • あなたの腎疾患、心臓発作、糖尿病のリスクは?一つの分子が語れるかも

What’s your risk of kidney disease, heart attack, or diabetes? A single molecule can tell

By Stephen S. HallApr. 19, 2018 ,

http://www.sciencemag.org/news/2018/04/whats-your-risk-kidney-disease-heart-attack-or-diabetes-single-molecule-can-tell

Nick Henryは巣状分節状糸球体硬化(FSGS)という重症腎疾患をもつが、彼の一卵性の双子Nateは健康である。腎移植後、新しい腎臓もFSGSが襲った。そのような移植の失敗は20年前から知られていて、血液中を流れる何かが原因ではないかと疑われ、過去10年可溶性ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体(suPAR)について盛んに研究が行われた。

(以下suPARについてのまだ結論が出ない物語。ヒトの病気を治せるかどうかが鍵となる。最近遺伝子が注目されているが、環境要因が軽視され過ぎている、という研究者の言葉を紹介して結んでいる)

  • ベトナムの工場が使用済みバッテリーや泥や岩粉でコーヒーを作っていて逮捕される

Vietnamese Factory Caught Making Coffee From Used Batteries, Dirt and Rock Dust

By Christina Zhao On 4/18/18

http://www.newsweek.com/vietnamese-factory-caught-making-coffee-used-batteries-dirt-and-rock-dust-891085

当局が昨日発表したところによると、ベトナムの家族経営の製造業者が有害物質を使って質の悪いコーヒーを作っていて捕まった。

月曜日の午後、Dak Nong警察と天然資源環境省の査察官が、近所の住民からの通報でNguyen Thi Loanの所有する店舗に強制捜査に入った、とTuoi Tre Newsが報道している。

当局が発見した原料の中には、Dバッテリーから抽出した77ポンドの黒い粉、黒い液体の入ったバケツ、バッテリーの殻で一杯になった二つの樽などがある。Loan(女性)は警察に、他の工場が受け容れ拒否したコーヒー豆やシェルを安価で買い、それを泥や岩粉と混ぜて、黒い粉で着色するともりだったと話している。当局によるとLoanはもう何年もやっていて今年既に3トン以上を販売している。強制捜査中に当局は質の悪いコーヒー12トンを発見している。警察は全て没収して検査している。

  • ドイツ政府の閣僚がグリホサート禁止規則を最終化

German Government minister finalising glyphosate ban regulations

Posted: 18 April 2018

https://www.newfoodmagazine.com/news/66245/german-minister-glyphosate-ban/

ドイツ高級閣僚がグリホサートを家庭で使うことは禁止し商用使用も厳しく制限する規則を最終化するプロセスにあると発表した。Reuterが報道した。

  • カリフォルニア州は広く使用されている除草剤をおそらく発がん性と表示できる

State can label widely used herbicide as possible carcinogen

April 19, 2018

https://www.sfgate.com/news/article/State-can-label-widely-used-herbicide-as-possible-12849147.php

控訴審の判決。モンサントが、他の国際機関が違う結論を出しているのにIARCの判断を代表的なものとして採用した州の決定が違法であると主張したのを却下した。裁判長はIARCの評判と権威は科学的根拠として認められていると判断。

(コーヒーの運命も変わらないだろう)

  • 狂犬病の犬の唾液で作ったレメディを少年に与えたナチュロパスに不服申し立て

Complaint filed against naturopath who gave boy remedy made from rabid-dog saliva

Bethany Lindsay Apr 19, 2018

http://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/complaint-filed-against-naturopath-who-gave-boy-remedy-made-from-rabid-dog-saliva-1.4627618

ブリティッシュコロンビアナチュロパシー協会がビクトリアのプラクティショナーに不服申し立て

(問題のナチュロパスはこの団体の会員ではなくナチュロパシーの評判を落としたくないという理由らしい。流派がある?)

  • ローカーボビールは普通のビールよりあなたのウエストに良いことはない、がん評議会が言う

Low-carb beer no better for your waistline than standard beer, cancer council says

http://www.abc.net.au/news/2018-04-20/low-carb-beer-no-better-for-your-waistline-than-standard-beer/9677724

お腹周りを気にしてローカーボビールを飲んでも普通のビールと大して変わらない。

各種飲料を広範に調べた結果、ローカーボビールは普通のビールと同程度の炭水化物を含むことがわかった

エタノールが炭水化物なのに何故ローカーボとか宣伝しているのだろう?)