2012-02-06
個展「リースとリズム」Report.
2012年1月のはじめに、はじめての個展をしました。
ホルンのマークがあちこちで「こんにちは!」と言っているような、色とりどりの銀座の画材屋さん「月光荘画材展」さんの地下「画室1」にて、1月9日〜15日まで一週間の展示でした。
はじめて、って、はじめはどきどきばくばくするけれど、はじまってみると、夢中で、終わってみると、ぽかーんとして、でも結局「おもしろかったな」とか「たのしかったな」とか「うひひ」とか、色んな小石のような想いが、ぽかーんの湖からぽつりぽつりと浮かんでくるものだと思います。意気込みとは裏腹に(意気込みすぎて?)、終わりの方には体調を崩してしまいましたが、それもまたよい経験になりました。
月光荘の皆さんは、本当に親切で暖かい心遣いをして下さり、お陰さまで「一人でやっている」感じがあまりしませんでした。
心より感謝申し上げます。
急に個展が決まったにも関わらず、足を運んで下さった皆さん、ふらりと立ち寄って下さった皆さん、たまたま出張で来られた方など、作品をご覧頂き、色んな感想やイマジネーションを聞かせて頂いて、とてもありがたく、うれしく思います。
ひとつの部屋を自由に使うことができたので、家から色んなものを運んで、飾ることができました。
この素敵なテーブルは、もともとここにあったものですが、ポルトガルの鶏、宮古島で取ってきた珊瑚、貝殻模様の丸い箱(中身は空っぽ)はわたしが持参したものです。そのほかにも色々なものたちに出張してもらいましたが、一週間のショーは、彼らにとっても非常によい経験になったことでしょう。
これは月光荘オリジナルのジンジャークッキーです(ゆかりちゃん、ありがとう!)。
月とホルンの形。とってもかわいいし、ジンジャーの味がピリッと濃厚で、とってもおいしかった☆
というわけで、お陰さまで、無事に一週間を終えることができました。
本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。
これを糧に、引き続き歩んでいきたいと思っています。
展示のお知らせ ::: Unknown possibility 08 :::
ということで、「あれ?今日寒い?「今日は寒い!」「今日あったかい、、、と思ったけど寒いね」等々、推測と実感と肯定と懐疑にまみれて、言葉のあいまいさが見事寒さのドームに包み込まれて凍ってしまうような毎日ですが、"暦のうえ"のことを考えると、どうも浮足立ってくるような気がし、カレンダー様々だなあと思います。
一年ほど前から、靴下をたくさん(色々検討した末、平均3〜4枚に落ち着いています)重ね履きしていますが、手の指先はどうしてもぷるぷるしてしまい、特に文字を書くときに難儀します。文字って、繊細なのですね。「お」のカーブの部分が必要以上に広がってダンスするので、それは「お」の自由なんですが、全体のバランスとしては「お」のダンスは目立ち過ぎるのです。また、ひらがなよりもアルファベットを書く方が、冷たい指先にとっては気が楽な様子です。
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さて、2012年2月10日(金)〜22日(水)まで、新宿眼科画廊さんでの展示に参加いたします。
総勢12名の公募展です。わたしは、新作1点と1月の個展で展示した一枚を展示します。
どんな空間が広がるのやら、、、不思議のラビリンスに出かける気分で、お越しいただけますと楽しいかと、思います。
どうぞ、宜しくお願いいたします♪
◎昨年秋より、新宿眼科画廊さんにて、ポストカードの販売もさせて頂いております。
::: Unknown possibility 08 :::
○2012年2月10日〜2月22日(水) / 新宿眼科画廊スペースO
○12:00〜20:00(最終日〜17:00) ※木曜休廊
○artist talk : 2月11日(土) 18時〜 (わたしは都合がつかず、不参加です)
○詳細webpage : http://www.gankagarou.com/sche/201102unknownpossibility08.html
【今日のお気に入り vol.1】
昔からやってみたかったこのコーナー、ただ単に(物心ついてからこのかた収集癖のある)わたしが気に入っているものを載せたいと思います。(パチパチー←自分で拍手)
わたしはなぜだか鳥の置物や人形がとても好きなのですが、このお方はすべて木でできているうえ、自分も木ですが、実際に乗っている木も木でできています。外国製らしい色遣いで着色されている方と、木そのままの色のものとがあり、わたしは素朴な後者をうちに呼んで来ました。
下の木の軸をくるくる回すと、木のてっぺんにとまっているこの鳥さんは、キュキュキュイキュイキュキュキュ〜と延々鳴いてくれます。仕掛けはなんとなくわかりますが、でも「こういう鳴き声の鳥、いそうだなあ」と思わせる鳴きっぷり。高音なのに、ぜんぜん頭がキイキイしないところもすばらしいです。
わたしはよく、頭の中が「○×▲□☆※↑→♯!」というような状態(つまり収拾がつかないとき)や「・・・」というような状態(無線停止状態。「何も聞こえませんけど?えっ?もしもーし、もしもーし、何か言ってますか?こっちは聞こえませんけどー?」というようなとき。無風状態)のときに、すくっと立ちあがり、木の軸を持って、無心にくるくるくるくるくると回します。すると、鳥もキュイキュイキュイキュイーと鳴いてくれます。そしてなんだか、頭がしゃきんとするのです。しゃきん、としたところで、次のステップが何か分かるかと言えば、そうでもないのですけれど。
とにかく、そういうわけで、彼には感謝の意を表したいところなのです。
2012-01-26
雪の日
この間、わたしの住んでいる世界に雪が降った。
それは数時間のうちにいちめんに降り積もり、手にすくってみると、砂糖よりも素直でさらさらしていて、握るとぎゅっと固くなるので、おもわず近くに立っている人に向かってやさしい凶器として投げ散らかしてみたい衝動にかられ、実際何度か投げさせてもらった。野球もサッカーもテニスも卓球もゴルフも、みんなボールを使ったスポーツだけれど、雪を手に持ってぎゅっと握って、いびつながら丸く固まったそれを見つめるとき、ボールの始まりのひとつのシーンを見つけたような気がした。
次の日の朝、2つ作ってマンションの塀にこれ見よがしに乗せておいた雪だるま(顔のない)は、ひとつがそのまま顕在で、もうひとつは、三段重ねの丸のうち、もう最後の一番下の丸しか残っていなかった。コンクリートのうえいちめんに積もっていた、あのやっかいで楽しい白い布は、ほとんど消えていて、いかにも冷たくて、濡れたプールサイドを思わせる色で、ただそこにあった。
大方の雪が消えても、小さな雪はあちこちに残っている。屋根の上や、畑の上や、木々の上や、走っている車の上や停まっている車の下のはじっこ。植木の枝の先にぶら下がっている雪のかけら、空を向いて、三本に分かれた枝の真ん中に鎮座している雪のかけら。それらは、白いのではなく、透明で、中に小さな小さな気泡を持っていて、きらきらしている。とてもきれいだ。人間にはつけることのできないアクセサリー。
雪の降る日、雪の積もった日、雪のところどころに残っている様子、それから、雪が降ったことをとうとう忘れてしまった日。すべて魔法のよう。世界が、全体白くなるなんて、一体どういうことだろう。自分の歩いた足跡が、まんべんなく記録される。野良猫がどこに行ってしまったのかが気にかかる。パンジーは、雪の布団をかぶって、その下で相変わらずの色とりどりな花びらで、とてもささやかでかわいらしい。空のどこかから雪が降って来るのを見上げていると、確かに雪は降っていて、わたしは瞬きをしているのに、どうしてだか、時間が止まっているように感じる。雪は時間のわくの外からやってくるように感じる。錬金術師がどこかの部屋の中で、世界の縮小模型に向かってパウダースノーを振りかけているような気さえする。彼は笑っている。縮小模型の中の人たちは、革靴でつるんと滑ったり、窓を開けて口も開けて空を見上げたり、外へ出て飛びまわったり、雪だるまを作ってペットボトルの蓋で2つの目をくっつけたりしている。錬金術師は笑っている。彼にとっては、雪のせいで人がすってんころりんしてしまうことも、子どもが大喜びで雪合戦をするのも、どちらも興味深い、面白い出来事なのだ。
三本の枝の先で、大きなダイヤモンドのような形で光る透明の氷を、写真に収めようとがんばったけれど、何度やっても気に入る写真が撮れないのだった。だから、結局、じっと見つめることにした。やっぱり、魔法のようだ、と思った。凍えるけれど、いつもの世界が真っ白になるなんて。
2012-01-06
個展のお知らせ :: リースとリズム ::
明けまして、おめでとうございます。
2012年が、皆さまにとって素敵な実り多きあたたかい年となりますよう祈っています。
◆個展のお知らせ :: リースとリズム :: ◆
◎来週から、今年初めての展覧会(個展)があります。
◎ホルンのマークがかわいらしくてなつかしい、銀座の月光荘画材店さんの地下1階「画室1」にて、
1月9日(月)〜1月15日(日)の一週間です。
◎開いている時間は、11時〜19時です(最終日15日は16時まで)。
☆月光荘画材店ホームページ : http://gekkoso.jp
100%予想外のことで、さっき慌てて作りたてのスイートポテトをあっという間に二個たいらげてしまったのですが、今回は個展をすることになりました。
新しい作品を含め、たくさんの作品を観て頂けると思いますので、ぜひ、銀座のお散歩コースに入れて下さいますとうれしいです。在廊中は、ポストカードの販売もさせて頂く予定です。
ご存じの方も多いと思いますが、月光荘画材店さんは大正6年創業で、色とりどりの素敵なスケッチブックやユーモアたっぷりのポストカードなど、胸踊る様々な商品の並ぶお店です。地下一階には、喫茶スペースもあります。
2011-12-01
「風景の気配 2011」展のこと。
10月のことになりますが、10月14日〜19日まで、新宿眼科画廊さんにて、「風景の気配 2011」という企画展に参加させていただきました。
お越しいただいた皆さま、お気に掛けて下さった皆さま、そして新宿眼科画廊の皆さまと作家の皆さま、本当にありがとうございました。
とっても楽しかったです!
▲展示の全体風景
▲わたしの作品
わたしは作品を3点展示しました。
生まれて初めてキャンバスに絵を描き、とっても楽しかったです。キャンバスといっても、麻とか綿とかそういう布を木枠に張ったものなわけで、火星やアリゾナ砂漠でしかとれない特別な何かの成分が含まれているわけではないのです。いまわたしは、紙じゃなくて、生地に絵を描いているんだ・・・と思うと、とてもわくわくしました。NHK教育テレビの「つくってあそぼ」という番組のメインキャラクターである、「わくわくさん(年齢不詳)」のように、わたしも日々わくわくさんでいたいものです。
この展示でいただいた気づきやきっかけの芽を出せるよう、わくわくさんとしてしっかり水やりをし、天気や気温に気を配ってゆきたいです。
☆ ☆ ☆
現時点での予定では、来年は、1月と2月にグループ展に参加します。
詳細が決まり次第、次回からはこちらで告知させていただきますので、よろしくおねがいいたします。
籠売りおじさんとの日々
籠売りおじさんは、実のところ、上半身と脚とがお腹の部分で分かれるようになっていて、本来であれば内臓の部分に三角形のお香を置けるようになっている。だけど、そんなことは傍目にはちっともわからない。だけど、とにかく三角形のお香を焚いておじさんの胴体内に入れ、再びおじさんの上半身と脚とを合わせると、パイプをくわえたおじさんの口から、ふわりふわりとお香の煙が出てくるのである。なんともファンタジック。一目でわたしはその有り様が好きになった。
それで、これまでたった一度きり、おじさんにパイプをくゆらせただけである。
「今日だ」という日が来たら、またパイプをくゆらせてもらい、籠を買いもしないわたしは(そもそもおじさんを"買った"のはわたしだけれど)、その様子を約10分間ほど眺めて、うっとりのん気な気分で、うれしくなるだろう。
日本からだとどうやって行ったらよいか、まずは飛行機に乗る必要があることは推測できるけれども、それはともかく、ドイツのエルツ山脈というところの麓で、その土地の木を使って、熟練の職人さんの手で生み出されたのが、この籠売りおじさんだ。おじさんはドイツ生まれのドイツ育ちなのであり、そしてまた、生まれた時からおじさんであるし、これからもずっとおじさんだ。それでずっと籠を背負って、腕にも持って、片手に(本当は)鳴らない鈴を持って、籠の行商人であり続けるのである。
もうそろそろ寒くなって来た日本で、おじさんの服装もすっかり適切である。
実は、籠のひとつには、この前紅葉を見に行ったときに持って帰った赤い小さな木の実が三つ、もうひとつの籠には、先日聴きに行ったポエトリーリーディングの会で貰った鈴が入っている。この鈴は、本当に鳴る鈴だ。だから、おじさんは、もし歩くことができれば、本当に鈴の音を響かせながら、籠の行商をすることができるのである。
そういえば、おじさんは人間ではない。人形だ。しかも、ドイツで伝統的に作られている"パイプ人形香炉"と呼ばれているもので、エルツ山脈の麓の町か村かに行けば、あるいはドイツの空港やお土産物屋さんには、これでもかとばかりに、ずらりこちらを向いて値札をつけられて並んでいるのかもしれない。ポルトガルの鶏人形みたいに、チェコのガラス細工みたいに、フィンランドのイッタラのカップみたいに、宮城県のこけしみたいに。
だけれど、わたしにとっては、おじさんはたったひとりだし、彼をこの世界に生みだしてくれた熟練の職人さんにとっても、きっとそうだと思う。そういう風に感じる。わたしの家には、ポルトガルの鶏人形も、チェコのガラスのピエロも、フィンランドのイッタラのカップも仙台のこけしもあるけれど、全部、たったひとつで、とても大切なのだ。
ねえ、おじさん。
2011-11-22
切手賛歌をつくって、うたいたい。
書きたいことは、小さな丸いブリキ缶を開いた途端にあふれ出てくる刺繍糸やぼたんのように、たくさん、出して、書いて、残して、読んで、もらえるのを待っている気がしている。
でも、正直なところ、書かないまんまで、わたしのこころのなかの、秘密のみずうみの中に、石やプランクトンや、コケや魚として、住んでいてくれるのを知っているから、書かないまんまで、ちっとも構わないや、とも思っている。
あとは、いま、アクリルの絵具が乾くのを待っているところで、どれ文章を書こう、と思った次第。
わたしは、系統立てるということがどうにも苦手で、すぐにたとえ話をしてしまうのも、ずばり、「それ」を言うだけじゃそっけないと考えているところがあるからでもあるけれど、やっぱり、何か刺繍でもしようと思って刺繍糸の束のひとつをとっても、いまだ、十分に大人といえる歳になっても、そのなかからうまく必要な本数を必要な長さ分だけ引っぱり出すことさえ、ままならないように、いつも、長すぎるような短すぎるような風なところで、でももうその下は玉になってしまったところで、首をかしげながらハサミを入れるみたいな風で、なにが言いたいかというと、いろんなものが漂っていて、時折たぐり寄せられたり、コチンとぶつかったり、風で揺れたり、誰かが何か吹いているようなボーッボーッという音が聞こえたりするような、そういう状態がとても心地が良くって。
以前の「木靴のこと」という文章を書いてから、今日にいたるまでのことを書こうとすると、どうしたって、系統立てるかどうか、という点は考慮せねばならないのだけど、それは、とっても、考えるだけで面倒くさいのだ。
いろんな、いろんな、ことがあったし、わたしは全般的にわたしとして、楽しんだり喜んだりひとりごと言ってみたり、それ以外の気持ちもたくさんあったのも当然のことだし、それをどういうかたちで発表していくかは、考え中なんである。
こころのみずうみのなかに手を突っ込んで、時系列で系統立てて並べて行くのは、あんまり性にあわない。
それでいまは、アクリル絵の具が乾くのを待っているところ。
岩絵の具というものを、いまだかつて使ったことがないのだけれど、この前世界堂で、ふと岩絵の具の並ぶ棚の前に立ったら、あまりに美しいのでめまいがしそうだったけど、めまいはしなかったのだけれど、それくらい、フラスコみたいなガラスの細い瓶に入って、膠か何かと混ぜ合わされて液体になって和紙のうえに塗られる日がいつ来るのかさっぱりわからないけれど、あんな風な美しい色の粉が瓶に入ってたくさん並んでいる様子は、すてきだった。だけど、わたしは、水彩絵の具とアクリル絵の具とキャンバスと、塗るときらきらするメディウムを買って、帰った。岩絵の具の神秘、もだから、わたしのこころのなかのみずうみに、瓶に入って浮かんでいるはずです。
いま読んでいる本で『クートラスの思い出』というのが、とてもすてき。とてもすてきで、とてもすき。ぜんぶがすきだ。
『ソフィーの選択』という映画が観たいけれど、近所のレンタルDVD店にはなくて、検索画面には、本でいうところの「絶版」というようなことが書かれてあった。観たいなあ、と思っているだけで、具体的に行動は起こしていない。
ねっちょりしたものはいやだ。
感情でも、なめくじでも。
やっぱり、切手が好きだなあと思う。初めての海外旅行で買ってきたハンガリーの切手シートから、切手を選んで、いま描いている絵に貼ろうと思いついて、たのしい気分になった。切手賛歌をわたしはうたう。
大分産の、しょうがとはちみつの瓶を買ってきた。ゆず湯の瓶にごく自然にまざって並んでいたので、間違えてゆず湯じゃなくてしょうがのほうを買ってしまうひともいるかもしれない。値段も書いていなかったから、たぶん、ゆずのほうと一緒だと思ったけど(それほどそっくりの外見)、どうだったのかわからない。レシートは捨てたので。
しょうがはいつもしょうがだ。なんていったらいいのか、噛むと、目と口が細くなる顔になる。
だけど、体はあたためたいから食べて飲む。
人間なりに冬支度。森のリスはほっぺたにたくさんどんぐりをたくわえているかしら。
スウェーデンで、初めてリスを見た。とてもかわいい、と思う間もなく、すさまじくすばしこい動きで視界から消える。でも、いい尻尾をしていた。
いまはもう、スウェーデンの夏よりも日本が寒い。













