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なお収集している情報は主に食品中化学物質に関するもので、食の安全にとって最も問題である微生物関連情報は扱っておりません。

2018-01-23

[]意見

  • 遺伝毒性評価に関するいくつかの事柄の明確化

Clarification of some aspects related to genotoxicity assessment

EFSA-Q-2017-00112 [25 pp.]. 18 December 2017

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5113

欧州委員会はEFSAに次の事柄に関して助言を求めた。

(1) in vitro遺伝子突然変異試験で陽性結果が得られた件を継続調査するにあたりin vivo不定期DNA合成(UDS)試験を用いることの適否;

(2) in vivo試験、特に哺乳類の赤血球を用いた小核試験において、標的組織の暴露量を示すことの妥当性;

(3) 化学物質の遺伝毒性について証拠の重み付けアプローチのデータを用いて結論を導出すること、およびその結果を受けて健康を重視したガイドライン値を設定すること。

EFSAの科学委員会は、最初の質問について、後ろむき手法と前向き手法の両方で取り組むべきだと結論付けた。今後の評価では、UDS試験は推奨しないと助言した。再評価におけるUDS試験で陰性結果が得られた場合、その結果の信頼性と有意性を、トランスジェニック動物試験やin vivoコメットアッセイ法などのさらに鋭敏な試験がこの再評価を完了するのに必要かどうかを判断する前に、証拠の重み付けアプローチにより慎重に評価すべきである。

2番目の質問に関し、科学委員会は、骨髄暴露の実証に従って取り組むべきだと結論付けた。骨髄毒性の有無は、それ自体が、試験で陰性結果が得られた場合にその結果の妥当性を判定できるようにする十分な証拠能力を持つ。標的組織の暴露量に関する証拠などの他の情報はいずれも、証拠の重み付けアプローチの枠組みで取り扱うべきである。

3番目の質問に関しては、科学委員会は、化学物質の遺伝毒性の評価における不確実性を低減するのに役立つあらゆる入手可能なデータを考慮に入れるべきだと結論付けた。全体的な評価から遺伝毒性の懸念が残らなければ、健康を重視したガイドライン値が設定される。だが、遺伝毒性の懸念が残れば、健康を重視したガイドライン値の設定は適切とはみなされない。

  • オレガノの変種Origanum vulgare subsp. hirtum (Link) letsw. var. Vulkanから得られるエッセンシャルオイルを全ての動物種を対象とした飼料に官能的添加物として使用する際の安全性と有効性

Safety and efficacy of an essential oil from Origanum vulgare subsp. hirtum (Link) letsw. var. Vulkan when used as a sensory additive in feed for all animal species

EFSA Journal 2017;15(12):5095 [16 pp.]. 18 December 2017

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5095

動物用飼料に使用する添加物および製剤または物質に関するパネル(FEEDAP)は、Origanum vulgare subsp. hirtum var Vulkan (DOS 00001)から得られるエッセンシャルオイルについて、全ての動物種を対象とした官能的飼料添加物として使用する場合の科学的意見を提示するよう欧州委員会から要請を受けた。このオイルの分析により、34の構成成分が同定された。これらはこのオイルの99%以上の割合を占め、その中でカルバクロールが最も優勢であった(60%以上)。対象動物種における安全性を評価するために、3動物種(肥育鶏、離乳子豚、乳牛)で5件の許容試験が行われた。鶏肥育用と離乳子豚用には、推奨使用量である飼料1 kg当たり150 mgで安全であることが示され、この結論が食肉用に育てられる家禽および豚の全ての種類に拡大して当てはめられる。1頭当たり1日に500 mgの用量(完全飼料1 kg当たり25 mgに相当)が乳牛に安全だということも示された。パネルは、試験された乳牛と反芻動物以外の動物では推奨使用量が異なるので、低い方の使用量である飼料1 kg当たり25 mgという用量が、上記に含まれていない全ての対象動物に当てはめられると結論付けた。残留検査(肉、肝臓、脂肪、牛乳、卵)では、推奨使用量でこの添加物を与えられた動物に由来する製品による消費者の暴露量は、安全上の懸念を生じるものではないことが示された。この添加物は、皮膚と眼に刺激性があり、また感受性の高いヒトでは感作を生じる可能性があると考えるべきである。オレガノから抽出されたエッセンシャルオイルを動物生産に使用することにより、環境におけるリスクが引き起こされることはないと考えられる。オレガノとその抽出物は香料食品として認められていて、飼料における機能は実質的に食品におけるものと同じであるため、これ以上の有効性の論証は必要ないと考えられる。

  • 全ての動物種を対象とした飼料添加物としてのベントナイトの安全性と有効性

Safety and efficacy of bentonite as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2017;15(12):5096 [13 pp.]. 18 December 2017

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5096

動物用飼料に使用する添加物及び製剤又は物質に関するEFSAのパネル(FEEDAP)は、ベントナイトを全ての動物種を対象とした産業用飼料添加物(マイコトキシンによる飼料汚染を低減する物質)として使用する際の安全性と有効性を評価するよう欧州委員会から要請を受けた。EUBA aisbl (欧州ベントナイト協会)は、6企業を代表した申請者として、この申請の根拠となる技術的文書をEFSAに提出した。申請者は、完全飼料1 kg当たり最大20,000 mgの用量でベントナイトを使用する案を提示した。この添加物は、飼料中のアフラトキシンB1の分析を妨げると思われる。この添加物の安全性は、2012年に発表された意見において既にFEEDAPパネルにより評価されている。ベントナイトは、完全飼料1 kg当たり最大20,000 mgの用量で使用した場合、全ての動物種、消費者、環境において安全である。新規の遺伝毒性試験の結果は、スメクタイトが遺伝毒性を持たないという以前の結論を支持するものであった。ベントナイトは皮膚刺激性物質ではないが、眼に対しては軽度の刺激性を示す恐れがある。提出された新しい試験の結果に基づくと、この添加物は皮膚感作性物質ではない。二酸化ケイ素を含有しているため、この添加物は、使用者が吸入すると危険である。In vitro試験では、被験物質とされた2八面体および3八面体スメクタイトが、pH 5において、様々な濃度でアフラトキシンB1を吸着する可能性があることが示された。しかしながら、適切に実施されたin vivo試験の情報は得られていない。そのため、パネルはこの添加物の有効性に関する結論を導き出せなかった。パネルは、評価対象の2八面体および3八面体スメクタイトに同様に当てはまる安全性と有効性の結論をさらに検討する。FEEDAPパネルは、この添加物中に許される他のミネラルの最大含量や、他の薬物(抗コクシジウム剤など)とこの添加物との配合禁忌に関し、助言を提示した。さらにパネルは、この添加物の呼称や現在の規制によるベントナイトの定義に関しても意見を提示した。

  • 有効成分Ampelomyces quisqualis AQ10株についての農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Ampelomyces quisqualis strain AQ10

EFSA Journal 2017;15(12):5078 [17 pp.]. 15 December 2017

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5078

露地栽培のブドウ、温室栽培あるいは露地栽培のトマト、ピーマンおよびナスのうどん粉病対策のために使用する噴霧防カビ剤としての認可更新のためのピアレビュー。有効性は確認された。同定、物理化学的性質、分析法についてはデータの欠落が認められた。評価対象菌株の生きた細胞がヒトの健康に懸念を生じることは無いが、ヒトに対して有害である可能性が排除できない二次代謝産物の同定・定量データが無い。そのため、そうした二次代謝産物について、非食事暴露量の確定、消費者におけるリスク評価、抗生剤である可能性の審査などが実施できない。環境毒性のデータも不足している。現行ではEC規則No 396/2005のAnnex IVに収載されているが、リスク管理者による再考が必要であるかも知れない。

[]12〜24歳の半数以上がエネルギードリンクによる副作用の経験を持つという調査報告

Over half of 12-24 year olds have side effects from energy drinks, survey reports

Tuesday January 16 2018

https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/over-half-12-24-year-olds-have-side-effects-energy-drinks-survey-reports/

「エネルギードリンクは『子供の半数において心臓疾患や発作のような不快な副作用を引き起こしている』」という英国の日刊紙The Sunの見出しは、恐ろしそうであるが誤解を招く。

これは2015年にカナダで12〜24歳の2,000人を超える若者を対象に行われたオンライン調査に基づくものである。調査でわかったことは、カフェイン入りのエネルギードリンクを飲んだことのある若者の半分以上が、摂取後に少なくとも1つの副作用を経験しているということである。

当然だが、最も多かった副作用は、動悸や睡眠障害といった、カフェインを多量に含むエネルギードリンクの興奮作用性と関連があるものであった。

約4分の1は動悸を経験し、同じく4分の1が睡眠障害、さらに約5分の1が頭痛を経験したと報告した。

見出しはもっとよくあることのように思えるように書いているが、発作は、実際にはこうしたドリンクを飲んだ子供500人に1人だけの割合で報告されている。さらに、これらの発作がエネルギードリンクに直接関連していたかどうかは確認できない。

エネルギードリンクはカフェインの量が多く、健康に影響を与え得るその他の興奮性物質を含む。エネルギードリンクはまたしばしば糖分を多く含み、そのためカロリーも高い。そういう状況で、子供や若者にとってより健康的な飲み物の選択肢は明確に存在する。

子供のカフェイン摂取量について英国の公式な進言は提示されていない。欧州食品安全機関(EFSA)は、「体重1 kgあたり最大3 mgという1日のカフェイン摂取量(子供の場合)では安全上の懸念を生じない」と助言している。そうすると、英国の平均体格(体重約50 kg)の14歳では、1日のカフェインの上限が150 mgということになる。

[]栄養摂取助言への方法論的アプローチの世界的調和:ワークショップの概要−簡潔に

Global Harmonization of Methodological Approaches to Nutrient Intake Recommendations: Proceedings of a Workshop—in Brief

January 19, 2018

http://nationalacademies.org/hmd/reports/2018/approaches-to-nutrient-intake-recommendations-proceedings-in-brief.aspx

米国、カナダ、EUを含む先進諸国では、集団の栄養所要量を導出するための基礎となる平均栄養必要量や上限摂取量を導く方法には一致する部分もあるが一致しない部分も相当ある。2017年9月21-22日にWHOとFAOが世界的調和を探るため、ローマでワークショップを開催した。この概要ではそれぞれの話者のプレゼンと議論の重要なポイントを示した。

栄養欠乏を防ぐためではなく慢性疾患リスクを下げるためのエビデンスについての困難さと、「有害な摂取量と有益な摂取量に重なる部分はない」という単純な想定は違う、等多数の論点有り

[]健康ニュースレター

Health-EU Newsletter

18 January 2018

http://ec.europa.eu/newsroom/sante/newsletter-specific-archive-issue.cfm?newsletter_service_id=261&newsletter_issue_id=6818

おもちゃのアルミニウムの溶出限度引き下げ、がトピックスとして紹介されている

SCHEERによる意見はアルミニウムのTDIを0,3 mg/kg 体重/日とし、その10%をおもちゃ由来とすることを薦める。この値をおもちゃの材料にあてはめて乾燥した、脆い、パウダー状、あるいは柔らかいおもちゃ素材には2250 mg aluminium/kg 、液体あるいは粘着性のあるおもちゃ素材には560 mg aluminium/kg、削ると落ちるおもちゃ素材には28130 mg aluminium/kgとなる。

もうひとつは香料成分の皮膚感作定量リスク評価(QRA)

[]FDA 2018シャットダウン情報

FDA 2018 Shutdown Information

https://www.fda.gov/aboutfda/workingatfda/ucm370999.htm

2018年予算が執行されるまでは緊急の脅威への対応や使用料ファンドにより賄われる活動などの範囲内で業務を継続する

1月21日、22日更新

お帰りみんな!1月23日から完全操業。

[]二酸化炭素中毒 米国(イリノイ)

Carbon dioxide poisoning - USA: (IL)

2018-01-21

http://www.promedmail.org/post/5574685

Date: 17 Jan 2018 Source: CBS Chicago [edited]

2018年1月17日、肉の包装工場で17人の労働者が病気になって病院に運ばれた。Chicago Meat Authorityからの電話に応じたシカゴ当局は何人かの労働者が呼吸関連問題に苦しんでいることを発見した。換気扇の機能不全による二酸化炭素もれに関連するように見えた。

シカゴ消防署によると二酸化炭素が水蒸気と反応すると炭酸になり刺激性がある。

[]ウミガメ毒−マダガスカル:致死、子ども

Marine turtle toxin - Madagascar: fatalities, children

2018-01-20

http://www.promedmail.org/post/5572193

Date: Wed 17 Jan 2018 16:37:00 Source: Radio VOP [edited]

マダガスカル北部でウミガメの肉を食べたことによると考えられる食中毒で8人の子どもが死亡したとマダガスカルの保健省が言う。ウミガメと他に24の魚は夏の間有毒な藻類を食べるので致死的になる可能性があるため専門家は食べないように薦めている。

警察は死亡したのは全て子どもだと確認した。

編集者注:ウミガメを食べて中毒になるのはchelonitoxism(カメ中毒)と呼ばれる。症状は毒素により多様である。このようなハザードがあり、かつ絶滅危惧種であるにもかかわらず、世界中の沿岸住民がウミガメを食べている。ウミガメは食品ではない

(毒があって絶滅危惧なのに食べるってウナギみたい)

[]論文

  • 健康的な集団にしたい?医療費ではなく社会福祉により多くの費用を使え

Want a healthier population? Spend less on health care and more on social services

22-Jan-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/cmaj-wah011618.php

CAMAに発表された新しいカナダの研究によると、社会福祉への出費増加は集団レベルでの健康向上に関連するが医療費支出には同じ効果はない。カナダの10の地方の1981年から2011年の31年間のデータを調べた研究。この間社会福祉に使うお金に比べて医療費が10倍に増えた。

コメントでは政府がバランスを考えるべき、と。

(先進国はどこでもそうだろう)

  • 乳がんサバイバーの減った寿命を延ばす方法

How breast cancer survivors can increase their reduced life expectancy

22-Jan-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/uosc-hbc011718.php

南カリフォルニア大学の研究は、定期的運動が乳がんサバイバーの寿命を加える可能性を示唆する。なぜならそれが心血管系疾患、2型糖尿病、そして乳がん再発のリスクを下げる可能性があるから。「多くの人が乳がんサバイバーの死因トップががんではなく心疾患であることを知らない」とJournal of Clinical Oncologyに発表された研究の主著者であるChristina Dieli-Conwrightは言う。

  • 巨大ムカデは自分より15倍大きい獲物を必殺毒で殺せる

Giant centipedes can kill prey 15 times bigger than they are, thanks to this critical toxin

By Katie LanginJan. 22, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/01/giant-centipedes-can-kill-prey-15-times-bigger-they-are-thanks-critical-toxin

ムカデ毒はトカゲやゴキブリやその他の不運な夕食メニューになった動物たちを急速に麻痺させる。ヒトを殺せることも知られていたが、理由は最近までわからなかった。今回科学者がムカデ毒のいやな毒素を同定した。研究チームは20cmのゴールデンヘッドムカデ(写真)の毒から複数の毒素を精製し、一つ一つ吟味した。Ssm Spooky Toxinと呼ぶものが細胞のカリウムポンプを閉鎖することを発見した。これがないとムカデ毒はそれほど致死的ではなくなり、治療用抗毒素の開発が期待できる。PNASに発表。

(3gのムカデが45gのマウスをたった30秒でやっつける動画が掲載されているが人によっては不快だろう、と注意有り。恐怖映画のような。)

  • 10代後半の飲酒は成人になってからの肝臓の問題につながる可能性

Alcohol consumption in late teens can lead to liver problems in adulthood

21-Jan-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-01/e-aci011718.php

Journal of Hepatologyに発表されたスウェーデンの大規模長期研究の結果。

Integrative medicine or infiltrative pseudoscience?

Ben Li et al.,

THE SURGEON, in press

http://www.thesurgeon.net/article/S1479-666X(17)30169-5/abstract

根拠に基づいた医療(EBM)は1992年に最初に記述されて、医療を実践するための明確で系統的で科学的なアプローチを提供する。最近米国や世界中で根拠に基づかない補完代替医療(CAM)が増加している、特に厳密な根拠に基づく医療を提供していることで知られる医療施設において。CAMの使用は根拠に基づいた医療との相互作用や患者が根拠に基づいた医療より先にCAMを選ぶ場合、患者に害を与える可能性がある。またCAMのほとんどは保険対象外なので患者に経済的負担をかける。このような欠点があるにも関わらず、患者はメディアの宣伝と通常医療への不満とよりホリスティックな医療への希望からCAMを使い続ける。CAMへの需要が増すに連れ多くの医療機関がCAMを提供している。最近非常に高名な学術的医療施設にCAMセンターを作ることに関して議論があった。これらの議論は、大学病院が提供すべき根拠に基づく医療とは矛盾する、CAMに深く根ざす根拠に基づかない哲学を顕わにした。CAMを提供する施設にはお金儲けの動機があるが、患者に害を与える可能性を認識すべきである。CAMの規制があまりないことが安全性と有効性の試験をされていない製品やサービスが販売され続けることを許している。オーストラリアとイングランド政府はCAM規制の改善に成功し、他国のモデルとなれるだろう。

(日本なんて神農本草経だの虚証だのを授業で教えたりするんだよ。中世の神学みたい。)

その他

  • IARCゲート:IARCは嘘を止めるべき?

IARCgate: Shouldn’t IARC Stop Lying?

Posted by riskmonger on January 15, 2018

https://risk-monger.com/2018/01/15/iarcgate-shouldnt-iarc-stop-lying/

辞任予定のIARC長官Christopher Wildは米国議会の科学委員会への聴聞参加を拒否した。どの国連機関でもかつてなかった傲慢さで、WildはIARCに単独で最大の資金提供者を冷たくあしらった。さらに悪いことに、数日後(1月11日)にWildは米国議会の指導者達宛に気の毒なほど外交下手な、そっけなく、無礼で、品位のない、そして事実として間違っている手紙を書いた。現在次の長を探しているIARCを、Wildはぼろぼろにして去ることにしたようだ。

米国の立法者はこのような間違った選択をした無礼に困惑しているだろう。Risk-monger(この記事の書き手)はChris Wildのべらぼうな主張とトリックと間違った情報に答えるのは価値があると思う。以下がWildのアメリカへの手紙の内容で、これはIARCが如何におそろしいものになったかについて幾分かの情報となるだろう。特にChris Wildが手紙の中で米国議会についた6つの嘘に光をあてる。

(大幅省略)

・Diversion(論点ずらし)

Portierの弁護士会社との関係を知らなかったと言い張る

PortierとIARCのグリホサートモノグラフの主著者であるKate Guytonが反GMOキャンペーン活動家らと電子メールを共有していたことがPortier ペーパーで明らかになっている(メールのスクリーンショット等)

・Misinformation(誤情報)

Portierの肩書きをもともと米国政府の関係者としていたのに「invited specialist」だったと主張する。興味深いのはIARCはPortierが反農薬団体のために活動してきたことを完全に承知していて、それを隠すことを選択したことである。

・Deception(欺瞞)

IARCのワーキンググループメンバーではないPortierができなかったことは最終決定への投票のみ。そしてPortierはIARCグリホサートワーキンググループのメンバーがEFSAに反対するためにEUコミッショナーに私的に会いに行ったときも参加している

・Misrepresentation(間違った提示)

WildのPortier擁護は残念極まりない。米国議会の科学航空技術委員会に対して米国農業健康研究(AHS)の説明をしてそれが重要でないものだと言っているのを見るのは興味深い

・Obfuscation(不明瞭)

史上かつて無いスキャンダルの中でその態度は大丈夫か?目を覚ませ。

・Omission(除外)

議会が質問した最大のスキャンダルである、グリホサートモノグラフをワーキンググループの会合が終わった後に発がん性を強く示唆するように手を入れたという疑惑についてはどうした?

手紙

https://usrtk.org/wp-content/uploads/2018/01/IARC-letter-back-to-Lamar-Smith.pdf

  • 学校にグミキャンディを持っていったつもりの5年生、でもそれは大麻入りだった

A fifth-grader thought she brought gummy candies to school, but they were laced with THC

By Washington Post Today

https://www.grandforksherald.com/news/education/4391654-fifth-grader-thought-she-brought-gummy-candies-school-they-were-laced-thc

ニューメキシコの9才の生徒が友達にグミをあげた−あとでそれは普通のキャンディではないことに気がついた。それは生徒の親が医療用大麻として使っていたものだった。

生徒は授業中にめまいがして保健室に行った。後で大麻入りキャンディを食べたことがわかった。

(何故「医療用」大麻がキャンディーやチョコレートやクッキーである必要があるのか)

  • 家畜税:規制担当者は肉への課税を検討しているか?

The Livestock Levy: are regulators considering meat taxes?

http://www.fairr.org/resource/livestock-levy-regulators-considering-meat-taxes

要約。全文はFAIRRの出資者には2017年12月に、一般には2018年4月に公開

たばこ税、炭素税、砂糖税に次いで肉が課税対象になるかどうかを検討した報告書

  • 中国が世界最大の学術論文生産国であることを宣言

Natureニュース

China declared world’s largest producer of scientific articles

18 January 2018

https://www.nature.com/articles/d41586-018-00927-4

報告書は国際競争の激化を示すが、米国が科学大国であることに変わりはないことを示唆

NSFがまとめた統計によると、初めて中国が論文数で米国を抜いた。1月18日に発表された報告書は米国と中国や他の途上国との競争の激化を示す。しかしながら質の高い研究や国際的な学生を集める力や科学を価値のある知的財産に変えることにおいては米国が大国であることに変わりはないと示唆する。

2016年の中国の論文数は426000でElsevierの Scopusデータベースのうちの18.6%、米国は409000。そしてインドが日本を抜きその他途上国も増加している。

しかしその光景は最も引用数の多い論文がどこから出ているかを検討すると大きく変わる。米国はスウェーデンとスイスに次いで3番目、4番目がEUで中国は5番目。

(インドにも抜かれたか。しかし数は増えるし書いてあることがどこまで信用できるか常に疑っているので論文を読むにが昔より難しくなったよ。こんなの研究者でも相当難しい作業。それを英語で消費者にやれというのは無理。)

  • 欧州裁判所は遺伝子編集規則の緩和を示唆

European court suggests relaxed gene-editing rules

19 January 2018

https://www.nature.com/articles/d41586-018-01013-5

裁判所の意見ではCRISPR技術を用いて交配した植物や動物には厳しい規制は適用されないだろうという

欧州の化学者はこの注意深い言葉遣いをした文書を用心しながら歓迎した。しかし既存の規則の不確実性が欧州での進歩を阻むだろう、と研究者は言う

  • インドの教育大臣がカリキュラムの改革を訴え進化論を攻撃する

Scienceニュース

India’s education minister assails evolutionary theory, calls for curricula overhaul

By Pallava BaglaJan. 22, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/01/india-s-education-minister-assails-evolutionary-theory-calls-curricula-overhaul

インドの高等教育大臣Satyapal Singhが金曜日に進化論を攻撃した。化学者であり自分を「責任ある科学者」と呼ぶSinghは、ダーウィンの進化論を「科学的に間違っていて」、学校や大学でのカリキュラムには「変更が必要」という。さらにSinghは「我々の祖先を含む誰も、サルが人間に変わったのを見たと言ったり書いたりしていない」と言った。

トップ科学者はSinghを批判する。昨日インドの三つの科学アカデミーは2000人以上の科学者が認める声明を発表した。「学校の教育内容から進化論を排除して非科学的神話を提供するのは後退である」

インドのBharatiya Janata党で非科学的見解を信奉しているのはSinghだけではない。政府は昨年牛の糞をベースにした民間薬panchagavyaを万能薬として正当化しようとしたし2014年にはNarendra Modi首相がヒンズー教の神ガネーシャが人体に象の頭をくっつけてできたとき、世界初の外科手術がインドで行われたと主張した。

Singhはこの週末進化論と創造論を「オープンに話し合う」会議を開催する予定だという。

  • オンラインツールがPubMed論文の再現性スコアを計算する

Online tool calculates reproducibility scores of PubMed papers

By Dalmeet Singh ChawlaJan. 22, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/01/online-tool-calculates-reproducibility-scores-pubmed-papers

1月19日に発表された新しいオンラインツールが、引用した論文のデータを解析して論文の再現性を測定する。企業Verum Analyticsが開発したものでr-ファクターという指標を使うがこの指標は学者から多くの批判を浴びていた。新しいツールへの最初の反応はVerumがこれまでの批判に十分応えていないというものである。

  • 政府のシャットダウンが終わる見込みで米国の科学者は安堵

U.S. scientists breathe a sigh of relief as government shutdown to end

By David MalakoffJan. 22, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/01/shutdown-set-end-us-scientists-can-breathe-sigh-relief

  • フィプロニル卵−ベルギーでは合計7700万個以上の卵が破棄された

“Fipronil eggs – more than 77 million eggs in total destroyed in Belgium

Saturday, 20 January 2018

http://www.brusselstimes.com/belgium/health/10101/fipronil-eggs-more-than-77-million-eggs-in-total-destroyed-in-belgium

連邦農業大臣Denis Ducarneによると、フィプロニル卵スキャンダルは77,375,000個の卵の破棄と1,900,000羽の鶏の安楽死につながった

土曜日にLa Dernière Heureの取材に答えた。「AFSCAの仕事は素晴らしかった。例えばオランダでは、まだ卵がフィプロニルに汚染され100ほどの養鶏場が閉鎖されている」と大臣は言った。欧州委員会は1500万ユーロを農家の援助に、さらに1500万を販売業者に融資することに合意したという。

  • 生の魚をほぼ毎日食べていた男性が身体の中に1.6mの条虫を発見

Man who ate raw fish almost every day found 1.6m long tapeworm in his body

22 Jan, 2018

http://www.nzherald.co.nz/lifestyle/news/article.cfm?c_id=6&objectid=11979458

カリフォルニアのFresnoの30才男性の症例

サケの寿司や刺身を好んで食べていたとのこと

  • 米国政府の停止に研究者が努力し科学グループが反応する

Scienceニュース

Science groups react to U.S. government shutdown as researchers scramble

By David MalakoffJan. 20, 2018 ,

http://www.sciencemag.org/news/2018/01/science-groups-react-us-government-shutdown-researchers-scramble

正確に誰に影響があるのかについては混乱がある

  • 米国政府がシャットダウンし科学は宙に浮く

Natureニュース

Science in limbo as US government shuts down

20 January 2018

https://www.nature.com/articles/d41586-018-01016-2

米国の科学者は議会が政府予算に合意できなかったため1月20日に期限を定めず停止した影響に備えている。この行き詰まりの結果、何千人もの政府の研究者が自宅待機を命じられ政府のメールや電話が使えない。NIHとNSFは研究費申請の処理が止まり、一部の研究者は必須の研究費が尽きるだろう。しかし最悪なのはこの停止が何時終わるかわからないことである。

  • 米国政府の停止は科学にとって何を意味するか

What a US government shutdown would mean for science

18 January 2018

https://www.nature.com/articles/d41586-018-00928-3

  • がんと代替療法

Good Thinking Society

Cancer and alternative therapies

https://goodthinkingsociety.org/projects/cancer-and-alternative-therapies/

Good Thinkingは根拠のない治療法を受けたい重症患者のための募金活動を非常に懸念している。そのような募金で言及されている多くの治療法のリストを掲載し根拠を評価した。

(ABC順で50くらいを簡潔に紹介、アプリコットカーネルやクルクミン、コーヒー浣腸、オーガニック食品、ビタミンCなどもあげられている)