烏有本のWeb書評・紹介サイト集

 先日アップした店頭POP集につづいて、烏有本を紹介してくれたWebサイト(ありがとうございます!)もまとめてみました。
 各書名や「烏有書林」で検索してヒットした分で、これからも見つけるたびに、このページに追加していく予定です。
 (上からだいたい刊行順、掲載順に並んでいます。勝手にリンクしちゃったので、もし問題がありましたらご一報くださいませ)


『欧文活字』高岡重蔵
『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』ジャスティン・ハウズ
「シリーズ 日本語の醍醐味」シリーズ全般
『アンゴウ』坂口安吾
『剃刀日記』石川桂郎
『田紳有楽』藤枝静男
『ペガサスの挽歌』皆川博子
『高岡重蔵 活版習作集』高岡重蔵
『没落時代』尾崎士郎
『蝕まれた虹』小林美代子
『老薔薇園』金子光晴
『〔増補改訂版〕欧文組版』高岡昌生
『甘美な牢獄』宇能鴻一郎




『欧文活字』関連

「これ、誰がデザインしたの?」ブログ
『欧文活字(新装版)』「手元に置いて大事にしたい本」


「BOOK.asahi.com」(朝日新聞社
欧文活字のバイブル「『欧文活字』(高岡重蔵著、烏有〈うゆう〉書林)が新装版で復刊した。1948年に初版以来、活字組み版技術者のバイブルといわれ版を重ねた名著。」


「空犬通信」
「欧文活字のバイブル」本にうっとり「活字の美しさ、レイアウトの美しさは、感動的というかちょっと圧倒的」


「美篶堂ショップ スタッフ便り」
今月の美篶堂 嘉瑞工房フェア「嘉瑞工房は欧文を中心とした活版印刷工房です。欧文タイポグラフィーの美しさ、印刷の精度の高さは日本、いえ世界でもトップクラスのものです。」


「楠見清のメディア回游」
この本のしおりは捨ててはいけない「この本は「ブックマーク」のもともとの意味とかたちを手にした人にリマイドさせる。」


「FM STUDIO」ブログ
3つの欧文活字「これ以上ないお得版である。安いし、欧文書体好きはゲッチューだ。」


「タイプディレクターの眼」ブログ
高岡重蔵氏90歳「日本で1948年にこんなすごいインターナショナルな水準のことを書いていたんだ、そして巻末付録では、欧文活字書体でこんな見事な組版ができてたんだ!ってびっくりしますよ。」
高岡重蔵氏90歳(2)「巻末付録「Wandering from type to type」の組版がスゴイ」


「代官山 蔦屋書店サイト」
欧文活字「佇まいが圧倒的に美しい。/羅針盤の様にポケットに入れて持ち歩きたい本。」


「S-AKI's blog」
『欧文活字』高岡 重蔵「欧文活字や組版に対する厳しい態度の中にも、著者のつくる図版には遊び心も含まれていて、思わずにやけてしまう。」


「鴉鷺工房の日々」
『欧文活字』「先週の日曜日に,『高岡重蔵活版習作集』(烏有書林,2013年)の刊行記念トークイベントの会場で見つけて買ってきました。 」


朝日新聞デジタル
「活版印刷」に託す、ささやかな夢「巻頭付録に活版刷の作品が付いています。その美しい佇まいに見惚れ、思わず紙面を撫でてしまいます。」


「タイプディレクターの眼」ブログ
何回でも読みたい本「私は今から25年も前に嘉瑞工房にたびたびおじゃましては高岡重蔵先生ご本人から何度か同じ話をうかがっているんですが、それでもやっぱり読んじゃう。ヘルマン・ツァップさんとの話とか、何回も読んでいるのに、ここにくるといつも身体が熱くなる。/そして締めくくりは「本当に大切なのは、そういうことだ。」ですから。/すごい話聴いちゃった、そんな満足感が得られます。何回読んでもそう。」



『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』関連

「これ、誰がデザインしたの?」ブログ
『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』タイポグラフィファンのみなさま、朗報です。ロンドン地下鉄書体について詳細に記された洋書『Johnston's Underground Type』の日本語訳本『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』が烏有書林から刊行されました。」


「代官山 蔦屋書店サイト」
ジョンストンのロンドン地下鉄書体「ジョンストン・サンズという書体が無かったら、ロンドンという街の印象はまったく違ったものになったかもしれない」


「愛書家の楽園」
ジョンストンのロンドン地下鉄書体エドワード・ジョンストンの製作資料を多数掲載した資料的価値にすぐれる一冊です。」



「シリーズ 日本語の醍醐味」シリーズ全般

「雷太の奇書探訪」
「『虫づくし』(新井紫都子著) 「幻獣小説集 夢見る妖虫たち」北宋社掲載」「ここ数年では、東雅夫さん、日下三蔵さん、七北数人さん(「猟奇文学館」全3巻は異色作で、「シリーズ 日本語の醍醐味」(烏有書林)もなかなか独創的だ。)などが目覚しい成果を上げているように思われるが、それでも澁澤龍彦種村季弘中井英夫らが過去に発掘した佳品が、新たに編纂したアンソロジーの中にどうしても入り込まざるを得ないのもまた、紛うかたなき真実なのである。」



『アンゴウ ──シリーズ 日本語の醍醐味(1)』関連

「松岳社 製本ブログ」
「浮き出して見える文字が素晴らしい」「印刷したカバーの上にさらに箔押しをすることで文字が浮き出して見える。」


海文堂書店日記」
「週刊 奥の院 1.2」「書肆主人の「ともすれば烏有となる著作を掬い上げる出版社」という志そのもの。/「「無毛談」ハゲ頭の話なのだが……、別の「毛」と想像したあなた! うふふ、です。」


「神保町の片隅で」
アンゴウ シリーズ日本語の醍醐味1 坂口安吾著(烏有書林)「日本語というものを自分なりに考えるよい機会だったかも。」



『剃刀日記 ──シリーズ 日本語の醍醐味(2)』関連

「松岳社 製本ブログ」
「浮き出して見える文字が素晴らしい」「印刷したカバーの上にさらに箔押しをすることで文字が浮き出して見える。」


海文堂書店日記」
「週刊 奥の院 1.2」「「蝶」元お殿様のお屋敷に出張して、婚礼間近のお姫様お顔剃り。その最中、闖入してきた蝶。」


「プヒプヒ日記」
そりゃそうだ(笑)「作者は床屋さんだそうだ。そのせいかどうか、文体の切れ味がはんぱではない。」


「まだ桜庭一樹読書日記」
【第5回】(1/3)[2012年11月]「で、この『剃刀日記』は、短編小説なんだけど、ほんとうに床屋さんとして働いていた著者が床屋を舞台に書いていて、私小説的な雰囲気で、でも書かれている事柄はおそらく創作であろう短編ばかりで、あぁ、これは……自分が思う随筆っぽい文章そのものだなぁ。」


「Book Select 本を選び、本に選ばれる」
日本語の醍醐味と言うシリーズ名に相応しい傑作。石川桂郎/剃刀日記「読んでいて、一気に引き込まれたのは冒頭の「蝶」のような作品で、静謐な緊張感のある文章、それでいて夢を見ているような非現実的な雰囲気。夢と現の境にいるような作品で、日本語の醍醐味とはまさにこのこと。」


「本のブログ  ほん☆たす」
剃刀日記(石川 桂郎):書評「一読をすすめたい一冊」「この作品集では「蝶」とか「炭」「指輪」といったところが有名らしい。私は「花輪」という作品がよかった。/いやどの作品がどうこうというより、読み進むうちにはまりこんでしまったという方が正しい。(中略)ここには現代風な派手さもないが、強い生命力を感じる。/一読をすすめたい。」



『田紳有楽 ──シリーズ 日本語の醍醐味(3)』関連

「松岳社 製本ブログ」
「文字が浮いてます」「前回の時以上の効果が凄いです。」


海文堂書店日記」
「週刊 奥の院 6.25」「哲学、宇宙、宗教、芸術……、「私」を深く深く考えるという意味でしょうか。」


ダ・ヴィンチNEWS」
注目の新刊『田紳有楽』「奇想天外な『田紳有楽』で知られる鬼才・藤枝静男の傑作集が登場。(中略)その特異な歩みを俯瞰できる好企画だ。」


「尾藤荘」ブログ
「思想のアンソロジー」「田紳有楽」「すでに読んだことのあるものも含まれておりましたが、初めて読むものがあり、あらためて藤枝静男おもしろいなぁと思いました。」
(こんな一節も!「むらかみはるきさんの書籍は一生懸命宣伝して、別に読めなくなることなどないのに並んでまでも買う人が発生します。日本人はむらかみはるきかひがしのけいごしか読まないんじゃないか、と思うぐらいです。むらかみはるきさんだけがいい作品を書いているわけではないので、出版の人々はもっとこういう作家さんのことも頑張ってレコメンドしてください。」ハイ、頑張ります!)


「貼雑歩録 Ver.2.0」
「往来堂書店に行ってしこたま買ってしまった話」「シリーズ日本語の醍醐味ってもうタイトルから飛ばしてるね。/というわけで、買うしかない訳だよ、田紳有楽に打ちのめされた者としてはね。」


「平日開店ミシマガジン」
2014年2月の今日の一冊(2/3)「なんとも独特な世界観というか、著者の想像力の凄さに驚かされる超絶面白い小説。」



『ペガサスの挽歌 ──シリーズ 日本語の醍醐味(4)』関連

ダ・ヴィンチNEWS」
注目の新刊『ペガサスの挽歌』「恐怖と美が一体となった作風が、最初期から完成されていることに驚かされる。」


「ながしょブログ」(長崎書店)
皆川博子「ペガサスの挽歌」「でもさ、どろっどろに渦巻く情念や、分かち難くなった愛やら殺意やらをあっさりとした文章で書いてしまい、「男女間の純愛。そんなものは、ねえ。」というメッセージが見え隠れする作者の児童文学ってどんなんよと気になっていた方は、手にとってみてください。」


「幻想ミステリ博物館 館長BLOG 読書編」
皆川博子氏新刊『ペガサスの挽歌』「やはり皆川美学の原点の一風景と言い得ることができるでしょう」


「本読みの日々つらつら」
皆川博子さん、『ペガサスの挽歌』「素晴らしかった。妖しと小昏い背徳の魔界へずぶり…ふみ入り、至福の心地にしばし耽溺した。/研澄まされた狂気と残酷を賞する後ろめたさの、甘美な味わいと言ったらどうだ。」


「Lie × Luck」
『ペガサスの挽歌』「単行本未収録作品集だというのだからグッジョブと言うほかない。」


ピクセル化された幽霊言語」
『ペガサスの挽歌』皆川博子「どれもこれも素晴らしいです。悪意と狂気と孤独と性が奔放に呪うように降り掛かって来る。災厄を払いのける術すらなく呆然と立ち尽くす。日常は揺らぎあっというまに幻想に飲まれ、もう引き返せないし、帰らない。」


「月が出るときに空が明るく見えること。」
『ペガサスの挽歌』皆川博子 烏有書林「それに前半に収録されてるデビュー前の児童小説って・・・・・怖すぎでしょう〜!!!/これは子供が読んだらいかんですよ・・・・」


篠田真由美Diary/日記」
2012.12.05「最初は児童ものか、なんて思っていると、いきなりがつんとやられます。中間小説誌に発表された作品はかなりきっついです。読み応えずしん。」


「まるで犬」
ペガサスの挽歌「自分が狂っていることを自覚する瞬間に似ている。」


「白い猫と昼寝。 II」
読書ノート「2012年 わたし的面白かったベスト5(順不同)発表!!」


「半透明パラレルワールド
2月分「どの話も本当に面白く短編でありながらもその濃厚な世界観は70年代から今も変わらない。」


「No one’s gonna dive」
皆川博子『ペガサスの挽歌』烏有書林「その皆川作品の真髄たる妖しく爛れながらも無二に美しい世界観は、なんでコレが単行本未収録で転がってんだって完成度。」


「BOOK.asahi.com」(朝日新聞社
幻想世界描き続ける83歳 皆川博子、初期作相次ぎ出版小説現代新人賞でデビューする前の児童文学4編と、70年代に発表した単行本未収録の8編を集めた。」


「尾藤荘」ブログ
「ペガサスの挽歌」「小説というより何か詩のような、そんな児童文学たちですから、これを読むだけでも価値ありだと思いますがどうでしょうか。お子さんがいらっしゃる方はぜひお子達に読ませてあげるとよいでしょう。これが文学ですよ、と。(中略)想像力の欠如が誤解を招き、諍いを生み、せんそうをもたらします。わたくしたちを助けてくれるのはアベノミクスでも、集団的自衛権でもありません。良い文学が助けてくれるのです。」



『高岡重蔵 活版習作集』関連

「これ、誰がデザインしたの?」ブログ
『高岡重蔵活版習作集』「金属活字でこれだけの組版をしていたというのがわかる驚愕の本。/作品はじっくり本で見ていただきたいのですが、重蔵さんの江戸っ子らしい語り口も魅力。」


「代官山 蔦屋書店サイト」
高岡重蔵 活版習作集「高岡重蔵が組版し、現嘉瑞工房代表の高岡昌生が活版印刷した作品(岡倉天心茶の本」の抜粋)の巻頭付録あり。」


「印刷図書館クラブ ひろば」
蔵書紹介『高岡重蔵 活版習作集』「著者渾身の『タイポグラフィーの原則』でもあるのだ。」


恵文社一乗寺店」サイト
高岡重蔵活版習作集「文字の組み合わせ、その空間、位置関係。ごくごくシンプルな要素の組み合わせによって、息をのむような美を生み出すまさに職人による手技の究極のかたち。」


「活版: chicolog」
活版「掲載されているものは、カレンダーとか、商業ベースではないであろう作品が伺える。だけど、たぶん、大部分の商業的印刷物より綺麗だとおもう。」


「毎日jp」(毎日新聞
今週の本棚・CoverDesign:『高岡重蔵 活版習作集』「著者は大正生まれの欧文組版工。美しい熟練の技は、外国人によるものと見まがうほどだ。」


「コンビビアな日々」
高岡重蔵・活版習作集「活版で刷り上げた印刷物ッテすごくキレイなんだ。と、ため息が出ます。」


「Bonami」
「高岡重蔵活版習作集」「嘉瑞工房 高岡重蔵さんの欧文組版による習作集/ほんとうに綺麗。」


「BOOK.asahi.com」(朝日新聞社
本場顔負けの欧文組み版の技「なによりまず著者が窮めた欧文組み版の技を虚心坦懐に眺めてほしい。美しさを知る人がひとりでも増えて、この技が次世代にも必要とされるよう、切に願う。」


「タイプディレクターの眼」ブログ
高岡重蔵著『活版習作集』「その印刷物を見た人を、欧文についての知識があろうがなかろうが、一瞬で英国やヨーロッパに持っていってしまう。能書きなしで、一枚の紙の中にその空気を収めて表現できるのがいかにすごいことか。」


YOMIURI ONLINE」(読売新聞)
日本が誇る歌姫、BENIさんが登場「現在、92歳とかなり高齢の高岡さんですが、その仕事の新鮮さは目をひきます。「職人」や「手仕事」といった言葉が大好きな方なら、かなり楽しめそうな本です。」


「@masatofujii」
活版工の意地「高岡重蔵活版習作集―My Study of Letterpress Typography」高岡重蔵「いまでは、詰めの作業は簡単にできますが、これほどの味わいはありません。久々に5つ星です。」


「僕だっちタイムス」ブログ
ヘンじゃない欧文が組める人「日本人が組む欧文がどれほど現地の人から見ると「ヘンなの」か。高岡重蔵さんは、彼らも美しいと評価する組版に取り組んだ人だったんです。」


「多面体F」ブログ
ブックフェア2014「最も感動したのは「高岡重蔵 活版習作集」(烏有書林 装幀:上田宙)だった。内容は著者が欧文組版をした作品集である。著者は1921(大正10)年生まれなので、昨年の刊行時点で82歳、それなのに「習作集」と名付ける奥ゆかしさ。」
(*正確には高岡重蔵さんは刊行時点で92歳です)


KARA-FULLブログ「徒然帖」
第10回竹尾賞展活版印刷らしい味のあるデザインが沢山掲載されていて面白かったです。」


「アップアローズ」フェイスブック
活版屋さんがお勧めする本「高岡重蔵さんは90歳を超えてらっしゃるそうですが、なお海外にご自身で向かい、金属活版の版を探しにいくほどなんだとか。すてき。(中略)1つ1つの印刷物の綺麗さに惹かれます。」


「おはし本」
150131 高岡重蔵活版習作集 高岡重蔵「これはすごい。/前口上からものすごくかっこいい。(中略)/“文字というものは読むためにある。記録するためにある。だから、読みよくなければならない。形で遊んじゃ駄目。平凡でも、内容にふさわしい組版をしなきゃいけない。”/それが実現されている習作集。」


「本に囲まれて」フェイスブック
高岡重蔵 活版習作集「ページをめくるごとに、整然とした組み文字が飛び込んできます。ため息が出るほど美しい文字…圧巻。(中略)ここに出てくる文字は、欧文も和文も、匂いや温かさを感じます。」



『没落時代 ──シリーズ 日本語の醍醐味(5)』関連

ダ・ヴィンチNEWS」
注目の新刊『没落時代』「全集未収録作11編を含む短編集。人の心情に深く実直に切り込んだ、真摯な文学作品ばかり。」



『蝕まれた虹 ──シリーズ 日本語の醍醐味(6)』関連

「lamplight」
蝕まれた虹「院内虐待や腐敗の実態は小説と云えど痛々しく、患者たちの苦しみは悲痛な呻きとなって、社会から切り離され認めを得ない生の悲しみと絶望に気落ちさせられる。それでも文章は強い生命力を持っており、何とかしてこの苦痛から抜け出したいという願いというか祈りのようなものを宿している。/凄まじく美々しい。何度傷ついても朽ち果てることのない力強い文章である。」


「エン-ソフ」
渇望する魂ーー小林美代子について【3】「遺作「蝕まれた虹」は静かに困難を受忍する小説だ。」
(長文で力のこもった評論だと思いましたが、文中「小林美代子の本がとある出版社から出版された」の「とある」にどうも違和感が。うちの名前を出せない事情とかあったんでしょうか)


成城墨岡クリニック:墨岡通信
見果てぬ夢の地平を透視するものへ-129「だが、小林美代子の死には、一人の人間がどのようにも支えきれなかった巨大な設問が宙ずりになっているのだと私は思う。誰もが、問題にすべきであるはずなのに、誰もが、まずはじめにさけていってしまう、表現と状況の壁のことである。」



『老薔薇園 ──シリーズ 日本語の醍醐味(7)』関連

読書メーター
老薔薇園 感想・レビュー
「シリーズ中、最も買いな一冊ではないか。全集でしか読めなかった散文作品「老薔薇園」は随筆とも詩とも小説ともつかない異様な形式であり、金子光晴の魔術的文体が思うさま堪能できる。/この一冊で金子光晴の人となり、人生を概観した気にもなれる。一家に一冊。是非。」


「表題作も無類に美しく、頽れる詩的散文の魅力に溢れている。」


「腐りゆくものへの讃歌「大腐爛頌」さえも美しく感じる不思議。流石日本語の醍醐味シリーズに採られるだけはある。」


「全集でしか読めなかった『老薔薇園』を全編収録、この新刊本で漸く日の目を見た。大概眠れぬ深夜に本を開き、忘我の境に蕩けて酔い痴れた。「園は廃れた。踏み入る小径もなくなつた」。痺れる。」



『〔増補改訂版〕欧文組版:タイポグラフィの基礎とマナー』関連

小林章さん「タイプディレクターの眼」
『欧文組版 タイポグラフィの基礎とマナー』増補改訂版「今回の出版にあたって新しく加えられた「日本語版から英語版を作るさいの注意点」も、まさに時流に合っていて、日本語と英語の二か国語表記が爆発的に増えつつあるこの時代に必要な注意が書かれています。日英二か国語の会社案内やパンフレット等の制作に関わる人すべてに、この項目は必読です。」


宮里文崇さん「Font for the Day」
〔増補改訂版〕 欧文組版: タイポグラフィの基礎とマナー「欧文組版の日本語書籍における決定版。「タイポグラフィの基礎とマナー」とサブタイトルにある通り、目を引く派手なデザイン例ではなく、ホントに「基礎」をしっかり教えてくれる教科書である。」


tomokoishiguchiさん「note」
読書メモ 「増補改訂版 欧文組版 タイポグラフィの基礎とマナー」「本書は InDesignIllustrator での設定値を手軽に教えてくれるマニュアルでは決してないということ。カタチになる以前の「考え方」を学べる本である。(略)「言葉」に関わるデザイナーならば、まずは押さえておきたい内容の本であり、むやみに似たようなマニュアルを何冊も買うならば、本書を一冊持っていたほうが余程有益かと思う。」



『甘美な牢獄 ──シリーズ 日本語の醍醐味(10)』関連

東雅夫さん「好書好日」
ああ怖い、烈しい戦慄と耽美の世界「文豪・谷崎潤一郎の文学に惹かれ、耽美と恐怖がないまぜとなった独自の閉鎖空間を創出した宇能。まずは本書の中核を成す表題作や「殉教未遂」「狂宴」といった、幻怪なマゾヒズム文学の精髄に触れていただきたいと思う。」


朝宮運河さん「好書好日」
異色短編のワールドカップ! 世界各国の奇妙な小説を読み比べ筒井康隆も絶賛したこの異色短編には、“破滅願望と裏表になった、この世ならぬものへの憧れ”という宇能文学を貫くテーマが集約されている。(略)この傑作選は怪奇幻想系のみならず、戦後の旧満州を舞台にした半自伝的作品から、海外でのアバンチュールを描いたやや軽妙なポルノまで8編を収める。宇能文学の全貌を伝えたいという編者の熱意が感じられる好セレクション。」