『夜の大捜査線』を観ました

『In The Heat of the Night 夜の大捜査線』を観ました〜。

なんかこれ、超がつくほどの有名な映画なんですねえ。面白かったです。

ミシシッピ州アーカンソー州の州境にあるろくでもない田舎が舞台でして、とにかくダラダラした使えない警官だらけです。特に警察署長がアホくさい男です。

そんなクソ田舎で殺人事件が起きて、北部からきた黒人を誤認逮捕してしまうんですが、実はこの黒人が優秀な敏腕刑事だったのですね。同じ房に入る白人容疑者(これも誤認逮捕w)から市長に至るまで、ほぼ全員がなんかしらの人種差別を表に出すわけですよ。しつこいくらいにあらゆるシーンで人種が題材になってきます。それが映画的だとも言えるんですが、しかしアメリカ南部のある時期には日常において人種が問題にならない瞬間はほとんどなかったんじゃないかというような状況を、この映画から想像できまます。

敏腕刑事はほとほとイヤになって、なりゆきで手伝うことになった捜査をおっ放り出して帰ろうとするんですが、白人署長になんとか止められて、とにかくまず事件を解決することになります。なんだか土曜ワイド劇場とかのドラマみたいな展開です。この二人が、とにもかくにも事件を解決していくことになるという、なかなか面白い趣向です。白人&黒人の警官コンビなんてよくある映画だと思うでしょうけど、いちいちドキリとする差別シーンがそこかしこに出てくるのでお気楽な感じでもないです。ほのかな男の友情が芽生えるってのはあるんですけど、それでも人種的な緊張感はずっとあるっていう。それがもう、けっこうリアルなんでしょうね。演出が心憎いなあ。

オープニングはレイ・チャールズの曲でして、非常にかっこいいオープニングです。全体的に劇中の音楽が素晴らしいですねこれ。さすがクインシー・ジョーンズですなあ。