晩鮭亭日常

2017-01-02 富士とスニーカーの今日。

富士とスニーカーの今日。



 年が明けた。

 元日は風もなく、晴れた穏やかな日だった。例年通り、古今亭志ん朝「御慶」を朝風呂で聴く。おせち料理雑煮もないが、これで正月気分になれる。テレビニューイヤー駅伝を見て朝昼晩と食事を作って食べ、その片付けをしているうちに何となく1日が終わる。食料の買い足しに一度コンビニに行ったのが唯一の外出。その時、マンションの4階の廊下から富士山の一糸も纏わない姿を見る。御慶。


 テレビに飽きると音楽を聴きながら読書読みかけであったこれを読み終えた。


続 聞き出す力

続 聞き出す力



 BGMはこれ。







 今日は朝から箱根駅伝を見る。駅伝を見るのは好きだが、選手物語を聞かされるのは苦手。ただ、走らせてあげればいいのにといつも思う。



 午後、箱根駅伝が終わったので昼食を食べに街へ降りていく。今朝まで4食自炊だったので他人の作ったものが食べたくなった。今日も富士がよく見える。

 正月2日の駅ビルは思ったより空いていた。新春セールの無印も人はまばら。セール品の食器洗い用スポンジと半額のスニーカーを買った。



 本屋で今年の本の初買い。




吾輩は猫である (定本 漱石全集 第1巻)

吾輩は猫である (定本 漱石全集 第1巻)



 全集コーナーもない地元書店漱石全集が棚差しされていようとは思ってもみなかった。既に新書版の漱石全集と初出本文をベースにして出された平成版の全集を持っている身としては新たな全集を揃えようなどという気は毛頭ない。ただ、昨年の漱石没後100年に関する色々なイベントやテレビドラマ(「漱石の妻」NHK)などによって久しぶりに「吾輩は猫である」を読み返してみたくなったことと、20年以上前になるが毎年正月の帰省時に漱石全集を1冊持って行って読んでいたことを思い出し、今年の1冊目にすることにしたのだ。



 いつもは入口前に順番待ちの列ができている大戸屋も空席の方が多い。商売的にはよろしくないのだろうが、僕としてはこの方がうれしい。いつもの鶏と野菜黒酢あん定食を頼む。食事が来るまで携帯本の遠藤哲夫「理解フノー」(港の人)を読む。小さくて薄い本なので、こういったちょっとした待ち時間にさっと出してちょこっと読んで料理が来たらすっとしまえる。ちょうどいい。


理解フノー (四月と十月文庫7)

理解フノー (四月と十月文庫7)


 帰宅して、先日スキャナーで取り込んだ昔職場の出版物に書いた自分の文章をワード文書に直す作業に没頭する。漢字の誤変換や文章の脱落や余計なスペースを直すのに思いの外手間取った。なぜ、こんなことをしているかというと、今年の自分自身への課題として今から20年前の1997年に職場の海外研修で一月ほどイギリスに滞在した時につけていた日記をリライトして(そのままでは意味の通る文章にならない)別ブログとしてやっていこうと考えているから。自分としてはほぼ最初の海外渡航であり、色々と思い出深い体験であったため、いつか文章としてまとめておきたいと思っていた。そこに新しい「漱石全集」と英国BBCでこの正月にドラマSHERLOCK」シーズン4の放映が重なり、これは丁度いい機会だなと考えた次第。とりあえず、リライトする必要のない、職場の会報等に書いた2つの文章をプロローグとエピローグとしてブログ漱石倫敦ホームズLondon。」(http://d.hatena.ne.jp/vanjacketei+johnwatson/)にアップしてみました。この題名にした理由はプロローグを読んでもらえればご理解いただけるかと思います。実際に日記に出てくるのは漱石関係ばかりでホームズ関係はほとんど出てくることはないのだけれど。ただ、ロンドンを歩きながら絶えず、ここがシャーロック・ホームズ舞台となったロンドンかという高揚感を抱いて過ごしていたのは紛れもない事実なのだ

 ほとんど自分のためのブログなのですが、もし興味がおありならたまに覗いてみてください。この「晩鮭亭日常」以上に不定期更新になるはずです。



 夕食は「土井善晴和食アプリで知った小松菜味噌汁小松菜ベーコンの炒め物を作って食べる。


 明日は職場に行かなければならない。「孤独のグルメ」新春スペシャルを観てから寝よう。


 遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

2016-12-31 二個玉で大晦日。

二個玉で大晦日。



 気が付けばもう大晦日。


 大掃除は昨日の窓拭き等で一応終わったことにして、出かける。


 二子玉川のTOHOシネマで2度目の「この世界の片隅に」。

 前回、テアトル新宿で観た時はその印象を言葉にすることができず、心の中にモヤモヤとしたものが残った。その後、町山智浩映画ムダ話」を聴いたり、原作・こうの史代この世界の片隅に」(双葉社)を読んだりした。それぞれに感銘を受けたし、その素晴らしさを同僚に語ったりもした。それでもまだ、自分の中でうまく着地してくれた感じはなかった。


この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)


 大晦日でもあり、年越しのイベントのような感じでエグゼクティブシートを奮発した。ところが、周囲のエグゼクティブシートに座る子供の多さにこの地にはどれだけ金持ちの親がいるのだと贅沢の背徳感を下敷きにした自分の喜びがなんだか馬鹿らしいものに思えてしまう。アニメとは言っても小さい子供たちにはちょっと難しいのではないかと心配したが、みんな騒ぐことなく静かに観ていた。この映画の持つ力を過小評価していたと反省する。



 2度目はストーリー展開を知っていることもあり、素直に笑ったり、ハラハラしたり、そして涙を浮かべることもできた。映画館を出ると気持ちが軽くなった。ただ、「いい映画だな」と思う。「それでいいじゃないか」と思った。この映画に出会ったことで、こうの史代という魅力的な漫画家を知ることもできたし、「夕凪の街 桜の国」(双葉社)を読むこともできた。



夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)



 映画館の下にある蔦屋家電に入る。先日の知人宅での忘年会でここが本屋でもあるということを知ったため、是非寄っておきたいと思ったのだ。円環状の通路とそれに沿って設えられた本棚。思ったより本の量も多く、初めての僕にはまるで迷路のようにどこまでも本棚が続いているように感じられてちょっとゾクゾクした。夏葉社の本やミニコミ『ヒトハコ』も並んでいるのも好感が持てた。そこでこの2冊を購入。




神保町

神保町



 「冬の本」は2冊目。増刷したと聞いていたので贈答用に1冊買っておくことにした。


 それにしても二子玉川という街はドレスコードでもあるのかと思うほど街を歩いている人たちの服装が高価そうで余所行きで何となく僕には息苦しい。駅周辺はどこもかしこもピカピカで落ち着ける淀みのようなものがないんだよな。



 帰りの乗り換え駅である自由が丘で下車して昼食。この街はいい意味で少しくすんでいて居心地がいい。夜にご馳走を食べる予定なのでここはマクドナルドグラコロバーガーで済ませておく。この街に来るときは必ずよる駅前の不二屋書店で1冊。



ミシマ社の雑誌 ちゃぶ台 「移住×仕事」号

ミシマ社の雑誌 ちゃぶ台 「移住×仕事」号



 ミシマ社が以前にこの自由が丘にあったからだろう“地元出版社ミシマ社コーナー”があるのがうれしい。そのためミシマ社雑誌ちゃぶ台』の創刊号を買っておく。益田ミリ内澤旬子、ホホホ座、佐藤ジュンコといった執筆者もいい。




 最寄駅の駅ビルでいい牛肉を奮発し、しらたき、長ネギ白菜、焼き豆腐も買った。今晩はすき焼きだ。実家は昔から大晦日にすき焼きをする。弟が実家を仕切るようになってもそれは変わらなかった。ふた親がいなくなった実家に帰省することは昨年からなくなった。大晦日はひとり家で過ごす。でも、すき焼きはやっておきたいのだ。



 玉子を二個使ってすき焼きを食べ(牛肉がうまかった)、蜜柑をむきながら紅白歌合戦を見つつ年が暮れていく。


 今年もありがとうございました。こんな不定期で長期更新なしのブログを読んでいただき感謝しております。


 また、来年もよろしくお願いします。

2016-12-21 ロスとロスト。

ロスとロスト。



 昨晩は、ポストに届いていた『BOOK5』の最終号となる“特集 年末恒例アンケート 今年の収穫”を楽しんだ。この季節になると色々な雑誌・新聞等でこの手のアンケートが花盛りとなるが、sumus同人の方々だけでなく、ヨムネル(yomunel)・塩山芳明東川端参丁目・北村知之といった皆さんの名前が並ぶのはこの『BOOK5』だけだろう。なんともうれしいプレゼントだ。


 yomunelの表記で頭に刻まれているので最初“ヨムネル”って誰?と思ったが、アンケートの最初の一文を読んで、このアプローチの仕方は間違いない、あのyomunelさんだとニンマリする。こちらの期待の地平を裏切らないその後の展開にもウンウン頷きながら、いい仕事してますねぇと納得。

 塩山さんのアンケートが僕にとっての白眉の一編。この屈折した直球の評は塩山さんにしか投げられませんよ。「森卓也コラムクロニクル」を買ってよかったと思わせてくれます。

 東川端さんの「逃げるは恥だが役に立つ」と北村さんの昼休みに食べるパンはアンケートの中心ではなく周縁だが、その周縁がおいしいのだ。


 ついでに前年のアンケート特集(19号)も引っ張り出して眺める。去年の一番人気は岸政彦「断片的なものの社会学」。僕もこれを読んでそのしなやかな強さにポワンとしてしまったことを思い出す。そして今年は栗原康「村に火をつけ、白痴になれ」。これも今から読むのが楽しみだ。



断片的なものの社会学

断片的なものの社会学

村に火をつけ,白痴になれ――伊藤野枝伝

村に火をつけ,白痴になれ――伊藤野枝伝




 『BOOK5』はこれで終了ということだが、年に一度このアンケート号だけ別の形でもいいから出して欲しいと思う。



BOOK5 22号 特集:年末恒例アンケート 今年の収穫

BOOK5 22号 特集:年末恒例アンケート 今年の収穫


 その後、TVで「逃げるは恥だが役に立つ」の最終回を視聴。途中の「真田丸パロディに「真田丸」ロス状態の心が躍ってしまう。ミーハーな体質のため、「逃げ恥」ロスも加えて床に着くことになった。




 今日は、職場ではなく出張場所に直接行くため部屋で朝食をとる。パントーストし、ハムエッグを作り、昨日コンビニで買ったごぼうサラダを添えて食べる。


 午前中は武蔵小杉周辺で野外仕事。師走と思えぬ暖かな陽射しがうれしい。昼前に上がり、午後の出張場所へと向かう。


 乗り換え駅の神保町で下車。まだ、出張先の会議が始まるまで1時間以上あり、しかも場所はここから駅で2つとなれば、慌てることはない。比較的空いていたキッチンジローでハンバーグチキンカツの盛り合わせの昼食をとり、東京堂三省堂を回って数冊買い込む。




唐獅子株式会社 (小林信彦コレクション)

唐獅子株式会社 (小林信彦コレクション)



 “特集・こうの史代”は、明日ようやく仕事帰りに映画この世界の片隅に」を観に行けることになったため、鑑賞後の楽しみに買っておく。

 “『シン・ゴジラ』とはなにか”は、『ユリイカ』を毎号並べている地元書店にいつまでたっても入らないので、辛抱たまらずこちらで購入。

 「唐獅子株式会社」は「極東セレナーデ」に続く、フリースタイル小林信彦コレクションの第2弾。予定より遅れてやっと出ました、買いました。これまで親本、新潮文庫版と読み継いで来たが、唐獅子シリーズが1冊本としてまとめられたのはこれが初めて。


 時間があまりないので、三省堂の隣の上島珈琲店に入ってコーヒーを飲みながら「唐獅子株式会社」をちょっと読む。冒頭、出所した“不死身の哲”こと黒田哲夫が、自分の所属する二階堂組の変貌に驚く様子が描かれるのだが、これがうまい。これから須磨組の大親分の勝手気儘のハチャメチャ振りに翻弄されて行くことになる哲を取り囲む状況が寸分の無駄もない会話の連続で読者の目の前に次々と現れてくる。味わい深いのにサクサク読める。小林信彦という作家しか書けない良質の仕事。おかげで初めて飲んだ上島珈琲店のブレンドの味を全く覚えていない。


 2時から始まった会議は1時間半ほどで終了。本日の業務はここまで。


 もう一度乗り換え駅の神保町で下車し、今度は本屋ではなくレコード屋へ。


 お馴染みの名盤たちをお手頃価格で手に入れる。


 帰りの車内では先程買った「唐獅子株式会社」の続きを読む。インテリやくざの原田、元プロレスラーのダーク荒巻、生臭坊主の学然など懐かしいメンバーと楽しく再会しているうちに駅に着く。慌てて降りて地元本屋を流している時に手にディスクユニオンの袋を持っていないことに気づく。電車の網棚の上に置いたまま忘れて来たのだ。急いで駅の窓口へ。あれこれあってその荷物は武蔵小杉の駅に届いているとわかる。もう一度武蔵小杉へ。無事入手。




 帰宅して、夕食をとり、買って来たレコードペプシスペシャルゼロを飲みながら聴く。コーラを飲むたびに正面のテレビに立てかけてある「スプリット・キック」の瓶のミルクを飲むゲッツと目が合ってしまう。その黄色いジャケットを見ていると、ダンディ坂野のギャグ、“ゲッツ”と黄色いスーツの衣装はこのレコードからきているのではないかという妄想が湧いてくる。いかんな、どうも疲れているようだ。



スタン・ゲッツ・オン・ルースト Vol.2

 

2016-12-11 マイスターたちとの宴。

マイスターたちとの宴。


 今日は何もない日曜日。8時まで寝ている。


 朝風呂に浸かりながら、「角川映画主題歌集」(EMI)を聴く。「人間の証明」、「野性の証明」、「スローなブギにしてくれ」、「セーラー服と機関銃」、「探偵物語」、「時をかける少女」、「愛情物語」、「メインテーマ」、「WomanWの悲劇”より」など懐かしい曲がてんこ盛り。先日、フジテレビ歌番組薬師丸ひろ子原田知世角川映画主題歌を歌っていたのを観て、思わず聴き直したくなってしまった。自分の学生時代角川映画とともにあったことを実感する。


角川映画主題歌集

角川映画主題歌集



 コンビニで買っておいたチーズグラタンとごぼうサラダ冷蔵庫にあった卵で作ったオムレツを添えた遅い朝食を食べてから家を出る。


 父親の命日がつい先日だったので、今日は墓参りに行くつもりなのだ埼玉までそれなりに時間のかかる道中となるため、ゆっくり本が読める。今日は町山智浩「最も危険なアメリカ映画」(集英社インターナショナル)をカバンに入れる。



 D.W.グリフィスが「國民の創生」でKKKを復活させ、ウォルト・ディズニーが「空軍力の勝利」で東京大空襲を招来しているうちに霊園の最寄駅に到着。駅前のコンビニで線香とお供え用の缶ビール缶コーヒーを買ってタクシーに乗る。霊園まではワンメーターで到着。川沿いにあるこの場所は冷たく強い北風が吹き抜けて行く。最近弟家族が訪れた後らしく、墓周りは綺麗に掃除され、花も供えられている。これでは、不肖の兄貴はほとんど何もすることがないな。北風に歯向かうように身を屈めてどうにかこうにか線香に火をつける。花と供え物を入れ替え、冷たい水で濡らした雑巾で墓を拭く。天気はいいが、風が冷たいこの午後に墓参りにくる人影はほとんどない。冷たい手を手袋に包み、タクシーで来た道を帰りは歩いていく。寒さを見越して上下とも防寒の肌着を着込んでいるため、歩いているうちに体が温まって来て、駅に着く頃にはうっすら汗をかいていた。


 この最寄駅から数駅埼玉の奥に入って行くと姫宮の駅があり、そこに知人のパン屋がある。せっかくここまで来たのだからお目当のシュトーレンを買って帰ろう。それにちょうどこの週末にその店が開店2周年の感謝フェアをやっているのだ。


 店の前の駐車スペースは車でほとんど埋まっており、店内は人で賑わっていた。2周年記念の特別メニューを並べるための棚にはすでにパンの姿はなかった。通常品からあれこれ選び、そしてお目当てのシュトーレンもゲット。先日持って行ったクリスマスソングCDが流れる店内のイートインコーナーで今買ったパンをあれこれ食べていると知人が厚切りの食パンクラムチャウダーカレーを乗せたものを持って来てくれる。用意したパンがほぼそこをついてしまったので、とりあえずこれを出して急場をしのぐとのこと。繁盛なのは結構、結構。今日持って来たクリスマスソングCDを1枚置いて店を出る。




 帰りの乗り換え駅の神保町で下車。東京堂へ。地元で買えない欲しい本をごそっと買い込む。






おすすめ文庫王国2017

おすすめ文庫王国2017

気がついたらいつも本ばかり読んでいた

気がついたらいつも本ばかり読んでいた

花森安治装釘集成

花森安治装釘集成




 3冊で1万越えの買い物をしたためか、これまでもらった記憶のない東京堂の手提げ紙袋に入った本たちを渡されてまた一層気持ちが高まる。



 本来なら、この後信山社岩波ブックセンターによるところなのだが、倒産ニュースを知ってしまっているため寄る足も出ない。



 神保町からの車内では『おすすめ文庫王国』から坪内祐三「年刊文庫番 集英社文庫の『ポケットマスターピース』は小さな図書館だ」と片岡義男文庫本オールタイムベストテン 言葉のなかにだけいまもある『日本』をさまよう」に目を通す。



 帰宅して、白菜鶏肉油揚げを入れた味噌仕立てのキムチ鍋で夕食。

 食後のデザートはドイツで8年修行してパンマイスターの資格を得た知人の作ったクリームチーズ入りのシュトーレンと本や装釘マイスターたちの手になる本を味わう。


 「気がついたらいつも本ばかり読んでいた」の色違いの四角いタイル状のパターンが並んでいるカバーと「花森安治装釘集成」の色違い水玉模様が並んでる帯の意匠がよく似ていることに気づく。それぞれまるで色とりどりの星がまさに綺羅星のごとく並んでいるようだ。そう思ってみたら『おすすめ文庫王国』の表紙にも色とりどりの猫が並んで描かれているではないか、しかも星の絵まで添えてあった。偶然を楽しむ。

2016-11-17 眼福と口福と。

眼福と口福と。



 仕事帰りに本屋へ。



漱石全集物語 (岩波現代文庫)

漱石全集物語 (岩波現代文庫)

獺祭書屋俳話・芭蕉雑談 (岩波文庫)

獺祭書屋俳話・芭蕉雑談 (岩波文庫)



 岩波が「定本 漱石全集」を出すのに合わせた企画と思われる上記2冊を購入。漱石と子規の取り合わせ。

 『東京バスで散歩』は京阪神エルマガジン社。同じようなバス旅企画の特集雑誌は何度か見かけたが、信頼を置くエルマガジン社の名前と表紙の写真にやられてレジへ持って行く。



 書店の袋を鞄に詰めて町の中華料理店で夕食。野菜炒め餃子を注文する。麺や白飯炭水化物はなし。とりあえず、1年以上平均67キロを維持している。去年の夏が79キロだったので12キロ減だ。

 料理が来るまで、『東京バスで散歩』を眺める。13ほどのバスルートによる町歩きが載っているのだが、「都バス【草63】【上58】で食う読む読む読む遊ぶ。◎浅草三ノ輪→道灌山下千駄木護国寺早稲田」を開くと、そこにはカストリ書房、ひるねこBOOKS、往来堂書店古書ほうろうなど本屋がいっぱい登場している。おやおや、と思っていたら“取材・文 南陀楼綾繁”の文字が。なんだ、ナンダロウさんではないですか。それで納得。買って正解。続く都バス【白61】(取材・文 稲田豊史)には青聲社、ブックギャラリーポポタムも登場し、“わめぞ”まで出てきて楽しめる。やっぱり、こういう雑誌二次元電子書籍ではなく、三次元の紙として手に持っていたい。

 最近、同じように感じたのは、『Casa BRUTUS』12月号の本屋特集。最初は電子書籍の“dマガジン”で読んだのだが、タブレットPCの画面では隔靴掻痒の感否めず、翌日大判の持ち重りのする『Casa BRUTUS』を本屋で買ってきて部屋でじっくり眺めて満足した。眼福。



 野菜炒めとジャンボ餃子を腹に入れ、店を後にバス停へと歩き出す。この時、不思議といつもフンワリとした幸福感に満たされる。口福感と言ってもいいかもしれない。この町で外食して店を出る時、一番幸せを感じさせてくれるのがこの中華屋なのだ。いつまでもこの“町中華”が営業を続けてほしいと願う。

2016-11-16 谷崎ジャンクション。

谷崎ジャンクション


 仕事帰りの本屋で、漫画コーナーの平台に1冊だけ残っていたこの本を慌てて取り上げる。





 中央公論新社HPweb連載されていた頃から書籍化されるのを楽しみにしていたもの。発売になったと聞いてから地元本屋で毎日のようにチェックしていたが、昨日まで影も形もなかった。それが今日突然その姿を現し、しかも最後の1冊になっていたのだから手も伸びるというものです。


 帰宅すると通販で購入したLPが届いていた。





 早速、ターンテーブルに載せて、それをBGMにしながら「谷崎万華鏡」。お目当ては高野文子「陰影礼賛」と山口晃「台所太平記」のふたつ。全11作を通読してみて、それぞれなかなかのクオリティの作品が揃っているが、やはり印象深かったのは高野&山口作品だった。

 高野作品は漫画というよりは、「陰影礼賛」の本文につけられた挿絵のよう。漱石作品の挿絵のような、淡い墨絵風の愛らしい絵を見ながら本文を読んでいるうちに谷崎潤一郎の文章がいつの間にか高野さんが書いた文のように思えてくる不思議。

 1枚の淡彩画のような高野作品に対して山口作品はまさに大河小説。谷崎本人を思わせる千倉磊吉の家に勤めた女中たちの回想録なのだが、それぞれの女中たちのキャラクターがしっかりと造形されており、ひとりひとりが興味深くこちらに迫ってくる。特に最初の女中である“初”は鴨川つばめマカロニほうれん荘」の“きんどーさん”そっくりの顔立ち。これがなんとも愛すべき存在で印象深い。美形なのに自転車で川に飛び込み、額から血を流して上がってくる“銀”も忘れがたい。女中たちそれぞれの姿を追っているうちに千倉家の時間が流れて行き、最後の頁にくると長編小説1冊を読んだような噛みごたえのある作品になっている。谷崎の書いた「台所太平記」は未読なので、これはちゃんと読んでみないとと思わせる力のある作品だ。

2016-11-13 人はパンのみに行くにあらず。

人はパンのみに行くにあらず。



 今日の日曜は本をちゃんと読みたいと思ったので、電車に乗って埼玉の知人のパン屋へ行くことにした。


 天気もよく、気温も低くない、絶好の外出日和だ。座った車内の背中から暖かな陽光が降り注いでくる。どこに出しても恥ずかしくないような日曜日


 今日の携帯本はロマン優光「間違ったサブカルで『マウンティング』してくるすべてのクズどもに」(コア新書)。ツイッターで何度か目にした本で、書店で手に取ってみたら前書きで小林信彦が好きだったがある件があって嫌な感じを持ったということが書いてあり興味をそそられたので購入した。サブカルの歴史編年体で書いてあるという本ではなく、筆者の関心のおもむくまま「サブカル/おたく」に関わる人々をめぐってそのサブカル観、おたく観が書かれている。名前は知っているけどその本は読んだことがないという人が結構取り上げられているのだが、多くの人は“ご存知”というカタチで出てくるため、その人物に関する知識の少ないこちらとしてはただお話を聞いているという感じになってしまう。サブカルを「町山智浩編集者として扱ってきたもの、そしてそこから派生したもの/その愛好者」と定義していたのが興味深かった。




 目的地の駅に着く直前にちょうど読み終わる。着いた駅は埼玉県にある姫宮という駅。駅前に“ブックス市川”という古本屋がある。まだ一度も入ったことはない。店の前から店内を覗いたことはあるのだが、なんだか入りづらく今日もスルー。この姫宮という所は先月読んだ「冬のオペラ」(角川文庫)の作者・北村薫さんの出身地の近くにあり、この本に出てくる名探偵・巫弓彦の記録係である姫宮あゆみの名字の由来となった町であろうと勝手に思っている。先週やっと手に入れた「遠い唇」(KADOKAWA)所収の『ビスケット』を読んだ。「冬のオペラ」以来18年振りの巫弓彦登場作である。姫宮あゆみ不動産屋の事務員から推理小説家になり、巫弓彦は今でも名探偵をやっていた。気になっていたあの冬の京都の事件の後日談がひっそりと書かれており、少し寂しい名探偵の佇まいをほっとしたような思いで見守りつつ本を閉じた。


 日曜の昼下がりとあって知人のパン屋は賑わっていた。新作を中心にあれこれカゴに詰め、会計を済ませてイートインコーナーで満足するまでパンを食べる。ロカボ生活を続けているのでこんなに糖質をガッツリ取るのは滅多にない。だからこそまた美味いのだな。知人に約束していたジャズCDを10枚ほど渡す。半分はクリスマスシーズンに店内に流す用のクリスマスアルバムにした。今日のもうひとつの目的は、今月に入って販売を始めたシュトーレンを購入することなのだが、店内にその姿がない。知人曰く、どうしたのか今日焼いたものはうまく行かず、いつものしっとり感がなく固く焼き上がってしまったとのこと。この商品で金は取れないと言われてCDとの物々交換の様に渡される。ドイツパンマイスターのこだわりに口を挟むわけにもいかないのでありがたくいただいておく。



 帰りの車内はkindle町山智浩さら白人国家アメリカ」(講談社)を読む。先日のアメリカ大統領選のトランプ勝利を受けて、町山さんがトランプ選挙戦を追ったこのルポルタージュをやはり読んでおきたいと思ったのだ。TBSラジオテレビ朝日報道ステーション」などに引っ張りだこで、クリントン勝利を予想していた筆者が今どう思っているのかと考えながら読みすすめる。



さらば白人国家アメリカ

さらば白人国家アメリカ



 1時間ほどで乗換駅の神保町に到着。途中下車して岩波ブックセンターへ。



斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めて

斎藤さんの英和中辞典――響きあう日本語と英語を求めて




 前者は、この間買った斎藤秀三郎「熟語本位 英和中辞典」の校注者による斎藤英和に関するエッセイ集。やはり、この店で買いたかった本だ。帯に“漱石時代誕生した文明開化の古典”とあり、岩波書店漱石押しが微笑ましい。

 後者は、森卓也インタビューが目玉。今年の4月に出た「森卓也コラムクロニクル 1979-2009」(トランスビュー)の編者である和田尚久氏がインタビュアーをつとめている。



森卓也のコラム・クロニクル1979-2009

森卓也のコラム・クロニクル1979-2009



 本屋の後は、ディスクユニオンに寄って中古レコードを1枚。

  • SYOTARO MORIYASU「THE HISTORIC MOCANBO SESSION'54」(ポリドール


幻のモカンボ・セッション’54

幻のモカンボ・セッション’54


 日本モダンジャズの黎明期を記録したこのアルバムCD廃盤になっているため以前にラジオで流れた音源の録音しか持っていなかったのでレコードが手に入ってうれしい。ディスクユニオンの入っているビルの入口横にあるメロンパン屋に長い列ができていた。その横を通り過ぎざま、順番の回ってきた若い男性が店の人に「このメロンパンメロンの果汁って入ってますか?」と質問していたのが聞こえた。もし、「入っていない」と言われたら、彼は買わずに帰るのだろうか。そのためにわざわざ列に並んだのだろうかとちょっと気になった。


 神保町駅から最寄り駅までは、買った『フリースタイル』掲載の森卓也インタビューを読む。御歳83歳。小林信彦筒井康隆といった父親と同世代の人のひとり。アニメ映画落語ドラマコラムニストの側面を持つ人らしく守備範囲が広い。「頭を撫でて尻をつねるような」山田太一を買い、市川森一や倉本聰の「情」を排するところに見える氏の嗜好が面白い。インタビューの反歌のように載っている小林信彦アニメとギャグの人」という森卓也氏のことを書いたエッセイも読む。ちょっと複雑な気分になる。小林氏と言えば雑誌の発行元のフリースタイル社が刊行中の“小林信彦コレクション”。第1回配本の「極東セレナーデ」は楽しく再読させてもらったのだが、次回刊行予定の「唐獅子株式会社」はいつ出るのだろうと思っていたら、裏表紙に11月発売とあってほっとした。もっとも、この会社の予定は油断ならないのは先刻承知の上。まあ、多少遅れても楽しみに待ってますよ。

2016-10-30 ワイルド・イズ・ノット・マイン。

ワイルド・イズ・ノットマイン


 昨日の土曜日は2週連続で出張野外仕事。

 朝4時起きで風呂と朝食を済ませ、5時半前に家を出る。雨は夜のうちに上がっていた。まだ空には薄いが色濃い雲が棚引いているけれども、街と雲の間に隙間があって、そこから朝明けの茜色の空が見える。空気湿度はあるが、しんと冷えていて気持ちがいい。空を見ながら駅への坂道を歩いて行く。


 気温は思ったほど上がらず、雲もはれず肌寒い一日を野外で過ごす。朝9時から夕方5時まで昼食の弁当を食べる10分ほどを除くとほぼずうっと立ち仕事。やはり年々体はキツくなるのは否めない。しかも、前日に今日連れてくるはずの人員4人が職場の処置で急遽ストップがかかり、こちらの計画の大幅変更を余儀なくされる状況では、気持ちもなかなか前向きにはならない。それでも最低限これだけはと思っていた仕事は思い通りの結果を出せたので少し救われた気分になった。


 帰り道の横浜駅有隣堂に寄る。今日1日寒い中を頑張ったので本くらい買ってもバチは当たらないだろう。


 探している2冊もここならあるだろうとあちらの棚こちらの棚と探しまわるが何故か見つけることができない。あきらめるのも癪なのでいつもは使わない検索機を使ってみる。すると1冊はさっき見た国内ミステリーの棚にあると出る。ばかな、そんなはずがと思って戻ると棚ではなくその前に平積みされていた。丁度その前に人が立っていたので死角になっていたらしい。



 遠い唇



 もう1冊は少し離れた語学書コーナーにあるということなので別ブロックまで歩いて移動。英語学習のテキストなどに混じってありました。



寝るまえ5分の外国語:語学書書評集


 緑のカバーがいい感じ。いつも思うが“白水社”の社名の字体はいい。この字体を見るために神保町古書会館近くにある白水社の看板の前をたまに歩いたりするくらい好きなのだ


 夜、待望の枕本として最初の1編を読む。短いので数編読めそうだが、4時起きの体はすぐに本を放り出す。




 今日は8時起床。睡眠をしっかり取った。

 午前中はのんびり過ごす。ネット書店hontoKADOKAWA電子書籍50%OFFセールをやっていたので、前からに気になっていた新井英樹「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」全巻を半額で購入。2冊分を読む。『週刊ヤングサンデー』連載時に途中まで読んでいたのだが、その後漫画雑誌を買うことをやめたので最後まで読むことがなかった。ただ、当時その圧倒的な筆力に少し体を反らしながら読んでいたような印象があった。まさにその印象通り、いやそれ以上の暴力の嵐。これ以上読み続けるとそのパワーに圧倒されて今日1日が終わってしまうような気がしてここでよしておく。


真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)




 昨日の出張でやり残した仕事をしに午後から職場へ。外へ出た途端にその寒さにちょっと驚く。


 駅前でまずは昼食をとる。寒さからカレーが食べたくなり、最近できた店に入る。“横浜家系カレーライス”を名乗っていてどんなものか気になっていたのだ。店のカウンターに座ると、「辛さはどうしましょう」と聞かれる。「普通で」と答える。辛さはあまり得意じゃない。すると店主は別の客と10倍の辛さを食べた客がどうなるかを話し始めた。それを聞きながら、「こっちはカレーにうまさを求めているのであって、刺激を求めているのではないのだがな」と思う。そこに普通のカレーが来る。食べたら確かにその名の通りカレー豚骨醤油の味がする。カレーにその味が合うのかは食べる人次第だろうな。僕はピンと来なかったけど。



 職場で明日からの仕事の準備をして夕方退勤。いつもの本屋へ。


 語学書の棚の前で、ふと昨日のことを思い出し、目を凝らしてみると、なんと「寝るまえ5分の外国語」の背表紙が。えっ、なんで。この本をこの店で探し始めた時、数日この棚にも目を通した。その時ここにこの本の姿は確かになかった。だから、もうここにはないと決めてしまっていた。それからは評論やエッセイの棚しか見ていなかった。いったいこの本はいつここに挿されたのだろう。いつからここにいたのだろう。それと知らず何度この前を通ったのだろう。軽いショックを受け、何も買わずに店を後にする。




 

2016-10-28 興味本位 英和中辞典。

興味本位 英和中辞典



 ゾッとするような冷たい雨が降っている中を退勤。

 本屋へ。すると毎日料理の棚で探していた本が今日はあった。



一汁一菜でよいという提案

一汁一菜でよいという提案


 

 土井善晴ファンとしては新刊が出たとなれば見逃せない。文章の中にちりばめられた料理の写真に写真家の名前が見当たらないということは著者本人が撮っているのかな。白飯の入った茶碗と汁物の入った椀のうまそうな写真がまたよい。


 帰宅して宅配ボックスに届いていた物をピックアップ。中身はこれ。






 創刊から100年のこの辞書の新版がCD-ROM付きで出ると知って必ず手に入れようと思っていた。地元書店には入らないだろうと予測できたこととたぶんその値段から考えて大判になっていて重いだろうと判断し、ネット書店に注文していたのだ。斎藤秀三郎と「熟語本位 英和中辞典」の存在を知ったのは2005年に出た斎藤兆史「英語達人列伝」(中公新書)。この面白い英語に関する日本人の怪物列伝の中でも斎藤秀三郎はひときわ印象に残り、そこで知ったとても面白い彼の英和辞典を読後すぐに購入。それが1997年発行41刷であった「熟語本位 英和中辞典 新増補版」(岩波書店)であった。故柳瀬尚紀氏も称揚していたこの辞書パラパラめくっていてもその訳語の面白さが伝わってくるのだが、いかんせん組版が古いのか文字が滲んだように見えて少し読みにくかった。今回の新版はすべて版を組み直したとあり、その組版・印刷は“精興社”。本のサイズも大きくなり、本文は格段に読みやすくなった。そして、全文検索可能で旧版面も入ったCD-ROMが付いている。自分のPCに入れて使えるのだ。

 今、自分で使えるのだと書きながら、「いつ使うのだ?」と疑問を感じる。国文学科を出て、英語に関係のない仕事をしている人間がどうして100年前の英和辞書が必要なのか。もちろん、現実的な意味で必要ではない。しかし、趣味的・嗜好的な意味ではやっぱり持っていたいのである。日常的に使いもしないのにこの値段の物を買うのかとあきれられるかもしれない。英語を真剣に学ぶ者が本当の意味で愛で味わえる名著を使いこなせもしないのに買うなんて単なる興味本位ではないかと叱られるかもしれない。でも、仕方ない。そう、だって興味本位なんだから。興味があるんだから。持ってるだけでうれしいんだから。だから、今こうして手の中にある。

2016-10-27 するめは恥だが役に立つ。

するめは恥だが役に立つ。


 夜、職場で仕事をしていて空腹を覚える。机の引き出しを漁ってみるが、出てきたのはコンビニでおつまみ系の所に置いてある“焼きするめげそ”だけだった。もちろん、職場でアルコールを飲んだりはしない。これは以前に同僚から貰った謎の差し入れなのだ。仕方ないと袋を破くと、醤油をかけて焼いたゲゾの匂いが周囲に漂う。慌てて手頃な大きさに裂いて口にいれ、残りを素早くティッシュでくるむ。固いイカを唾液で柔くしながら噛んでいたら「ガキッ」と音がして、小さな歯の詰め物が取れた。空腹の代償は高い。嫌だが近々歯医者に行かねばなるまい。



 退勤後、本屋へ。2冊購入。



ザ、コラム

ザ、コラム



 ともに愛聴しているラジオ「たまむすび」のレギュラー陣。月曜日の小田島さんに火曜日の町山さんのそれぞれの新刊がそれぞれの曜日に番組内で紹介されていたので、今日本屋で入手した次第。「ザ、コラム」の方は“コラム”らしく1編が短いから、枕本に良さそう。


 2冊を持って駅ビルの大戸屋で夕食。この店での定番メニュー“鶏と野菜黒酢あん定食”を頼む。食事が来るまでに2冊の“はじめに”を読み終わる。

 テーブルに置かれた“鶏と野菜黒酢あん”を見て「おっ」と思う。前に食べた時より明らかに野菜の量が少ない。やはり今野菜は高いのだな。このメニューは時と場合によって野菜の量にそれなりの差があると感じている。つまり僕にとっては野菜の物価を教えてくれるメニューと言える。貴重な野菜を残さず食べた。