すべてのものは紙一重

この短い人生の中で、幸か不幸か、何度か社会を騒がすような大事件を身近に見てきていつも思うことは、不祥事とか事件とかってのは日常と紙一重ってこと。世間は、とんでもない悪人がしでかしていると思い込んでいるようだが、それこそ世間知らずも甚だしい…

命の考え方

実習をすると稀に患者さんの死に直面することがある。私も実習中に2人の死期を看取った。たぶん、医学生の中でも多い部類に入るのではないか。よく命は大事にしなさい、と紋切り型に言われる。学校でも親にもそう教えられるし、大人になっても左翼系マスゴ…

思想としての法律の稚拙性

現代の法律というのは基本的にロックやホッブズの時代の思想をベースとして国民国家や自然権を中心とした考え方になっているが、哲学や現代思想の領域ではすでにポストモダンの時代に入っており、ロックやホッブズの提唱した概念の正当さは相当の範囲で失わ…

妥当な判決かと

3人巻き添え死「不自然な弁解」少年に禁固刑 以前このブログでも、危険運転過失致死にすべきか通常の自動車運転過失致死にすべきかで紛糾したことがありましたね。私は危険運転というのは明らかな危険暴走行為に対して適応すべきものであって(飲酒運転、50…

なんか嫌な予感

羽田が21日から随分と変わるようですが、AIS-Japanというパイロット向けの航路情報サイトで飛行経路を見ていると嫌な予感しかしません。しばらく羽田発着便は控えようかな・・・。衝突の可能性は少ないにしても、ニアミスの件数は相当増えそうな気がします。

医師の給料は政治で決まる

医師の年収ってどのくらいかというと、まあ働く病院や人によって(バイトの有無によっても)差はありますが、卒後5年ぐらいまでは300〜700万ぐらいが多いです。なぜかというとこの期間はトレーニングの期間であって、まだ一人前ではないからです。卒後5年…

警察や検察のない世界を見てみたい

一ヶ月ぶりですが、表題のとおりです。法律や警察というものは結局のところ、「人間が完璧でなければならない」という達成しえない幻想を人々に抱かせ、またそれに縛れすぎて自死を選ぶ人を量産させるだけだということが、最近明らかになっているように思い…

灰色が理解できる人が少なくなった

皆さん、昨今のテレビ等を見てこの世の中どうもおかしいんじゃないか、と感じたことはないでしょうか。たぶんここに100人集めて手を挙げさせたら90人以上は手を挙げるでしょうね。でも一体何がおかしいのか?ということを議論し始めると、途端に意見はバラバ…

西洋医学のメリット・デメリット

twitter上で交わされたNATROM先生と想田先生のバトルは非常に興味深いものがありました。たまたま両者をフォローしていたので少し首を突っ込みましたが、医者と患者の基本的な対立構造がネット上の大思想家の間でも繰り広げられた様子を見て、どこか諦めに似…

人間は自分に似たもの、類似性を感じるものの批判に熱心

官僚バッシングをしている人って、実は自らが官僚的な何もしないタイプの人間なのでは?という疑問が常にありますね。だいたい、人間ってのはエディプスコンプレックスとかを考えてもそうですが、自らと同じものを持っているものに対して強く敵意を持つもの…

日経メディカルの記事

いい記事だと思ったので、ちょっと拝借させてもらいます。というか誰でも簡単に見れるようにして欲しい記事ですね。 国内初の感染者が確認された高校で起こっていたこと (その1) 電車の中で菌をばらまくなと言われた、バスに乗ったら鼻と口を塞ぐ人がいた…

取り消し

ブログの非公開話は取りやめます。というのもプライベートブログを作ってみると、意外と両方持ちながらやる手法もあると思ったからです。いずれにせよ、このブログもデータベース的なものですから非公開にする必要もないでしょう。コメントはチェックする余…

新しい趣向のブログを立ち上げました

よりパーソナルな指向のブログを立ち上げました。でもアドレスは載せません。ハンドルネームももう一つ別で使い続けているものを使用しています。紹介写真も変更しているので多分追跡不能です。文体解析ソフトのようなものを使えば探し出せるかも。もう一つ…

しばらく記事を非表示扱いにします

3年ぐらい続いたブログですが、最近更新頻度も落ち、マンネリ化してきた気もするのでそろそろいったん閉じようかなと考えてます。要するに飽きてきたということかもしれません。 長年のご愛顧ありがとうございました。今後のことについては追ってお知らせし…

コントロールしすぎない教育が最も大事なんだろう

秋葉原事件の加藤被告の裁判ですが、読んでいてなんか虚しい気分になりましたね。昨今の不景気社会で落ちこぼれることをおそれ、小学校低学年から子供に塾を行かせたり、なんでも子供を親の敷いたレールに載せようとする親が増えているみたいですが、子供は…

選挙結果から見る将来の日本の1パターン

私の期待通りに参議院で与党が過半数割れしましたね。ねじれの再来です。前回のねじれもそうでしたが、ねじれ国会になると審議が停滞し、法案や政策の進行がことごとく滞る傾向にあります。多くの人はこのことをあまり良くないことだと考えますが、私はそう…

児ポ条例についてひとこと

私は東京都が制定しようとした漫画児ポ条例には反対の立場です。表現の自由とかそういう問題もあるでしょうが、様々なオタク界と比較的親和性が高い立場の人間として、アニメや漫画、写真などのメディア上でさらされているわいせつな表現が、現実でのわいせ…

魔の北神戸線

先日使った北神戸線ですが、新聞記事を色々あさっているとここ最近西宮山口JCT近辺で立て続けに事故が起きているようですね。 2月13日11時45分:下り線新唐櫃トンネル 直線なのに…トンネル内で消防車横転、2時間通行止め 6月26日15時半:下り線畑山トンネル…

新型うつは勝手なのか?

前回のエントリで書いた新型うつに関する論考はなかなか自分なりにもいいものができたなと思っています。もちろん、全くのオリジナルではなく、内海健氏や斎藤環氏ら現代精神病理の専門家や中井久夫の書物等を参考に一部を組み合わせたり、自身の経験や自分…

KYとコミュニケーション能力が病気を生む

現代日本には非常に罪深い概念が二つがある。 一つはKYで一時話題になったが「空気を読む」という概念 もう一つは近年、入試や就活で頻繁に目にする「コミュニケーション能力」という概念今や当たり前になったこの概念が現代において、軽症うつ病を爆発的…

事業仕分けは自称仕分けで自傷仕分け

私は政治と金の問題や普天間問題よりも「事業仕分け」を民主党の最大のマイナス点と捕らえています。こういう事業仕分けをしている限り、民主党は支持しませんし、悪口はいくらでも言ってやろうと思っています。テレビだけ見ているアホ国民にはわからないと…

感情移入のレベル

友人との議論&「異文化交流」から 私の場合、小説や映画への感情移入というのはあくまで限定的なものにしかなりません。もともとフィクションだという前提でこれらの文化を消費しているし、どれだけ登場人物の心理状態に共感できたとしても、結局「作品を読…

ひきこもりとか

この本、ちらっと中身を見て一目ぼれで買ってしまいました。かの有名な斉藤環先生の本ですが。ロリコンとかをまともに考察していたりして興味深いです。博士の奇妙な成熟 サブカルチャーと社会精神病理作者: 斎藤環出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2010/…

辺野古移転で示された民主党政治の本質

普天間基地移設問題は様々な激論と感情的しこり、連立の危機という大きな代償を残したまま、自民党政権が決めたのとほぼ同じ「辺野古」に移転されることとなりました。このことから分かることは 理念先行型の政治に於いて 政権与党内で意見がバラバラである…

迷(名)言集1

不定期更新。普段の会話の中で私から飛び出した迷言、名言を紹介します。 #1 人間は「人間」である必要がない 意味:「人間らしさ」を定義してはならない 詳解:人間に「人間らしさ」を定義すると、いかなる「人間らしさ」であってもそこから漏れてしまう人…

空港の廃止よりも活用を考えては?

昨日のクローズアップ現代、大勢の日本国民と裏腹に私は全国の地方空港の赤字が「たった」80億円しかないということに正直驚きました。地方自治体の投入額もあるとはいえ、せいぜい2、300億円程度の赤字で何十もの空港が運用されているというのは他の事業を…

高速道路をつくらない方法

道路の整備に関して。高速道路に関しては、「そもそも車なんていらねーよ」という都会と、「車は自転車替わりと言うよりももはや足に近い」という地方の対立構造があるわけです。最近は高速道路の必要性をアピールするために「命の道路」という言い方もされ…

イナイチ走りというらしい

最近知ったこと。私の地元であるR171の茨木-高槻間が極めて走りにくい道路であることは以前にも取り上げましたが、酷道マニアの間では「イナイチ走り」と言われているそうです。全国的にマニアの間では通用する言葉だそうですよ。ちなみにどういうことかとい…

欲がないのはその方が楽だから

NHKの「日本のこれから」という番組で、若者の草食化が話題になっていましたが、私は一人の若者としてこの現象が特に不自然なものだとは思っていません。私自身もどちらかというと草食系でしょう。草食系の最大の特徴は「欲がない、低い」ということです。節…

具現化された死と概念的な死

あの日からもう5年がたちました。時が流れるのは早いですね。都市というものは恐ろしいもので、無機質な物体で視界のすべてを覆い尽くすことができます。街路樹や屋上緑化にしても所詮は人工的自然物。人間の制御下に造られた疑似自然にしか過ぎません。日…