2008-07-26 今週のアフガン、イラク情勢(その3)。「新しい愛国心」

経営コンサルタントの大前研一さんが、アフガン、イラク、イラン、北朝鮮問題で迷走を続けてきたブッシュ外交を批判するコラムの中で、米タイム誌の呼びかけを紹介しています。
■ブッシュ大統領がイラクでしたこと、アフガンでやったこと (6ページ目)(「『産業突然死』の時代の人生論」)
一方、米国が自らのアイデンティティーを反省する動きも見える。
タイム誌では、同じく7月7日付けの号で、「自らの愛国主義を再定義しよう」と呼びかけている。新しい愛国主義の概念が必要なのではないかというのだ。ブッシュ大統領に代表されるような現在の愛国主義は、米国そのものを称賛して、敵対するものは悪と決めつける。それでは、これからの世界の平和を守っていけないのではないか、と言っている。
記事では、「米国の偉大さを維持するために、米国自身がしなくてはいけないことは何なのか」を問いかけている。いわく、「多少惨めなこともやらなくてはなるまい」「これからの新しい愛国心を持つ者は、偉大な米国を作るために、現状を認めて、その差を埋めるための努力をしなくてはいけないのではないか」「素直に自らを反省して、これから進むべき道を語ることのできる米国人こそ愛国的だ」。そして、「新しい愛国心の定義を作らないと、米国は収拾がつかなくなり分裂する」と指摘している。
わたしはこの記事を、非常によい内容だと認めたい。極めて意味深な記事である。共和党の大統領候補には不利な内容だが、民主党の方も米国とは何か、米国の依って立つ信条とは何なのかをハッキリさせてもらわなくてはならない。
こなた日本は‥‥と言うと、ブッシュのプードル犬と言われたべったり子分三人衆(ブレア、ハワード、小泉)の伝統を守りインド洋のガソリンスタンド経営で国会が空転したり、秋の国会の開催時期がいまだに米国のアジェンダで振り回されている。ブッシュの2期8年を吟味することこそ、日本が盲目のうちに行動していた戦後の総決算になる。特にアジア周辺諸国との関係については、米国べったりではなく、自分の考えをちゃんと出し、納得してもらえるのかどうかが問われている。そうなるといつもの結論になってしまうが、「自らを反省し、理想と現状の差を埋めるべく行動すべき」という新しい愛国主義の定義は、日本に対しても言えることなのだ。
「ブッシュの2期8年を吟味すること」が求められるのは、大前氏が言うところの「超親米論者」である産経新聞も同様。今日の「主張」なんか、「無反省」の最もたるもの。
■【主張】テロ特措法 首相は継続方針明示せよ(MSN産経ニュース)
それでは先週のアフガン情勢。
■混迷アフガン アルカーイダが自爆犯をリクルート(MSN産経ニュース - 2008年7月19日)
■アフガン空爆で警官9人死亡 国際部隊がタリバーンと誤解(CNN Japan - 2008年7月20日)
■オバマ氏、アフガン大統領と会談 政権支援継続を明言(CNN Japan - 2008年7月21日)
■カブールで自爆テロ、3人負傷(AFPBB News - 2008年7月21日)
■アフガニスタンの米軍襲撃事件、米大統領選に影響か(JanJan - 2008年7月22日)
■アフガン増派は次政権課題 イラク優先と米国防総省(47NEWS - 2008年7月23日)
■アフガニスタン土地争いで少数民族デモ(AFPBB News - 2008年7月24日)
続いてイラク情勢。
■イラク駐留米軍の撤退時期の「展望」で合意 両国首脳(CNN Japan - 2008年7月19日)
■英首相が突然のイラク訪問、兵員削減に言及(読売新聞 - 2008年7月19日)
■イラクで拉致の英国人男性自殺か、武装組織が声明(AFPBB News - 2008年7月20日)
■イラク市民の大多数はオバマ支持 駐留米軍撤退に期待(MSN産経ニュース - 2008年7月21日)
■オバマ氏、イラク訪問 首相らと会談(日本経済新聞 - 2008年7月21日)
■米大統領選:イラク撤退問題、オバマ氏展望に共和党いらだち(毎日新聞 - 2008年7月21日)
■イラク米軍/知事家族を「虐殺」/サラハディン州当局 調査と処罰要求/解決まで協力拒否も指示(しんぶん赤旗 - 2008年7月22日)
■イラク駐留英軍、一部が来年初めまでに撤退 首相表明(CNN Japan - 2008年7月23日)




