静養日記34 〜やる気のない者が勝った話〜

 選挙のたびに思い出すのは、どこかの国(たしか南米だったはず)の町長選挙かなにかで、候補者が二人で、一方の候補者がゲン担ぎ的なものとして相手候補に投票したら、他に投票した者が誰一人いなかったために落選してしまった、という話を読んだことがあって、本当にあったことなのか確認はしていないが、事実なのだとしたら「やる気のない者が勝った話」だと言えるのかもしれない。

 やる気のない者が勝利するということ自体は面白いし、そのほうが良かったケースだって多くあるだろう。しかし、白紙投票に意味などないし、どんなに投票したい候補者がいなくても、もっともマシだと思える者に投票するべきだとも思うのだが、さすがに「最も投票したくない候補者」に、たとえゲン担ぎ的な行為だとしても投票なんかするのはやめたほうが良いのだろう。

 ちなみに、これまでの人生(たかだか31年だが)において、もっとも白紙投票の誘惑に負けそうになってしまったのは、高校3年の時の生徒会長選挙である。