工場萌えな日々

2009/02/17 Tuesday 緑の中の巨人。

wami2009-02-17
■触れ合う世界

続いて、本数の少ない路面電車に乗り継いで到着した場所は、到る所で野ウサギを見掛ける、自然に恵まれた広大な敷地を持つ公園

そこへ足を踏み入れて緑が生い茂る小道を進むと、フェルクリンゲンに比べて幾らか小振りな溶鉱炉が2つ並んで建っているのが遠目にも見えてくる。

ドイツのデュイスブルグに在るこのランドシャフトパークは、巨大なスケールに反してひっそりと佇んでいたフェルクリンゲン製鉄所とは対照的に、敷地内一杯に所狭しと家族連れが集まって盛大に賑わっていた。

高炉脇に並ぶ建物の外観には工業建築物写真を撮り続けたベッヒャー夫妻作品が大きく飾られ、中では大音量で様々なバンド生演奏を繰り広げている。

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日本で高炉を利用した産業遺産と言うとやはり東田第一高炉跡広場が有名だが、フェルクリンゲンと同じく静かに歴史を語っていたこのモニュメントを思い出しながら沢山の家族が行き交い子供達の歓声に包まれたこの空間に立つと、余りに近い市民工場との距離に圧倒されつつも自然と笑みが零れてくる。

この場所は、誰にも咎められず工場跡地を存分と散策出来る公園となっていて、狭い階段を上り下りして自由にプラントの上部まで辿り着けたり、土台となる基礎部分を利用してフリークライミングの練習場として活用したり、廃タンクの中に水を張ってダイビング教習所にしたり、それこそ多種多様目的に沿って多くの人達が気侭に遊ぶ事が出来る。

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一通り散策するには短い滞在時間の中、足元を走り抜ける子供達や躾の行き届いた飼い犬達を横目に、希有な存在の中を通り雨に降られながらも黙々と歩く。

そうして、巨大なプラントを真下から煽ったり高炉に登って俯瞰したりと、普段の工場鑑賞では体験出来ない貴重で心地良い一瞬が過ぎ、慌ただしく次の目的地へ向かう為に名残りを惜しみながらこの地を後にした。

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(写真/役目を終えて以降も人々に親しまれる場所)