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2014-07-11

『高岡重蔵 活版習作集』の書評10

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 イギリスThe Whittington Press(ウィッティントン・プレス)が発行している『Matrix 32』に、高岡重蔵さんと嘉瑞工房の紹介記事「Juzo Takaoka, Japanese Master-Craftsman」が8ページにわたって掲載されました。

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 Whittington Pressは今も金属活字を使っている英国版・嘉瑞工房のような印刷会社で、『Matrix』はじめ様々な刊行物を出している出版元でもあります。このブログでも何度か名前が登場しました。(→烏有ブログ(2013/9/7)烏有ブログ(2013/10/10)

 記事を書いたのはイギリス在住の河野英一さん。先日紹介した『Forum 27』(→烏有ブログ(2014/5/31))に続き、Whittington PressのJohn Randle氏から執筆の依頼があったのだそうです。

 『Matrix』は全ページ活版刷りの年鑑で、タイポグラフィに関する様々な記事が掲載されています。

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 こんな洒落た組版の作品も綴じ込まれています。

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 他にもたくさん、金属活字の印刷物に限らず、木活字を使った大判の刷り物や、木口木版の作品なんかも収録されていました。もうびっくりするぐらい、とてもぜいたくな本です。

 値段は90ポンド(約16,000円)と少し張りますが、この手間ひまのかけ方、仕上がりの美しさを考えれば、決して高くはないですよ。作り部数は650部程度らしいので、興味のある方は急いで問い合わせた方がいいかも。すぐに無くなっちゃうかもしれません。

2014-07-07

東京国際ブックフェア&イハラ・ハートショップにて

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 7月2日から5日まで、東京ビッグサイト東京国際ブックフェアが開かれました。

 会場には造本装幀コンクール・コーナーもあり、受賞作や応募作がたくさん展示されているなかに、日本印刷産業連合会会長賞をいただいた『高岡重蔵 活版習作集』も並んでいました。

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 さまざまな工夫を凝らした作品のなかに、こんな普通の上製本を加えていただけたこと、とても嬉しく思います。きっと、中に収録した重蔵さんの作品が、それだけ素晴らしかったからでしょう。

 同コンクールの記念冊子から、審査員・西村寿弘氏の講評(ありがとうございます!)の一部を引いてみます。

印刷は活版原版刷りの付録を巻頭に配し、オフセット印刷による本文は、活版刷りされたオリジナルの風合いを再現するためFMスクリーニング(300線相当)を採用。製本も大判作品集の強度、耐久性を考慮し芯ボールにはツヤボールを使用するなど見えないところにもこだわる入念なつくりである。


 ところで、少し話はかわりますが、とても嬉しい出来事があったのでご報告を。

 和歌山県日高川町(旧美山村)にあるイハラ・ハートショップさんのブログで、『高岡重蔵 活版習作集』をご紹介いただきました。→イハラ・ハートショップの春夏秋冬 2014年7月3日。

 イハラ・ハートショップの井原万見子さんとは、以前ある本がきっかけで連絡をいただき、ときどき電話やメールのやり取りをしています。

 今回も連絡をいただき、さらになんと!『高岡重蔵 活版習作集』をお店に置いていただけることになりました。

 和歌山県内の書店さんに烏有本が並ぶのは、おそらく今回が初です。とうとう私の故郷にも烏有本が並ぶんだ、と思うと、感慨深いものが(涙)。

 イハラ・ハートショップさんのサイトで取り寄せネット注文も可能ですので、ぜひ皆さん、こちらからご注文下さい。初版はもう残りわずかです!


7/21追記

 イハラ・ハートショップさんから、本が並んだ棚の写真を送っていただきました。

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 お隣りにはグーテンベルクの絵本が!

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 グーテンベルクと重蔵さん、ぴったりなコンビですねー。

 この『グーテンベルクのふしぎな機械』(ジェイムズ・ランフォード、あすなろ書房)も、謎掛けで始まる楽しい絵本ですよね。登場するグーテンベルクが見慣れたヒゲ面じゃなくて、若くてカッコいいんでびっくりしますよ。

2014-06-06

『高岡重蔵 活版習作集』が受賞!その2

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 昨年4月に刊行した『高岡重蔵 活版習作集』が、第10回竹尾賞デザイン書籍部門・審査員特別賞に選ばれました!

 なんと本書はこれで2つ目の受賞です!(1つ目はこちらに→烏有ブログ2014/5/8

 竹尾賞は、(株)竹尾創業100周年記念事業として2002年に創設され、「ビジュアルコミュニケーションのあり方を深く洞察する活動またはその発展に努力している人を推奨・賞賛し、表彰するもの」で、現在は隔年で実施されています。

 竹尾賞についてはこちら→竹尾賞|文化活動|竹尾について|竹尾 TAKEO

 第10回竹尾賞の詳細はこちら→第10回竹尾賞のおしらせ

 受賞記念の小冊子から、審査員・太田徹也氏による選評の一部を引かせていただきます。

本書は、伝統と現代をつなぐ一本の糸であり、技術に人間の血を通わせてきた印刷の歴史とその未来に一石を投じる意味がある、と強く感じたのです。(略)

 その組版全体の美しい印象はもとより、動的なリズムと流れがつくる「読みやすさ」、思わず触れてみたくなる静的な「優雅さ」、そして目的に合ったスタイルとデザインへの「気配り」が、どこか絵画芸術に共通する手描きの温かさで見るひとの心に響いてきます。(略)

 本書が、これから欧文組版の奥深い伝統技術を学び、電子メディア一辺倒の現代と印刷文化に新しい視野をもたらそうと考える「若い技術者たち」にとって、貴重な指針となりルールブックになることは確かです。

 また、これまでの約半世紀、書籍づくりをライフワークとしてきたデザイナーの一人として、私からも『高岡重蔵活版習作集』に大きな拍手を送ります。

 素晴らしい選評、誠にありがとうございます!

 そして高岡重蔵さん、おめでとうございます!

 来る6月25日(水)から7月18日(金)まで、竹尾見本帖本店2Fで「第10回竹尾賞」展が開かれます。受賞作品はもとよりノミネート作品も一堂に会します。みなさま、ぜひ足をお運び下さい。

2014-05-31

『高岡重蔵 活版習作集』の書評9

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 昨年の烏有ブログ(2013/9/7)で、Letter Exchangeの会報誌『Forum 26』(2013年9月号)に『高岡重蔵 活版習作集』の書評が載ったことを紹介しましたが、もっと高岡重蔵さんのことが知りたい、という要望があったらしく、『Forum 27』(2014年5月号)では河野英一さんの解説つきで重蔵さんの著作や作品が詳しく紹介されました。

(河野英一さんについては、『ロンドン地下鉄書体』の進捗状況、その2高岡重蔵氏90歳の誕生会をご参照下さい)

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 さすが重蔵さんを師匠と慕う河野英一さんだけに、文章と写真を交えて作品を解説しながらも、井上嘉瑞さんへの弟子入り時の話やヘルマン・ツァップさんとの交流の様子など、重蔵さんの人となりがちゃんと伝わる内容になっています。

 全文を読みたい方は、もうしばらくするとForum back issuesから購入できるようになると思います(最新の『Forum 27』はまだ掲載されていません)。

 『Forum 27』の他のページを見ても、カリグラフィあり、碑文あり、はたまた中国の書道ありと、とにかく文字デザインに関する情報がてんこ盛り。『Forum 26』では訪英日記4 ディッチリングで登場したフロイスさんが大々的に取り上げられています。

 ああ、たまらん。またイギリスに行きたくなってきた。

2013-09-07

『高岡重蔵 活版習作集』の書評8

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 イギリスのレタリング・文字デザインに関する協会Letter Exchangeの会報誌『Forum 26』(2013年9月号)で『高岡重蔵 活版習作集』が採り上げられました。

 評者はThe Whittington PressのJohn Randle氏です。ありがとうございます!

 重蔵さんの作品が、英国人のプロフェッショナルの眼にどのように映ったか。一部抜粋してみます。

The range of work and types shown in My Study of Letterpress Typography, a beautifully designed and printed (in Japan) large octavo, is truly extraordinary. How did this man from the 1930s onwards collect together the gems of the European typefoundries and put them to such good use that they could have come from the hands of any of the most able European typographers? His list of typefaces reads like a roll-call of the great and the good.

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