T2U音楽研究所~はてな置き場(旧:私を支える音楽と言葉)

T2U音楽研究所/臼井孝のはてな版です。

はじめに/臼井孝 自己紹介

T2U音楽研究所のはてな版です!     
プロバイダ変更に伴い
こちらにプロフィール部分を置いておきます。ご参考ください。

☆選曲を担当している プレイリスト #おとラボ 一覧はこちらです!!

@otolabo | Linktree 

・「おとラボ」の公式サイト おとラボ (otolaboplay.com)

 

☆フムフムニュースでの音楽ヒットの分析記事はこちら。

臼井孝 | fumufumu news -フムフムニュース-

 

☆Re:minderでの1作ごとの解説はコチラ。

マイページ - コラムリスト | 臼井 孝 | Re:minder - リマインダー | 80年代音楽エンタメコミュニティ (reminder.top)

 

☆2019年4月~2023年3月までの、

毎週水曜日、渋谷のラジオでの『渋谷のザ・ベストテン』#shibuten

の過去放送のトーク部分はこちらです!!

渋谷のザ・ベストテン 水曜日12:00-12:55 - shibuten|「渋谷のラジオ」|note

 


[私について]

本名:臼井 孝(うすい・たかし、1968年-)。
日本の音楽マーケッター。京都府出身。現在は、T2U音楽研究所代表。

 

事業内容
・音楽市場分析(特にお客様のアンケート分析) 
・アーティスト・プロモーションやCDショップのプランニング・サポート
・企画CDの監修・選曲
・ラジオ番組の担当、音楽ヒットチャートやCDの解説、連載の執筆
※2000年10月~15年9月まで、ペンネーム:つのはず誠にて執筆

[外部講演等紹介用] 
1968年、京都市生まれ。
1993年、京都大学大学院理学研究科を修了、
三菱化学(当時:三菱化成)入社、計算科学を研究。
1997年、音楽をメインとする広告代理店、放送出版エージェンシーに入社。
以降、音楽的視点から調査分析を実施。(日本レコード協会の調査も担当。)
2000年、日経エンタテインメント!にて音楽チャートを分析する執筆を開始。
ペンネーム:つのはず誠、2015年に本名に一本化)
2003年、マーケティングの延長からCD企画を担当し始める。
最初に世に出た作品は、『ノエビアCM HITS!~コスメティック・ルネッサンス』。
2004年、ラジオ番組制作会社、エニィービィ・サウンズでマーケティング業務。

2005年、T2U音楽研究所を設立。音楽分析(コンサルティングマーケティング)、
CD企画、音楽チャート分析の執筆という3本柱で独立。
2007年、岩崎宏美紙ジャケット・コレクションが復刻。以降、彼女の復刻作品を
50作以上企画、また、他の女性アーティストの復刻にも影響を与える。
2008年、演歌歌手によるJ-POPカバー集『エンカのチカラ』第一弾が発売。
2010年、カバー企画『COVER WHITE 男が女を歌う時』『COVER RED 女が男を歌う時』
がヒット。以降、カバー作品のコンピレーションなど25作ほど手掛ける。
2012年、松崎しげるガボリュームシングル「愛のメモリー」35th Anniversary Editionを
プロデュース。34年ぶりのオリコンTOP60入りとなる。
2014年、LISMO Store(後にau Music Store)での推薦曲や特集曲の選定で売上に貢献。(ROBOT社と共同、~2018年)

2019年、初の単著『記録と記憶で読み解くJ-POPヒット列伝』を発表、
および、渋谷のラジオにて初のレギュラーDJ番組『渋谷のザベストテン』を担当。
これにより、Twitterフォロワー数が1年間で倍増し、2900人を突破。

趣味は、音楽の現場にて、“買う”と“買わない”の間を見つめること。
座右の銘は、「前を向いている限り、人生に無駄などない。」


[これまで執筆で関わった主な作品・媒体]
<レギュラー執筆の経験>
日経エンタテインメント!('00~16、'19~継続中)
共同通信社/47news ('05~不定期)
週刊女性PRIME/fumufumu news('20~)
・80年代音楽サイト Re:minder(リマインダー)('20)
・月刊タレントパワーランキング ('12~)
・歌ネット ('09~16)
・mora ('16~'17)
・CDショップ店員組合 ('10~'15)
日経ビジネスオンライン('14~'15)
・日経TRENDY net ('08~'09、'13~'18)
・CDジャーナル('02~'07)

<単発>
日経エンタテインメント!「年間チャート診断」
(01年~03年、05年、06年~継続中)
・日経TRENDY 「CD不況のウソ-実は意外な場所で売れている-」(10年)
岩崎宏美 『Deear Friedns BOX』 ライナーノーツ (約26000字)
岩崎宏美 35周年コンサートパンフレット (約12000字)
岩崎宏美 『Happiness』特別対談(VS岡本真夜、山野楽器別冊)
河合奈保子 『JEWEL BOX』『JEWEL BOX 2』
『PURE MOMENT』『しんぐる これくしょん』
加藤登紀子長谷川きよし『LIVE』
南こうせつ「恋はるか」&PANAMレーベル 紹介文
・森山良子 『春夏秋冬』 紹介文(Amazonにも掲載)
秋川雅史 『Fantasista』、『Dream Of Love』
・曽根由紀江 デビューシングル推薦文、シングル「瞳にキスを」宣伝文
関口由紀 『孤独と愛』
・オムニバス『こころのしずく』
日経エンタテインメント!別冊「歌姫TOP100」(08年4月号) 

[これまで出演した主な媒体]
渋谷のラジオ『渋谷のザ・ベストテン』(2019~、毎週水曜 12時~)
エフエム青森AFB 音楽特別番組メインゲスト(2019・夏、2020・春)
NHKラジオ 「NHKジャーナル」('08~'10、ほぼ月1)
共同通信社(過去50回以上)
・読売新聞(過去10回以上)
河北新報
産経新聞
朝日新聞
日本テレビ情報番組「ZIP!」(14年12月、15年3月・5月、17年5月・6月)
・フジテレビ「99人の壁」(20年8月、ブロッカーとして特別賞を受賞)
NHK総合「データなび」・テレビ東京「夕方サテライト」・TBSテレビ「THE NEWS」
・ラジオ日本「マット安川のmusic.」
J-WAVE
RCC中国放送)ラジオ「一文字弥太郎の週末ナチュラリスト


[これまで音楽業界で関わった主な作品]
下記状況を詳細かつ時系列でご覧になりたい方はこちらへどうぞ。

<音楽市場分析>
桑田佳祐サザンオールスターズ等TAISHITAレーベル作品のお客様分析('00~)
ドリーミュージック、アドバイザー('02~'06)(柴田淳平原綾香等のヒットで協力)
コロムビア 一青窈『BESTYO』、河合奈保子『NAOKO PREMIUM』、若羽会講演等

<配信サイト>
au Music Storeにて、イチオシ(推薦曲)及び一部特集(「特選!~」)の選曲('14~'18)

<おもな企画作品>
・オムニバス 
『誰にも言えない恋のうた』
『大切な人と聴きたい15のラブソング』
『LIGHTS OF LIFE~明日のために』
『COVER WHITE 男が女を歌う時』『COVER RED 女が男を歌う時』
(10年2W、12年2W、13年2W シリーズで合計8万枚以上)
『PORTRAIT BLUE』『PORTRAIT RED』(セルフ・カバー・ベスト)
『エンカのチカラ』シリーズ9タイトル
(08年12月2W、09年4月3W、10年2W、11年2W)
ノエビアCM HITS!~コスメティック・ルネッサンス
『WITH YOU~LOVE DUET COLLECTION』
『DRIVIN' J-POP for LOVE&JOY』
『名曲発掘!ジュエル・バラッズ』
『アニソン・ヒッツ!(~フジテレビ・アニメソング・セレクション)』
岩崎宏美 オリジナル・アルバム紙ジャケ・コレクション
(計24タイトル、執筆も担当)
松崎しげる 「愛のメモリー」(35th Anniversary Edition)
(全12バージョン集の企画)
工藤静香 『My Treasure Best 中島みゆき×後藤次利コレクション』(執筆も)
工藤静香 『My Heartful Best 松井五郎コレクション』(執筆も)
早見優 『Thank YU~30th Anniversary Spesical Box』 (全アルバムBOX)
 『Thank YU~30th Anniversary Single Best~』(2枚組ベスト)
岩崎宏美 オリジナル・アルバム高音質CDコレクション(計5タイトル、執筆も)
岩崎宏美 CD+DVD16枚組BOX『ROYAL BOX~Super Live Collection』
岩崎宏美 30周年BOX  『「誕生」 「家族」 「きょうだい」BOX』
伊藤咲子 『COMPLETE BOX』 (執筆も担当)
畑中葉子 『後から前からBOX』 (執筆も担当)
岩崎宏美
・『GOLDEN☆BEST』シリーズ
 岩崎宏美(I,II)、桜田淳子(1枚組)、石野真子(1枚組)、佐良直美(3枚組)
 畑中葉子太川陽介シェリー、山田邦子野沢直子、障子久美、平尾昌晃・畑中葉子
・森山良子 カセット「さとうきび畑

 

 

[性格など]
好きな人:情熱のある人、自分の道を歩んでいる人、相手の長所が見抜ける人、
そして音楽が好きな人 (特に、歌心のある人が好きです。)

性格ほぼどの心理テスト、生年月日×血液型診断でもブレなく、以下のような結果が出ます(笑)。

「あなたは、ひとり黙々と努力するタイプで、仕事にも遊びにも全力投入する人です。
物事には強気で向かう方ですが、比較的おとなしいでしょう。

 生まれつき人より優れたところを持っており、リーダーとしての適性はありますが、
対人関係があまり良くない傾向があります。大企業よりも小さな会社で、独立した
仕事をやった方が成功します。繊細で雄弁。誇り高き人物です。

恋愛面:ロマンティックで誠実なので、愛情面を重要視する傾向が強いです。

仕事面:特殊な分野で最大限に能力を出し切ることが成功のポイントです。

ノエビアCMヒッツ!コスメティック・ルネッサンス

 

数々の化粧品コンピがリリースされることになった
きっかけの第1弾アルバム!

このコンピレーションがヒットしたことで、
『ルージュ~コスメティック・CMソング・コレクション~』
『音椿~~the greatest hits of SHISEIDO』『Bellie カネボウ・ヒット・ソングス』と
その後、次々と化粧品コンピが発売されるきっかけとなりました。


<また、このCDは以下の逆境を乗り越えた不思議なアルバムでもあります。>

1・普通オムニバス盤ではCMスポットを大量に投下するのですが、
この作品に対しては、プロモーションのみでTV CMなく売れています

2・収録曲はたったの11曲で\2,520と、コンピとしてはかなり割高。
(参考:『ルージュ』→30曲で\3,129、『Belle』→22曲で\2,625)
諸事情で高くなってしまったんですが、それでも買われた方が沢山いらっしゃいました。

3・収録された11曲のカバー曲はいずれもシングルとして発売されましたが、
どれ一つTOP20に入っていません。(もちろん、アーティストや元歌は大変有名ですが。)
なのに、そこそこのセールスとなったことは誰もが想像できなかったでしょう。


<同シリーズで未収録の楽曲について>

 ここで、注釈しますと、初期の楽曲はCM部分の前後のみが収録されただけで、
CD発売にも合わせたフル・コーラスが収録されたのは1992年以降なのです。ですので、
甲斐よしひろさんや鈴木聖美さん、柳ジョージさん、もんたよしのりさん、森進一といった
ごく初期に歌われた方の楽曲は収録されていませんし、既存音源だけでパート2を出す、
ということも現在のところ難しいと思われます。(ただし、柳ジョージさんは『山口百恵トリビュートpart2』
再録音なさっています。)なお、11曲のほかに実はもう1曲存在するのですが、
ご本人がアニバーサリー活動を優先したい、ということで、本CD収録は見送られました。

収録曲 原曲アーティスト カバー・アーティスト
01・別れの朝 ペトロ&ガブリシャス 世良公則
02・恋のハレルヤ 黛ジュン 荻野目洋子
03・愛が止まらない
(TURN IT INTO LOVE)
Wink 西城秀樹
04・銃爪(ひきがね) ツイスト 坂本冬美
05・絶体絶命 山口百恵 宇崎竜童
06・カサブランカ・ダンディ 沢田研二 田村直美
07・ダンシング・オールナイト もんた&ブラザーズ マリーン
08・ミ・アモーレ 中森明菜 狩人
09・スローモーション 中森明菜 鈴木トオル
10・Heart Of Glass ブロンディ 桃姫BAND尾崎亜美参加)
11・Lovin' You ミニー・リパートン

アン・ルイス

 

<1・作品の企画が通るまで>

 それは、2002年の秋。当時、私はドリーミュージックマーケティング顧問をしていたのですが、
こちらの会社はまだ設立から1年しか経っておらず、アーティストが十分にいなかったこともあり、
コンピレーションに注力されようとしていたところでした。そこで、歌謡オタクぶりを買われていた(苦笑)
私にもいくつか提案が振られたのです。(この時期にあの大ヒット企画盤
chaiサントリー・ウーロン茶CM・コレクション』も、こちらの会社で進められました。)

 その時に、あらためてノエビアのCM曲ばかりを集めて聴いてみたいと思ったのでした。それは、
TV番組「夜のヒットスタジオ」を観ていて、あの鶴田一郎さんのイラストと共に流れるCMソングが、
男性アーティストが女性の歌を歌ったり、またジャズ・シンガーがPOPSを歌ったり、演歌歌手が
ロックを歌ったり、と斬新な組み合わせが本当に多くて気になっていたからです。しかも、このCMは、
曲名/アーティスト名のクレジットがなくて、当時インターネットも普及していなかったので、
仲間うちでも「誰が歌っているんだろう?」と、しばらく話題にもなりました。「夜ヒット」自体は、
90年に終了しましたが、やはりこのCMを観るたびに、次はどんな曲?と常にチェックしていました。

 そして、この企画を進めるにあたり、まずは試聴会を開こうということになったのですが、なんと!
発売されていたほとんどの作品が廃盤となっていたのです。そこで、自分のこれまでのノウハウ(笑)を
駆使して、中古CDを歩き回り探しに探しました。すると、大抵の8cmシングルは既に中古店から
廃棄処分されていて、入手困難なのです。しかも、8cmシングルが大量にある店でも、なぜかこの
カバー・シングルだけ買われているのです。これを見て、「聴きたくても買えない人が多いかも?」と
思ったり、また、「これは当時そんなに売れていなくても気にしていた人が多いのかも?」と
予感したりし始めました。

 で、何とかかき集めた音源で、ドリーミュージックで試聴会を開いたところ、どの曲もあまりの斬新さ
にみんな驚きました。例えば、「愛が止まらない」はWinkのイメージでディスコ調を待っていたら、
いきなりメロウな西城秀樹によるアダルト・ポップスが始まるのです。「銃爪」でも、コブシを利かせ
まくった坂本冬美にノックアウトされるし、それは厳粛なミーティングが楽しく騒ぎ出すほどでした。
最も衝撃的なのは、鈴木トオルさんの歌う「スローモーション」でした。いきなり、オリジナル以上の
ハイトーンで始まり、本当に凄い!とみな唸った記憶があります。それで、これは面白いかも?
ということになり実現化へと進んだのです。

 収録曲のうち4曲は東芝EMIから出ており、またノエビアのCMの洋楽は、ほとんど東芝音源という
こともあり、東芝EMIと協力することで、より現実的にリリースすることができたようです。
(この辺の経緯は詳しくは知りません。)もちろん、ノエビアにも企画書をお持ちして、その為の
データ的なものを揃えました。発売は、2003年2月ごろと決まり、ノエビアはセールスレディの方も
全国に沢山いるので、これは売れるかも?と勝手に夢をふくらませていました。

 

<2・いざ発売!え、イニシャル(初期出荷)はそんな枚数!?>

 しかし、いざ予約注文を取ってみると、全国でなんと2,000枚弱というイニシャル枚数で、
初めの期待から考えるとあまりの少なさに驚きました。やはり、多くのCD店は、
このカバー曲が売れないものばかりだったということ、そしてちょっと古めの楽曲が多いこと、
更には歌っているアーティストが今では第一線から余儀なくしりぞいていることなどで
敬遠したのでしょう。また、ノエビア側も現在は別のブランド・イメージで展開しているということで、
この作品のために、レギュラー枠の内容をこの懐かしい楽曲に変更することもされませんでした。
(これは、一トップ企業として、正しい判断だと思います。)

 そこで、この作品の切り口を考えることで、媒体へのプロモーションを図りました。
確かに、このカバー曲は売れていないけど、オリジナル曲は売れたものばかり、しかも
歌っているアーティストは、今リリースしていないとしても、オリジナル性の高い人ばかり・・。

ということで、

「大ヒット曲×実力派アーティスト。斬新なカバーはここから始まった。」

というキャッチコピーと、
オリコン1位を獲得した楽曲が6曲収録!”
オリコン1位を経験したアーティストが5組収録!”

という別の切り口を考えたのです。

そうしたところ、ドリーミュージックさんが、多くの媒体社にアプローチされたこともあり、
新聞をはじめ、多くのエルダー向けの媒体で取り上げられていきました。
当時私がいた会社(HOSO SHUPPAN AGENCY)と朝日新聞社さんのご好意で、
広告を優遇して下さったことも期待度を大きく上げました。

 

<3・口コミが口コミを呼び・・>

 そうして発売日を迎えたのですが、初回の注文数は、なんと発売当日で品切れ、毎日
3ケタ、あるいは週明けの月曜には4ケタのバック(追加注文)が入るようになりました。
特に、ヤンレイや山野楽器など大人のお客様が多い店では、長い間、店頭に置かれて
いましたし、当時ダイエーに入っていたアシーネでは、面出しにしていい場所に置いて
下さっているのをよく見かけました。また、Amazonランキングでも、いまだに突然上位に
なったりしています。そうです、大半のCD店はヒット曲が入っているかどうかで仕入れを
決めるかもしれませんが、リスナーの方々は、自分の思い入れを信頼して買って下さって
いるのです。

 また、私も店頭周りをしてみて、30代~40代の男性の方が、ジャケ買いをしているのを
何度も目撃しました。この時に、ジャケットのインパクトってやっぱり大事だなと思いました。
鶴田一郎さんが今回のためにと、書き下ろして下さったジャケット、今の時代感を的確に
表したドリーミュージック・引田さん、原神一さん&Riceの皆さんによるピンクを基調としたデザイン、
見事としか言いようがありません。(ちなみに、この原さんとRiceは、’87~'88に、河合奈保子
『JAPAN』などのアルバムを手がけていらっしゃいます。いやぁ、やっぱり『JAPAN』は、
音もデザインも最高です!)

 しかも、この商品、都会だけではなく、地方での売れ行きも結構高かったのに驚きました。
地方のCD店では、スペースの都合上、メガヒット商品を中心に品揃えをするのですが、
それ以上に多くの方が、注文をして「どうしても欲しい」とおっしゃってくれたことも、
影響しているのだと思います。これは本当に嬉しいことです。また、ノエビア・セールス・
レディの方々による、口コミプロモーションの効果も大きかったようです。

 こういった状況が、数ヶ月経ってもまだじわじわと続いていたのです。ですから、
オリコンでは2.5万枚程度のセールスですが、実際には5万枚を突破しています。こういう
ヒットチャートからかけ離れても売れ続けるなんていうのも、この作品らしいです。(微笑)

※ただし、半年後偶然にみかけたこれの洋楽盤『ノエビアCMヒッツ!インターナショナル』は、
前述の企画の段階で、「こちらも発売すべきでは?」とデータを集めていましたが、私や
ドリーミュージックは全く関わっていません。アイデア料がどうのこうの、とは言いませんが、
タイトルまで関連づけているのだから、事前に一言おっしゃっていただきたかったな、と思います。
コピーコントロールとか自分とこの権利を厳しく管理する割に、人の権利には鈍感なようです(苦笑)。
(このCD、発売時はまったく売れませんでしたが、皮肉にも、例のクイーン・ブームで、多少売れたようです。)


 まぁ、いずれにしても、このCDを多くの方が買ってくださったこと、そして中古CDに売り飛ばして
おられないこと(笑)は、企画に関わったものとして本当に嬉しく思います。
私も聴けば聴くほど味の出る面白い作品だなぁと、我を忘れてしまうことがあります。
そうです、私自身もこんなに深い作品だとは理解していなかったのです。(すみません。)

そういう意味では、このヒットは、情熱を持って制作された当時のCMスタッフの皆様、
そして何より確かな耳を持ったリスナーの皆様が導いたものだと自信を持って言えます。

2004年11月 臼井孝

 

 

 

西野カナ ヒット分析の試し読み

書籍『記録と記憶で読み解くJ-POPヒット列伝』から、西野カナさんの部分を試し読みできるように貼り付けてみました。考えてみたら、カナやんのヒット曲の多さや楽曲エピソードをまとめた本ってあまり見かけないので貴重かもしれません。よかったらご参考下さい♪

詳しくは、こちらのサイトでもご紹介しています。

www3.point.ne.jp

Amazonの販売サイトはこちらです♪

(もし、下のフレームが表示されない場合は、その下の文字をクリックして下さいませ)

www.amazon.co.jp

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西野カナさん1枚目

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西野カナさん2枚目

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西野カナさん3枚目

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西野カナさん4枚目

 

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西野カナさん5枚目

書籍『記録と記憶で読み解くJ-POPヒット列伝』


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書籍表紙(帯付き)

2019年4月、私の初の単著となる書籍『記録と記憶で読み解くJ-POPヒット列伝』が発売になります。のちほど詳しい説明を加えますが、中島みゆきさんのページの構成を貼ってみます(縮小して表示していますが、現物はちゃんと読めます(笑))。総論→CDヒット→配信ヒット→カラオケヒット→総合ヒット の順で、18アーティスト分の総合ヒットを考察しています。よかったらチェックしてみて下さい♪

 (Amazonでの販売サイトはこちらです)

https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4900963860/t2umusiclabo-22/ref=nosim

 

(総論→CD/レコード TOP20の解説→配信TOP20の解説→後半へ続く)

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中島みゆき1


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中島みゆき2

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中島みゆき3

 

<内容>

(はじめに)この本を書こうと思ったきっかけ

【本書に登場するアーティスト名】

サザンオールスターズ  まさにレジェンドと呼ぶべき、国民的アーティスト
松任谷由実  音楽史に残る〈記憶のヒット曲〉を送り出してきたアルバム作りの名手
中島みゆき 4年代にわたってシングル1位を獲得
B'z  90年からシングル1位の連続記録を継続するヒットメーカー
DREAMS COME TRUE(ドリカム) 逆境の人々に勇気を与えるエールソングの担い手
Mr.Children(ミスチル) 日本のロック界に革命をもたらしたパイオニア
福山雅治  俳優でも歌手でも実績を残す、稀有な存在
安室奈美恵 ストイックに自分の音楽を追求し、表舞台を去った歌姫
浜崎あゆみ 00年代の音楽市場を牽引したカリスマ
宇多田ヒカル 衝撃的なデビューから20年、唯一無二の音楽性
平井堅  魂をこめて歌い続ける、挑戦的なボーカリスト
ゆず  エールソングの定番「栄光の架橋」で国民的アーティストに
コブクロ 泣きのバラードで独特の音楽世界を構築したデュオ
EXILE 全国のヤンキー文化を支えるダンス&パフォーマンス
AKB48 膨大な売上記録の中に埋もれがちな、記憶の名曲群
いきものがかり 親しみやすいメロディーで幅広い世代に人気
西野カナ 10〜20代女子の気持ちを等身大に描く、ケータイ世代の歌姫
SMAP 気鋭のアーティストたちと組んで起こした、数々の奇跡

今後の展望 ダウンロードからストリーミングへ

 


 

 

(配信TOP20の続き→カラオケTOP20の解説→総合TOP20の解説→隠れ名曲・総括) 

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中島みゆき4

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中島みゆき

 

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中島みゆき

 

 

498・実社会で勉強します

しばらく、事務所の仕事と家事の為、SNS周りはお休みします(例外的に、告知や御礼の挨拶でお目汚しするかもしれませんが、基本は実生活を頑張ります。) よろしくお願い申し上げます。

私の為を思って、関わって下さったすべての方に感謝しています。

497・坂本九さんの謎

上を向いて歩こう

2011年以降、夏になると、坂本九の「上を向いて歩こう」と「見上げてごらん夜の星を」が配信チャートで上昇してくる。特に、今年はダウンロードにてプライスオフが実施されていることもあって尚更に好調だ。

その度にいつも疑問に思うことがある。坂本九作品は、なぜオリコン(1968年以降)には一切TOP50入りしていないのだろうか。
上を向いて歩こう」が世界的にヒットし、「見上げてごらん夜の星を」や「明日があるさ」が日本で大ヒットしたのが1963年〜1964年。その後も「夜明けのうた」や「レットキス」など、当時生まれていない私でも知っているヒット曲は多数ある。なのに、1968年以降、データ上にはレコードのヒット曲が一切見られないのだ。

勿論、“一発屋”と呼ばれる人ならば、その数年後、ヒットチャートから影を消すことは何ら珍しくない。しかし、九さんの場合、仮にも世界的に大ヒットし、その後も何曲もヒット、さらに1968年以降も、音楽番組をはじめ様々なテレビ番組のメインキャストとして見かけたし、歌声もバリバリの現役で、決して“過去の人”ではなかった。

この謎について、ネット上で調べようと思ったが、世界的ヒットの話と、日航機事故の話中心で、その間について「なぜタレントとして第一線のまま、レコードセールスが振るわなかったのか」は結局分からなかった。

あまりに消化不良なので、「上を向いて歩こう」周辺について、おそらく世界一詳しい音楽プロデューサーの佐藤剛さん(由紀さおり『生きる』は名作です!)にお尋ねしたら、「是非お話させてください。でも、2時間はかかります」とのことで、そんな超多忙な剛さんのお時間を、自分の趣味ごときで頂戴する訳にもいかず、何かの仕事の際にお願いしますとお返事した。(ちなみに、何らかのスキャンダルとかではないそうです。そう疑った自分が恥ずかしい!!)

既に亡くなった方の低迷要因を調べるより、過去の素晴らしい名曲を発掘していく方が遥かに前向きなので、上記の謎はそれっきりになっているが、いつか、ちゃんと知ることで、その音楽をより深く理解できればいいなと思う。

496・私は味方です

先日、ある女性アーティストのファンが集うサイトにて、ちょっと久しぶりに自分の悪口めいたものを見つけた。

ダイレクトに同じ文章を載せずに意訳すると「彼の言っていることは嘘ばっかり」的な内容だった。

具体性がない悪口だったことや、そのアーティストについては自分でもあれこれお仕事で貢献してきたという自負もあり、今回はさほど傷つかなかった。また「つのはず誠」名義で中傷していることから、私が現在は本名で一本化していることも知らないくらい疎遠な人か、あるいは「つのはず誠」名義で書いたひと昔前の記事について、腹を立てたのかもと推測した。

私自身、仕事として自分なりの解釈を示すことはあっても、“仕事”として相手の解釈を批判したことは一度もない。(このブログやTwitterは、個人的なユルいつぶやきなのでご容赦を。)それでも、そのファンの方は、解釈の違いから、自分が責められている気がして、私への怨み辛みに変わったのかもしれない。愛の深さゆえに憎しみに変わることも、よくあることだから。

でも、もし、私の文章がイヤになったとしたら、そんな時は、以下の事を想い出してもらえれば幾分と腹立たしさは収まるのかな〜と思う、というかそう心からお願いしたい。

私はマーケッターとして、人と音楽を繋げるために、様々なアプローチで仕事をさせてもらっている。無論、それらの全てが上手くいった訳ではない。様々な紆余曲折もあるので、他の同年代の人から見たら、上手くいっていない方かもしれない。

それでも、市場調査分析、お店周りのコンサル、配信サイトでの楽曲配置、CDの企画・監修、ニュース記事の作成および媒体社への連絡などなど。あるいは他社のコンピレーションCDの選曲を依頼される際でも、なるべく自分が関わったアーティストの楽曲は優遇するように心がけている(ちなみに、8/3に徳間から発売された女性ボーカルコンピ、私じゃないですよ笑)。つまり、執筆は、その中のごく一部であり、決して大半ではない。

要は、レコード会社や事務所の方を向いて論評するのではなく(あ!今、あの先生の顔を思い出したぞ。いつも紅白をコキおろすくせに、レコード大賞は褒めちぎるという頓珍漢な内容をコメントする方)、アーティストもリスナーも満足する施策をあれこれ心がけてのことだと、ご理解いただきたい。だから、一ライターとして気に入らない何かがあるとしても、もっと幅広い視点で見てくだされば、私はあなたと同じ立場にいる者だということです。どうかご理解いただきたい。

また、そう言われても文章自体がどうも気になるというのであれば、私が見るかどうか分からない所で悪態をつくよりも、直接ホームページのメール欄やこちらのブログ、TwitterのDMなどを使ってもらえれば、善処するよう努めます。大手事務所の雲隠れじゃあるまいし(笑)、単なる個人商店ですからね。

そんな感じで、今後も仕事をしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします♪