くじらのねむる場所@はてなブログ

岡山県南西部在住。1983年生まれの40歳。経済、ミステリ、ウイスキー等について細々とブログに書いています

市場は何でも教えてくれる。そう、米軍の攻勢さえも……

タイラー・コーエン 「水爆の原料は何だ? 〜アーメン・アルチャンが手掛けた世界初の(そして歴史の闇に葬り去られた)『イベントスタディ』をここに再現〜」(2014年5月12日)(経済学101)


 上記のエントリーを読んで、若松和樹「対米情報戦」*1に書かれていた堀栄三氏のエピソードを思い出したので引用。

 さらに意外にも、米国の民間放送が貴重な情報源になっていた。堀中佐は過去の株式市況の傍受記録から、上陸作戦の前には製薬会社や食品メーカーの株価が必ず高騰することに気づいた。つまり作戦に先立って米軍は大量にマラリアの薬や缶詰を調達し、受注した会社の株に買い注文が殺到しているのだ。相場の変動と作戦開始時期を照らし合わせれば、両者のタイムラグがどれくらいか分かるので、そこからも「いつ」が読み取れる。


 もちろん、堀栄三氏は株式情報だけではなく複数の情報から米軍の攻勢を予想していたわけですが、株式情報も貴重な情報源になっていたのは驚き。16年前の私はこの記事を読んでただただ驚いたことを記憶しています。

 ただ、堀栄三氏の推測は「なるほど」と思うけど、客観的に見てどれくらいの妥当性を持っていたのだろうか?どこかの先生が分析してないかなあ。誰もやっていないなら、卒論のネタぐらいにはなると思うのでどこかの学生さんがやってくれないかなあ(他人任せ)*2

*1:歴史群像』2001年8月号

*2:こういう事例も『イベントスタディ』の範疇に含まれるのだろうか?