【旅行】エーゲ海クルーズ その1

日曜日。今日から7泊8日のエーゲ海クルーズ。
出航地はイタリアはヴェネツィア。スタンステッド空港からライアンエアーヴェネツィアトレヴィゾ空港へ。
6時半の便に合わせて3時半過ぎに家を出る。滞在期間が長いので空港までは今回はシャトルバス。

ヴェネツィアまでは2時間程。本当にあっという間に着いてしまう。
多分日本に帰ったらヨーロッパ旅行に行く気にならない気がする。


これがトレヴィゾ空港。格安航空っぽく小さな空港だ。


今回初めて格安航空で荷物を預けたが、空港で3番目位に出てきてビックリした。

出口を出てヴェネツィア中心部までのシャトルバスチケットを買う。
運行している会社が2社あって、微妙に出発時間が違っていたので、出た時間に応じて変えるつもりで事前購入はやめておいた。

たまたま出発直前に乗り込むことができ、最短で中心部へ。バスターミナルのローマ広場に着いたのは11時位。


とりあえず荷物を預けてしまおうということで、船の受付に向かう。
しかし船自体は見えているのだが、なかなか辿り着かない。
どうやらシャトルバスも出ていたらしいのだが、近そうに見える という誘惑に負けて歩いてしまった。

結局30分位歩いて受付に到着。途中、沢山の帰港者とすれ違う。
このエリアのクルーズ船は毎週日曜夕方発の日曜朝帰りというサイクルになっていて、朝港に着いて乗客を降ろし、
そこからすぐに掃除をしてそのまま昼過ぎから次の乗客を迎え入れるという凄いスケジュールなのだ。


受付は倉庫みたいなところという情報も聞いていたが、今はしっかりとした専用の建物が出来上がっていた。


港には大小幾つかのクルーズ船が停まっていて、出発の時を待っている。
我々のMSCムジカ号は17時の出発なので、まだ受付には人がまばら。

スムースに手続きが進む…と思いきや、トランクの預入れでいきなりドタバタ。
チケットは1種類しか受け取ってなかったが、本来はもう一つ何かがあった模様。
とりあえず事なきを得たが、この辺の適当さが日本とは違うところだよなあ…


1回の受付では荷物の預入れのみ。トランクは一旦まとめられて後で客室に届けられる仕組み。
この時に番号札をもらい、自分の番号が来たら船に乗り込めるようになる。整理券みたいなものだ。


このタイミングでヴェネツィア観光に向かって、出航間際に戻ってくるということもできたのだが、
以外に遠かったということと、あまりに事前に情報が得られなかったので色々調べてみたいということもあり、すぐに乗り込んでしまうことにした。


チェックインは建物内部の2階。空港のチェックインカウンターに似ている。


その手続きの前に、プロによる記念撮影。船内のフォトカウンターで売られるとのこと。商売上手だね。


チェックイン時にチケットの提出を求められたが、何せ1階の受付の姉ちゃんに持ってかれてしまったので手元にはない。
その旨説明すると、一旦席を外し、確認して戻ってきた。


「OK。パスポートプリーズ」


…と、一瞬ドキドキさせただけで何もなし。心配して損した。

乗船中の身分証明や支払いなど全ての役割を果たすクルーズカードと、避難訓練参加証明カードをもらう。
クレジットカード情報をその場で登録すれば、船内で使用した費用は全て最終日にそのカードで処理される。
現金支払いもできるが、支払行列が凄いらしいのでクレジットの方が無難だと思う。


チェックインを終えた時点で乗船可能番号は8。自分たちの番号は9。もうすぐだ。
チェックイン前のエリアでは、オプションツアーやドリンクパッケージ、スパメニューなどの紹介と販売。

船内の食事は原則3食とも無料だが、ビュフェコーナーの飲み物以外は有料になる。
過去にムジカを利用したことがある親父のアドバイスに従い、ドラフトビール券14枚綴りを購入。68ユーロが62ユーロ位になる。
同時に嫁さんのソフトドリンク券も購入。

そうこうしているうちに番号が9になったので、そのまま乗船へと向かう。
乗船前には飛行機と同じようなセキュリティチェックが。ただ、ペットボトルの水を持っていたがなんのお咎めもなし。

ゲートの背後にそびえる巨大なムジカ号。


船に入るとビシッとした制服を着こんだクルーがおもてなし。

自分たちの部屋は11階。11199 というとても覚えやすい部屋番号。
デッキ付のツインルームで中はこんな感じ。

デッキからは今は隣の船が見える。向こうもかなりの豪華客船。


ベッドの上には日本語の「船内新聞」が。
その日の出航時刻や天気予報、レストラン・ショップの営業時間、天気予報など船の中で必要になる最新情報が記載されている。
原則毎晩翌日の情報が載ったものが部屋に届く形になるとのこと。
何ヶ国語分用意しているのか知らないが、これを印刷するだけでも大変な労力だね。


ちなみに船内放送は英語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語で行われる。
重要なものは日本語や中国語もあったが原則はこの5か国語。欧州と言えど、英語だけでは通用しないということだ。


荷物を置いて新聞にざっと目を通してから船内散策開始。

まずは夕食時間の変更場所を求めてレセプションへ。
人数が多いため夕食は2か所のレストランでさらに2回に分けられており、早い回と遅い回がある。早い回は大体18時位からで、遅い回は21時位から。
夜にも色々出し物があるので、さっさと夕食を済ませ長い夜を楽しむというスタイルにしたほうがいいだろうと。

ところがスタッフによって言うことが食い違い、いくつかたらい回しにされた挙句、結局13時にならないと手続できないということが発覚。

仕方なく昼食を取って時間を潰すことにする。今日はビュッフェランチが用意されているらしい。
13階にあるビュッフェレストランには、サラダからシーフード、肉料理、ピザ、パスタ、デザートに至るまでフルメニューで揃っている。

窓際の席を確保して、飲み物を注文。
グラスは落としても割れないようにプラスチック製。

料理は基本イタリアン。なのでシーフードやパスタ、ピザが美味い。


ヴェネツィアの街並みを眺めながら食事を楽しみ、時間に合わせてメートルディ(給仕長)に会いに行く。
ちなみに時間や席の変更の調整は初日の13時〜16時半までしか受け付けてもらえないので要注意。
席は毎回同じになるので、ここは結構重要なところ。
2人席はほとんどなく、原則相席になるので、どんな人が隣に座るかで毎晩が苦痛な時間か楽しい時間かが決まる。

リクエストは受け付けてもらえ、変更をクルーズカードに 「手書きで」 施す。
印字されている文字をマジックで消して上書きだ。強引すぎる(笑)


次のイベントは15時からの日本人向け説明会。やはり日本語の資料があると助かるので、これは出ておいた方がいいだろう。
そこまでの間、再び船内を散策。

全14階建で、13階と14階は基本的にはデッキエリアでプールやパターゴルフ場などがある。
スパやジムもこのフロア。


レストランやショップは5、6、7階。
船上での買い物は全て免税になるので、煙草や香水をはじめ、ブランド品も多く売られている。デジカメやMSCグッズなども。
このあたりの階はかなり豪華な作り。

合間合間にバーがあったり…

シアターがあったり…

カジノがあったり…


兎に角広い!はっきり言って、うちの本社ビルよりも縦距離は全然長い。端から端まで歩けば歩けば5分近くかかる。
この中に約3000人の乗客と約1000人のスタッフが乗っているのだ。完全に 「小さな街」 である。


日本人向け説明会では日本語の資料をもらい、注意点やスケジュールなどの説明を受ける。
一番嬉しかったのは日本語でのオプションツアー説明。似たようなツアーが沢山あって、比較が難しかったのでこれはありがたい。


クルーズ料金には各港に着くところまでしか含まれておらず、着いた先で何をやるかはその人次第ということになる。
もちろん個人で活動してもいいのだが、オプションツアーに申し込むと「船を優先的に降りる権利」を得ることができるのだ。

何せ3000人も乗っているので、皆で一斉に降りるというわけには行かない。まずはツアーの人達が降りて、その他の人達はその後ということだ。

特に小さな港で浅瀬になっている場合には、大型客船は港まで辿り着けなかったりする。
その場合、小さなボートでピストン輸送することになるが、オプションに申し込んでいないとかなり遅くなってしまう。
また、港から観光地が遠い場合も、ツアーの方が楽である。

そのあたりも考慮しつつ、個人で回る都市と、ツアーで回る都市を決めていく。


申込は船内の専門受付で。

当初はとりあえず明日の分だけ出して、明後日の分はまた明日考えようと思っていたのだが、
今週からのスペシャルオファーで、3つ以上まとめて出航後2日目までに申し込めば15%オフになるという話があり、慌てて最後まで考える羽目になってしまった。
日本語ガイドさんにも相談したが、15%オフは正直かなりおススメということなので、
バーリ、カタコロン(オリンピア)、サントリーニ、ピレウスアテネ)ではオプションを頼むことにした。

ちなみにオプションはMSC主催というわけではなく、現地のツアー会社が主催するもので、MSCはただの仲介役。
そうなると、その15%分は誰が被っているのか…。まさかMCSが出してくれているのかしら?


サントリーニは会社の先輩からオプションなしで大丈夫と聞いていたが、日本語ガイドさんによるとMUSTのツアーの一つだという。
イアという、サントリーニ島の絵葉書やポスター等によく使われる有名な街にいくツアーで、個人で行くにはやや離れているとのこと。

まあ散々乗っている方の意見なので尊重しようということで急遽組み込み。
(ちなみにMUSTと言われたのは、このツアーとバーリのアルベロベッロのみ)


16時半からは避難訓練。室内にある救急胴衣を身に着けて、部屋ごとに割り振られた集合場所へ移動。
これは法律で義務付けられた訓練で、乗員乗客全員参加必須
そのためにチェックイン時に名前が書かれたカードが配られ、集合場所で回収する。参加してない人がいればすぐにわかる仕組みだ。

ただし、この訓練の際もカメラマンが個々人の写真を撮って、その姿を販売するという、
日本ならば不謹慎だといって怒られそうなことを平気でやってしまうところがヨーロッパ。


避難訓練が終わってすぐに出航。胴衣を部屋に置いて、14階のデッキに登る。
ゆっくりと旋回してヴェネツィアの街並みを左手に眺めながらアドリア海へと抜けていくムジカ。


今日はやや霧がかっていたが、夕日に照らされた運河の街は幻想的な雰囲気を醸し出していた。


30分程眺めて夕食へ。
嬉しいことに数少ない2人席が割り当てられていた。内側なので景色は見えないが、余計な気を使う必要がないのはありがたい。


夕食は選択式のイタリアンフルコース。
定型メニュー+日替わりメニューの中から、前菜、サラダ、スープ、パスタ、メイン、デザートを選ぶ。
もちろんパンも最初にサーブされる。

それぞれ大体3〜4種類位用意されていて、好きに組み合わせてOK。
食べきれないと思えば、料理を飛ばしてもいい。嫁さんはサラダとパスタを飛ばしていた。


前菜はムール貝のトマトソース煮込み。

サラダは本日のサラダ、レタスサラダでスープはナポリ風クリーム豆スープ。


パスタはエビのリゾット(パスタではないがパスタジャンルになっていた)、メインは仔牛の腿肉のロースト。

デザートに季節のフルーツ盛り合わせ。


…まあ、普通はこんなには食べきれないわね。止む無くメインを半分残してしまった。

味は…まあ悪くはないが特別美味くもないと言った感想。
シェフのおススメを中心に選んでみたが、明日からは自分の感覚を大事にしてみようと思う。
やっぱりイタリア人とは味覚も違うしね。


面白いのは、後ろで食べていた大家族が、全然シェフのおススメを気にしていなかった こと。
好きなように注文していた。

日本人だとどうしてもまずはシェフのおススメを軸に考えてしまうが、こっちの人達はそんなこと気にもせず…
こんなところにも国民性が出てくるとはね。



夕食後はショッピング散策。
色々な店に入って物色。ブランド物などにはあまり興味がないが、ここでしか買えないもの、即ちMSCグッズには興味がある。
何か記念に買って帰ろうと思う。

クルーズカードを首からかけるストラップ&ケースに惹かれたが、あまりに作りが雑で萎えてしまった。
安いし便利だから売れると思うが、あの品質はないわ。使い捨て感覚にも程がある。

これからクルーズを検討する人は、社員証入れのようなものを用意していくと便利だと思います。
見せる場面が多いので、毎回取り出すのが面倒です。



20時からは今夜のメインエンターテイメント、シアターでのショータイム!

正直あまり期待はしていなかったが、いい意味で期待を裏切られる出来栄えだった。
マジックあり、ダンスあり、体操ありで結構凄かった。
前の方に席を取ったので、間近で迫力ある演技を見ることができ満足。


ちなみにこのショーはディナータイムに合わせて2回上映しているのでご心配なく。
ただ、やはり気分的にはディナーを食べた後にゆっくり観たいかな。


その後もエンターテイメントは各所で続き、ビンゴやゲームなど、エンターテイメントチームが船上を盛り上げていた。
最後の出し物は23時から。

我々は夜のジムで少しだけ走ってみたりしつつ、22時半頃部屋に戻って来た。

ジムは13階部分の先頭にあり、目の前に海が広がるというロケーション。
ルームランナーが一番窓際に置いてあるので、昼間に使えばあたかも海の上を走っているかのように感じるだろう。


水分が原則有料なので、13階ビュフェの水をペットボトルに補給。
もちろんその場で飲んでもいいけど、部屋で喉が渇くので500mlのペットボトルが持ち込めると重宝する。

また、お湯と氷は24時間無料で部屋まで持ってきてくれるようなので、紅茶のティーバッグなどがあれば部屋でも飲める。
家からは持ってき忘れたので、明日ビュフェコーナーで貰ってこようと思う。


部屋に戻った時には明日の分の船内新聞と、オプションツアーのチケットが届いていた。
届くと言ってもドアの内側に落ちているだけなので、踏まないようにご注意を。自分は思いっきり踏みました。




さて。明日は起きればバーリ周辺か。
到着は13時半頃の予定なので、朝食を食べジムにでも行って、昼食を食べて上陸かな。
天気がよければいいけど。


ではでは。

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