食品安全情報blog RSSフィード

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なお収集している情報は主に食品中化学物質に関するもので、食の安全にとって最も問題である微生物関連情報は扱っておりません。

2018-04-23

[]RASFF 2018年第16週

警報通知(Alert Notifications)

モンゴル産ベルギー経由クロレラ粉で亜硫酸塩未承認および非表示(29.7 mg/kg)、中国産ベルギー経由有機クロレラ粉で亜硫酸塩非表示(19.9 mg/kg;16.4 mg/kg)、ベルギー産牛の屠体でジクロフェナク(13.7 µg/kg)未承認、中国産メラミン製カッティングボードからのホルムアルデヒドの溶出(234 mg/kg)、チェコ共和国産生きたニジマスに未承認物質ロイコマカライトグリーン(7.73 µg/kg)、インド産ドイツ経由バスマティ米にクロルピリホス(0.43 mg/kg)、フランス産飼料原料でブタクサの種高含有(619 mg/kg)、ドイツ産亜塩素酸ナトリウム水溶液に未承認食品添加物亜塩素酸ナトリウム、産出国不明亜塩素酸ナトリウム水溶液に未承認食品添加物亜塩素酸ナトリウム(28 %)、米国産英国経由食品サプリメントで未承認市販(L-トリプトファン:200 mg)・未承認物質メラトニン(8 mg)と5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP) (30 mg)および未承認新規食品成分ハッショウマメ(200 mg)、英国産ココナッツオイルにベンゾ(a)ピレン(2.7; 2.9 µg/kg)および多環芳香族炭化水素(PAH4の合計: 27.1; 28.7 µg/kg)、オランダ産原料スリランカ産刺身マグロのサクが原因の食品由来アウトブレイク(ヒスタミン中毒)、

注意喚起情報(information for attention)

米国産馬用完全飼料に鉛(14 mg/kg)、トルコ産オランダ経由グレープフルーツにフェンチオン(0.204 mg/kg)、スペイン産チルドイカにカドミウム(6.4 mg/kg)、米国産食品サプリメントに2,4-ジニトロフェノール (DNP)、トルコ産オランダ経由グレープフルーツにフェンチオン(0.272 mg/kg)およびイマザリル(0.983 mg/kg)、中国産キウイにラムダ−シハロトリン(0.094 mg/kg)、ドイツ産完全飼料原料にダイオキシンの疑い、米国産ピスタチオにアフラトキシン(B1 = 84; Tot. = 98 / B1 = 15 / B1 = 85; Tot. = 91 µg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

ポルトガル産食品サプリメントに未承認新規食品成分フーディア、チルド牛の屠体および動物副産物にドキシサイクリン(117 µg/kg)、子豚用完全飼料に未承認飼料添加物マデュラマイシン、スリランカ産ベルギー経由冷凍マグロで一酸化炭素処理(691 µg/kg)の疑い、産出国不明チェコ共和国経由食品サプリメントで亜鉛高含有(27 mg/日)、ルーマニア産飼料用加工済動物性タンパク質に反芻動物のDNAの存在、インド産イタリア経由バスマティ米にチアメトキサム(0.05 mg/kg)・未承認物質カルベンダジム(0.079 mg/kg)およびトリシクラゾール(0.36 mg/kg)、

通関拒否通知(Border Rejections)

中国産香港経由茶に未承認物質ジアフェンチウロン(0.34 mg/kg)、インド産冷凍生の頭をとった殻付きバナメイエビに禁止物質ニトロフラン(代謝産物)フラルタドン(AMOZ) (1.32 µg/kg)、イラン産殻付きピスタチオにアフラトキシン(B1 = 25.5; Tot. = 26.9 µg/kg)、米国産殻付きピスタチオにアフラトキシン(B1 = 10.93; Tot. = 11.98 µg/kg)、インド産冷凍生のバナメイエビに禁止物質ニトロフラン(代謝産物)フラゾリドン(AOZ) (>MRPL)、中国産香港経由茶に未承認物質アントラキノン(0.062 mg/kg)、モロッコ産緑茶に未承認物質アントラキノン(0.05 mg/kg)、ブラジル産湯がいたピーナッツ穀粒にアフラトキシン(B1 = 4.69 µg/kg)、中国産緑茶に未承認物質アントラキノン(0.029 mg/kg)、エジプト産パプリカにクロルピリホス(0.11 mg/kg)・メソミル(0.12 mg/kg)および未承認物質プロパルギット(0.046 mg/kg)、中国産yihong 紅茶に未承認物質トルフェンピラド(0.2 mg/kg)、トルコ産レーズンにオクラトキシンA (52.4 µg/kg)、ドミニカ共和国産チリペッパーにジメトエート(0.014 mg/kg)、トルコ産レモンにイマザリル(10.764 mg/kg)、シリア産イチジクジャムで亜硫酸塩高含有(285 mg/kg)、

[]EFSA第23回科学討論会−欧州食品安全機関と根拠に基づく毒性学共同研究合同、リスク評価における根拠統合に関する討論会:リンゴとオレンジを組み合わせる科学、2017年10月25〜26日、ポルトガル・リスボン

EFSA Scientific Colloquium 23 – Joint European Food Safety Authority and Evidence‐Based Toxicology Collaboration Colloquium Evidence integration in risk assessment: the science of combining apples and oranges 25–26 October 2017 Lisbon, Portugal

28 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1396e

根拠に基づいた科学的評価において、根拠の統合は、明確に表された検討課題に関連するデータの収集、および評価のために選んだ試験の妥当性の判断を経た後に生じる段階であり、予め明確にされた体系的アプローチによって実施される。欧州食品安全機関(EFSA)と根拠に基づく毒性学共同研究会(EBTC)は、多分野の利害関係者を対象に、化学物質のリスク評価(CRA)における根拠の統合に必要な最良の実践方法、課題、および試験に関して理解を深めてもらうため、討論会を企画した。この討論会では、ハザードの同定、複数の試験を組合せて評価すること、および用量-反応モデル化に必要なエンドポイントに焦点が当てられた。EFSAとEBTCは、根拠に基づくCRAの最良の実践方法に関し、その開発、試用、検証に向けて協力し続けていく予定である。

[]評価

  • 産卵育成用鶏のCoxiril® (ジクラズリル)の安全性と有効性

Safety and efficacy of Coxiril® (diclazuril) for chickens reared for laying

EFSA Journal 2018;16(3):5195 [10 pp.]. 29 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5195

Coxiril®は、ジクラズリル0.5%を含有する。申請者は、コクシジウム症の予防を目的として、育成期の産卵鶏に対し、最長で生後12週間まで、完全飼料1 kgあたり0.8〜1.2 mg のジクラズリルを投与することを提案している。肥育期の鶏と七面鳥についてはすでに評価が行われており、そこで導出されたデータに基づくと、Coxiril®は、生後12週間までの適用において、ジクラズリルとして完全飼料1 kgあたり最大1.2 mgの用量まで安全である。消費者の安全性については、肥育鶏における評価の結果が育成期の産卵鶏に拡大された。残留物は、生後12週間までジクラズリルとして完全飼料1 kg当たり1.2 mgの用量でCoxiril®を与えられた産卵鶏が最初に産卵した卵において検出されていない。Coxiril®は眼や皮膚への刺激性を示さないと考えられる。皮膚感作性もない。通常の使用で使用者がCoxiril®に吸入暴露されても、呼吸器毒性や全身毒性が引き起こされる可能性は低い。提案された最大の飼料濃度で産卵育成用の鶏にCoxiril®を使用することにより、中性やアルカリ性(pH ≥ 7)の土壌環境にリスクを生じることはない。酸性土壌については、徐々にジクラズリルが蓄積する可能性に高い不確実性があり、最終的な結論を導出できなかった。肥育鶏での評価に用いられたデータから、Coxiril®は、ジクラズリルとして完全飼料1 kg当たり0.8 mgの最小濃度で用いた場合でも、育成期の産卵鶏におけるコクシジウム症を抑制する能力がある。

  • 子牛飼育用飼料添加物としてのBacillus subtilis DSM 28343株の安全性と有効性

Safety and efficacy of Bacillus subtilis DSM 28343 as a feed additive for calves for rearing

EFSA Journal 2018;16(3):5220 [7 pp.]. 29 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5220

この添加物はB. subtilisの1菌株の生芽胞を含む組成物で、育成成績の向上を目的に子牛の飼育に用いることが検討されている。EFSAは、この菌株は、過去の科学的意見に照らしてQPS(qualified presumption of safety)アプローチの基準に適合すると認められ、この添加物の他の成分から懸念は生ないと考えられるため、この添加物は、対象動物種、この添加物を投与された動物に由来する製品の消費者、および環境に安全だと考えられる。同じ科学的意見で、Bacillus subtilis DSM 28343株は、皮膚や眼に刺激性を示さず、皮膚感作性も無いが、呼吸器感作性物質とみなすべきであると結論付けられている。これらの結論は今回の申請でも適用される。子牛飼育用添加物としての有効性に関しては、根拠が不十分で結論を導出できなかった。

  • イヌ、ネコ、および観賞魚におけるポンソー4Rの安全性と有効性

Safety and efficacy of ponceau 4R for cats, dogs and ornamental fish

EFSA Journal 2018;16(3):5222 [13 pp.]. 29 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5222

この申請では、イヌ、ネコ、および観賞魚の飼料を着色するためにポンソー4Rを使用することが検討されている。完全飼料1 kg当たり以下の濃度でのポンソー4Rの使用は安全であると判断された。ネコおいて31 mg、イヌにおいて37 mg/kg、観賞魚において137 mg/kg。ポンソー4Rへの吸入暴露は有害とみなされている。データ不足により、皮膚や眼目に対するポンソー4Rの刺激性については結論が導出できない。ポンソー4Rの皮膚感作性についての結論も導出できなかった。ポンソー4Rは飼料原料を着色することには有効である。

  • 全動物種向け飼料添加物としてのLactococcus lactis NCIMB 30160株の安全性と有効性

Safety and efficacy of Lactococcus lactis NCIMB 30160 as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2018;16(3):5218 [8 pp.]. 28 March 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5218

申請者は、全動物種向け飼料添加物Lactococcus lactis NCIMB 30160株の製造工程変更を提案している。この提案では、凍結乾燥工程で用いられる1成分が、EUで食品添加物として認可されているポリエチレングリコール(PEG 4000)と置き換えられている。PEG 4000をLactococcus lactis NCIMB 30160の調製物の賦形剤として使用た場合でも、対象動物、消費者および使用者の安全性に関する以前の結論は変わらない。この添加物は、対象動物種や、この添加物で処理されたサイレージを与えられた動物に由来する製品の消費者において安全だと結論付けられる。この添加物は、皮膚刺激性を示さないが、皮膚および呼吸器感作性物質である可能性がある。PEG 4000を提案された処方でこの飼料添加物に賦形剤として使用した場合の環境における安全性については、データ不足により結論を導出できなかった。FEEDAPパネルは、乳酸含有量や乾物の保存を増やすことで、またアンモニア‐Nにより決定されるpHや適度なたんぱく質の消失を減らすことで、L. lactis NCIMB 30160を含む添加物は、全ての飼い葉から作られる貯蔵生牧草の生産を改善する可能性があるという以前に出された有効性に関する結論を再考する理由はないと考えている。有効性に関する以前の結論を再考する理由はないと判断された。すなわち、L. lactis NCIMB 30160株を含む添加物は、乳酸含有量や乾燥飼料材料の保存性を増強し、pHの低下やアンモニア性窒素を指標としたタンパク質損失の中等度の低減により、あらゆる飼料からのサイレージ生産性を向上させると認められる。

[]キノリン、スチレン、およびスチレン-7,8-オキシドの発がん性

Carcinogenicity of quinoline, styrene, and styrene-7,8-oxide

IARC Monographs Vol. 121 Group

Lancet Oncol, Published online 18 April 2018

http://www.thelancet.com/pdfs/journals/lanonc/PIIS1470-2045(18)30316-4.pdf

2018年3月、キノリン、スチレン、およびスチレン-7,8-オキシドの発がん性についての評価がまとめられた。

キノリンは、アザアレーン化合物の一種で、タバコの煙や大気汚染物質の中に存在する。キノリンは、石油やシェールオイルの処理中に発生し、コールタールやクレオソートで汚染された地域の地下水や土壌中に検出される。

キノリンは生産量が多く、様々な薬品や染料の生産に使用されている。ヒトにおける発がん性、暴露実態、吸収、体内分布については、データが得られていない。マウスやラットでは、様々な胚葉由来の組織において、これらの動物ではまれながんを誘発する。悪性腫瘍は、試験で設定された最も低い用量で高頻度に誘発されている。潜伏期間が短く、早期死亡を招いている。Crj:BDF1マウスに飲水投与した場合には、雌雄両方で、肝臓における組織球肉腫の発生率が上昇し、様々な器官で血管腫ならびに血管肉腫の発生率が上昇した。雄では肝細胞がんの発生率上昇も認められている。CD-1マウスに腹腔内投与した試験では、雌でリンパ腫が、雄で肝細胞がんが誘発された。F344/DuCrjラットに飲水投与した試験では、雌雄両方において、血管肉腫(様々な器官で)、肝細胞腺腫および肝細胞がんの発生率が上昇した。雄では、鼻腔の肉腫、鼻腔神経上皮腫、および鼻縦隔の肉腫が増加した。3件の混餌投与試験では、様々な系統のラットの雄で、肝臓の血管肉腫の発生率上昇が認められた。実験系においてキノリンが遺伝毒性を示すという強い根拠が存在する。げっ歯類やin vitro (代謝活性系存在下)において、突然変異や染色体損傷が引き起こされている。しかし、ヒトにおける発がんメカニズムを示すデータは得られていない。実験動物における発がん性に関する十分な根拠に基づき、国際がん研究機関(IARC)の作業部会は、キノリンを、グループ2B「ヒトに対する発がん性が疑われる」に分類した。

スチレンは、タバコの煙や大気汚染物質中に存在する。スチレンは大量に生産されており、主にポリスチレンポリマーの生産に使用されている。スチレンおよびヒトにおけるスチレンの主要代謝産物であるスチレン-7,8-オキシドは、労働現場の空気、特に強化プラスチック業やゴム製造業の現場の空気に検出される。スチレン-7,8-オキシドは、主としてエポキシ樹脂の製造に用いられる。

発がんに関する最も重要視される疫学的調査は、欧州、英国、デンマーク、米国全体および米国ワシントン州で行われたものであり、スチレンへの暴露量が最も高い強化プラスチック製造施設の大きな労働者コホート(1万人以上)が調べられている。複数の試験における白血病やリンパ腫の類型別の発生率や死亡率の増加に着目し、リンパ造血系の悪性腫瘍全般について認められた一般的なパターンの分析が行われ、白血病、特に骨髄性白血病の増加がより一貫して認められた。最も重要視される調査においては、急性骨髄性白血病の発生率は、スチレンへの累積的な暴露量増加と強く相関して上昇し、その潜伏期間は15年であった。米国全体の調査では、スチレンへの累積暴露量が最も高いと分類された群で、骨髄性白血病での死亡率(急性および慢性合算)の上昇が報告されている。欧州の調査では、骨髄性白血病での死亡率(急性および慢性合算)は、全体として増加していないが、10年の時差を設けて分析した場合、平均暴露強度の上昇と白血病での死亡率上昇との間に相関が認められた。副鼻腔腺がんは、まれながんであるが、強化プラスチック業労働者の1つの大きなコホートにおいて、発生率上昇が認められた。ただし、症例数が非常に少なく、偶然や交絡因子による可能性が排除できない。肺がんなどの固形がんについての根拠は、少ないかあるいは首尾一貫していない。全体として疫学的調査からは、スチレンへの暴露がリンパ造血系主要を引き起こすという信頼できる根拠が示されているが、交絡、バイアスないしは偶然の可能性は排除できない。

CD-1マウスをスチレンに吸入暴露した試験では、細気管支肺胞上皮がんの発生率上昇が雄で認められ、また別の試験では、雌でも認められている。後者の試験では、細気管支肺胞上皮腺腫とがんを合わせた場合、雌雄両方で発生率の上昇が認められている。O20に強制経口投与して経胎盤暴露を行った試験では、雌で肺がんの上昇が、雌雄で肺腺腫および肺がんを合わせた発生率の上昇が認められている。B6C3F1マウスにスチレンを強制経口投与した試験では、雄で細気管支肺胞上皮腺腫およびがんを合わせた発生率が、雌で肝細胞腺腫の発生率が上昇した。ラットをスチレンに吸入暴露した2件の試験の内1件で、悪性乳腺腫瘍の発生率上昇が雌で認められた。

ヒトに関する限られた根拠および実験動物における十分な根拠に基づき、IARCの作業部会は、スチレンをグループ2A「おそらくヒトに発がん性がある」に分類した。発がんメカニズムに関し、強い根拠が認められ、それがヒトでも機能することからも、スチレンをグループ2Aに分類することが支持される。スチレンは、ヒトや実験動物系において速やかに吸収され、脂肪組織に広く分布し、活発に代謝される。吸入されたスチレンから生じる排出物の約60%は、スチレン-7,8-オキシドへの代謝を介して生じている。スチレン-7,8-オキシドは求電子化合物であり、DNAと直接的に反応する。スチレン-7,8-オキシドが遺伝毒性を有するという強い根拠が存在する。暴露を受けた労働者では、遺伝毒性を示す他の物質由来のDNA付加体も含めて測定されているが、スチレン-7,8-オキシド由来のDNA付加体が血中や尿中に検出されている。スチレン-7,8-オキシドと同様にスチレンも、ヒトの細胞ではin vitroでDNA損傷、遺伝子突然変異、染色体異常、小核形成、および姉妹染色分体交換を引き起こすことが認められている。同様の知見が様々な実験系で観察されている。スチレンやスチレン-7,8-オキシドに暴露されたげっ歯類においては、細胞遺伝学的影響に関し、不明確な結果が得られているが、複数の組織でDNA損傷は陽性という結果が得られている。

スチレンに暴露されたヒトで血清プロラクチンが上昇したという報告に基づき、スチレンが受容体介在性の反応にも影響を及ぼすという強い根拠が提示されている。さらに、スチレンやスチレン-7,8-オキシドが細胞増殖に変化を与えるという強い根拠も存在する。スチレンは、ヒトリンパ球の培養細胞の細胞増殖を抑制し、スチレンとスチレン-7,8-オキシドは、様々なげっ歯類の組織において増殖を助長することが確認されている。マウスにおいてスチレンにより肺腫瘍が誘発されたことがヒトとどのように関連するかを検討するため、IARCの作業部会は、げっ歯類固有の腫瘍形成メカニズムの仮説に関連するデータをレビューした。この仮説には、スチレンがCYP2F2によって4-ビニルフェノールに代謝される過程、クララ細胞における細胞毒性、および終末細気管支における再生性上皮増殖が関与している。スチレンは、CD-1マウスおよびC57Bl/6において、細胞毒性、肺の細胞増殖、細気管支上皮過形成を誘発したが、C57Bl/6 Cyp2f2(-/-)マウス、およびC57Bl/6 Cyp2f2(-/-)マウスのヒト化CYP系統においては誘発しなかった。また、肺腫瘍はCD-1マウスの方だけで発生し、C57Bl/6マウスでは認められなかった。さらに、C57Bl/6系マウスでは、in vivoの代謝データが得られておらず、肺細胞の増殖も、連続暴露の場合でも短期的で持続性は無かった。したがって、IARCの作業部会は、CD-1、B6C3F1、およびO20マウスでスチレンによって誘発された肺腫瘍について考えられている発生メカニズムは立証されていないと結論付けた。

スチレン-7,8-オキシドについては、ヒトにおける発がん性の根拠は不十分である。B6C3F1マウスに強制経口投与した試験では、前胃の扁平上皮乳頭腫およびがんが雌雄で増加し、肝細胞腺腫およびがん(合計)が雄で増加した。Sprague-DawleyおよびFischer 344/Nラットに強制経口投与した試験では、雌雄両方において前胃の扁平上皮乳頭腫およびがんの発生率が増加した。Sprague-Dawleyラットの雄では良性および悪性の乳腺腫瘍(合計)も増加した。BDIVラットに強制経口投与して経胎盤暴露を行った試験では、雄で前胃の乳頭腫が、雌雄で前胃のがんが増加した。IARCの作業部会は、スチレン-7,8-オキシドをグループ2A「おそらくヒトに発がん性がある」に分類した。これは、実験動物における発がん性に関して十分な根拠があること、およびスチレン-7,8-オキシドが求電子化合物であり、DNA付加体を形成することができ、遺伝毒性があり、このメカニズムがヒトでも機能することに基づいている。

[]バランスをシフトさせる:民間部門を、より栄養のある、手頃で入手可能な食事にとって好ましいものにさせる

Shifting the balance: Getting the private sector to favour nutritious, affordable and accessible diets

18 April 2018,

http://www.fao.org/news/story/en/item/1118441/icode/

新しい政策説明によると、貧しい食生活がより大きな世界的健康リスクになるに連れ、人々がより栄養のある食品を食べるように薦めるために民間がより大きな役割を果たす必要がある。

食品市場の変革の時代に食生活を改善する:公的部門と民間部門の協力のための課題と機会

Improving diets in an era of food market transformation: Challenges and opportunities for engagement between the public and private sectors

http://glopan.org/sites/default/files/Downloads/GlobalPanelPrivateSectorBrief.pdf

食生活改善のために政府が課税や教育キャンペーンをいろいろやっているがなかなか成功していない。消費者の行動を変える力は政府にはあまりない。現実的に企業に重要な役割を果たすように説得する必要がある

(食品へのビタミン強化から減塩等いろいろ)

[]CDCのもと喫煙者からのTips:禁煙キャンペーン7年目

CDC’s Tips From Former Smokers: Anti-smoking campaign launches seventh year

Friday, April 20, 2018

https://www.cdc.gov/media/releases/2018/a0420-tips-campaign.html

2018年4月23日から25週間、CDCのもと喫煙者からのTipsキャンペーン再開

[]実証のイロハ

Substantiation 101

CAP News | 20 Apr 2018

https://www.asa.org.uk/news/substantiation-101.html

ASAへの苦情の約70%は誤解を招く宣伝について、である。多くの場合、宣伝が誤解を招くものかどうかを決めるのにASAは根拠を評価する必要がある。根拠の必要性は多くのシナリオで生じる、企業がどのくらい長く事業をしているか、その値段は、有効性の主張の妥当性は、など。

宣伝の性質に関わらず、販売者は以下の点に留意する必要がある

・宣伝をする前に根拠を保有していること

・宣伝内容に釣り合った根拠でなければならない

・消費者が理解するだろう内容で宣伝を実証する

[]リコール

製品のラベルミスによる表示されていないピーナツアレルゲンが含まれる可能性があるためHappy Harvestほうれん草の缶詰の自主回収

Voluntary Recall Notice of Happy Harvest Canned Spinach Due to Potential Undeclared Peanut Allergen from Product Mislabeling

April 21, 2018

https://www.fda.gov/Safety/Recalls/ucm605388.htm

[]論文

  • 住居の空気へのAroclor以外の排出源として台所の棚の樹脂からのテトラクロロビフェニル(PCBs 47, 51および 68)の排出

Emissions of Tetrachlorobiphenyls (PCBs 47, 51, and 68) from Polymer Resin on Kitchen Cabinets as a Non-Aroclor Source to Residential Air

Nicholas J. Herkert, et al.,

https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.est.8b00966

屋内ΣPCBs (2700 pg m–3)の最大50%がPCBs 47, 51, 68である

(PCBやダイオキシンは微量ならどこにでもある)

  • 多くの国で、カルシウム摂取量が低いために骨の健康がリスクに

In many countries, bone health may be at risk due to low calcium intake

20-Apr-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-04/iof-imc041918.php

国際骨粗鬆症財団が新しいオンラインインタラクティブ地図を発表

Global Map of Dietary Calcium Intake in Adults

https://www.iofbonehealth.org/facts-and-statistics/calcium-map

カルシウム計算機等他の資料も充実

(豆腐のカルシウムって凝固剤にカルシウム含むかどうかで違うだろうに何故いつも無視されているんだろう)

Chiropractic: a truly remarkable and excellent review by chiropractors

Thursday 19 April 2018

http://edzardernst.com/2018/04/chiropractic-a-truly-remarkable-and-excellent-review-by-chiropractors/

私はしばしばカイロプラクターの発表した論文を批判してきた。今日は違う!この論文は素晴らしい、だからそこからたくさん引用する。

(Edzard Ernst先生絶賛のカイロ論文

カイロプラクティックに効果があるという根拠はなく、もしもカイロが生き延びたいのなら根拠を無視するしかない。こういう論文がカイロの専門誌に載ったことをremarkableと称賛)

一次及び二次予防におけるカイロプラクティック治療の影響:教育的アプローチによる系統的レビュー

Effect of chiropractic treatment on primary or early secondary prevention: a systematic review with a pedagogic approach.

Goncalves G and others.

Chiropractic & Manual Therapies 26:10, 2018.

Ernst先生の新しい本

良いことより害のほうが多い?補完代替医療の倫理的迷路

More Harm than Good?: The Moral Maze of Complementary and Alternative Medicine

Edzard Ernst, Kevin Smith(生命倫理の専門家)

Springer; 1st ed. 2018 edition (7 Feb. 2018)

https://www.amazon.co.uk/More-Harm-than-Good-Complementary/dp/3319699407/ref=tmm_pap_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=

倫理的側面にフォーカスしたもの

  • Nature書評

ノーベル賞の問題

The trouble with the Nobel prize

Ron Cowen 16 April 2018

https://www.nature.com/articles/d41586-018-04535-0

Brian Keatingによる「ノーベル賞の失敗:宇宙論と野望と科学の最高の名誉の危険性についての物語」の書評

Brian Keatingが宇宙物理学者で、ノーベル賞の選び方をもっと改善できるとしている。

Scienceでも書評に取り上げている

ノーベル賞再考

Reconsidering the Nobel Prize

Paul Halpern Science 20 Apr 2018:

Vol. 360, Issue 6386, pp. 272

その他

  • トランプのEPAは「秘密科学」を撲滅したい。内部電子メールはそれが予想より困難であることを示す

Scienceニュース

Trump’s EPA wants to stamp out ‘secret science.’ Internal emails show it is harder than expected

By Scott Waldmann, E&E News, Niina Heikkinen, E&E NewsApr. 20, 2018 ,

http://www.sciencemag.org/news/2018/04/trump-s-epa-wants-stamp-out-secret-science-internal-emails-show-it-harder-expected

E&E Newsに掲載された記事。

EPAは4月19日に「レギュラトリーサイエンスにおける透明性と妥当性を強化する」規則案をホワイトハウスの予算と管理事務所の情報規制問題局(OIRA)に提出した。しかしEPAはこの提案の詳細については公表していない。OIRAは提案をレビューするのに少なくとも90日かけられる。この計画の背景についてE&Eが4月20日に記事を掲載した:

新たに公開された電子メールによると、EPAは規制を作る時に使われる科学を制限する計画について下院の共和党議員と調整していた。

EPA 長官Scott Pruittは、下院科学宇宙技術委員会議長のLamar Smith (R-TX)共和党議員とEPAの科学の使い方を改革する案について議論するために一月初めに会った。Smithは規制を議会を通せなかったので内部的にそうしようとPruittを利用した。情報公開法に基づいて入手した電子メールによると。3月にPruittは従うことを発表した。彼はEPAに規制を作るために使用した研究の方法やデータは公開する計画だと発表した。この問題は長く議論になっていた。Smithらは、これは規制を作るための科学が適切に吟味されることを確保するための努力だという。批判者らはそれは規制の根拠として引用されている大気汚染などの研究を制限しようとする試みだという。

EPAは科学の透明性を高める計画についてほとんど発表していない。新しいメールはこの背景でPruittのスタッフがSmithの事務所と強力いてどう動いていたかを明らかにする。

(以下略。「公開」の意味や適用範囲によっては農薬登録に影響。運用次第でどうにでも)

  • Salkはハラスメントの申し立て後、がん科学者Inder Vermaを休職させて調査する

Salk puts cancer scientist Inder Verma on leave after harassment allegations, announces investigation

By Meredith WadmanApr. 21, 2018

http://www.sciencemag.org/news/2018/04/salk-puts-cancer-scientist-inder-verma-leave-after-harassment-allegations-announces

Salk生物学研究所は有名ながんおよび遺伝子治療研究者Inder Verma 70才を休職として申し立て内容について調査する、とDan Lewis評議委員長が従業員向けメールで発表した。セクシャルハラスメントについて

(3人のSalkの女性科学者が性で差別されたという裁判がおこされている)

  • Salisburyで徐染中の神経剤の「ホットスポット」についてのDefraのコメントへの専門家の反応

SMC UK

expert reaction to Defra comments about the ‘hotspots’ of nerve agent undergoing decontamination in Salisbury

April 20, 2018

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-defra-comments-about-the-hotspots-of-nerve-agent-undergoing-decontamination-in-salisbury/

Defraがもとロシアスパイとその娘へのノビチョク攻撃後、Salisburyには神経剤「ホットスポット」がまだ存在する可能性があると言った

Newcastle大学医療毒性学センターChris Morris博士

Defraの主任科学者は予防的で賢明なアプローチをとっている。我々はこのクラスの剤が環境中でどのように分解するのかについてよくわからないので、特定地域をチェックし汚染地域を洗浄するまでこのような段階を踏む。「ホットスポット」の可能性があるのはSkripalsが病気になる前にいた場所、のようなところで、現在封鎖されているため一般人へのリスクは低いままである。

Northumbria大学法医学と分析化学の上級講師Michelle Carlin博士

徐染には神経剤を害の少ない化合物に分解する化学物質を使うだろう。ホットスポット地域は封鎖されているため徐染されるまで一般の人が接触することはないだろう。神経剤は時間とともに自己分解するするだろうが、安全確保のために専門家チームが徐染する。

Leeds大学環境毒性学名誉教授Alastair Hay教授

Skripalsに使われた神経剤は純度が高く他の神経剤ほど早く分解しないことがわかった。OPCW査察官がSkripalsの血液検体を入手し、暴露後相当時間が経っても強く陽性であることからこの化合物の分解が遅いことがわかる。Salisburyで他に被害者が出ていないことから当局が汚染を上手に同定していることが明確である。徐染が済むまで立ち入り禁止である限り一般人は安全である

  • フィプロニルの教訓

ABB: Learn lessons from fipronil

FoodManufacture.co.uk· Apr 20, 2018

https://www.foodmanufacture.co.uk/Article/2018/04/20/Food-manufacturers-must-learn-from-contaminated-egg-crisis

昨年の卵のフィプロニル汚染の重要な教訓はトレーサビリティの重要性だと、工程管理のプロバイダーが言う

農場から食卓まで、正確に何が使われたのかを知ってデータを正確に記録し残すことが重要。

(一方赤旗では

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-04-16/2018041605_04_1.html

「衛生管理に加え、記録の保存が求められると、小規模零細業者には相当な負担だ。記録がない、管理基準を満たしていないことだけを理由に営業停止や許可取り消しなどあってはならない」と主張。

事業の簡単な記録もできないという人たちが、厳しく管理されている輸入食品は危険だとか言っている。)

  • The Influence of Sugar and Artificial Sweeteners on Vascular Health during the Onset and Progression of Diabetes

Brian Hoffmann

https://plan.core-apps.com/eb2018/abstract/382e0c7eb95d6e76976fbc663612d58a

(メディアが注目して大々的に報道している学会発表

例によって投与量の記載無しでブドウ糖、アスパルテームアセスルファムKを投与してオミクスで何か動いた、という話。)

  • 肥満流行対策のため、学校近くにファストフード店を開くのは禁止すべき、と医師らが言う

Fast food outlets should be banned from opening near schools to tackle obesity epidemic, say doctors

By Laura Donnelly, Health Editor 22 April 2018

https://www.telegraph.co.uk/news/2018/04/22/fast-food-outlets-should-banned-opening-near-schools-tackle/

王立小児科及び子ども健康学会Royal College of Paediatrics and Child Healthが政府に要請

(400メートル以内だって)

  • 10代の死亡を受けて、Dixはブリティッシュコロンビアは若者の薬物過剰使用に注力し続けるという

Dix says B.C. remains focused on fighting youth overdoses in wake of teen’s death

Katya Slepian/

Apr. 22, 2018

https://www.vernonmorningstar.com/news/dix-says-b-c-remains-focused-on-fighting-youth-overdoses-in-wake-of-teens-death/

Elliot Eurchuk 16才はストリートドラッグを使用して自宅で死亡した。

Adrian Dix保健大臣は十代の薬物過剰使用死を減らすことに注力し続けると言った。

ブリティッシュコロンビアでは10-18才の子どもの薬物過剰使用死は2016年の12人から2017年は23人に増加した。2008年から2015年までは毎年平均4人だった。