フランス外人部隊日本人准尉

 イラクで誘拐された斎藤昭彦氏について、id:iori3:20050510さんのところでフランス外人部隊経験者の証言が読めます。昇進が非常にシビアな外人部隊で、アジュダン(准尉)まで昇りつめた日本人は彼だけだとか。古強者じゃないか。なんとか解放されてくれればいいんだけど……。
 追記:
 読売の記事によると、斎藤昭彦氏の所属は外人部隊でも名高い第2落下傘連隊であったとか。ものすごい精鋭だ。重傷ではなく致命傷を負っていたという報道もあって心配。

Somaliland: Stability amid economic woe

 http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/africa/4372189.stm
 BBCが報じるソマリランド共和国の抱える諸問題。『カラシニコフ』を読んだ際、アフリカの戦乱の中で、ソマリランドが自発的な武装解除に成功していたことに仰天したが、その国家運営は決して順風満帆とは言えないようだ。

カラシニコフ

カラシニコフ

 記事によれば、ソマリランドは資金不足が深刻化し始めている。首都ハルゲイサは繁栄しているが、国民の過半数を占める遊牧民社会は増加する人口を支えきれなくなっている。ソマリランドは外貨の60%をサウジアラビアへの家畜輸出に依存してきたが、98年、家畜への疫病感染を理由に禁輸措置が取られて以来、政府は資金調達に四苦八苦している。
 多くの人々が内戦時代にヨーロッパや北米に移民した親族からの送金で食いつないでいる。しかし今後、海外からの送金は減ることが予想される。移民先の国で生まれた若い世代は、なぜ自分の稼ぎをソマリランドに送金しなければいけないのか不満を持つだろう。
 一極に集中しない、多様な資金源を開拓しなければならない。インフラ整備と教育の普及も急務だ。しかし、国際的な承認が充分でないまま独立を宣言したソマリランドは、平和を保ち続けているにも関わらず、一人前の国として扱ってもらえない。つまり、世界銀行IMFファンドなどの援助基金にもアクセスできないのだ。
 だが、海外からの援助は取り扱い注意の劇薬だと警告する者もいる。ソマリランド開発省のフセイン・ブルハンはこう言う。
「外部から多額の資金が流れ込めば、それをめぐって支配エリートたちの争いが始まるだろう。ソマリアがそうだったように。それに、そうした援助は人々をuncreativeにする。われわれ自身でなんとかするしかないのだ」