あせって失敗せりか

 先日に注文したあったSSDが届いたので、本日はW杯の中継がないことを幸いに、
換装の作業をはじめたのでありますが、事前の準備が十分でなかったようで、どうも
SSDのクローン化に失敗したようであります。これはいかんことであります。
 さて、これはどのようにリカバリすればいいのか、しばらくはまりながら苦戦を続け
てみることにいたしましょう。
 月末になって、出版社のPR誌が届いています。岩波「図書」で楽しみにしていた編集
後記「こぼればなし」を見てみましたら、ちょっと雰囲気が違うぞと、それで編集者の
ところをチェックしましたら、あら坂本政謙さんは発行者となっていて、編集者が変
わっていました。迂闊でありました。いつから変わっていたのか、まるで気づいており
ませんでした。
 本日に届いた新潮社「波」でも、まずは「編輯後記」をチェックです。ここでは、
「ある授賞式会場の片隅で某社の編集者と雑談をしたら、出版社のPR誌の話になって」
とありました。
 これに続いては、新潮社から新刊「編集者 漱石」をだす長谷川郁夫さんの話題と
なっていくのですが、長谷川郁夫さんがやってらした小沢書店と、長谷川さんの著書
吉田健一」の話題となっていきます。
「ひとしきり今はなくなった幾つかのPR誌を偲びました。とりわけ、小沢書店の
Poetica』。あれはリトル・マガジンの精華と呼びたくなるような雑誌で、わたしは
銀座のこれも今はない近藤書店でよく貰っていました。たしか題字は吉田健一。」
 小沢書店「Poetica」に言及してあるだけでもうれしくなることです。
 このあとに、長谷川さん「吉田健一」の話題になります。
「長谷川さんは『吉田健一』で、あの批評家にとって大切な存在だったさる不運な
出版人の心情を『想像したくない』としています。これは吉田さんが父・茂の不遇期
を『想像したくもない』と吐き捨てるように記した言葉と響き合い、胸が熱くなりま
した。」
 吉田さんに関して「不運な出版人」というのは、吉田さんの一番最初の著作集を
出していた垂水書房のことでありましょうね。この出版社とのことがでているので
ありましたら、長谷川さんの「吉田健一」をチェックしなくてはです。
それにしても、小沢書店主であった長谷川さんにとっても、経営者として苦しい時代
のことは思い出したくもないでしょうか。 

吉田健一

吉田健一