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2002-10-29 Books & Music

[]鈴木惣一朗『ワールド・スタンダード・ロック』(ソフトマジック)購入。 鈴木惣一朗『ワールド・スタンダード・ロック』(ソフトマジック)購入。を含むブックマーク 鈴木惣一朗『ワールド・スタンダード・ロック』(ソフトマジック)購入。のブックマークコメント


最近聴いているCD/レコードの紹介です。


[]V.A. / Soul Source JACKSON5 REMIXIES (2000) V.A. / Soul Source JACKSON5 REMIXIES (2000)を含むブックマーク V.A. / Soul Source JACKSON5 REMIXIES (2000)のブックマークコメント


リミキサーは小西康陽、MURO、MONDAY満ちる、大沢伸一ほか。

マイケルのリードボーカルを生かしつつ、アーバンな感じのリミックスが

多いです。何にも考えず、心地よく聴ける。良く出来たリミックス集だと思います。

オリジナルを尊重した「I Want You Back」小西リミックスが良いです。元気出るね。


[]Deep Purple / Last Concert In Japan (1977) Deep Purple / Last Concert In Japan (1977)を含むブックマーク Deep Purple / Last Concert In Japan (1977)のブックマークコメント


第4期ディープ・パープルは、ソウル/ファンクへ接近して、ハード・ロック+ソウル/ファンクな

感じになったそうで、多分好きだな、と思って聴いてみたら、当たりでした。

こういう節操無い感じはスキスキス。ジョン・ロードのキーボード、トミー・ボーリンのギター、良いですねえ。

コール&レスポンスがうるさいけど、まあライブだしね。「ドモアリガト、アーウ!!!」


[]Bob Dyalan / Hard Rain (1976) Bob Dyalan / Hard Rain (1976)を含むブックマーク Bob Dyalan / Hard Rain (1976)のブックマークコメント


これまたライブ盤です。ローリング・サンダー・レヴューというツアーの音を収めているそう。

ボブ・ディランのオリジナル・アルバムはちょっときついんですけど、ライブはかっこいいなあ。

ペダル・スティールが全篇に渡って活躍してます。


[]Ronnie Barron / Reverend Ether (1971) Ronnie Barron / Reverend Ether (1971)を含むブックマーク Ronnie Barron / Reverend Ether (1971)のブックマークコメント


5年前に死去したニューオーリンズ・ピアノのロニー・バロンのファースト・アルバム。

悪いわけがない、というか。彼は細野さんや久保田真琴との交流でも日本では

良く知られてますね。「デューク・オブ・クレンショウ」という曲は

プロフェッサー・ロングヘアの「ビッグ・チーフ」まんまだったりして。

「フリーウェイ・ママ」という曲の早弾きギターは津軽三味線を連想させて、思わず笑ってしまいます。


[]井上陽水 / 氷の世界 (1974) 井上陽水 / 氷の世界 (1974)を含むブックマーク 井上陽水 / 氷の世界 (1974)のブックマークコメント


秋になると聴きたくなるレコードというのが2枚あって、

そのうち1枚は、前も書いた細野晴臣の『ホソノハウス』で、

もう1枚はこの陽水の超ベストセラーです。かっこいいよなあ。

A面の「氷の世界」から小椋佳が詞を提供した「白い一日」、

「自己嫌悪」という流れが非常に好きです。'73年のライブ盤

『もどり道』というのも愛聴してます。声が若くてちょっと不安定な

感じもあるし、音も良くないんだけど、良い感じなんだよな。

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2002-10-22 Okamura Yasuyuki このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

ここ数日、聴いているのは、岡村靖幸のベスト盤『OH!ベスト』という2枚組です。

朝日美穂プロデュースのトリビュート盤が出たり、MEG(小文字だったっけ?)が、

「イケナイコトカイ」をカバーしたり、まあ、かなり気になってはいたのですけど。

うん、かなりキてます。乱暴に言うと、'90sのちょっと下世話で陽性を演じる

スガシカオってところでしょうか。とにかく魅力は彼の声の、彼の歌の爆発力に

尽きるといっていいかもしれません。聴いていると、なんだか細かいことはどうでも良くなってきちゃうのです。

いやー久々に抜けてく感じがあるよ…。いいですねえ、岡村靖幸…。


あとはベン・フォールズ・ファイブの1stと、スパンキー&アワ・ギャングを聴いてます。

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2002-10-18 アイデンくんとティティちゃん このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

先日、掃除をしたら、約8年前につけていた日記が見つかった。

そこにはその日あった出来事や、聴いてよかった音楽や

読んだ本の感想などがつらつらと、今よりずっと生真面目な

字で書き連ねてあるのだが、1ページ異様なページがあった。

そのページはすべてがダジャレ(?)で埋め尽されているのだ。

以下、転載してみよう。

日光に修学旅行に行った。写真撮影のとき、カメラマンが言った。

「にっこーり笑って、にっこーりね」

学会員の友達の家に行った。おやつの時間になった。

「うちはソウカせんべいしかダメなんだ」「そうかそうか」

牧師は言う「常に聖書を読まなくてはいけません」

「それじゃあ、せいしょー(清掃)時間も?」

祖父が死んだので、今日はお寺で葬式だ。

ずっと正座をしていたら足が「じいーん(寺院)」とした。

天気が良いので、洗濯をしよう。ズボンを洗濯機に投げ入れた。

「ずっぼーん」

A「家庭科の授業で、スパゲッティーを作ったんだ」

B「おいしくできた?」

A「ううん、凄くかていかった」

「この銅像、壊していい?」「どうぞう」

A「みかんが見っかんないんだけど…」

B「ごめん、洋ナシで我慢してよ…」

A「そんなものには用なしだ!」

A「先生!この文には動詞がありません!」

B「それがどうした?ちゃんとした文じゃないか」

………。こんな感じで、延々とダジャレともつかぬような語呂

合わせ的な会話文が続くのである。いまよりもずいぶんのんきな

生活を送っていたようだ。自分が書いたものとは思えない(苦笑)。

しかし8年前の自分は、一体何を考えてこれを書いていたのだろう。

というわけで、唐突ですが今日はこれにてお茶を濁させてくださいm(__)m

ウツボの寒いギャグで困ったという、さびしいあなたは理想の恋人と

ヴァーチャル同衾でもして下さい(意味不明)。それでは、おやすみ

なさい。来るべき明日が何事も無く過ぎ去りますように。エイメン。

先日、掃除をしたら、約8年前につけていた日記が見つかった。そこにはその日あった出来事や、聴いてよかった音楽や読んだ本の感想などがつらつらと、今よりずっと生真面目な字で書き連ねてあるのだが、1ページ異様なページがあった。そのページはすべてがダジャレ(?)で埋め尽されているのだ。以下、転載してみよう。


日光に修学旅行に行った。写真撮影のとき、カメラマンが言った。

「にっこーり笑って、にっこーりね」


学会員の友達の家に行った。おやつの時間になった。

「うちはソウカせんべいしかダメなんだ」「そうかそうか」


牧師は言う「常に聖書を読まなくてはいけません」

「それじゃあ、せいしょー(清掃)時間も?」


祖父が死んだので、今日はお寺で葬式だ。

ずっと正座をしていたら足が「じいーん(寺院)」とした。


天気が良いので、洗濯をしよう。ズボンを洗濯機に投げ入れた。

「ずっぼーん」


A「家庭科の授業で、スパゲッティーを作ったんだ」

B「おいしくできた?」

A「ううん、凄くかていかった」


「この銅像、壊していい?」「どうぞう」


A「みかんが見っかんないんだけど…」

B「ごめん、洋ナシで我慢してよ…」

A「そんなものには用なしだ!」


A「先生!この文には動詞がありません!」

B「それがどうした?ちゃんとした文じゃないか」


………。こんな感じで、延々とダジャレともつかぬような語呂合わせ的な会話文が続くのである。いまよりもずいぶんのんきな生活を送っていたようだ。自分が書いたものとは思えない(苦笑)。しかし8年前の自分は、一体何を考えてこれを書いていたのだろう。


というわけで、唐突ですが今日はこれにてお茶を濁させてくださいm(__)mウツボの寒いギャグで困ったという、さびしいあなたは理想の恋人とヴァーチャル同衾でもして下さい(意味不明)。それでは、おやすみなさい。来るべき明日が何事も無く過ぎ去りますように。エイメン。

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2002-10-17 世捨て至難 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

最近、電車の中で、以前友人に作ったジャズのコンピレーションの

コピーを聴いているのだが、何度も何度も繰り返し聴いても全く飽きず、

まるで空気のように毎日聴けてしまい、これはおかしい!と思って、

一度冷静に聴いてみたら、どう考えても毎日歩きながら、そして電車に

乗りながら聴く音楽ではないような気がしてきた。どうにも「あの世

感」ぬぐいがたい彼岸の音楽なのである。いまさら言うのもなんだが

'30-'40年代のスウィング・ジャズというのはある種の人間を骨抜きに

する力があるようだ。これは現実に拮抗する種のものではなく、むろん

夢の世界に誘う強烈なファンタジーとして機能する音楽であり、改めて

考えてみると、この種の音楽を自分の友人知人周りの人に薦めることは

ある種罪悪なのでは、と思うにまで至った。できることならこの種の

音楽を聴くな、とはいわぬまでも、決して音楽に耽溺してはいけないのだ。

麻薬と同じなのだ。うう。そういいつつ今日も音楽に溺れる自分が居る。

そういう音楽を聴いていると、では神仏や森羅万象から世捨て指南を受け、

出家でござる、という風に至るかというとさにあらず。いや、むしろ種種の

欲望に溢れているといってよいと思う。ああ、でも分からない。一体いつ

からだろう、手に入れた銭こを残らず音楽に使うようになってしまったのは…。

もはやここまで来てしまっては、戻れないのである。分からないけど。音楽

以上に魅力的なナニモノかが現れたときには、もしかしたらそちらに中毒に

なるのかもしれないけれど。こう書きながらまた自分が基本的に依存体質で

あることも再確認してしまったりするのである。拙い私小説ごっこなど、止め

たいのだが、ウェブ日記など拙い私小説ごっこのオンパレードだ。誰も読んで

いないと思って、己が内をぶちまけるのも笑止千万かつ醜悪の極みであることは

知ってはいる。からして、「わたくしを笑っていただきたいのであります♪♪

ホレホレ」などと裸踊りも出来ずに、ぼんやりと玄関にたたずむばかりである。

音楽は裏切らない。それが一番音楽の良いところだ。こんなことを書くと、

いかに自分がダメなのかまたもや再確認しなければいけないのだが、もう

それに尽きるのだ。音楽の向うには、その音楽を作り出している音楽家たちが

いる。レコードやCDを作った人間がいる。それを店に卸す人間がいる。

それらを店で売る人間がいる。そんなことはもちろん分かっているのだ。

しかし音楽と向き合うときは常にひとりであって、その音楽は買う前から

すでにわたしのなかで響きはじめている。中にはすでに己が内に存在する

音楽もある。もしあなたがいっぱしの音楽ファンであると自認するならば、

そのような感慨に耽ったことがあるだろうと思う。それほど音楽ファンという

のは、自己中心的な連中なのである。と、ここで、突然話を一般に敷衍して

わたし自身を韜晦するというのもいささか汚いやり方だと思うので付け加えて

おく。わたしは音楽一般(基本的にあらゆる音声)が好きで、その音楽が

好きな自分を基準にしてしか考えられないのだが、音楽が好きな人間という

のは、得てして他者と交わることになんらかの恐怖困難を感じ、自らの内に

もぐり、己を探求することを趣味にする人種なのである。あるいはその音を

寄り代に、強烈に自己を縛る自意識からの脱却を図ろうとする人一倍自意識の

強い連中でもある。とくに、音楽を愛好する者の中でも、レコードを

収集したり、ジャンルを越えてさまざまを渉猟する連中は、レコード屋という

「わたくしの異世界」で「わたくし」を探す行為を飽きもせず繰り返している

不毛な人間であるという一側面があることは、決して否定できるものではない。

と、なぜかかなり徳の低い文章を書き連ねてしまった。これは簡潔に述べると、

わたしがわたし自身を自己否定したいだけの駄文に過ぎない。どうもそういう

ことがしたくなって堪らない今日この頃のようである。季節のせいか?まさか。

むろん、上に述べたことと同時に音楽から受ける一切の喜怒哀楽や音楽を通しての

人と人との交わり、さまざまな恩恵があることもむろん承知している。常に常に

このようなことを考えて生きているわけではないが、ときどきそんなふうに楽観的で

先を見ることをしない自分にうんざりすることがあるのだ。などと書きつつ今も

部屋のスピーカーから琉球民謡が流れている。この愚鈍さにミューズよ天罰を。

毒を食らわば精神をすこし身につけたほうが良いようだ。音楽の美に殉ずる

つもりはないにせよ、これからイベントをやろうという今の時点にあって、

あまりにも後ろ向きな気分は非生産的に過ぎる(と、自己完結してみるテスト)。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

以下のテキストは11月17日開催のイベント「華火 in planetarium」の構想段階で、書き溜められたものの一部を公開するものである。


★★★★


いつも雨が降りしきる交差点を左に曲がると、紅い看板が出ている小さな喫茶店がある。昨年の夏、わたしは、ここである一人の女に出会った。その日はやはり雨が降っており、わたしは店主のいない店の中でひとり洗い物に専念していた。とても強い雨の中誰か客が来るとも思えなかったからだ。店の時計の秒針が刻む音と、屋根を叩く雨音と、わたしが立つ洗い場に響く水道の音。その三つが奏でる静寂のアンサンブル。しかし、それはやがて破られた。彼女はびしょぬれでやってきた。傘を手にしながら、それを差していなかったかのように見えた。大きな両の瞳は、思う存分泣きはらした後のようで、真っ赤に充血していた。陶器のように青白く濡れた頬を、弧を描いて次々と滴が流れ落ち、店の床に小さな水たまりを作った。わたしは彼女が店に入ってきてから、しばし我を忘れて立ち尽くしていた。それは彼女が今までに出会ったことのない種類の輝きを放っていたからだ。その瞳、その鼻、その頬、その唇、その耳、うっすらと浮かび上がる鎖骨の形、薄いカーディガンの下で激しく汗をかく、肩から二の腕のライン。喉の奥から自分の鼓動が聞こえてくるようだった。控えめにいって何一つ申し分がないような気がした。むろん、その申し分無さは、恋といって差し支えないものだろう。わたしは一瞬の間に恋をしたのだ。


しばらくして彼女は体を拭くものを求めたので、店の奥の戸棚から大き目のタオルを出してきて、差し出した。彼女は、見つめられた誰もが必ず戸惑うような種類の完璧な微笑でそれを受け取った後、やっと注文をした。「ラム入りのコーヒーってある?アイリッシュコーヒー...とかさ?」。


彼女は店に居る間、コーヒーを啜りながら、その夏に見た地元の河川敷のハナビ大会の話をした。彼女のいう「地元」が果たしてどこを指すのか、そしてそのハナビ大会というのは本当のものなのか、あるいは彼女の頭の中で作られた空想のハナビ大会なのか。それは別にどちらでも良かった。わたしは

冷静を装いつつ、彼女の顔にしっかり見惚れながら、時々、相槌を打った。彼女は自分の話を誰が聞いていようといまいと、かまわないようだった。まるで空気に向かって話しているかのように見えた。実際、彼女の瞳は確かにわたしの顔へとまっすぐに向いていた。しかし、彼女の顔にはその話にわたしがどう感じようと、あまり構わない、という気持ちが濃厚に感じられた。「わたしは、実はあまりハナビが好きじゃないの。とくにハナビ大会は好きじゃないの。もの凄く人が出てきて、混雑するでしょう?人いきれだけで、もう、うんざりしてしまうのよ。もうハナビなんてどうでもいい、って気持ちになっていつも途中で帰ってしまうわ」。「でも行くんだね?」とわたしは訊いてみた。彼女はまるで曲がり角を曲がって突然誰かに出くわしたときのようなちょっと大袈裟な驚いた笑顔を見せて「そういえば、そうね」と答えを返した。「わたしはなぜかハナビ大会に惹かれるのよ。その規模が大きければ、大きいほどいいな、ってなぜか思ってしまうの。会場にいざ足を運ぶとなるとうんざりするのにね。でも、去年の夏に、わたしは初めて地元のハナビ大会に行ってみたのよ。いままで地元のハナビ大会なんて、きっとちゃちなものだろうと思って、ハナビ大会の勘定にも入れて無かったわ。でもね、それは…とても小さな川の…河川敷でやるんだけど。そこで打ちあがるハナビをすごく近くで見れたのね。それが…何か…凄く良かったの」彼女はそういいながら、とてもうれしそうにゆっくりと微笑んでカップに残っていたコーヒーを飲み干した。あれだけ激しく大地を叩いていた雨もいつのまにか止んでおり、彼女の顔にうっすらとついた涙の跡ももう、わからなくなっていた。彼女はやがて店を出ていき、わたしは彼女の残した灰皿とカップをキッチンへ下げた。久しく鳴ることの無かった胸の早鐘はまるで火事でも知らせるように激しく鳴りつづけ、わたしの胸をゆっくりと、しかし確実に締め付けていた。やっとの思いで息をしながら、わたしはキッチンの前で思った。来年でもいいし、再来年でも、もっと先でもいい。きっと今日あった出来事を、きっときっといつか…いつか、うすら寒い秋に思い出すだろう。もうその時、今日の細部は思い出せないけれど、それが静かにはげしい輝きだったことが分かる。そう思うやいなやわたしの心の中に中くらいのハナビが上がった。でもそれは、あがってすぐに消えてしまう。まるで幻のように。誰も居ない店の床に残る小さな水たまりの跡を見つめながら、わたしは思った。「これが夢であればいいのに」と。しかし彼女は確かにずぶぬれで店にやってきて、そして雨が上がると時を同じくして店を出ていった。わたしの心を激しくかき乱して。取るに足りないハナビ大会の話をして。ただ

それだけの事実がわたしの胸を強く締め付けた。「これが夢であればいいのに」。わたしの心の中に中くらいのハナビが上がる。それが大きな花を描いて、消えていく子細がわたしには手に取るように分かってしまう。今日も、わたしは喫茶店の扉に手をかける。いつも雨が降っていようと、あの女は二度とわたしの前に姿を現すことはないだろう。それがわたしには分かるのだ。彼女の中でもきっとハナビが上がっているから。わたしとは違う色の、違う形の、違う種類のもっと美しいハナビが。

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2002-10-15 The Sun Shines Once In A While このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

夕刻より高円寺マーブルトロンのオフィスで、11月イベント打ち合わせ。簡単な確認をしてから、書類にサインし、判を突く。で、端的に云うと、フライヤに、ダメだしを頂いた。関係各位に連絡し、ご無理をいって、山下スキルさんに再度デザイン案をお願いする。そんなこんなも相俟って、最悪に荒廃した重たいハート(苦笑)を抱えながら、ふらふらと駅前の中古レコード屋に寄って、3枚で600円レコードを購入。


最近のとっても駄目で痛い日常に合わせた(苦笑)3枚。すなわち、ジューシー・フルーツ『Drink !』('80、日本コロムビア)、飯島真理『ロゼ』('83、ビクター音楽産業)、大貫妙子『シニフィエ』('83、RVC)。今30代の方が見たら、思わず苦笑してしまいそうな日本のキッチュなエイティーズ。みんなが思わずトンガってたり、ビックリしたり、ビョーキしてた時代。'80年生まれのぼくにとってはそんな軽薄で多幸なイメージに彩られた'80年代は完全に幻想世界で、憧れはしないけれど、その時代に作られた音楽はなぜだかどうして好きなのだ。で、聴いた感想をつらつらと書いていきます。

近田‘考えるヒット’春夫先生の、ジューシー・フルーツは冗談キツイ感じ、特にボーカル。B面のラストに入っていた大貫妙子の「ピーター・ラビットとわたし」にそっくりな謎のインストが印象的。飯島真理はインナーの若き日の坂本龍一とのツー・ショットが意味深な雰囲気。っていうかふたりは

もう…(以下略)といった感じのアレで。サウンドは往年の教授が良かった頃(というと怒る人もいるんでしょうが)、なんだっけシンクラヴィアとかだっけ、良くわかんないけど、\『音楽図鑑』の頃の、教授の音っていうかな、最近まったく彼の作品を聴いていないんで、もうそこらへんもあやふや

ですが、まあ、とにかく音はいい。ただね、ボーカルが…(笑)ちょっとしらふで聴いていると恥ずかしい感じで、そこらへんも最近の痛い感じにぴったり合うのだが(苦笑)、これはこれでなかなか良い作品だと思います。お気に入りはA面2曲目の「まりン」。当時の飯島真理のあだ名が「まりン」でなかったことを願うばかりです。で、最後に今も昔も清楚かつ凛とした、ボーカルをひびかせている大貫妙子の『シニフィエ』ですが、ま、これは傑作といっても過言ではないレコードで、中谷美紀がカバーした「夏に恋する女たち」なんかも収録されてます。やはりピコピコサウンドの中にあっても、決して消えない存在感というか、やはりこの人は声ありきなのだなあ、と思わせる歌なのです。云うまでも無いことかもしれないけど。先に出てきたアイドル飯島真理が砂糖菓子で、ピコピコジャアンピョロロな教授のシンセサウンドと、相乗効果していくキッチュなタイプなら、正統派歌手とでもいいましょうか。この清冽さは如何ともし難い。


というわけで、三段落ちではなくて、階段を上るような感じになってしまいましたが、ぼくもなんとか階段を上っていきたいなと思う今日この頃であります。それにしても傷だらけではある。主に蹴つまづいて、自分でこしらえた傷なんですけどね。むろんその詳細など書けるわけもないので、今晩はこのへんで。皆さん、おやすみなさい。せめて布団の中ではすてきな夢が見れますように。

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2002-10-14 Wish Here Were Short Dawning このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

耳子(吾が妹)の新しい彼氏はヒップホップ好き、ということで彼女の部屋からは、日がなケツメイシが流れる今日この頃ですが、皆さんはどうお過ごしでしょうか。それにしても10月14日が体育の日ってどうよ?東京オリンピックが泣くでしょう。どうでもいいけど、ホント、どうでもいいけど。勤労されている社会人の方々がこの連休で少しでも心身の疲れを癒されたならば、愚鈍&お昼はうどんな小生が、ハッピーマンデー法に口を挟む権利なんて皆無に等しいわけですが。「幸せはおいらの願い 仕事はとっても苦しいが流れる汗に未来を込めて 明るい社会を作るため...」なんて昔の歌が聞こえて来たり、来なかったり。いやはや何を書いているんだ。


それにしても日がなケツメイシってどうよ?ケツメイシってねえ...。このネーミングセンスはどうよ??「華火 in planetarium」ってのは悪くないネーミングだと自負してますが、今日はそんな華火スタッフのジュンペイくんと、小田急線下北沢駅の、駅のホームで(笑)小一時間ほど打ち合わせして、その帰りに、渋谷に寄って、クイーンとボズ・スキャッグスとソフト・マシーンを借りて帰宅しました。そんで耳子と愚にもつかぬ話をしました。彼女はぼくの顔を見ると思い出したように「お兄ちゃんはもっと磨いたほうが良いYO!」というのですね。お金がないので、服が買えないのだ、というと「服を買わないと、だんだん服装に対する感覚が、なくなってくYO!」だって。その通りだよなあ。もうユニクロ以外は怖くて行けなくなっちゃいそうだもの。あとこれは耳子で云われるのが3人目なのですが「メガネを止めて、コンタクトにしなYO!」と云われました。ううん。検討したほうがよいのかもしれん。耳子は他にも歯に衣着せずになかなか過激な物言いをするのですが、ちょっとここには載せられそうにもありません。にしてもさ…、彼氏の好きなグループのCDをちゃんと聴いているってところがなかなか吾が妹ながら、いじらしいじゃないの、などとつい思ってしまうバカ兄ですが、「君は友達、オレらまぶだち、生まれたときからこの町で育ち」(うろ覚え)みたいな、歌詞が延々ながれるのはちょっときついですなあ。『ケツノポリス』なんてタイトルのアルバムもあったよねえ。どうなんですかねえ、ケツメイシ...。ぼくはあがた森魚のほうが好きだなあ...。「佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど」なんて名曲もあるんだよ、耳子。最初に聴かせたのが「リンゴ園のロボットさん」だったのが、やっぱりまずかったのかしら。でもあがたさんを端的に表現すれば、アレだからな。


というわけで、今日はモノローグ調でお送りしました。おやすみなさい。

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2002-10-10 Books & Music このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

最近読んでいる本は、塚原史「人間はなぜ非人間的になれるのか」(ちくま新書)と、

北野武「余生」(ロッキング・オン)です。前者は、なかなかおもしろい一冊です。

未来派とか、ダダに興味がある初心者には入門的な部分もあるし。興味を持たれた方は、

同氏の「言葉のアヴァンギャルド」(講談社現代新書)も読まれることをオススメします。

「人間は…」の方は、社会運動としての未来派、ダダのあり方を書いてます。ファシズム

とか、ナチズムとの親和性とか、そこらへんの観点ですね。「言葉の…」方は、芸術運動

としての未来派、ダダのあり方(ダダ中心)を書いていて両方ともとても興味深い内容です。


北野武の本は、渋谷陽一がインタビューしてまとまったやつですけど、これまた武の奇人ぶりが

窺えて面白い一冊です。そろそろ新作映画も公開されるので、観に行きたいな、と思ってます。

ちなみに彼の作品で一番好きなのは「ソナチネ」ですね。あの救い様の無い暗さがいいです。

同じくらい好きなのが「キッズ・リターン」です。彼の映画はそう何度も観返す気にならない映画

ばかりですけど。「ソナチネ」は衝撃的でした。もちろん劇場封切りで観に行ったんではなくて、

レンタルビデオ屋で借りてきたビデオで後追いした訳です。


最近、よく聴いているCDは、チェット・ベイカー「ヤング・チェット」とジャンゴ・ラインハルト、

ステファン・グラッペリの共演盤「パリジャン・スウィング」です。両方とも彼岸の音楽してて、

いいです。

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2002-10-07 Proco VS Rach このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

新宿のタワーレコードで『プロコフィエフ:戦争ソナタ集(ピアノソナタ

第6-8番)』(LONDON)を購入。演奏はウラディミール・アシュケナージ。

彼は指揮者としても大変有名な人ですね。'93年から'94年にかけての

わりと最近の録音なんだけど、いや、凄いわ。「グルーヴしてらあ」と、

思わず歩きながらつぶやいてしまいました@新宿新南口階段下。しっかし

まあ不協和音の数々がドカンドカンとまるで焼夷弾のように胸を焦がすの

です。兄さん!小生は、まだまだ精進が足りんです。クラシックってのも

未知の領域だなあ。じゃ、ジャズを知ってるのか、と云われると首肯するのに

迷いますが。兎に角ソナタ6番の第4楽章がとても自由な感じでたまらないです。

『マッチョ・ピアノ』に入っていた、ポンティ師匠のストラヴィンスキーも

凄かったですが、プロコも凄いですね。


それにしてもクラシックフロアを、はじめてつぶさに見たのだけれど、

なかなか魅力的。ラフマニノフの自作自演集とか売ってるし。しかも

'20-'30年代の録音だという。昔の録音物の音声を好む小生としては

うう、ぜひ聴いてみたい。たまにNHKのドキュメンタリーで流れたりする、

ニュース映画や、昔の番組の端整なアナウンスとかに、どきどきする、

そんな感覚を理解していただけるでしょうか。


今日も結局こうやって書いていると午前3時を回って、さすがに、眠たく

なってきます。思えば、ぼくが一番最初に聴いて感動したピアノ協奏曲は

ラフマニノフの2番でした。とてつもなく甘いケーキのような肥満的センチ

メンタリズムに溢れた名曲です。その後、調子に乗ってスメタナやドヴォル

ザークやムソルグスキー、リムスキー=コルサコフも聴いてみましたが

甘ったるいケーキの味がやはり忘れられませんでした。昔は堅いおせんべいが

好きだったのに(バッハさんや、ヘンデルさんや、偉大なる古典な方々です)

最近はセンチメンタル(っていうか「ロシア的叙情」なんていう風に音楽の

教科書には書いてありそう)なケーキにどっぷりつかって肥満中です。そんな

ぬるま湯精神をひっぱたいてくれたのが、今日買ったプロコフィエフでした。

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2002-10-06 Thank You for The Music このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

吉野家で牛丼を食べてから、銀座の山下スキルさんのイベントへ向かう。

来月は、ぼくもDJをするので、いろいろ勉強するつもりで行った。

DJはどれも楽しかったけど、スピーカー全部が鳴っていないのは、実に残念だった。


帰り道、小雨が降る中をスパンクハッピーの「Angelic」がふと聴きたくなって、

プレイヤーを取り出して、聴きながら、歩いた。久々に聴く「Angelic」は

思いの外名曲で、バックのシンセの一音一音がずんずん体の中に染み込んできた。

続いて流れるのはいうまでなく名曲「拝啓ミス・インターナショナル」だ。

辺りをはばからず、一緒に歌いながら帰った。♪ベイビー、アイム・パセティック...。

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2002-10-04 Macho Piano このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

以前頂いたピアノ・コンピ『マッチョ・ピアノ』を聴く。

マイケル・ポンティのラフマニノフ「ピアノソナタ2番」はやっぱり

イカれた演奏だと思う。しかしその迫力に引き込まれてあっという間に

曲が終わってしまうのだ。正直、クラシックという器を利用してロック

しているよな、と感じる。力強い、というよりむしろ乱暴な演奏なのだ。


で、続くのが今年聴いた音楽の中で1位2位をスパンク・ハッピーと

争おうかという(笑)ニコライ・カプースティンの「ソナタ幻想」だ。

これまたとんでもない演奏で、聴いている間に、「ああもっと音楽を

聴かなくちゃ、聴かなくちゃ」という気分にさせられる。ジャズの要素を

摂り入れたクラシックの作曲家は沢山いると思うけれど、ここまでジャズ、

クラシックの両者を融合させることに成功した、自作自演ピアニストは

彼を除いて幾人居ることやら。むろん、こういうセリフも無知が故に、

云えるのだけど(苦笑)。果たしてカプースティンみたいな演奏家は他に

いないのだろうか。そういえば、今年はソビエト=ロシア・ジャズも

探求しよう、とか思っていたけど、すっかり忘れてたな。カプースティンは

名前の通り、ソビエトの人で、かの国で敵性音楽(笑)と目されていた

ジャズを大胆に取り入れた曲ばかり(?)作って、どうやって食べていたの?

などと詮無い疑問も浮かんでは消えたり。カプースティンの後は、バッハの

「シャコンヌ」だ。オリジナルは、やはりパイプオルガンで演奏されたのか。

うまく編曲されているとは思うけれど、パイプオルガン版も聴きたいな、

と感じる。そしてラストはストラヴィンスキーだ。ひいい。これまた、かの

ポンティ師匠の激情ほとばしる演奏で、まるでクラシックという音楽自体が

マッチョな世界なのではないか、と錯覚を覚えるような感じ(ある意味

マッチョなんだけど。これにはクラシックファンも異論はないと思う)で

クラクラする。ていうかこれやっぱロックですよ(笑)。

今年はすっかりクラシック&ジャズ色に染まりながら、良い感じで年が暮れそうだ。


(註:J.S.バッハ「シャコンヌ」は、「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番」より)

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2002-10-03 Rock’n’rool このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

友人に誘われ、3年ぶりの武道館で、アラニス・モリセットを観る。

正しい産業ロックって感じで、良かった。ドラムスうまいし。

半端じゃなくライブをこなしてる感じで、プロのエンタテイン

メントだなーと、つくづく感じる。オープニングはPCから音を

出して、混沌とした感じで、ツインギターとぎりぎりにブースト

したヘビーなベースが、ギュインギュイン唸って、かわいい(笑)。


殆ど曲も知らないけど、フックに至るカタルシスが秀逸だし、

なんといっても歌がうまい!ファルセットがきれいに出るね。

独特のメロディーラインなので、音外してるのか?と最初は

思ってしまったけど。客層はわりとお姉さんが多い感じ。電球を

仕込んだうちわをふったり、両腕の肘を曲げて前後運動する人や

終始飛び跳ねている人々や、ヒット曲(なのだろうたぶん)で

自然にディレイしていく手拍子など「おお!メジャーなロック

コンサートだあ(笑)」と新鮮な気持ちに。雰囲気は適度に

退廃でアーバンで懊悩で、でも基本的には健康的な感じ。

MCもほとんどなく(日本だからかな)、タンタンと歌いつづけて

それも良い。歓声にこたえて「I Love You」とか答えるよね、

やっぱロックスターだから(苦笑)。たまには産業ロック観るのも

いいものだ、と思いました。予定調和っていやあ、そうなんだろう。

けど、きっと観るのは、最初で最後だろうし。しかし、やっぱプロ

って凄いね。演奏がうまいと聴き応えがあるんだ。音で持ってかれる。


ボーカルの後ろで、ベース弾いてるバンドセットははじめて観ました。

アラニスはベース聴きながら歌ってるのかしら。ドラムスは叩き過ぎ

なくて、良し。リードギターとキーボードが非常に地味な感じで、

好感がもてた。リズムギターがお調子者のマッチョくんで笑えた。

ミドルテンポの比較的ゆっくりした曲では、心底人の声(唄)のもつ

力強さに打たれました。ビバ!ロック・ボーカル。ラブ&ピース(笑)。


久しぶりにビル・エヴァンズ『アローン』を、聴きながら帰宅。

うっとりし過ぎで、なんだかこのまま死ねたら最高だなあ、と思ったり。

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2002-10-02 Classical Music Strikes Back このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

発泡酒を飲みつつスタニスラフ・ブーニンの'85年の

ショパン・コンクールのライブ盤を聴く。凄い。


ショパンは生涯にピアノ・コンチェルトを2曲残している。出版の関係で

1番と銘打たれた協奏曲は、実は2番目に書かれたものだ。その第1楽章は

1830年、彼がポーランドを去る前に出来あがった。そのせいもあってか、

非常にメランコリックな色合いが強く華麗で、技巧的にも、かなり高度だ

(ピアノをかじった経験があり、少しでもショパンを弾いたことがある

ひとなら分かる、と思う)。それを、とんでもない表現力でブーニンは

弾くのだ。スピード感(グルーヴ!)から憂鬱な空気が決して離反しない。

打鍵の速度がいくら早くても、曲の雰囲気がしっかりと保たれているのだ。

しろうとであれば、指定速度が速い楽曲は、譜面を追うので精一杯で、

繰り返し繰り返し練習しても、なかなかアーティキュレーション(簡単に

いえばフレーズ毎の強弱・でいいのかな)に気を配るに至らないのだが、

ブーニンはまるで舌を噛みそうな速さでピアノ語を操りながら、アクセントも

発音もきちんとしているという感じ。うっとりしながらも、ぼくはCDを

聴きながら飽きれてしまった。それにしてもショパンのラフマニノフへの

影響は大きいものがあるなあ、と思いつつ。


その後、スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトの『ゲッツ/ジルベルト』

聴く。近所の古本屋で380円で投売りしていたので買ってきたのだ。前、

行ったときは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの『暴動』が500円で

置いてあった。で、ゲッツのサックスの奏法はとてもソフト。あまりに

ソフトでしばしば笑ってしまうくらい。でも、名盤だよな、と思いつつ、

ビング・クロスビーにディスクを換えて、発泡酒をぐびぐびぐび。煙草を

減らすようになってからというもの、酒を飲んでからでないと寝る前に

妙に目が冴えてしまって、眠れなくなった。しかも腹が速攻でたぷたぷに

なってきてしまった。非常にいかんなあ、と思いつつ、毎晩飲んでいるのだ。

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2002-10-01 Motion Pictures Strike Back このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

今日は映画の日だったので、夕刻より、山崎貴監督の『Returner』を

観た。ニューロンシティーズ/ロケチメグリストのuniさんが鈴木杏

演技がすごいと絶賛していたこともあるが、なんとなく映画を観たい

気分だったのだ(現実逃避?・苦笑)。脚本・VFX・監督の鈴木杏への

愛が垣間見える一篇。 とくに後半、敵地に乗り込むあたりから、彼女が

非常に魅力的にフィルムに映るようになる。15歳ですよ!おかあさん。

あれは確かに女優でしたよ!…ってかマジで15歳なの?すごいなあ…。


ま、いろいろと気になる部分はあった。準主役(この映画は完全に

鈴木杏が主役です・笑)の金城武のセリフはなんか全編にわたって

空気が漏れてるような感じだった。全然ダメ!なんかセリフのひとつ

ひとつに深みが感じられない。彼は日常的には何語を使っているのだろう。

台湾語とかかしら?日本語はあんまり使ってない感じだよな〜。まあでも

中国語のセリフはひとつしかなかった。王家衛映画とかだと、彼のセリフが

日本語/英語/広東語(?)ちゃんぽんになってもぜんぜん違和感ないのだけれど。

この映画の金城は基本的にダメです。ルックスがいいから、どんな役やっても

かっこいいんだけどね(苦笑)。あと、殺し屋(?)は、あんな長いコート着て

ちゃいけないと思うんだけどな。とにかく鈴木杏を観ろ!って感じです。


普通話といえば、大陸マフィアグループの手先のワンというじいさんが

出てくるのだけど、彼がまた語学の授業の教則テープのような正しい北京語を

話すので、(アフレコに違いない)スクリーンを眺めつつ、苦笑を禁じえなかった。

マフィアにはやはり、上海訛りや広東訛りでしゃべってほしいなあ(苦笑)。

じっさい、大陸のマフィアというのは北京あたりにはあまりいないような気が

するが、どうなんだろう?まあ、あまり突っ込むのも詮無いことだけど。


存在感では、岸谷五朗の溝口という役が気に入った。演技自体は、漫画

じみてて、なんども笑ってしまったけど、死に様がとにかくいかしている。

ああいう画に描いたような悪役は好きだ。彼にも北京語のセリフが

あったのだけれど、それはいかにも初心者といった感じの発音で、笑ってしまう。

あやしい店屋の女主人役、キキキリンが、すばらしいのはいうまでもない。

ハリウッド経由で世界公開されるらしいですけど、1000円で観るには申し分なく

楽しめる感じ。オススメです。後半ちょっとだれるんだけどね(苦笑)。

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