Victoriaの日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2010-03-31

なぜ日本人は英語がうまくならないか

こんばんは。税理士受験日記のvictoria007です。

最近、じゃあ中高の英語教育をどう変えるべきか考えてみる - My Life After MIT Sloanとか英語上達の秘訣は発音練習にある - elm200 の日記とか、「日本人の英語がうまくならないのは日本の英語教育が間違ってるからだ!」という、古典的な問題提起が再燃していまして、この問題は人ごとではないので心を痛めながら読んでいました。

日本人の英語がうまくならない→日本の英語教育が間違っている→日本の英語教師はみんなカスだ、という三段論法が成り立つわけで、それはすなわち、私のような英語で食ってる人間が日々格闘している努力がなんにも実を結んでいないことを意味します。

あ〜あ、やっぱりそうか〜。そうじゃないかってうすうす感じてはいたんだけどね〜。やりがいないよな〜。

ここで落ち込んだまんまいじけているのも精神衛生上よくないので、一言感想よろしいでしょうか。

みなさん、日本の英語教育の話になると、やれ政策が悪いだの、教育方針が間違っているだの、教育ビジョンがないだのって、非常に大きい視点で問題をとらえようとなさいます。それは100%正しいと私も思います。

「あれだけ英語に時間をかけて勉強しているのに、なぜしゃべれるようにならないんだ。何か根本的に教育方針が間違っているんじゃないか」っていう怒り、ごもっともです。

ただ、もう少し冷静になって、「あれだけ時間をかけて勉強している」という勉強の中味を考えてみたらどうかと思いまして。

例えば、中3の生徒が受験期に使うごく標準的な英語の問題集の英文をちょっと見ていただきたいと思います。英語を引用すると、読むのがおっくうだと思いますので、日本語訳をごらんください。

「去年の夏、ぼくはアメリカを訪れました。そこでぼくは、先住民の人々に会いました。先住民の人々は伝統的な踊りを披露してくれました。そしてぼくに日本の伝統的な踊りのことについて質問してきました。ぼくは答えられませんでした。帰国してから、ぼくは日本の伝統について勉強することにしました。世界の人々とふれあうには英語を勉強するだけでは十分ではありません。自分の国についても勉強するべきだと思いました。」

「私は幼稚園にボランティアに行きました。そこで絵本を読んであげたら子ども達が喜びました。家に帰って家族と将来の仕事について話し合いました。そこで、私は今まで仕事は自分のためにするものだと思っていましたが、ほかの人たちを幸せにするために働きたいといいました。母は私がすばらしい経験をしたことを喜んでくれました。」

「私たちはなぜ学ぶのでしょうか。例えば私たちが英語を学ぶ時、私たちはほかの国の文化や習慣について学んでいます。学校で勉強することによって、私たちは多くのことを学ぶことができます。また、経験からもたくさんのことを学ぶことができます。ボランティアをすることによって私たちはまわりの人の役に立つことを学ぶことができます。また、周りの人々とコミュニケーションすることによっても多くのことを学ぶことができます。私たちは決して学ぶのをやめてはなりません。」


いかがでしょうか。

これは、特別な問題集から拾ってきたわけではありません。

ごく標準的な公立高校を受験する生徒達が使っているものです。

教科書も似たようなものです。

中学生の英語の勉強の中心は、昔も今もやっぱり教科書なんです。

まじめな生徒は試験前に教科書の本文を暗唱しますし。

その英文が、どこをとってもこのように、「私が英語を学ぶのは、単なるコミュニケーションの手段としてではなく、もっと深い文化について知って、世界中の人々に日本のよさをわかってもらうため」みたいな独白調なんですよ。

こんなのばっかり3年間も覚えさせられたら、英語を話すってことは日本代表で世界の人々とコミュニケーションすることなんだ、っていう固定観念がすりこまれてしまうじゃないですか。

気軽に英語をしゃべろうって気にならないです。

高校になると、これに「環境問題」「世界平和」「自分さがし」というテーマが加わり、もっとめんどくさくなります。

高校卒業されてから、英会話を勉強したいと思って、ECCとかの英会話学校に通った経験がおありなら、テキストがすごく新鮮に感じられたことを覚えていらっしゃる方も多いと思います。

英会話学校では、徹底的に「明日すぐ使えるフレーズ」を「毎日どこかでありそうなシチュエーション」で教えますから、すごく役に立つっていうことを実感しながら学ぶことができます。

「中学高校と6年間勉強してきて何で英語がしゃべれないんだ」って、そんなの当たり前だと思いますよ。私たちが6年間学校で勉強してきたことって、英語をしゃべる技術じゃなくて、「日本人にとって英語を学ぶということにいかなる意味があるのか」っていう哲学的なお題目なんだから。

こんなの教えて萎縮させるんだったら、何もやらないほうがずっとまし。

学生時代、英語は嫌いだったって公言している人のほうが、社会人になってから自己流で勉強して案外簡単にぺらぺらになる理由ってここにあると思う。まじめに英語の教科書暗唱したってネガティブ潜在意識が植え付けられるだけなんだって。

イギリスアメリカはさすが、移民に英語を教育してきた長い伝統がありますから、語学のテキストはよくできてます。日本もそれをコピーさせてもらって使えばいいと思う。

文部科学省が絶対そんなこと許さないと思うけどね。

あくまで自前で、理念から作りこんだ教科書でないとダメだって信じこんでるんだろうね。

もし私が教科書作るんだったら、最初のページでは、人類共通のあいさつを教えます。

「ヘイ!彼女!ボクといっしょにお茶しない?」

絶対役立つと思うんだけどな。

victoria007でした。

elm200elm200 2010/04/01 12:14 トラックバックありがとうございます。

英語教師をされているとのことで、ご苦労をお察しいたします。

確かに中途半端な英語教育で、英語に対するコンプレックスを植えつけてしまうくらいなら、いっそのこと全部廃止してしまうのも手かもしれないですね。どうせ通じる英語を本気で学ぶときに、1からやりなおすくらいに手間がかかるんですから。

TOEFL で大学入学の可否を見ようという話にも通じますが、英語教育界の重鎮たちの考え方が実際的でないのか、それとも彼らの利権のためなのか・・・。いずれにしろ、子供たちが気の毒です。

victoria007victoria007 2010/04/02 00:17 id:elm200さま。
お読みいただきありがとうございます。
今、一番おそれているのが小学校で英語教育が本格的に導入されることです。ますます英語嫌いになって中学に入学してくる生徒が増えるのではないかと懸念しています。

daibutsudadaibutsuda 2013/01/18 15:16 同感です。
私も学生時代英語大キライで「受験英語は勉強しない」と公言してはばかりませんでした。「意味がない」と思ったからです。
会社に入ってからコミュニケーションツールとして英語を勉強し始めました。そこそこ面白かったように思います。

今にして思えばおっしゃる通り「教科書がつまらない」というのが、英語(受験英語)を勉強したくなくなる理由だったと思います。

今のつまらない受験英語が小学校まで拡大されるとしたら悪夢以外の何物でもないですね。

victoria007victoria007 2013/01/18 16:43 小学校の英語の教科書が、
なかなかアレで、
ここには書きませんが、
なかなか運用はむずかしかろう・・・という感じです。

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