第27回「モード・4〜モーダルな作曲法」

ベロベロ音楽理論 第27回 


 「モード・4 〜モーダルな作曲法

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モード編も第4回!
今日は前回に引き続き、モードにおける和音の演奏法、
そして後半はモーダルな作曲の方法を勉強します!




たとえ風邪でも容赦しません。ショットは3杯。








CHAPTER 1 ……最小単位のモード提示




前回は4和音でモードを感じさせる方法を勉強しましたね!
しかしこの技、多用し過ぎるとちょっとしつこさが出てしまう諸刃の剣。
そこで、今回はコードの最小単位であるトライアドでモードを提示する方法を学びます!


ポイントは、特性音を含んだメイジャートライアドでモードを提示するってとこ!
と言いつつメイジャーがダメな場合はマイナーを使います!てへぺろ



前回前半でやった2コード提示をギュッと圧縮したようにも見えますー。
というわけでちょっと2コード提示の復習


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イオニアン  CM7 → Dm7 / CM7 → FM7


ドリアン   Cm7 → Dm7 / Cm7 → BbM7 


フリジアン  Cm7 → DbM7/ Cm7 → Bbm7


リディアン  CM7 → D/CM7 → Bm7


ミクソリディアン C7 → BbM7


エオリアン  Cm7 → AbM7   


ロクリアン 提示できない【訂正】提示できました!  Cm7♭5→G♭M7

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〜トライアドの導き方〜



12コのトライアドを並べて、条件に合うものを探します。
なるべくメイジャートライアドを優先するのがルールですが、
条件に合わない場合はマイナートライアドを使います。



こんなふうに、消去法していくよっ

前回の2コードの導き方に似ていますよね。
しっかり復習して参照してください。





で、トライアドによる提示はそれぞれこうなります。



イオニアン Ionian ナチュラル4
……F/C



ドリアン Dorian  ナチュラル6
……Dm/C



フリジアン Phrygian ♭2(♭3)
……D♭/C



リディアン Lydian  ♯4
 ……D/C



ミクソリディアン Mixolydian ♭7
 ……B♭/C



エオリアン Aeolian ♭6
……A♭/C



ロクリアン Locrian ♭2・♭5
……G♭/C











CHAPTER 2 ……モードで作曲!




モードのルールがなんとなくわかってきたところで、
実際にモーダルな曲をつくってみましょう!!!





客観性を保つために、使用するモードは例の如くサイコロ先輩に決めていただきます!


サイコロ先輩ちっす!







サイコロルール

まず軸音を決めます!
サイコロを2回振って、出た目の合計で以下の軸音に決めます。



Cはたくさんやったので省きますよ〜





次にモードを決めます。
これも2回振って、2回目の目を採用します。
2回とも同じ目だった場合のみ、イオニアンにします。



この手順でみんなでサイコロを振って、


こうなりました!


A♭ドリアン → Eエオリアン → Fイオニアン → Fリディアン 



メロディは、特性音をなるべくたくさん使って、
先生がテキト〜につけていきます。



で、こんな楽譜が完成しました!!


おお〜
ちゃんと曲っぽいです。
これまで実践編で作曲した曲よりも、
だら〜〜っともや〜っとすすんでいくかんじ。


演奏は1:15あたりからですよっ






さらに、メロディもモードを使うというポリモーダルの作曲にもチャレンジ!



モードにモードがのっかっていますよー


う〜ん、かなーり実験的な「なんか怒られそうな曲」になってしまいました。
でも、おもしろくない映画のサントラっぽいかんじもしますよ!!




「前衛的って言っときゃいいんですよ!」







CHAPTER 3 ……今日の名曲



「ポリモーダル」を使用している代表曲を聞いてみましょう!
サイコロに頼らず、ポリモーダルを巧く使っているカッコイイ曲がこちら。

Herbie Hancock - Tell Me A Bedtime Story


このアルバムに収録されています。

Fat Albert Rotunda

Fat Albert Rotunda









分析してみる

メロディとコードが別々のモードになっていることがわかります。

分析していたら、
コードに合った普通のメロディの、完全5度上になっていることもわかりました。
これは堀越先生のご指摘。う〜ん、おもしろいつくりですね!!


完全5度上にのせてコーダルな手法で演奏してみたものと、
ポリモーダルの元曲とを聞き比べてみてくださいね。おもしろいです。


さて今日はここまで!










次回のベロベロ音楽理論は……

次回はいよいよ、モード界の閉ざされた深い森へ侵入!
なんとなんとたぶん世界初!



リディアン・クロマチック・コンセプト スペシャをお送りします!!!!!!





リディアンクロマチックコンセプトとは、(以下LC)
ジョージ・ラッセルの提唱した音楽理論なのですが、
本人に教えを受け、認定された人のみしか他の人に教えることを許されていない、
謎に包まれた音楽理論なのです。
かるくググってみると、情報の少なさがわかると思います。

日本にはLCCを教えて良いとされている人はたった5人とか6人とか。
その一人が、サックス奏者の藤原大輔さん!!
ベルベットサンでもよくご出演いただいております!

3月14日のベロベロ音楽理論・第28回「モード・最終回」では、
藤原大輔さんをスペシャルゲストに、
(たぶん)世界初の試みでお送りいたします!
放送できるかどうかわからないので、是非会場へお越しください!










しかも超イケメンなのですよ藤原先生は!!女子来たれ!






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