上司取扱説明書
「上司取扱説明書」という本を読みました。
ちょうど上司との関係性で少し苦労しており、どうしていこうかなあ、
と悩んでいたところでしたので、タイムリーな内容でした。
- 作者: 藤野祐美
- 出版社/メーカー: 同友館
- 発売日: 2011/01
- メディア: 単行本
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欧米にはBoss Management(ボス・マネジメント)という言葉もあり、
いかに上司を動かしていくか、ということが体系的に論じられているそうです。
上司は組織の中での「役割」であるとともに一人の人間であり、
「理想の上司像」を期待することは、そもそも筋違いです。
これは上司の立場、上司の上司の立場、組織の立場から考えれば、
実に当たり前のことなのですが、部下としての立場からしか物事を考えないと、
忘れてしまいがちな視点です。
「上司のせい(上司が〜〜してくれないから仕事がうまくいかない)」
と言って愚痴を言うのは、思考停止の状態であり、
ある意味ラクな状態であると言えます。
しかし自分で納得感を持って仕事をしていくには、
まず問題を自分のこととして受け止めることが必須だと改めて実感しました。
上司を取り替えることは出来ないし、
上司の性格を(自分が思う理想の上司像に)変えることも、ほぼ不可能です。
現実的に自分が変えられることは、
上司に対する認識の仕方(上司に何を求めるか)や
上司との関係性(コミュニケーションの取り方)です。
この本で面白いのは、”上司との相性”などの抽象的な内容を
具体的な内容に因数分解し、行動をとれるレベルまで落とし込んでいるところです。
たとえば、、、
上司との相性というのは a)仕事のスタイルの差、b)意志決定の仕方の差 に分類出来る、としています。
(もちろん「性格的に合わない」というケースもあるかと思いますが、仕事を進める上では上記a)、b)の
要素が重要となってきます)
a)仕事のスタイル:耳型か? 目型か?
耳型・・・話してもらって初めてその情報に納得する人。文書やメールよりもF to Fの会話や電話を好む。
目型・・・文字になってものを見て、初めて納得する。目に見える形で情報が提示されないと納得しない。
耳型/目型でコミュニケーションの取り方が大きく変わってくるので、
自分、上司がどちらのタイプなのか?を意識していないとストレスがたまることがあるかと思います。
私はどちらかというと目型です。耳型の上司が、頻繁に電話をしてきたり、
メールで情報を流しているのに、何度も口頭で説明を求められたりすると、なんで??と思ってしまいます。
b)意志決定のスタイル
人によって意志決定のスタイルが異なります。
・自分で決定する⇔ひとりでも多くの人の意見を聞いて、それを参考に決定する
・多くの情報を元に決定する⇔自分の直感を大事にする
・時間をかける⇔すぐに決定する
上司のスタイルと自分のスタイルが合わない場合、
上司のスタイルを考慮した上で、上司が意志決定をしやすいような環境を整えていくことが必要となります。
ストレスを減らし、満足出来る仕事をするには、
自分から主体的に動いて、上司を上手く活用していくことが必要だな、
と思いました。少しずつ実践していきたいです。
ちなみに、、、
上司に限らず、家族、友人、同僚、部下に対しても同じことが言えるかと思います。