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2009年02月18日

本当に恥ずかしいのは「風邪薬で風邪が治る」と思っていること 01:14 本当に恥ずかしいのは「風邪薬で風邪が治る」と思っていることを含むブックマーク

中川事件の続編ですが、やむを得ない薬の副作用は全然恥ずべきこではありません。「運が悪かった」「服用の仕方を間違えました」で済む話です。あれで日本のイメージを変わるなどと論じる海外メディアがいるとすれば、そいつらは最も無能で、どうしようもない連中なのですから無視しておけばいいのです。たかが一人の大臣の一場面をもってして、1億人以上いる日本人を判断できないのは数秒考えたら分かる話ですから。

それよりも、医学生の立場からすれば、日本が最も恥ずべきことは、中川氏を含めて「風邪薬で風邪は治る」だとか「風邪には抗生物質が必要」とか、あるいは「薬は増やせば治りが早く治る」と考えている国民が未だに大多数いるという惨めな現実です。

風邪の原因の90%はライノウイルスアデノウイルスウイルスによるもので、その場合、抗生物質は効きません(二次的に細菌感染を起こした場合は処方することはありますが)。それどころか、不必要な抗菌薬の投与は耐性菌を増やすリスクにもなります。いまや大半の先進国では風邪に抗生物質を処方しないことは常識中の常識です。「帰って暖かくしてしばらく寝てたら治る」と対応するのが当たり前です。

ところが日本では、つい最近まで医師の中には「風邪にはとりあえず抗生物質」を出す先生がいっぱいいましたし、患者さんにしても未だに風邪で抗生物質を要求する人は多い。最近ではようやく医療界では風邪に対する抗菌薬投与の危険が認識されはじめ、医師も本当は出したくないと思っているのですが、何も薬を処方しないと帰ってくれなかったり、口コミ掲示板に悪口を書かれるので、医師も悪いことだと思っていながら抗生物質が処方されているのが現実なのです。

では抗生物質以外の風邪薬なら風邪が治るのか・・・これまた大ウソです。昨今、風邪の治療に使われている風邪薬のほとんどは鼻水や咳といった、体の症状を抑えるだけのものが大抵であって、風邪の治療にはほとんど役に立たない。確かに39℃近い高熱時に体力温存や脱水防止の意味も含めて解熱剤を出すことや、咳があまりにひどくて睡眠を妨げる場合に咳止めを出すことには、一定の意義はあるかもしれません。しかし、解熱剤を服用するとかえって治りが遅くなったという報告もあります。つまり、風邪薬では風邪は治らないし、むしろ大抵の風邪では自然に任せるのが一番なのです。ところが、世間では「風邪薬が風邪を治す」と思っている人の多いこと、多いこと。まさに恥ずべきとはこのことです。

そして、中川大臣やかつて私自身も犯したミス、「薬は用量を増やせば早く効く」という誤解。確かに薬の中にはたくさん服用することで血中濃度が上がり、効きも強くなるものが多いですが、一方で薬の副作用や毒性が現れる確率も高くなります。その副作用で病状がさらに悪化するのなら、用量を増やす意味はありません。適切にコーディネートされた用量を守って使うことが重要です。薬物というのはクスリにもなりますが、毒にもなるのです。だから薬理学ではED50とかLD50という概念があるんですけどね。ともかく、「たくさん飲めば効くんだ」という考え方は自らを危険にさらしますし、そもそも対症療法にしかすぎない風邪治療では、用量を増やしたところで症状は緩和されるにしろ、風邪そのものが早く治るわけがありません。

正直、海外メディアにはどーでもいい大臣の記者会見よりは、こういう「恥ずべきニッポンの常識」というものを取り上げてもらいたいものですけどね。

BoggyBoggy 2009/02/18 19:44 恥ずべきなのはあなた自身ですよ。
風邪薬で風邪が治るような風評を広めているのは、医師ではないんですかね?
あなたの論理でいくなら、風邪引いて病院にいく必要なんてないってことになる。

中川の問題も一般の会社ならクビですよ?
そういう常識がわかってないからそのようなことが言えるわけだ。

世間知らずの頭でっかちの医学生ならでは、ですかね。

sokorano-igakuseisokorano-igakusei 2009/02/19 05:47 おそらく、筆者のいうとおりですね。
上の「風邪をひいたら病院に行く必要がある」という考えは、ここ50〜60年くらいの間につくら
れた社会の風習ですね。
1つ目に、社会では、休むには何らかの届け出がいる。ちょっとした休みなら問題なく有給とかで対処できる
けど、大きな休みとか正式な書類には、医師の診断書が必要になる。(かつてはなかった)
また、2つ目に、昔はお金がないために医者にかかるのは死ぬ時の死亡診断書を書いてもらうだけ、
と言われた時代もあったが、最近では多くの人が医者に風邪でかかるくらいのお金はある。そのため、
「風邪にかかる=医者にかかる」の流れが出来上がってきたのです。
したがって、風邪をひいたら医者にかからなくてはいけない社会が出来上がってきたわけです。
風かかって医者にかかる必要はないというのはおおよそ正しいですね。

ただし、低所得者に多い症例ですが、十分なバランスのある食事や感染症などで免疫能力の低い人、
あるいは生活環境の悪い人は、風邪で肺炎などを引き起こす可能性が高いですね。これは、低所得者が
風にも関わらず休まず仕事をしたり、不健康な環境にいたりするため、身の回りの菌などが呼吸と
ともに肺の中に入り、体の免疫に打ち勝って増殖するためですね。そしてこれは、抗生物質で防げる
可能性のある症状ですね。
風邪をひいて病院に行かなければならない人もいるのは事実ですね。
おそらく医者が強調するのはこの例ではないでしょうか。

taktak 2009/02/19 07:33 >中川の問題も一般の会社ならクビですよ?
>そういう常識がわかってないからそのようなことが言えるわけだ。

大丈夫?
常識がおかしいって議論なんだけど(笑

shinshin 2009/02/20 17:25 Boggyって人はとりあえず批判したい人種なんだね(笑)
墓穴も掘ってるしイタイイタイ。

別に風邪薬で風邪が治るような風評を広めているのは、医師ではないと思いますよ。
確かに薬は出すでしょうが、どんなお医者さんも「お薬飲んで"ぐっすり寝てください"」って言ってるでしょうよ。
それを"薬さえ飲めば治る"と思ってるのは一般人の思い違いでしかないと思いますが。

とおりすがりのサラリーマンとおりすがりのサラリーマン 2009/02/20 22:26 >中川の問題も一般の会社ならクビですよ?
>そういう常識がわかってないからそのようなことが言えるわけだ。

長年サラリーマンやってて、いくつか会社もわたりあるきましたが、
よくこのようにきく、クビの話は、未だに実際にクビになったひとは見たことないです。たいていはもみ消すのが多くの会社という認識です。
こちらのほうが常識では?(間違ってますけどね)
それにしてもまわりの人間が誰も止めなかったのは組織としておかしい気がします。
薬の問題であれば抗精神薬なら可能性は??誰かに毒もられた??
怖い話ですね。。。

vvvfigbtvvvfigbt 2009/02/20 22:40 興味深いコメントを拝見させていただきました。批判も含めて、コメントくださった方々には感謝しております。
実は「風邪には原則、抗生剤を使うな」ということは私たち自身が普段の授業で、基礎系からも臨床系からもこっぴどく言われていることです。それだけ病院や公衆衛生の分野では耐性菌が問題になっているということだと思います。
あと、私が執拗に中川大臣を擁護するのは、中川批判の論理が一般社会にまで広がることを懸念しているからです。ご指摘のようにいまの不景気では彼と同じようなことをしでかすと、「辞めさせる都合のいい理由ができた」といってクビになりかねません。でも薬の誤服用や予期せぬ副作用は誰にでも起こりうることです。ちょうど花粉症の季節ですが、眠たくて仕事に支障を来たしている人は多いはずです。明日はわが身・・・自分がそんな目に合うのは嫌でしょう。だから、私は彼を擁護したいのです。

@Lab.@Lab. 2009/02/20 23:10 本線から完全にズレてるのは承知の上で。

風邪を薬で治すのは間違ってるってのは結構言われてる気がするんですよ。
抗生物質云々は無知だとしても、薬飲んで気持ち治った気分になって
翌日仕事に行かなきゃ行けない人がほとんどじゃないですか、大病でない限り。
つまりはそういうことだと思っています。

中川氏については、私も擁護派ではあります。本当に薬のせいならね。
まあでも、本会議でああだったら問題だけど記者会見ですしね。
コメント欄汚し失礼しました。

TB&SHTB&SH 2009/02/25 14:11 風邪薬に限らず、副作用というのは恐ろしいものです。元空自のパイロット(超がつくくらいの一流)でさえ、花粉症の薬を飲んで訓練中に意識を失って、操作を誤って亡くなっているくらいですから。

日本で仕事をこなして、遥かイタリアで各国の大臣達と会議で話し合い、風邪気味の体調を何とかするために薬飲んだら、という説明にも矛盾はないですし、あの程度で辞めさせるのは損失でしかないと思うんですけどねぇ……。ああ、そういえば風邪でインド首相との会談をドタキャンして、同じ自国に東北で演説やってるどっかの党の党首いまもしたなぁ。いやいや、風邪は怖い怖い(棒読み)。

えっえっ 2011/06/11 23:53 私も薬をたくさん飲めば、抗生物質飲めば風邪が治る、と思っていました。
子供にもあまり飲ませないほうがいいんでしょうかね?
なかなか自力で治せませんが・・。

グリーンクルーグリーンクルー 2016/08/20 18:27 議論と関係ないかもしれませんが、個人的に最も重要と思っていることが書かれてなくないですか??
いや私の認識の間違いかもしれないんで、そうであれば訂正いただきたいです

風邪薬ってそもそも単なる対症療法ですよね?
要は風邪薬なんて飲んだところで咳とか鼻水とかが収まるだけってことです
解熱効果があるんなら熱も下がるでしょう
つまり風邪になった原因であるウイルス感染に関しては何ら効果がない、無効ということですよね
単に症状を抑えるだけ、それが風邪薬です
それって本末転倒じゃないんですかね

そんなものに何の意味があるんでしょうか
そりゃ咳や熱が抑えられれば仕事休まずに出勤できるかもしれませんが、そういうのが目的なんでしょうか?
咳程度ならマスクしてたいていの会社には出勤できますし、熱だって微熱なら余裕で仕事くらいできるでしょう
それより「風邪薬の副作用」
こちらの方が比較にならないほど恐ろしいと思うんですけど

ただの対症療法に過ぎない風邪薬に金を払うというのが、よほどの理由でもない限りアホらしいなって思います
副作用に侵されるだけ危険を背負うだけ損だと思います
個人的には逆に金をもらってでも風邪薬なんて飲みたくないし、なんでみんな風邪薬なんて平気で飲めるのか不思議です

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