「鳥肌が立つ」ほどの感動

この記事を読んで、改めて思ったことですが。


今の若い人は、ものごとを誉めるときに否定的な文を使う傾向があります。
例えば、題にある「鳥肌が立つ」
これはもともと、凄まじい「恐怖」を経験したときに使う言葉だったのですが、
いつしか、「感動」を表す言葉として使われるようになりました。
「よくなくない?」というのも、
本質的には「よい」を示しているのだと思うのですが、
否定の単語を2つも付けると、「いいの?わるいの?どっち?」になりかねません。
しかも、偶に悪い意味も含めて使ったりするそうですから、訳が分かりません。
その背景には、誉めることが苦手な日本人、が、あるのでしょうけども。


日本人というのは、ものごとを「比べて」誉めることが多いと思います。
しかし、どの国かは忘れましたが、会う度々に、
体型だとか装飾品だとかを誉めるところがあるそうです。
この誉め方、他の誰も けなさないんですよね。
絶対的な誉め方、ということになると思います。
どの誉め方が良いかは、人の価値観によって変わりますが、
なるべく人をけなさないようにしたいものです。
ただこれを日本人がすると、
お世辞にしか聞こえず、逆に気分を損ねる心配もありますが。


話は戻りますが、
否定的な文を使う大きなリスクは、
その言葉通りに受け取ってしまう人がいる、というところですよね。
「あなたの作品は素晴らしい。時間を割いてでも拝見せざるを得ない。」
なんて言われたら、
相手にとっては褒めているつもりでも、聞こえが悪いですよね。
これ、相手が皮肉っている時も、まったく同じ文章なんですよ。
受け取る側の気持ちになって発言しないと、
とんでもない誤解が生じることになります。


国語力の低下が嘆かれる今日この頃
しかし、だからこそ、今しっかりと見直すべきです。
見ず知らずの人であろうと、時に忠告は必要です。
でも、今の世の中「良薬は、苦い訳がない」なんて信念が通ってそうで、
鳥肌が立ちます。