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なお収集している情報は主に食品中化学物質に関するもので、食の安全にとって最も問題である微生物関連情報は扱っておりません。

2014-10-07

[]食品基準通知

Notification Circular 20–14

7 October 2014

http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular20-14.aspx

・認可及びフォーラム通知

食品添加物としてのヒドロ亜硫酸ナトリウム、酵素の命名法変更−カルボキシプロテイナーゼからアスペルギロペプシンI &IIへ

・案の却下

乳児用食品の最少年齢表示レビュー

など

[]レユニオン島の2種類のサメを食べることによる、特にシガトキシンの、健康リスクについてのANSESの意見

OPINION of the French Agency for Food, Environmental and Occupational Health & Safety (ANSES) on the health risk assessment related to the consumption of two shark species on Reunion Island, especially regarding the risk related to ciguatoxins

https://www.anses.fr/sites/default/files/documents/ERCA2013sa0198EN.pdf

6 August 2014のフランス語発表意見の英語版

現在県の指令により食べることが禁止されているイタチザメGaleocerdo cuvierとオオメジロザメCarcharhinus leucasのリスクを再評価するようレユニオン島から依頼があった。レユニオン島はシガトキシンの汚染度を調査するために2012年はそれぞれ12検体のシガトキシンをマウスバイオアッセイで調べてきた。2013年はさらにそれぞれの種で45検体を加えた。これまで24検体のマウスバイオアッセイと鉛・カドミウム・水銀の検査を行っている。

結論としてはヒト健康リスクのある量のシガトキシンに汚染されている可能性を排除できない

(マダガスカルで2013年に9人の死者を出した124人の集団中毒にオオメジロザメが関与していてレユニオン島のサメがレユニオン島以外の海域にも活動範囲がある)

[]農薬処理地域の近傍にいるヒトや住人を守るための規制の再評価のための科学的支援要請についてのANSESの意見

OPINION of the French Agency for Food, Environmental and Occupational Health & Safety on a request for scientific support for a reassessment of the regulatory provisions for protecting bystanders and residents of areas treated with plant protection products

https://www.anses.fr/sites/default/files/documents/PHYTO2013sa0206EN.pdf

20 June 2014のフランス語発表意見の英語版

農薬の市販前の認可に置いてEFSAの開発した共通の方法論を速やかに取り入れるべき、としている

[]保健省はニューヨーク市の鉛中毒の子どもの数が過去最低だったことを発表

Health Department Announces Number of Young Children in NYC with Lead Poisoning At Historic Low

Monday, October 6, 2014

http://www.nyc.gov/html/doh/html/pr2014/pr038-14.shtml

2005年から2013年の間に鉛中毒と判断された6才以下の子どもの数は70%減った

血中鉛濃度が10 microg/dL以上の6才以下の子どもの数(805人)、率(検査1000人中2.5人)ともに過去最低を更新

  • 関連

IPCS

国際鉛中毒予防週間

International lead poisoning prevention week of action

19-25 October 2014

http://www.who.int/ipcs/lead_campaign/objectives/en/

多くの国でまだ鉛含有塗料が使われている

[]太った友人と一緒に食べると多く食べる

Behind the headlines

Eating with a fat friend 'makes you eat more'

Monday October 6 2014

http://www.nhs.uk/news/2014/10October/Pages/Eating-with-a-fat-friend-makes-you-eat-more-claim.aspx

Daily Expressが「過体重のヒトの隣に座ると不健康な食品を貪りやすくなる」と報道した。新聞が報道したのはビュッフェのそばに過体重の女性(ファットスーツを着た女優)がいると、そうでない場合(ファットスーツを着ていない女優)に比べて学生ボランティアは不健康な食品(スパゲッティ)をより多く食べるという小規模実験である。この影響はその女優自身が何を食べているかには影響されない。研究者の説明は、過体重のヒトがそばにいると自分の健康目標に従う可能性が低くなるからではないかというものである。

この研究は完全に説得力があるというものではなく一般にそのような現象があることを証明したわけでもない。選べる食品はサラダとスパゲッティだけであり普通のビュッフェとは違う。

[]緑茶の化合物が抗がん剤の効果を改善するかもしれない

Green tea compound may improve cancer drugs

Monday October 6 2014

http://www.nhs.uk/news/2014/10October/Pages/Green-tea-compound-may-improve-cancer-drugs.aspx

Mail Onlineが「緑茶が新しい抗がん剤開発に役立つかもしれない」と報道した。しかし販売店に駆け込む前に、この研究は緑茶ががんに役立つことを示唆したものではない。そうではなく、研究者らは乳がんや胃がんの治療に用いられる抗がん薬ハーセプチンの有効性を緑茶に含まれる化合物であるエピガロカテキン-3-O-ガレート(EGCG)が改善するかもしれないことを見いだした。この研究はハーセプチンを包んで運ぶ新しい方法としてEGCGと組み合わせるナノテクノロジーと呼ばれる技術を用いた。実験室での試験では通常のハーセプチンより抗がん作用が優れていた。これは期待が持てる研究ではあるがまだ開発の初期段階で新たな治療法になるかどうかは保証できない。

[]植物製品の品質管理のためのDNA法

DNA Methods for Quality Control of Botanical Products

http://www.ars.usda.gov/Main/docs.htm?docid=24976

10月23-24日のワークショップのお知らせ

[]RASFF Week40-2014

警報通知(Alert Notifications)

スペイン産缶入りイガイの下痢性貝毒(DSP)オカダ酸(210.8; 298 mg/kg)、オランダ経由香港産食品サプリメントの水銀(0.161 mg/kg)、チュニジア産ブドウのカルベンダジム(0.79 mg/kg)・オメトエート(0.079 mg/kg)・ジメトエート(0.17 mg/kg)及びチオファネートメチル(4.1 mg/kg)、オランダ産メロンの種のアフラトキシン(B1 = 6.04; 合計 = 6.72 µg/kg)、カナダ産食品サプリメントの未承認物質1,3ジメチルアミルアミン(DMAA) (25 g/kg)、スペイン産冷凍メカジキフィレの水銀(1.9 mg/kg)、オランダ及び南アフリカ経由ジンバブエ産赤いグレープフルーツのフェナミホス(2.2 mg/kg)、スペイン産冷凍ヨシキリザメフィレの水銀(2.461 mg/kg )、英国産チョコレートファッジケーキの卵 (6 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

イタリア産ツロツブリボラ(Murex brandaris)のカドミウム(3.13 mg/kg)、スペイン産チルドメカジキの水銀(1.79 mg/kg)、チュニジア産生食用ブドウのプロシミドン(0.95 mg/kg)及びカルベンダジム(0.3 mg/kg)、モロッコ産チルドトウガラシのメソミル(0.27 mg/kg)、中国産スープストックの亜硫酸塩非表示(260; 70; 160 mg/kg)、ドミニカ共和国産カレー葉のデルタメトリン(11.4 mg/kg)及び未承認物質イソプロチオラン(0.031 mg/kg)、ベトナム産冷凍ヨシキリザメ切り身の水銀(1.40 mg/kg)、ドミニカ共和国産ナスの未承認物質カルボフラン(0.01 mg/kg;0.051 mg/kg)、パキスタン産レーズンのオクラトキシンA (98 µg/kg),

フォローアップ用情報(information for follow-up)

アイルランド経由中国産プラスチック飲料容器のアクリロニトリルの溶出(14.0; 14.6; 9.6 µg/kg)、ベルギー産食品サプリメントの未承認照射

通関拒否通知(Border Rejections)

中国産ナイロンサービングトングからの一級芳香族アミンの溶出(0.085; 0.115; 0.226 mg/kg)、ブラジル産鶏餌用ピーナッツのアフラトキシン、アフガニスタン経由ウズベキスタン産杏仁のアフラトキシン(B1 = 23.4;合計= 24.5 / µg/kg)、トルコ産乾燥アプリコットの亜硫酸塩高含有(2382 mg/kg)、中国産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 4.7 µg/kg)、ベトナム産冷凍シーフードミックス(バナメイエビ)のオキシテトラサイクリン(158 µg/kg)、香港産茶のトリアゾホス(0.13 mg/kg)・アセタミプリド(0.61 mg/kg)及びイミダクロプリド(0.31 mg/kg)、ウクライナ産非精製大豆油のベンゾ(a)ピレン(6.6 µg/kg)・多環芳香族炭化水素(4 PAHの合計: 30 µg/kg)、レバノン産スライスココナッツの亜硫酸塩高含有(238 mg/kg)、ベトナム産冷凍ナマズの禁止物質ニトロフラン(代謝物質)ニトロフラゾン(SEM) (3.4 mg/kg)、ベトナム産冷凍イカとエビの焼き串のオキシテトラサイクリン(110 µg/kg)、ナイジェリア産乾燥豆の未承認物質ジクロルボス(0.14 mg/kg;0.30 mg/kg)、

[]FVO査察報告書

  • エストニア―水産物

EE Estonia - Fishery products

http://ec.europa.eu/food/fvo/rep_details_en.cfm?rep_inspection_ref=2014-7132

2014年6月10-20日にエストニアで実施された水産物の公的管理を検証する査察。概して管理システムは常に適切に実行されているが、認可手続きや漁船と荷揚げ状態の管理などに欠陥がある。EUの最低限度を超えるダイオキシンとPCB汚染の恐れがあるバルト海の魚の管理体系強化に乗り出している。ヒスタミン分析方法にも欠陥がある。

  • インド―生きた動物及び動物製品の、動物用医薬品を含む残留物質及び汚染物質のコントロールの評価

IN India - evaluate the control of residues and contaminants in live animals and animal products including controls on veterinary medicinal products

http://ec.europa.eu/food/fvo/rep_details_en.cfm?rep_inspection_ref=2014-7029

2014年3月3-14日にインドで実施された査察。全体としてインドの水産製品の残留物管理システムは保証されているが、いくつか欠点がある。動物用医薬品に関してはEUシステムと比較して認可体制や管理など多くの点で不十分である。2011年の査察から改善がみられるものの、残留物管理効果も弱い。

  • 中国―中国の認可管理団体が適用したオーガニック製品の基準及び管理方法

CN China - organic production standards and control measures applied by a recognised Control Body in China

http://ec.europa.eu/food/fvo/rep_details_en.cfm?rep_inspection_ref=2013-6953

2013年10月14-20日に中国で実施された査察。中国での査察は2013年11月27-28日に実施された管理団体本店での机上査察で補完された。一般的にEUで適用されているのと同じ方法が用いられており、管理計画のリスク評価は完全に文書化されている。未承認農薬の使用リスクなどいくつか欠点がある。

  • グリーンランド―水産物

GL Greenland - Fishery products

http://ec.europa.eu/food/fvo/rep_details_en.cfm?rep_inspection_ref=2014-7135

2014年5月19-28日にグリーンランドで実施された査察。EUに輸出する水産物を保証する公的管理を評価し、2010年の査察後の保証と修正行動を検証することを目的とした。前回の報告書の勧告は全て満足な方法で取り扱われている。

[]内分泌活性物質―EUはパブリックコメントを募集

Endocrine active substances – EU publicly consults

1 October 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/141001.htm?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_content=hl&utm_campaign=20141001

欧州委員会は殺虫剤と農薬に関するEU規則の求めに応じて「内分泌撹乱物質」を定義するためのオンライン意見募集を開始した。

この意見募集は2013年の内分泌撹乱物質のハザード評価に関するEFSAの科学的意見を参照する。EFSAの科学的委員会は通常のホルモン作用に影響したり妨げたりすることのできる物質として内分泌活性物質のWHOの定義を支持した。有害作用を引き起こすことが示されるときには、それは内分泌撹乱物質と呼ばれる。

欧州委員会のオンライン意見募集は2015年1月16日まで行われる。

・内分泌活性物質に関するFAQ

(あとで)

・委員会は内分泌撹乱物質を定義するために基準に関するパブリックコメントを募集する

[]全ての動物種用技術的添加物として使用される際の蟻酸の安全性と有効性に関する科学的意見

Scientific Opinion on the safety and efficacy of formic acid when used as a technological additive for all animal species

EFSA Journal 2014;12(10):3827 [16 pp.]. 02 October 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3827.htm

推奨濃度の蟻酸は飼料及び飲料水のバクテリアの成長を抑制し、有効なサイレージ添加物として認められている。

[]正常血圧の維持とHarmony™のセミハードエダムタイプ「ハートチーズ」のLactobacillus plantarum TENSIA®に関する健康強調表示の立証についての科学的意見

Scientific Opinion on the substantiation of a health claim related to “Lactobacillus plantarum TENSIA® in the semi-hard Edam-type ‘heart cheese’ of Harmony™” and maintenance of normal blood pressure pursuant to Article 13(5) of Regulation (EC) No 1924/2006

EFSA Journal 2014;12(10):3842 [13 pp.]. 01 October 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3842.htm

因果関係は確立されていない。

[]持久運動中の身体能力の維持と糖液に関する健康強調表示の立証についての科学的意見

Scientific Opinion on the substantiation of a health claim related to carbohydrate solutions and maintenance of physical performance during endurance exercise pursuant to Article 13(5) of Regulation (EC) No 1924/2006

EFSA Journal 2014;12(10):3836 [8 pp.]. 01 October 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3836.htm

水と比較して因果関係は確立されていない。

[]全ての動物種用飼料香料として使用される際のタンニン酸の安全性と有効性に関する科学的意見

Scientific Opinion on the safety and efficacy of tannic acid when used as feed flavouring for all animal species

EFSA Journal 2014;12(10):3828 [18 pp.]. 01 October 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3828.htm

タンニン酸は食品香料添加剤として認められ、EUの食品香料リストに含まれている。飼料の機能は本質的に食品と同じなので、これ以上有効性の論証は必要ない。

[]ハロキシホップ-Pの既存MRLレビューについての理由付き意見

Reasoned opinion on the review of the existing maximum residue levels (MRLs) for haloxyfop-P according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2014;12(10):3861 [60 pp.]. 01 October 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3861.htm

明らかな消費者リスクはなかったものの、情報不足でさらなる検討が必要。さらにコーデックス委員会が設定したMRLsを考慮すると、消費者への慢性リスクの可能性が確認された。その結果、EFSAは最大残留基準値(CXLs)をEU法に含むべきではないと結論した。

[]乳牛の飼料添加物としてのMycoCell (Saccharomyces cerevisiae)の安全性と有効性に関する科学的意見

Scientific Opinion on the safety and efficacy of MycoCell (Saccharomyces cerevisiae) as a feed additive for dairy cows

EFSA Journal 2014;12(9):3830 [12 pp.]. 30 September 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3830.htm

牛乳の生産を改良する可能性がある。

[]サイレージ添加物としてのLactobacillus plantarum (NCIMB 30238株)及びPediococcus pentosaceus (NCIMB 30237株)の有効性に関する科学的意見

Scientific Opinion on the efficacy of Lactobacillus plantarum (NCIMB 30238) and Pediococcus pentosaceus (NCIMB 30237) as silage additives

EFSA Journal 2014;12(9):3829 [7 pp.]. 30 September 2014

http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3829.htm

サイレージでの栄養分の保存を改善する可能性がある。

ビスフェノールAと子どもの肺機能についての新しい研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to new study on bisphenol-A and children’s lung function

October 6, 2014

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-new-study-on-bisphenol-a-and-childrens-lung-function/

Jama PediatricsにビスフェノールA暴露と子どもの喘息症状の関連を示唆する論文が発表された

Bristol大学小児&周産期疫学Jean Golding名誉教授

ビスフェノールAが子どもの発育に有害影響があるかどうかを調べるのは重要である。しかしこの研究は比較的少人数の子どもを対象にしていて結果は一貫性がない。結論を出すにはより大規模な研究が必要である

Edinburgh大学男性生殖健康研究チームリーダーRichard Sharpe教授

この研究は妊娠女性の尿中ビスフェノールAとその子どもたちの喘鳴などの呼吸器疾患の頻度の関連を検討している。著者らはBPA濃度の高いことと子どもの呼吸器疾患の頻度増加が関連すると報告している。

ヒトのBPA摂取量のほとんど(95%以上)は飲食物由来で、「西洋風」(不健康)食生活が特にBPAの摂取量の高さと関連する。従ってBPAと健康に関する全ての研究は−これを含め−食生活そのものの影響を考慮しなければならない。なぜなら我々は不健康な食生活が肥満やその他の疾患につながること、母親の食事や肥満が子どもの健康に影響することを知っているからである。

母親の肥満が子どもの喘鳴リスク増加に関連することについては既に多くの研究がある。我々はBPA暴露の多い母親が肥満であると決めつけることはできないが、多くの研究でBPA暴露と肥満には、女性を含めて、正の関連があることが示されている。多分貧しい食生活が原因で。この研究では母親の食事や肥満などの重要な要因が全く無視されている。

既に入手できる根拠からBPAはヒトでは腸で速やかに不活性化されてヒトが生物学的に活性なBPAに効率よく暴露されることはないことがわかっている。私はこの研究で報告された関連については、特に母親の食事やBMIの情報がないので、信じない。

Queen Mary University of London呼吸器疫学臨床教授Seif Shaheen教授

出生前後のビスフェノールA暴露と子どもの喘鳴や喘息リスクの関連についての疫学研究の結果は一貫していない。この小規模出生コホートの最新の知見は泥水に加わるものでたくさんの理由から注意が必要である。

最初に、喘鳴全体との関連についての統計学的根拠は弱く、強調されている持続する喘鳴の結果は偶然による可能性がある。

二つめは、4才時点での肺機能との関連は驚くべきことで、なぜなら6才以下の子どもたちのこの種の測定で信頼できる結果を得ることは通常困難で、喘鳴についての情報が得られた子どものうち半分以下しか肺機能のデータは得られていないこと、そして5才での肺機能との関連が見られていないからである。

三番目に、著者らは交絡要因の可能性のある項目を列挙しているがこの論文でそれらを考慮したかどうかは不明である

最後にビスフェノールAがヒトの胎児の肺の発達にどう影響するのかについてありそうなメカニズムが提示されていない。

これらの限界と、これまで報告されている矛盾したデータを鑑みると因果関係についての根拠は極めて説得力がない。まずより大規模で5才以上までフォローした研究が必要である。

Cambridge大学がん疫学Paul Pharoah教授

これらの女性は標準的消費者製品から普通の量の化合物に暴露されている。尿中BPAは妊娠16と26週に測定し赤ちゃんたちは才まで肺機能を定期的にフォローアップされている。研究者らは母親のBPA暴露と子どもの肺機能の関連を調べ、多数の異なる関連が報告されているが著者らはそのうち正の関連があったものだけに注目している。もし多数の検定を行えば、単純に偶然でいくつかは「有意」になることに注意が必要である。報告されている多数の知見の間に一貫性はなく、このことは正の関連は多分偶然であることを示唆する。例えば彼らは母親のBPA暴露量が10倍だと4才の肺機能が14%低下すると報告しているが5才では影響がみられない。また妊娠16週での暴露と持続する喘鳴の関連を報告しているが(オッズ比4.27)妊娠26週の暴露とは関連がなく16週の暴露とあとから発症した喘鳴との関連もない。

これらの結果を額面通りに受け取ったとしてもほとんどの女性にとってはあてはまらない。研究者は女性のBPA暴露量は広範にカバーしているが暴露量が高い女性はごく僅かである。暴露量の少ない2%と多い2%の女性の暴露量の差はたった30%(あるいは1.3倍)で、これは4才の肺機能低下は2%以下で5才では差がないということである。

まとめると、この知見は幾分かのおもしろみはあるが答えより疑問が多い。これらのデータは妊娠中の通常の化学物質暴露と子どもの肺機能に何らかの関連があるという説得力のある根拠を提示しない。

Southampton大学職業環境医学David Coggon教授

この研究はよく行われているようにみえるがその解釈は難しい。母親の尿中BPAは妊娠期間の2回のみ(16週と26週)測定されているがその量に関連がない。その意味するところは母親の暴露量は日によって変わるということで、信頼できる暴露量を知るにはもっと多くの時点で測定する必要があるということである。このことと、子どもの呼吸器の健康指標との関連の一貫性の無さから、しっかりした結論は出せない。この結果は妊娠中のBPA暴露が子どもの喘息に大きな影響を与えることを示唆しない

Cambridge大学リスクの公衆理解に関するWinton教授David Spiegelhalter教授

これは注意深い研究であるがその結果は多数の比較の中から選択してきたものである:肺機能とBPA暴露との関連は4才で見られるが5才では見られない、16週では見られるが26週では見られない、など。そして引用されている影響はBPA濃度が10倍違う場合のものでそれは非常に大きい。

Bisphenol A Exposure and the Development of Wheeze and Lung Function in Children Through Age 5 Years’ by Adam J. Spanier et al. published in Jama Pediatrics on Monday 6th October

http://archpedi.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1913573

オープンアクセス

その他

  • 害をなさないこと:小児科医が安全に検査や治療を減らすことを呼びかける

Do no harm: Pediatrician calls for safely cutting back on tests, treatments

6-Oct-2014

http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-10/aaop-dnh100314.php

米国小児科学会総会での「安全により少ない治療を:医療の過剰使用流行の解決法」というセッションでのAlan R. Schroeder医師の発表。

親は病気の子どもを病院に連れてきたとき、しばしば検査や治療を期待している。だから医師が何もしなくても数日もすれば良くなると言うと「CTスキャンはしないのか?」「抗生物質を出してくれないの?」と聞かれることがあるだろう。家族や、時に医師が、理解していないのが多くの医療行為は「念のため」に行われていて不必要なだけではなく費用がかかっていてさらに患者にとって有害である可能性があるということである。

Choosing Wiselyキャンペーンを紹介。

  • 母親は帝王切開を避けて自宅出産を希望した、と審問官は語った

Mum hoped to avoid caesarean, home-birth inquest told

October 07, 2014

http://www.theaustralian.com.au/news/nation/mum-hoped-to-avoid-caesarean-homebirth-inquest-told/story-e6frg6nf-1227081772586

西オーストラリアのベビーPの匿名の母親は産婦人科医の双子を自宅で出産するのは危険だという警告に反して出産の活動家であるLisa Barrettにたどり着いた、と西オーストラリアでの3人の赤ちゃんの別々の死亡についての審問で述べられた。双子のうち1人が死亡している。母親は最初は政府の出資した助産師計画のもとで出産する予定だったが双子であることがわかって断られた。その結果独立系の助産師であるLisa Barrettにたどり着いた。ベビーPは当初死産だと考えられていたが55分後に蘇生処置に反応していることから病院で生まれていれば助かったかもしれない。

ちなみに自宅出産で死亡した子どもたちを集めているサイトがある

Hurt by Homebirth

http://hurtbyhomebirth.blogspot.jp/p/homebirth-deaths-and-injuries-on-web.html

自宅出産で死亡した赤ちゃんをこれ以上隠さないで、と。

これまでのところ赤ちゃんの死亡は87人、母親の死亡は2人分記載

  • ブリュッセル(EU本部の所在地)とその働き蜂は完全に害虫である

Brussels and its busy bees are a perfect pest

Matt Ridley

October 6 2014

http://www.thetimes.co.uk/tto/opinion/article4227789.ece

ミツバチを守るため、として導入されたネオニコチノイドの禁止がミツバチを守らないだけではなく農家の作物に被害を与えた、という主張。特に菜種でノミハムシ被害が拡大しているらしく、この秋50%の収量減とのこと。

  • 堆肥が抗生物質耐性を増やす

Natureニュース

Manure fertilizer increases antibiotic resistance

Sara Reardon

06 October 2014

http://www.nature.com/news/manure-fertilizer-increases-antibiotic-resistance-1.16081

抗生物質を使わない牛の糞が土壌で耐性細菌が増殖することを助ける

PNASに発表された論文では農業における抗生物質の使用とヒト病原体の耐性との複雑な関係を示唆する。

多くの環境中の細菌は自然に抗生物質耐性を獲得する。合成抗生物質はヒトや動物の感染症治療や家畜の成長促進に使用される。堆肥は土壌の細菌コミュニティの組成を変えることがわかっているので細菌学者のJo Handelsmanらのチームは薬物耐性に与える影響についても検討した。土壌を化学肥料か抗生物質を与えたことのない牛の堆肥で処理し、前後の土壌細菌中のベータラクタマーゼ(ペニシリンクラスの抗生物質を分解する酵素)遺伝子を調べた。処理後2週間で堆肥処理した土壌は窒素肥料しか与えていない土壌より多くのベータラクタマーゼ産生細菌を含んでいた。これら細菌は土壌由来で堆肥の処理がそれらの増殖を助けたようだった。堆肥は特にヒト感染症でよくみられるPseudomonas種にとって有利であった。

ワシントン大学の微生物学者Gautam Dantasは、この研究は有機農業についてもより詳細に検討する必要性を示唆する、という。「化学肥料が恐ろしくて有機栽培が素晴らしい」、と言うまえにマイナス面もよく調べる必要がある。

  • 遺伝子はIQに影響するだけではない−学校でうまくやっていくかどうかを決める

Science News

Genes don't just influence your IQ—they determine how well you do in school

By Sarah C. P. Williams 6 October 2014

http://news.sciencemag.org/biology/2014/10/genes-dont-just-influence-your-iq-they-determine-how-well-you-do-school

6000組以上の双子の研究で学校の成績は知能だけではなくモチベーションやパーソナリティ、自信、その他多くの性質に影響する遺伝子によって影響されることがわかった。この結果は子どもの教育改善のための新しい方法につながるかもしれない。

PNASに発表されたこの研究では、General Certificate of Secondary Education (GCSE)試験での成績については約62%が遺伝要因による。