テン・シの日

子どもの成長段階では、正式にはなんと呼ぶのだろう。
自我の黎明期。
手の中に、輝く大きなカードがあらわれる。
太陽のように。

理想、という言葉を初めて知った日、
そのカードに「理想」と名づけた。

名まえのない存在が、名付けられたとたん、顔をもって歩き始め
その後ろ姿を追いかけて行く。どこにたどりつくとも知らずに。

水源をさかのぼり本質をつきつめたいという渇望と
この世の汚れを抱えて濁として海に流れ込みたいという欲望と。

誕生日でした。

家に帰ると
イクオの買ってきてくれたケーキ（ティラミス）と、
ユリからのプレゼント。
「白いイヤリングにしようと思ったんだけど、wakiちゃんは、ちょっと外したのが似合う」
ということで、なぜか白い土鍋。
高級ではないが柔らかな奥行き感、どことなしに優雅なかたち・・・ということにしておきましょ。