ブックオフのある週末。


 金曜日は、仕事を終えてから日本橋公会堂の柳家三三独演会へ行く。チケットを取ってくれたNEGIさんとその友人の片野ゆかさん、そして岡崎武志さんの4人。片野さんは犬についてのノンフィクションを書かれている方。


 三三落語を聴くのは初めて。35歳という年齢を感じさせない老練ともいえるなめらかな口舌と煮しめたような表情。仲入り前の1席が突然2席に増えた上に、トリでは「牡丹灯籠」の「栗橋宿」をたっぷり。楽しみな噺家がひとり増えた。


 終演後、4人で近くの居酒屋へ。岡崎さんから映画「しゃべれども、しゃべれども」で国分太一に落語指導をした時の三三師匠にインタビューした時の話を聞く。片野さんからはwebで連載中の犬部の話を。NEGIさんの話では、車で送ってもらった元部下に「どこで下ろしますか」と聞かれ「どこかのブックオフの前で」と答えたエピソードが面白かった。逆に僕は上司の車で静岡県に出張した時、ある方のブログによく出てくるブックオフの前で「電車で帰りますからここで下ろしてください」と言おうとして言い出せなかったことを思い出した。結局上司の自宅近くの駅で下ろしてもらい帰ろうと思ったら近くにブックオフを見つけてすぐに駆け込んで辻褄を合わせたけど。




 土曜日は夕方まで仕事をし、本屋へ。講談社文芸文庫ちくま文庫の新刊が出ていた。

未成年・桃 阿部昭短篇選 (講談社文芸文庫)

未成年・桃 阿部昭短篇選 (講談社文芸文庫)

ノーサンガー・アビー (ちくま文庫)

ノーサンガー・アビー (ちくま文庫)


 恥ずかしながら阿部昭作品をまだ読んだことがない。前から一度読んでみたいと思っているのでこの機会に。

 中野康司さんの新訳ちくま文庫でオースティンの作品を読んで来たので「説得」からさして間を置かずに「ノーザンガー・アビー」が刊行されたことを喜ぶ。先日古書現世から目録注文で買ったキャロル・シールズ「ジェイン・オースティンの生涯」(世界思想社)とともに読むのが楽しみ。



 さて、今日は午前中に洗濯を済ませ、いつもの日曜同様溜まったワイシャツをクリーニング屋へ出してから職場へ。

 まず、職場のカウンターに置いてある毎日新聞日本経済新聞をつかんで自分の机に行き、コンビニで買ったおにぎりとサラダで昼食をとりながら読書欄に目を通す。人が少なくストレスのない環境で夕方まで仕事。


 久しぶりにモスバーガーを食べたくなって20分ほど歩いて隣駅のブックオフへ。この「ブ」近くにあるモスが一番近い店なのだ。

 蛍光灯を増やしたのか以前に来た時より明るくなった店内で105円棚の文庫本を漁る。落語本などを買う。

 モスで夕食。期間限定チキン南蛮バーガーを食べる。甘酢がほんのり香っていいね。

 途中の本屋で『本の雑誌』10月号を買って帰宅。早速雑誌を開くと巻頭は高野秀行さんのエンタメノンフ「名前変更物語(上)」が載っている。読みだすと、冒頭で高野さんが奥さんに土下座しながら「俺と離婚してくれ」と頼んでいる。あれ、奥さんて金曜日に会った片野さんじゃないか。おいおいと思いつつ読み進める。


 このところ、スタン・ゲッツ「ザ・コンプリート・ルースト・セッション Vol.1」を繰り返し聴いている。特に1曲目の「オン・ジ・アラモ」は聴く度に心が溶けていきそうになる。

ザ・コンプリート・ルースト・セッション(1)

ザ・コンプリート・ルースト・セッション(1)