体も頭も柔かく

今年の初授業。

生徒の皆さんも正月明けで体もなまってるだろうからと思い、ウォーミングアップに発声練習をした。英語の発音を相手に聞き取れるようにしっかりするには腹式呼吸と口周りと舌を日本語以上に動かすことが必要。

まず身体の力を抜く為に軽くジャンプしてそのまましゃがむ、というのをやってもらった。ところがビックリ!高1男子の多くは、しゃがめないのだ。そう、あの何でもない ”ウンチングスタイル”ができないのだ。

あれって、少し前までコンビニの入口なんかにしゃがみ込んでたむろする代表的格好だった筈なんだけど。そう言えば最近あんまり見かけない。ほんの数年間で絶滅危惧種か。和式便所を使った事がないからだろうけど、こう目の当たりにすると少しショック。ガイジンみたいじゃん。

だったらどこがいけないの?と聞かれたら「日本人として」なんていう曖昧なノスタルジー以外に説得力のある説明ができるか。

はい。身体が固いということは老化現象なのです。誰もが赤ちゃんで生まれた時はグニャグニャで柔らかいでしょ。それが老人になると強張って固いじゃないですか。身体の固くなった老人は精神も頑固で融通がきかなくなることが多い。(だから私は心も体も柔らかく保とうと意識してます)若いうちから強張ってしまうのは望ましくないのです。

しかも、つい20年くらい前の日本人なら誰もがフツーに(怪我や障害がある場合はもちろん除く)できたことができなくなるというのは、退化現象でもある。50代の私より10代の若者の身体が固いというのは、いかにもよろしくない。

高岡英夫師や斉藤孝氏の後追いになるけれど、私もこれからは、英語の勉強前に脱力運動、ウォーミングアップ・ストレッチを積極的に取り入れよう。余計な力を抜いて。足首を柔かく。股関節を柔かく。肩甲骨を柔かく。身体が柔らかくなるのと連動して頭も柔らかくなって記憶力もヒラメキもよくなる、はず。

そしてまず、エラそうにこんな事書いてる自分の硬化こそ食い止めるべし。