2007-08-18 池田信夫氏の敗北

はてなブックマークについた批判的な意見を「ネットイナゴ」呼ばわりしてブーイングを浴びた、エコノミストにして有名ブロガーである池田信夫氏(参照;ekken: 池田信夫さんへのブックマークコメントがネガネガな理由)。その池田さんが、自身のブログでこんな小沢一郎論を述べられています。
……1993年に『日本改造計画』を書いたころの小沢氏には、バブルとともに崩壊した「日本型システム」をサッチャー=レーガン流の新自由主義によって改革し、規制を撤廃して個の自立をうながすという明確なビジョンがあった。ところが細川政権はわずか9ヶ月で終わってしまい、日本はバブルの処理と称して、かえって莫大なバラマキを続けた。そしてこれを是正したのは、小泉氏の「構造改革」だった。小沢氏の出番は、なくなってしまったのである。
そこで小沢氏は、とにかく政権交代を実現するには手段を選ばないという方針をとったわけだ。結局、彼は「原則」の人ではなく「政局」の人だったのだろう。……
で、「原則」だけで「政局」音痴な安倍さんは参院選で見事なまでに「敗北」しまったわけですが。まあ、このエントリー自体が「『民主・社民連合政権』が誕生する、という悪夢は御免こうむりたいものだ。」という動機で書かれてるわけですから、安倍自民党の敗因・小沢民主党の勝因の分析にはてんで使えない代物なわけで。大体、農家への所得補償とか「子供手当」の創設とかを「バラマキ」「ポピュリズム」と切り捨てているところからして、
といった選民意識が見え見えで、どうにも鼻についてしょうがありません。
それに比べると、こちらのブログでは見事なまでに参院選の総括を行っています。
『カトラー:katolerのマーケティング言論』より「安倍晋三の敗北と小沢一郎のサブマリン戦略」
……小沢一郎が提唱した農家に対する所得補償とは、富の分配ルールと手法の転換の先取りを意味するものといえるだろう。それに対して安倍自民党は、「カメラ目線」に象徴されるように、憲法改正、戦後レジーム脱却といった東京のマスコミばかりがネタにしやすい政策やビジョン提示には熱心だったが、一人区という足下に打ち込まれた楔や農村に広がっていた離反ムードに無頓着であり、あまりに無策であった。
自民党が一人区でことごとく惨敗した数字がそのことを雄弁に物語っている。敗因は、既に小泉内閣の時代から醸成されていたのであり、それが小泉純一郎人気によって隠蔽されていたにすぎぬ。……
このエントリー勝負、カトラーさんの勝ちですねw
池田先生も、「民主・社民連合憎し」みたいな考えにとらわれていたら、そこらへんのネット右翼連中と大して変りませんよ、と言っておきます(まあ、ネットイナゴ云々の騒ぎからして、「痛い人」というのは証明済みなわけですがw)