食品安全情報blog RSSフィード

検索エンジンからこのサイトに来た方は、日記の検索欄で再度検索するとお望みの情報を得られる可能性が高くなるかもしれません。

このサイトはuneyamaが収集した情報をアップしているサイトです。 このサイトの要約の間違い等はuneyamaの責任です。ご利用の際には原文を確認して下さい。
なお収集している情報は主に食品中化学物質に関するもので、食の安全にとって最も問題である微生物関連情報は扱っておりません。

2009-11-04

EurekAlert(http://www.eurekalert.org/)より

[]キュウリゲノムが発表された

Cucumber genome published

1-Nov-2009

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-11/uoc--cgp110109.php

Nature Geneticsの11月1日号。中国と米国による成果。

[]コレステロールとがん:答えと新しい疑問

Cholesterol and cancer: Answers and some new questions

3-Nov-2009

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-11/aafc-cac102709.php

Cancer Epidemiology, Biomarkers & Preventionに発表された一組の研究が、長く抱かれてきた総コレステロール濃度を下げるとがんリスクが増加するの可能性についての懸念を解消する。実際にはコレステロールを下げると悪性度の高い前立腺がんリスクが下がる可能性がある。

ATBC研究コホート29093人を18年間フォローした研究。この間に7545例のがんが見られた。先の研究同様、低血中コレステロールは全てのがんについて18%高いリスクと関連したが、このリスクは採血後間もなく発症した事例を除外すると消失した。この知見はコレステロール濃度が低いことががんを誘発するのではなく、がんがあるとコレステロールが低くなることを示唆する。また特に悪性度の高い前立腺がんについて調べた場合には、200mg/dL以下の総コレステロール濃度の場合、悪性度の高い前立腺がんリスクは低下した。前立腺がん全体については関連はない。

ただし悪性度の高い前立腺がんリスクを下げるためにスタチンを摂るのは薦めない。

[]食品と接触する物質やおもちゃのフェノール規制値は更新すべき

02.11.2009

http://www.bfr.bund.de/cm/216/grenzwerte_fuer_phenol_in_lebensmittelbedarfsgegenstaenden_und_spielzeug_sollten_aktualisiert_werden.pdf

現在のフェノールのTDIは1.5 mg/kg体重/日であるがこれが設定されたのは40年以上前である。しかしその後のデータでは動物実験で1.8 mg/kg体重/日で有害影響が見られている(2006年のECBの評価によるLOAEL)ため、現行値は適切ではないと考える。

食品と接触する物質やおもちゃにどのくらいフェノールが含まれているのかが不明であるため、現時点でリスク評価はできない。従って暴露量推定のためのデータが必要である。

[]ヒト発がん物質レビュー パートF:化学剤と関連職業

A review of human carcinogens - Part F: Chemical agents and related occupations is now available

03/11/2009

ハイライト

http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol100fintro/100F-introduction.pdf

ダイオキシン(2,3,7,8-TCDD)

1997年にメカニズム上の強力な根拠からグループ1に分類したが、現在ではヒトでの充分な根拠がある。この分類はダイオキシン様PCBのインジケーターである2,3,4,7,8-ペンタクロロジベンゾフランと3,4,5,3',4'-ペンタクロロビフェニルに拡大する。

ホルムアルデヒド

2004年にグループ1に分類されたが再確認された。

・ペンキ塗り

中皮腫と膀胱と肺のがんを誘発する。原因物質は同定できない。


評価の要約

Vol.100F Summary of Evaluations

http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol100f/Summary%20of%20Evaluations%20-%20Master%20set%20posted%20online.pdf

対象物質はアフラトキシン、4-アミノビフェニル、ベンゼン、ベンジジン、ベンジジンに代謝される色素、BCME-CMME、1,3-ブタジエン、エチレンオキシド、 ホルムアルデヒド、MOCA、マスタードガス、2-ナフチルアミン、ダイオキシン、o-トルイジン、塩化ビニル、ベンゾ[a]ピレン、すす(煙突掃除屋の職業暴露)、石炭ガス化、コールタールの蒸留、コークス生産、コールタールピッチ、鉱物油、シェール油、アルミニウム生産、オーラミン生産、鉄や鋼鉄の鋳造、強酸を使ったイソプロピルアルコールの合成、マゼンタの製造、ペンキ塗り、ゴム製造、強い無機酸のミスト

[]Flor Van Noppen氏の批判に反論する

02 November 2009

http://www.afsca.be/communiquesdepresse/_documents/2009-10-02_hormones_fr.pdf

新聞Gazet van AntwerpenとBelang van LimburgにおけるAFSCAの動物へのホルモン使用対策についてのFlor Van Noppen氏の厳しい批判に反論する。

[]Immune Balance Drink(免疫バランス飲料)と身体の防御機能強化に関する健康強調表示の立証

Scientific Opinion on the substantiation of a health claim related to Immune Balance Drink and strengthening body’s defences pursuant to Article 13(5) of Regulation (EC) No 1924/2006

3 November 2009

http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902990918.htm

緑茶抽出物、ブドウ皮及び種子抽出物、シイタケ抽出物、ビタミンC及びその他の添加物と香料からなる免疫バランス飲料(IBD)の、「病原体の感染性を削減し身体の免疫反応を強化して防御機能を強化する」という健康強調表示申請について。

98人の風邪症状患者を対象にした二重盲検無作為プラセボ対照化試験の結果が提出されているが、この結果から健康な人で身体の防御機能が強化されるとは言えない。

NDAパネルは因果関係は確立されていないと結論した。

[]EFSAの理由付き意見書:テーブル及びワインブドウ、ジャガイモ、トマト、ピーマン、キュウリ、ズッキーニ、メロン、レタスのBAS 650 FのMRL新規設定

Reasoned opinion of EFSA: Setting of new MRLs for BAS 650 F in table and wine grapes, potatoes, tomatoes, peppers, cucumbers, courgettes, melons and lettuce

3 November 2009

http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902991490.htm

BAS 650 Fは新しい有効成分で現在ピアレビューが終了していないため暫定値として提案。

[]加工食品と低調な気分

Behind the headlines

Processed food and low mood

November 2 2009

http://www.nhs.uk/news/2009/11November/Pages/Processed-food-and-low-mood.aspx

「加工食品を多く食べると欝のリスクが増加する」とBBCが報道した。この報告は中年公務員の長期コホート研究データに基づく。ある解析では加工食品を食べることと5年後の欝とが関連することを見いだした。しかしながらこの研究デザインにはいくつかの限界があり、因果関係は証明できない。さらに食事が欝に影響するのではなく欝が食事に影響する可能性もある。

欝と食生活に関連がある可能性はあるが、さらなる研究が必要である。

食生活は過去1年以内に127の食品をどれだけ食べたかで、欝は簡単な質問票で判断している。

[][]BODYBUILDING.COMはステロイドを含む可能性のある65のダイエタ リーサプリメントの全国及び国際リコールを行っている

BODYBUILDING.COM Is Conducting a Voluntary Nationwide and International Recall of 65 Dietary Supplements That May Contain Steroids

November 3, 2009

http://www.fda.gov/Safety/Recalls/ucm188929.htm

対象となる製品のリストあり

[][]FTCは根拠のない痩身効果宣伝を中止するよう命令したにも関わらず継続した業者を告訴

FTC Charges Marketers with Making Baseless Weight-Loss Claims Despite Order to Stop

11/02/2009

http://www.ftc.gov/opa/2009/11/basicresearch.shtm

痩身用錠剤Relacore及び Ak var 20/50について、根拠のない宣伝をして販売していた3社と2人を訴えた。

宣伝文句は「ストレスによるお腹の脂肪を減らす」「好きなだけ食べて痩せられる」といったもの。

(リラコアは日本でも売られているようだ

シブトラミンが検出されたことが栄養研のサイトにも掲載されている

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail1146.html

[][]2009ブドウ調査 9月の結果

PRC 2009 Grapes Survey: September Results

3 November 2009

http://www.pesticides.gov.uk/prc.asp?id=2801

18検体を調査しMRL超過はない。

スクリーニング評価の結果ADIやARfD超過はない。

[][]2009ナシ調査 9月の結果

PRC 2009 Pears Survey: September Results

3 November 2009

http://www.pesticides.gov.uk/prc.asp?id=2802

18検体を調査しMRL超過はない。

スクリーニング評価の結果ADIやARfD超過はない。

[]ノセボ効果:病気のことを考えると病気になる

Nocebo Effect: Think Sick and You’ll Be Sick

November 2, 2009

By Jack Dini

http://www.acsh.org/factsfears/newsID.1239/news_detail.asp

スウェーデンはヨーロッパにおける化学物質規制の最前線にある国の一つである。スウェーデンは2010年までに環境中の有害物質を無くす「toxic-free」という政策をもち、欧州委員会の白書「将来の化学物質政策戦略」作成に主導的役割を果たした。しかしながらBill Durodieが示しているように、「スウェーデンは先進国で化学物質過敏症であると自己申告する人が最も多い国である。つまりリスクについて周知しすぎることがまさに文字通り人を病気にしているのだ。」

Helen Pilcherが報告しているように、「ある種の病気になるリスクが高いと信じている人々は、同じリスク要因を持っていながらリスクが低いと信じている人々よりその病気になりやすい。」

あなたは糖の錠剤に治療効果があるという「プラセボ効果」について聞いたことがあるだろう。しかしプラセボの邪悪な双子である、負の期待が有害影響をもたらすというノセボ効果については聞いたことがあるだろうか?

ノセボという用語は「私は害を与えられるだろう」という意味で1960年代に紹介され、極めてリアルなものである。化学療法を受けている患者の約60%が、治療を始める前に具合が悪くなる。さらにノセボ効果は伝染することがある。私たちに何らかの有害影響があるだろうと考えると、我々は病気の徴候を探し始め、有害影響があるという話を聞いたり観察したりすると自分自身の有害影響発症率が高くなる。

ベルギーのLeuven大学の研究者らは、ノセボ効果は普通は物質に悪臭があると起こり、良い匂いがあるとおこらないことが、環境中にある物質の有害性について事前に警告を与えられると匂いに関わらずノセボ反応が起こる。「この研究は環境汚染物質に対する警告や反対キャンペーンが、環境には良い影響を与えるものの、意図せず環境化学物質への反応を促し化学物質過敏症や集団の社会的病気などを拡散させていることを示唆する」

他にもいくつかの例を示す

(文献紹介)

専門家でも影響を受ける。医学生は、自分がたまたま学んでいる病気の症状を発症しやすい「医学生病」と呼ばれる現象になりやすい。インターネットによるノセボ効果についてはまだ研究はない。

ノセボ効果と集団ヒステリーと化学物質過敏症は全て関連している。ロンドンのKing’s College School of Medicine のSimon Wesselyは数百件の集団ヒステリー事例を持っている。「ほとんどの事例がパターン通りである。近くの人が病気になるのを見た人が、何か見えない悪いものがあるに違いないと確信して−かつてはそれは悪霊や悪魔だったが現在は毒素やガス−不安と恐怖がめまいやむかつきを誘発する。やがて過呼吸になり倒れる。同じ主張を聞いて「犠牲者」が出たのを見た人々も不安になり気分が悪くなる。このような状況は良くあり、正常な反応で精神病ではない。

Sandy Szwarcがこのことを良くまとめている。「私たちはごく微量の物質が治療効果があると信じるのと同じように、ごく微量の化学物質や汚染物質に有害影響があると信じるようになることはある。その結果生じる症状は異常なもので想像を絶するものであることがある。化学物質への恐怖が人々の間に共有されているとき、症状は人々に広がる。我々はセンセーショナルで根拠のない恐怖を広めたり、困っている人の苦しみを娯楽として使うような人たちを支持しない。」

スクリーニングの意味を理解する

Sense about science

Making Sense of Screening

November 03 2009

http://www.senseaboutscience.org.uk/index.php/site/project/415

科学者や医療関係者が、一般のスクリーニングに対する期待が実際のスクリーニング計画で得られるものと合致していないことに懸念を表明する。

有名人のがんのニュースでスクリーニングが感情的・政治的問題になっている。より多くの人により長期の、よりたくさんの回数のスクリーニングを要求する結果になっている。彼らは単純にお金の計算をするが、スクリーニングによる有害影響や検出できる限界についての問題が無視され、一般人の間にスクリーニングに対してあり得ない期待が膨らんでいる。

スクリーニングについての一般の誤解を解くために、その限界やリスクベネフィットについてのガイドを発行した。

Making Sense of Screening

http://www.senseaboutscience.org.uk/PDF/MSOScreening.pdf

(検査に対する過剰な期待、というのは日本にもある

このへん参考

http://blog.livedoor.jp/ytsubono/archives/51682813.html

その他

コンシューマーレポートマガジン2009年12月号

Consumer Reports magazine: December 2009

缶詰め食品のビスフェノールAについて特集

http://www.consumerreports.org/cro/magazine-archive/december-2009/food/bpa/overview/bisphenol-a-ov.htm

ビスフェノールAフリー」と表示している缶詰めからも検出されたと報道。

検出されているのはppbレベル。


STATSの反論

コンシューマーレポートのBPA調査は事実誤認だらけ

Consumer Reports BPA study filled with factual errors

Trevor Butterworth, Nov 2, 2009

http://stats.org/stories/2009/Consumer_reports_false_on_BPA_nov2_09.html

いくつかの問題点を指摘


EPAによる新しい独立した研究はBPAのリスクを否定

Breaking news: New independent study by EPA refutes BPA risk

Trevor Butterworth, October 30, 2009

http://www.stats.org/stories/2009/breaking_news_bpa_oct30_09.html

EPAが研究費を出して行ったBPAの低用量影響を確認するための研究は低用量影響を証明することに失敗した。

Toxicological Sciences  doi:10.1093/toxsci/kfp266

ビスフェノールAの子宮内及び母乳からの暴露は、エチニルエストラジオールと違って、雌のLEラットの性的二型行動、春期発動、生殖能、解剖学に影響しなかった

In Utero and Lactational Exposure to Bisphenol A, in contrast to Ethinyl Estradiol, Does not Alter Sexually Dimorphic Behavior, Puberty, Fertility and Anatomy of Female LE Rats

http://toxsci.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/kfp266v1

BPAは2, 20 及び200 microg/kg/day

EEは0.05 から 50 microg/kg/day

妊娠7日から産後18日まで経口投与


CBSニュース

Kellogg's Immunity Claims Draw Fire

Nov. 3, 2009

http://www.cbsnews.com/stories/2009/11/03/earlyshow/health/main5508662.shtml

米国最大のシリアルメーカー、ケロッグがクリスピーシリアルに子どもの免疫力強化に役立つという表示をしたことで議論になっている。

表示によればケロッグはビタミンA、C、Eを推奨1日摂取量の10%から25%に増やし、太字で「あなたの子どもの免疫をサポート」と表示した。

サンフランシスコ市は今週ケロッグとFDAに免疫に関する表示の根拠について要請する手紙を出した。ケロッグがH1N1インフルエンザの蔓延で保護者の懸念が増加している時期に誤解を招くような宣伝をしていることを示唆するものである。

Yale大学のKelly Brownellは、重量の半分以上が砂糖の製品にビタミンやミネラルをスプレーしただけで健康的な製品になるなんて論理的ではないと批判している。ケロッグ社はビタミン類が健康に必要であることは確認されていると反論している。

ケロッグ博士の時代からいろいろあるなぁ)

オサム.Kオサム.K 2009/11/04 20:29 いつも拝見しています。
ノセボ効果→おもしろいですね! ちょっと自分でも調べてみます。

ravenclawravenclaw 2009/11/05 00:17 スクリーニングに対しての過剰な期待は、確率の概念をきちんと理解していないという部分もあるのではないかと思います。
1000*(特定の癌を発症する確率*検査が陽性である確率・・・と考える人が多かったら、結果も違っていたかもしれません。

uneyamauneyama 2009/11/05 18:35 >ravenclawさん
ただ実際何かを推進する際に、効果なり悪影響なりを「最高で」「最悪で」といった過剰推定を用いるのが当然のようになっているのも問題なのですよね・・。正確な推定をした人は評価されず、大げさに騒いで世の中を動かした方が偉いという状況ですから。

ナキウサギナキウサギ 2013/01/22 12:00 はじめまして。
「環境問題の科学社会学」
(関西学院大学研究叢書 第139編 立石裕二 著 2011年3月 世界思想社)の、
第8章「8.4 フレーミングのずれと課題提起の回路」の「最前線からの課題提起の必要性」(P246)の中で、
「化学物質過敏症をめぐっても,マスコミが頻繁に報道することで,それを聞いた人が身の回りの化学物質を意識しすぎてしまい,それによって本当に体調が悪くなったのではないかという見方がある。」
と著述されていますが、この一文について、著者が貴エントリー「ノセボ効果:病気のことを考えると病気になる」を参照にされたことから(P274)、今回私も貴エントリーを拝読させていただきました。
ちなみに、化学物質過敏症については、第7章「化学物質過敏症問題における問題のフレームの共用」で、詳しく触れられています。



「ノセボ効果:病気のことを考えると病気になる」