『ソウル・メン』を観ました
『ソウル・メン』を観ました〜。
![ソウル・メン [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Mp%2Buo7dZL._SL160_.jpg)
ちきしょう、これは。もう本当に素晴らしいじゃないですか！ 最高のロードムービーです。せっかくtsutayaで借りられるっていうのに、これを観てないなんて馬鹿げていました。
もしソウルミュージックが好きなら、まず最初の３分程度でも〜うトリコです。絶対引き込まれます。架空のR&Bグループ「マーカス・フックス＆リアル・ディール」の偽ヒストリーが冒頭でまとまっているんですが、最初から名曲「I'm your pappet」です。1972年には人気も絶頂、しかし77年に解散し、マーカス・フックスがソロになり、ジョージ・クリントンからキャメオまで、さまざまな曲で80年代から現在まで生き残ります。残りの二人、リアル・ディールはというと、1978年に「独自のダンススタイルで」一発当ててからは二人はソロに。一人は銀行強盗で逮捕、一人は実業家に転身する…という、いかにもありそうな歴史です。
そしてマーカス・フックスの訃報が入り、アポロシアターで葬儀をやるんだがそこでリアル・ディール再結成ライブをすることになり、二人はNYまでクルマで行くっていう物語です。ふふふ、マーカス・フックスを演じているのはジョン・レジェンドですがな。
アイザック・ヘイズ、バーニー・マック、こんなにすごい二人の、遺作になっちまったということ、まずそこでもう本当に泣けました。こんな素晴らしい遺作ってないですよ。ないけれども、やっぱり死んじゃったのは本当に悲しい。それからサミュエル・L・ジャクソンはいつだって素晴らしい役者です。幅広いし奥深いし、知的でも間抜けでもイケる。最高の役者です。彼をゴミのように殺したスコセッシ監督は反省していただきたい！なんつって！
それからこの映画、キャスティングがツボです。リアル・ディールの世話係をやることになる白人アフロのソウルオタク野郎を演じたAdam Herschmanという役者もくだらない感じでよかったし、あとバーニー・マックのアナルにゼリーを入れる医者役はP・J・バーンという役者。それからサミュエル・L・ジャクソンが働いている自動車整備工場の上司役は、ケン・ダヴィティアン。あの『ボラット』でプロデューサー役をやってたヨゴレ役者でした。仕事中に電話を取り次いでちょっと文句言ったら逆に受話器のコードで首絞められてしまうという、それだけの出演でしたけど、それだけでも超最高ですよ。あと旅の途中で会う女、ジェニファー・クーリッジは、入れ歯外してフェラするオバちゃん役。すげえええ。
でもやっぱりバーニー・マックに尽きます。Youtubeでいろんなセグメントを細切れで観られるんですが、全部いいシーンです。ということはこれ、かなりいい映画だってことです。ああ亡くなるのが早過ぎますよ50歳ですぜ？
それから邦題なんとかしろ、といつものように書こうと思ったんですが、この映画は原題も"Soul Men"ですから文句はないです。それにしても『ミスター・ソウルマン[DVD] (COSMIC PICTURES 520)』『ソウル・オブ・マン [DVD]』『ソウル [DVD]』『学園大将ソウルマン 1 (ヤングジャンプコミックス)』と紛らわしいのがいっぱいあって、ツタヤでもアマゾンでも探しづらいことこの上ないですね。関係ないですが「まぎらわしい」と「まぎわらしい」も紛らわしいです。
