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夢の枕木たち〜私を支える音楽と言葉 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-07-03 [音楽]490・柏原芳恵「太陽は知っている」 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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1985年7月3日(ちょうど31年前!)に発売された柏原芳恵レギュラーシングルの通算22作目渡辺美里杉山清貴の同名異曲ではない。

80年デビューの中では奈保子第一党(微笑)の私ではあるが、この年の柏原芳恵は、大好きなシングルが揃っている。

穏やかなメロディーコーラスワークながら、秘められた恋を歌う中島みゆき作詞作曲の「ロンリー・カナリア」、テレサ・テンに続けとばかり叙情歌謡路線に突入した「待ちくたびれてヨコハマ」、そしてこの「太陽は知っている」の後が、高見知佳シングルB面曲の焼き直しだが、道ならぬ恋を切々と歌い上げたオリジナル色の高い「し・の・び・愛」と、(ワタシ的には)まさにエエトコドリだ。

だけど、この情報が溢れた時代に「太陽は知っている」に関する感想レビューが1件もヒットしないのは、あまりにも勿体ない。いや、芳恵さんの悪女路線=「ちょっとなら媚薬」「悪戯NIGHT DOLL」そして本作は、いずれも前作のセールスを大きく引き下げたので、需要が少ないのは重々理解している(あまりにもフィクションと思えないから?(汗))。だけど、需要のなさと、楽曲の完成度は別物なワケで、とはいえ当時のTOP10ヒットでもあり、やはり埋もれさせるには勿体無いので、私ごときが語ってみたい。


まず、当時のシンセサイザーど真ん中のイントロ(編曲は、この頃の彼女の楽曲に多い渡辺博也氏)。前年の彼女のアルバムでやたら評価の高い『ラスター』や、河合奈保子「微風のメロディー」「潮風の約束」のような涼しげな音色が好きな人なら絶対にハマりそう。コーラスが徐々に乗ってくるのも私が好きなパターン(笑)

作詞は、松井五郎で、フランス映画『太陽が知っている』をもじった辺り、同年末の岩崎宏美『cinema』に継承されているし、女性詞だと狂おしさを出すのが絶妙松井さんだけど、柏原芳恵というキャラを投影したのか、本作ではドライ恋愛がさまになっている。

因みに歌詞こちら

作曲は、83年の「夏模様」の成功に気をよくしたのか、2年ぶりに松尾一彦(当時オフコース)を起用。「夏模様」の穏やかさも素敵だが、静かなAメロから、徐々に昂ぶるBメロ、そしてサビでスパークするというダイナミックな曲想は、松尾さん本人も「夏模様」以上に気張っている。(気合いが入るほど、逆に売れなくなるのは、自作期直前の河合奈保子にも多数見られる現象ですね。。)

そして、こんなあれこれ特筆すべき楽曲を、柏原芳恵がいつもの涼しさと激しさを上手く使い分ける、独特な表現力で歌っていて、しかも遠目に見れば「あれ、口パク?」と思えそうなほど、レコード再現性の高い歌唱をTV番組でも披露していた。それだけ本人にハマっていたのだろう。

ということで、あまりご存じない方は、どこかで動画があれば堪能してみて(著作権でガッツリ生活させて頂いているので、非公式なものはリンクできません。でも、それが、購入のキッカケになる人がいる事も存じております。そこまで堅物でもないのです)。

気になった方は、Amazonで『 ゴールデン☆ベスト 』を覗いてみてください。レコチョクiTunesでも数十秒試聴できます。

ドイツ語通翻訳ドイツ語通翻訳 2016/07/03 22:49 私が音楽的思考もないのに、この曲が取り扱われる嬉しさの余り書き込み致します。
1985年は柏原良恵さんの楽曲性超高レベル年だと思いますし、楽曲性レベルが上がると河合奈保子さん同様何故か売上が下がるという本末転倒(私に言わせれば「お前らどこ見とんじゃ」という現象)にも全く同感です。
あくまで私の嗜好ですが、今現在、柏原良恵さんの曲だとこの曲中心に1985年作品、それに河合奈保子さんだと「挑発路線」が未だに心に伝わってくるのです。

usutaka96usutaka96 2016/07/04 07:55 ドイツ様〜!コメント有難うございます、嬉しいです。
1985年説、大変有効だと思います!!おニャン子クラブの大ヒット、バンドブームの到来、バブル絶頂期と、あれこれ「歌謡曲と正面に向き合う」ことが難しくなったのでしょうね。多分、論文1本書けるほど深遠なテーマです。それほど素晴らしいご意見、有難うございました〜!

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