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読書記録とその他雑記。

「イスラム―癒しの知恵」

イスラム―癒しの知恵 (集英社新書)

イスラム―癒しの知恵 (集英社新書)

イスラム教の考え方がコンパクトにまとめられた本である。イスラム教といえばラマダンなどで厳しい戒律のイメージが強い。しかし本書によればイスラム教は「人間は弱い存在である」ことを前提にしていて、うっかり戒律を破ってしまったときの対処の仕方や例外規定も細かく定められているという。

またムスリムは病気や事故に遭った時にクリスチャンのように「神が与えた試練」とは考えないらしい。自分自身を必要以上に追い詰めないで済む仕組みになっているのだ。「癒しの知恵」という副題にも納得できる。