けものの★/Groove Tube

絵:★★★★★、話:■■■■□、愛:♥♥♥♥♥、次回作購入意欲:♪♪♪♪♪

GrooveTube(TENMAコミックス)

GrooveTube(TENMAコミックス)

 強烈にテンション高いです。初っぱなから全開モードで兄ちゃん大大大好き〜な妹のメグがはじけまくってます。絵は抜群に上手く、表情豊かすぎて猫耳まで飛び出す始末。実際に絵の中にキラリと光る十字が描いてあるんですが、それだけではない彼女のキラキラ感が印象的でした。もはやディフォルメと言えるほどの表情の変化に魅せられっぱなしです。またまたすごい新人が登場したと思いますね。キャラが活き活きしすぎてて、エロのほうはそれなりにページを割いているし絵も悪くないんですが、正直そんな気分にならないのが欠点という気はしますが。
 初めてこの方を意識したのはホットミルク。それ以前にもコミック天魔に掲載されていたのはすぐわかったのですが、それほど注目していなかったような気がします。それが、リニューアルしたホットミルクのVol.2で巻頭フルカラーの鬼ノ仁氏の後に24Pの連載マンガがいきなりスタート。その作品の後が絶好調の松本ドリル研究所だったわけですから、すごいポジションだと思います。ここに持ってきたコアマガジンの編集はかなり信頼置いていたんでしょうね。私自身全然他の作家に負けない存在感に驚き、それ以来こうして単行本が出るのを楽しみにしてました。
 さて、その内容ですが、5話構成の「ぐる〜みんぐっ!!」という作品、冒頭にも少し書きましたが、異常に兄が好きな妹メグさんのお話です。2年前両親を事故でなくし兄のゆずるは親代わりに妹が結婚するまで面倒みようと決心、・・・したはずが2ページめからの妹の猛烈なラヴラヴ攻撃にたじたじ。寝る前にほっぺにキスしただけでメグさんはその余韻でオナニー。タイミング悪く(?)部屋を訪れた兄にイッてるところを目撃され、そのまま突入〜。と、兄は相当に流れやすい性格です。青年向けだったら、この辺はもう少し時間を掛けられたんでしょうけど仕方ないですかね。ちなみに、メグさんは友達に勧められて初めてしたオナニー中に兄の顔を思い浮かべるだけでイッてしまい自分の気持ちを知ることになるという回想シーンが後に出てきます。そうなると兄との初行為は彼女自身にとって初めてになるはずなんですが処女であるという表現は全くありませんでした。別に処女性を重視するつもりはありませんが少し気になりました。写実性にこだわる作家でもないでしょうし、雰囲気が少し重くなると思って敢えてそういう表現は削除したんでしょうかね。それにしても、これだけのアプローチでは遅かれ早かれ兄は撃沈したでしょうし、1話めで関係持ったのは話には描かれてないそれまでの経緯があって、抵抗しても無駄という気持ちがあったのかもしれません。この作品以外にもクール(?)な姉と弟の「副音声」、恋人同士の初エッチを描いた「やえぱ」、「ムチとは罪」というタイトルどおりムチムチの母と息子の話の計8話が掲載されてます。どれもよく描けていて今後の活躍に期待できる出来でした。