出会いと別れ。

日曜の夕方は、こないだフランスから来た友人たちと夕食。土曜の東京湾大華火大会が順延でこの日開催だったので、試しに誘ってみると「行こう」ということになり、急遽浜松町に向かう。

以前お台場で見た時にはずいぶん小さくしか見えなくて、辰巳の高層マンションから見た花火は水平に見る感じで綺麗だったけれど、その人んちにいきなり行くのもなんだかなあという感じだし。浜松町は、おそらく打ち上げ場所に近いだろうと僕が推察した。この判断が、実はけっこう当たってた。ゆりかもめの線路というか軌道の高架の下から見る形だったんだけれど、人があまりいない割にけっこう迫力あって、我ながら最後の東京を味わうにはいい感じだったんじゃないのかな。

その後、東京滞在中に何度か行った新宿のお店に行きたいということで、8時ごろ花火を背に撤収、新宿へ。お店は、ルミネの中に入ってる和風のカフェレストラン。雰囲気重視のところかなと思ったけれど、案外料理も美味しくて、いいお店だった。ただ、席に通された時、隣の席の女三人組が取っ組み合い寸前のケンカしてるのにはちょっと引いたが。

友人とは新宿でお別れ。月曜の朝11時ごろの飛行機でパリに向かうとのこと。今度はいつ会えるんだろう。日本はその時どうなってるんだろうなあ。

今日は起動が遅め。ダラダラしてたらすぐに日が傾いてきちゃって。ちょっと眠り過ぎだろうなとは思うんだけれど。なんでこんなに眠いんだろう。おかげで、停電騒ぎもまったく関係なし。まあ、そもそも関係ない地域なんだけど。で、夕方に図書館に。今、関東ではそこそこ有名なある神社のことをちょっと調べてて、文書の方はざーっと目を通したんだけれど、論文の方が図書館休みで調べられなかったので、本日に相成った次第。論文を数本コピーしたんだけれど、そのうちの一つが約100ページにわたる大部なもので、1000円で105度数のコピーカード、80度数くらい残ってたのに、あっという間になくなっちゃった。予定ではさらに雑誌論文のコピーをしようと思ってたんだけれど、ふと気づくと1000円札も持ってきてない。図書館は8時までなのに、もう時間は受付終了間近の7時20分過ぎ。しょうがないのでこの日は撤収。

みづ乃閉店。

ひさびさに、最近ご無沙汰している「みづ乃」という定食屋さんへ。そしたら、なんと8月末で閉店とのこと。ショックを受ける。

ここに初めて行ったのは、大学に入ってまもない頃。もう15年は経ってるなあ。寮には食堂が無く、自炊するか外食か、という生活だった。最初の頃は自炊するための炊飯器も持っていなかったので、大学近くの定食屋さんにはよく通った。ここには、寮の先輩に連れられて初めて行った。やや高めの価格設定なので、当初はそんなに通っていなかったが、そのうちフライやカツなどの油ものに飽きて、家庭的な料理を出してくれるこの店によく通うようになった。

特によく通ってたのは、修士から博士課程にかけての頃だった。バイトが終わると図書館に行き、資格試験で勉強してる友人とここでご飯を食べ、また図書館に戻る、という生活。この頃は、とにかくいろんなことを調べるのが楽しくて、でも身分や生活が不安定で、という時期だった。その頃の僕の食生活を支えてくれてたのが、この食堂だったんだよなあ。あんな境遇でとにかく論文を書くことができたのは、この食堂と友人のお陰だったのかもしれない。それももう、7、8年前のこと。

その友人は資格試験に合格して大きな企業で働きはじめ、僕も博士課程に入り、ぼちぼちと論文書いたりしていくようになった。助手になってからは、勤務時間の都合であまり立ち寄れなくなって、さらに相方さんと一緒に暮らし始めたので、外食自体、以前ほどしなくなった。それで、ここしばらくはご無沙汰していた。

僕にとってはけっこう思い出深いお店なので、閉店してしまうのは寂しい。でも、跡を継ぐ人がいない以上、しょうがないのかもしれないな。そう言えば、昔同級生がバイトしてて、サークルの友だちとお昼によく通った「マーレ」というお店も、気づいたら閉店してた。「そぼろカレー」というメニューが僕のお気に入りだったんだけどな。こうやって、この街も少しづつ変わっていくのか。個人的な感傷かもしれないけれど、ただ、こういうお店が引き継がれないまま消えてって、チェーン店に置き換わってしまうのは、街の文化としても残念だなあ。

まだ閉店まで時間があるので、あと何度かは通うことにするつもり。