(再掲)CLANNAD 第1話「桜舞い散る坂道で」


いよいよ放送開始、ということでTBSアニメフェスタに参加した8月12日の日記より第1話感想を一部転載します。


全体的に予想以上のクオリティで、期待を感じさせる内容でしたね。京アニの鍵作品も第3作目ということもあり、スタッフも大分手馴れてきた感があります。

  • 【冒頭】

桜舞う坂道のシーンで『渚』のBGMが流れた瞬間、いきなり涙腺が…。あのプロローグこそ、「CLANNAD」という長い物語の縮図だと思います。
朋也が「見つければいいだけだろ」と語りかけ、渚が振り向く瞬間に映像がモノクロ調からカラーに彩られる演出もナイスでした。

  • 【OP】

After編での向日葵畑のカットを部分的に挿入してくるとは…。全くもって京アニは原作プレイヤーのツボを抑えるのが上手いなあ。汐(遠景から幼稚園の制服姿だけ描写)が向日葵畑を駆け抜けていく光景は鮮烈にイメージに残ります。
Aパートは幻想世界の風景を基調とし、Bパートは原作風のヒロイン紹介という構成になっていました。後者ではヒロインごとに各シナリオのキーアイテム(例:智代→車イス)が描かれていましたが、ことみの場合は「タンポポ」でした。これはもちろん、ことみシナリオにおいて幾度も登場するJ.P.ホーガンの小説『Dandelion Girl』(たんぽぽ娘)にちなんだものでしょう。
eufoniusによる『メグメル -cockool mix 2007-』も良いアレンジに仕上がっていますね。

  • 【作画・構成】

作画に関しては全体的に文句の付け所が無いクオリティ。智代 vs. ヤンキーのアクションシーンが気合入り過ぎてて吹いたw
ただ、第1話なのに登場人物はかなり多かったですね。KanonAIRに比べて登場人物が圧倒的に多いため仕方ないのかもしれませんが…。原作未プレイの方は若干戸惑うかもしれません。
TVアニメ化に際して、CLANNADファンとしては最低でも3クールは欲しいところですが、まあ従来通り2クールでしょうねえ…。出演者インタビューで中原麻衣も似たようなことを言っていましたが、限られた尺の中でシナリオのどの要素を取捨選択していくかがポイントですね。
個人的には、ことみシナリオさえしっかり描いてくれれば、それ以上の望みは何もありません…!

  • 【キャスト・音響】

音響監督らによる演技指導があるため当然ですが、キャスト陣の演技はPS2版より明らかに改善されていました。特に杏と朋也が好例ですね。ドラマCDでの朋也(CV:野島健児)が演じていたのですが、不良というよりはギャルゲ的な優男っぽい喋り方で、どこか違和感がありました。まだ1話観終えた時点ですが、アニメ版(CV:中村悠一)は彼の持つ倦怠感や厭世観のような雰囲気を上手く表せていると思います。また1話では登場していませんが、ことみ(CV:能登麻美子)の演技がどうなっているのかは気になりますね…。
また音響面では 吹奏楽部の練習音など学校独特のSEが妙にリアルでした。「時かけ」のように実際にどこかの高校へ出向いて録音したのかな?

  • 【ED】

「♪だんご だんご だんご だんご だんご だんご だんご だんご 大家族…」
ま、まさかEDに『だんご大家族』を持ってくるとはっ…!w
場内からは笑いも起こっていましたが、最後まで原作をプレイされた方ならこの歌の持つ意味の大きさが分かると思います。可愛らしく微笑ましい絵なのに、逆にジンワリきてしまいました。曲の進行とともにハモリが増えていくのは、まさに「大家族」。