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2014-04-21

「ニセ科学を見抜くための大まかな指針(A Rough Guide to Spotting Bad Science)」の日本語版を作ります。ご協力お願いします!

2014. 5. 7追記

  • 改訂版を出しました。こちらへのコメントは締切ります。またこちらの訳文を引用する等はお控え願います(改訂版のほうでよろしくお願いします)。


Compound Interestは英国大学院生化学)と教員によるサイトで、日常的に見かける化学物質や化学反応の解説や、授業などで使える画像を提供されているところです。上記の、「ニセ科学を見抜くための大まかな指針(A Rough Guide to Spotting Bad Science)」という記事では、ニセ科学を見抜くための12のポイントをポスターにしたものがPDFなどで配布しています。


このポスターについて、先日国内の某サイトで紹介されていたのですが、自分自身でも訳をつけてみようと思いました。そこで、コメント欄から「翻訳してもいいですか?」と聞いてみたところ、快諾していただくとともに、よかったら日本語版のポスター(pdf)を作って配布できるようにしましょうか?と言って頂きました!ちなみに、他の言語(ポルトガル語等)も、ボランティアの方が訳されたバージョンが配布されています。ぜひ、日本語バージョンも配布できるようにしたいです。


と言っても、私の素人訳ではせっかくポスターにするのにちょっと心もとない部分があります。訳の正確さや、日本語としての伝わりやすさについて、ご助言いただけると助かります。よろしくお願いします!!


コメントは、コメント欄またはtwitter@usausa1975までよろしくお願いします(一時的にコメント受付を復活させています)。


以下、英文はCompund Interestの画像からの引用、日本語訳はうさじまによる試訳です。

1. センセーショナルなタイトル
記事のタイトルは、一般的に、読者にクリックしたい、読みたいと思わせることを意図して作られています。研究結果が過度に単純化されているのは最もましな方で、最悪の場合、センセーショナルで不正確な表現がなされています。



1. SENSATIONALISED HEADLINES
Headlines of articles are commonly designed to entice viewers into clicking on and reading the article. At best, they over-simplify the findings of research. At worst, they sensationalise and misrepresent them.

2.結果の曲解
ニュース記事では、意図的にかどうかは別として、よくできた話にするために、研究結果が捻じ曲げられていたり、曲解されていることがあります。記事を鵜呑みにせず、可能ならば、研究内容の原典を読んでみましょう。



2. MISINTERPRETED RESULTS
News articles sometimes distort or misinterpret the findings of research for the sake of a good story, intentionally or otherwise. If possible, try to read the original research, rather than relying on the article based on it for information.

3. 利益相反
多くの企業が、研究や論文執筆をさせるために科学者を雇っています。とは言え、そのような研究が必ずしも無効なものであるというわけではなく、それを念頭に置いて分析しなければならないということです。また、研究は、個人的または金銭的な利益のために、曲解されて伝えられることがあります。

 

3. CONFLICT OF INTERESTS
Many companies employ scientists to carry out and publish research - whilst this does not necessarily invalidate research, it should be analysed with this in mind. Research can also be misrepresented for personal or financial gain.

4.相関関係因果関係
相関関係因果関係の混同に注意しましょう。二つの変数相関関係あるということが、自動的に片方がもう片方の原因であることを示すわけではありません。地球温暖化は1800年代から進行しており、海賊の数は減少していますが、海賊の不足により地球温暖化が起こっているわけではありません。


4. CORRELATION & CAUSATION
Be wary of confusion of correlation & causation. Correlation between two variables doesn’t automatically mean one causes the other. Global warming has increased since the 1800s, and pirate numbers decreased, but lack of pirates doesn’t cause global warming.

5.推測表現
研究からの推測は、まさに、単なる推測でしかありません。「かもしれない」「〜の可能性がある」("may","could", "might")等の言葉に警戒しましょう。このような表現が用いられている場合、研究によって、その結論の確かな証拠が得られているとは考えられません。



5. SPECULATIVE LANGUAGE
Speculations from research are just that - speculation. Be on the look out for words such as ‘may’, ‘could’, ‘might’, and others, as it is unlikely the research provides hard evidence for any conclusions they precede.

6.小さすぎる標本サイズ
試験では、標本サイズが小さくなるほど、得られる結果の信頼性が低くなります。標本サイズが小さくなるのを避けられない場合もありますが、その結論は、このことを念頭に置いて判断されるべきです。標本サイズを大きくすることが可能であるのにそれを避けている場合には、疑念を抱く理由になるかもしれません。


6. SAMPLE SIZE TOO SMALL
In trials, the smaller a sample size, the lower the confidence in the results from that sample. Conclusions drawn should be considered with this in mind, though in some cases small samples are unavoidable. It may be cause for suspicion if a large sample was possible but avoided.

7.代表的でない標本
研究者は、ヒトを対象とした試験で個人を抽出する際に、母集団を代表することができるように努力しています。もし標本が母集団全体と異なるものであれば、試験の結論も異なってしまうでしょう。



7. UNREPRESENTATIVE SAMPLES
In human trials, researchers will try to select individuals that are representative of a larger population. If the sample is different from the population as a whole, then the conclusions may well also be different.

8.対照群がない
臨床試験においては、被験者の結果を、試験の対象となる薬剤を投与しない「対照群」の結果と比較しなければなりません。また、実験群と対照群は、ランダムに割り付けなければなりません。一般的な実験では、どの変数も変化させないものを対照実験とします。



8. NO CONTROL GROUP USED
In clinical trials, results from test subjects should be compared to a ‘control group’ not given the substance being tested. Groups should also be allocated randomly. In general experiments, a control test should be used where all variables are controlled.

9.盲検試験が行われていない
バイアスを排除するために、自分が実験群なのか対照群なのかを被験者に知らせてはいけません。二重盲検試験では、研究者でさえも、試験終了までは、どの被験者がどちらの群かを知りません。(注意)盲検試験が必ずしも実現可能、あるいは倫理的でないことがあります。



9. NO BLIND TESTING USED  
To prevent any bias, subjects should not know if they are in the test or the control group. In double-blind testing, even researchers don’t know which group subjects are in until after testing. Note, blind testing isn’t always feasible, or ethical.

10.結果のつまみ食い
実験データの中から、結論を支持するようなものを採用し、そうでないものを無視するやりかたです。すべての結果ではなく、選択した結果から結論を導いている研究論文は、つまみ食いをしているかもしれません。



10. ‘CHERRY-PICKED’ RESULTS
This involves selecting data from experiments which supports the conclusion of the research, whilst ignoring those that do not. If a research paper draws conclusions from a selection of its results, not all, it may be cherry-picking.

11.結果に再現性がない
結果は独立した研究によって再現されなければならず、一般性を保証するために、(可能な範囲で)様々な条件で確認されなければなりません。途方もない主張には、それ相応の証拠が求められます-一つの研究だけでは、不十分です!



11.UNREPLICABLE RESULTS
Results should be replicable by independent research, and tested over a wide range of conditions (where possible) to ensure they are generalisable. Extraordinary claims require extraordinary evidence - that is, much more than one independent study!

12.ジャーナルと引用数
主要なジャーナル(専門誌)に発表された研究は、査読の過程を経たものですが、それでもまだ不備がある可能性はありますから、それを念頭に置いて評価しなければなりません。同様に、その研究の引用数が多いからといって、必ずしも高く評価されているとは言えないこともあります。



12. JOURNALS & CITATIONS
Research published to major journals will have undergone a review process, but can still be flawed, so should still be evaluated with these points in mind. Similarly, large numbers of citations do not always indicate that research is highly regarded.

gurutakezawagurutakezawa 2014/04/21 22:23 6.は「少なすぎるサンプル数」ではいかがでしょう。

sughimsisughimsi 2014/04/21 23:17 大胆すぎる意訳を一節だけ

9. 目隠し試験の技が使われていない

とことん偏りを予防するためには、被験者さん自身が、自分が実験群に属するのか対称群に属するのかを知っているようではいけません。二重目隠し試験では、研究者でさえも、試験が終わるまで、どの被験者さんがどちらの群にいるのかを知りません。気をつけておくと、目隠し試験は、ときに実現できませんし、ときに倫理にもとります。

NAPORINNAPORIN 2014/04/22 02:07 はてな人力検索http://q.hatena.ne.jp/ に出すという手があります。やりとりが明示されてたどれるようになるのでやりやすいです。
私としてはこれは日本の一般紙に対する注意としては高度すぎて、サイエンスライターでないとなにいってるかさえわからないとおもいます。読者は、東スポ(語尾に「!?」をつければどんなウソでもかいて良い、などをはじめとする煽りの元祖)手法がまぎれこんでることがあるからちゃんとした人に聞いたほうがいいよ、一般紙でもウソつくからね、くらいの心構えにしないと通用しないかなと一連の騒ぎをみていておもいました。

まいろーどまいろーど 2014/04/22 08:55 直訳にするとわかりにくいっすからわかりやすい例を付けるとかしかないですかね?でもそれじゃ訳にならないか

haradakiroharadakiro 2014/04/22 09:52 「意図的にかどうかは別として、よくできた話にするために、」は順序が逆のほうがわかりやすいと思います。

takuzo1213takuzo1213 2014/04/22 12:57 お疲れ様です.私なりにちょっとだけ訳してみました.
いわゆる「リテラシーの低い方」向けの文章なので,分かりやすさに重点を置いた方がよさそうに思います.
これでもまだまだ表現が固そうな気がしますが…


1.煽りタイトル
記事のタイトルはだいたい,クリックして読みたくなるよう作られています.
研究結果を単純化しすぎているのはまだマシで,ひどい場合では煽るために
間違った表現となっています.

2.結果の曲解
ニュース記事では,意図的かどうかは別としても,分かりやすい話にするために
研究結果を捻じ曲げたり間違って解釈していることがあります.
記事を鵜呑みにせず,なるべく研究の原典を読んでみましょう.

3.利益相反
多くの企業が,研究と論文発表のために科学者を雇っています.だからといって
その研究が無効となるわけではありませんが,それを分析する際には用心する必要があります.
また研究は,個人的か金銭的な利益のために曲解されることがあります.

4.相関関係と因果関係
相関関係と因果関係を混同しないよう気を付けましょう.2つのことがらに相関関係があるからといって
片方がもう一方の原因だとは限りません.地球温暖化は1800年代から進行していますし,海賊はその頃から
減少していますが,海賊が減ったから温暖化が進んだわけではありません.


時間があって気が向けば,また残りを投下するかも知れません.

なっしーなっしー 2014/04/22 20:36 訳のアドバイスで無くて恐縮ですが、企画の内容が素晴らしいと思いましたので応援の意味でコメントいたします。
新聞にでも出したいもんですね。

usausa1975usausa1975 2014/04/22 20:39 >gurutakezawa さん
コメントありがとうございます。
サンプル数とサンプルサイズは異なる概念です。これについてはポスターとは別に補足説明をつける予定です。
http://homepage2.nifty.com/nandemoarchive/toukei_hosoku/hyohon.htm

usausa1975usausa1975 2014/04/22 20:39 >sughimsiさん
ありがとうございます。
参考にさせていただきます。

usausa1975usausa1975 2014/04/22 20:41 >NAPORIN さん
人力検索は使ったことありませんでした。
現状、すでに色々アドバイスをtwitter等で頂いており、これ以上対応できないです。
しかし日本語ポスター化についての技術的なアドバイスをもらうのに人力検索が使えるかもしれないですね!

usausa1975usausa1975 2014/04/22 20:42 >まいろーど さん
ありがとうございます。ポスターはあくまで日本語版を作るという位置づけなので内容は変えられないのです。
ポスターの補足的な記事を用意する予定です。

usausa1975usausa1975 2014/04/22 20:43 >haradakiroさん
ありがとうございます。参考にさせて頂きます。

usausa1975usausa1975 2014/04/22 20:43 >takuzo1213 さん
ありがとうございます。
参考にさせていただきます。

usausa1975usausa1975 2014/04/22 20:44 >なっしー
ありがとうございます!意味あるものにできるよう努力します。

麺 2014/04/22 23:55 5.推測表現
研究からの推測は、単なる推測に過ぎません。「かもしれない」「〜の可能性がある」("may","could", "might")等の言葉に注意しましょう。推測ありきの結論があって、この結論を裏付ける証拠が研究でわかったことは考えにくいからです。

麺 2014/04/22 23:56 5.推測表現
研究からの推測は、単なる推測に過ぎません。「かもしれない」「〜の可能性がある」("may","could", "might")等の言葉に注意しましょう。推測ありきの結論があって、この結論を裏付ける証拠が研究でわかったことは考えにくいからです。

麺 2014/04/23 00:11 6.少なすぎる標本(サンプル)数
試験において、標本数が少なくなれば、その標本から得られる結論に対する確信も低くなります。標本数が少なくなることを避けられない場合でも、得られる結論はこの点を念頭に判断されるべきものです。標本数を大きくできる場合にこれを避けているならば、標本数の少なさは疑惑の要因となりえます。

麺 2014/04/23 00:19 11.再現性のない結果
結果は独立した研究によって再現されなければなりません。また、(可能な限りの)様々な条件で試験されなければなりません。そうすることで、結果は一般化されるのです。途方もない主張には、相応の証拠が求められます。すなわち、1つの独立(単独)研究では不十分です!

麺 2014/04/23 00:38 12.専門誌(ジャーナル)と引用数
研究は、査読を経た後に主要な専門誌に発表されますが、まだ不備がある可能性があります。研究は、これら(の12のポイント)を念頭に置いて評価されるべきものです。同様に、引用数が多いので、研究に対する評価は高い、とは必ずしも言えません。

duncedunce 2014/04/23 16:04 タイトルですが、ニセ科学ではなくダメ科学とでも訳すべきじゃないかと思います。ニセ科学に対応する英語はpseudoscienceで、この記事が想定しているよりはるかに「科学じゃない」度が高いものを指します。

duncedunce 2014/04/23 16:07 3のwhilestのつながりが変です。コンマのあとが主節で、それに対する従属節が先にきています。「そのような研究が必ずしも無効なものであるというわけではないですが、それを念頭に置いて分析しなければなりません」

duncedunce 2014/04/23 16:14 5の「このような表現が用いられている場合、研究によって、その結論の確かな証拠が得られているとは考えられません。」を原文にもう少し近くするなら、「このような表現のついた結論に対して、その研究が確かな証拠を提示している可能性は低いからです。」

duncedunce 2014/04/23 16:23 8の「一般的な実験では、どの変数も変化させないものを対照実験とします。」は意味がよくわからないですね。「すべての変数を統制下においたものを対照実験とします」ですが、統制下に置くというのがどういうことなのか説明しないとあまり意味がないですね。

duncedunce 2014/04/23 16:27 12の「それを念頭に置いて評価しなければなりません。」の原文のthese pointsは「以上の注意点」くらいでしょう。つまり、査読のプロセスで11までのポイントはチェックされ、それを満たしたものだけが出版されるはずですが、ときどきそのプロセスで見逃されるものがあるので、読者も11までのポイントに気をつけましょうということです。