座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

鹿児島の牧場めぐり

全国的な不景気、それによる地方競馬の廃止……。その影響は九州の牧場にも大きな影を落としていました。
これまで生産をされていた牧場が次々とやめて行っています。
特に顕著なのが鹿児島、いや九州の馬産の中心地とも言える大隈半島の地域、鹿屋です。
多くの牧場が育成牧場にシフトしていますが、その育成も最近頭数が集まらなくなっていっている状況。
そして後継者不足。後継者、および若い方たちの新規生産牧場の開拓が急務となると思います。
それでもなんとか生産を続けようと気を吐く人たちがいます。行ってきました鹿児島県。

鹿児島県の牧場

多くの牧場が集積しているのが大隈半島の鹿屋地区、そして九州種馬場のある大崎地区。
海岸調教で有名な志布志湾沿いには育成牧場がありますので見学する時はここが中心になるのかなぁ。
鹿児島空港付近から鹿児島市にかけても牧場が点々と(協和牧場や徳重牧場)。個人的にはこちらもオススメ。
そして鹿児島県の西海岸、吹上浜沿いにいくつかあるそうです。こちらも一度行ってみたいなぁ。

今回訪問できなかったところ

テイエム牧場さんや田原牧場さんは見学不可ということで断念。ま、仕方ないですね。
坂東島さんの牧場は「今はたぶん北海道に行ってるからいないと思うよ」と教えられたので中止。
吉永牧場はぴぴすけさんにお話を伺ってまして、種牡馬になっているカオリハイパーを見たりしたかったのですが
折しも吉永正人調教師が亡くなったばかり。実家である吉永牧場さんは今ちょっと色々とお忙しかったり、
不幸のあった直後に訪問するのもちょっと失礼かな……と思ったので、今回は控えました。また今度行きたいです。
鹿児島大学馬術部にも行きたかった。しかし見学可能かどうかも分からず、まずは調査してからかな、と。
ここにはマークオーのほか、ビコーミニスター、シロキタスパート、トウカイオーザなどが在籍しているらしい。

牧場の情報収集はこちらで!九州牧場めぐりの拠点「JBBA九州種馬場」

「競走馬のふるさと南九州案内所」とも言います。鹿児島に来たら一度は訪れておきたいところです。
サイレントハンターダンツシアトル、そしてアラブのブルバードライジンを見学。
この時はちょうど種馬たちの蹄を装蹄師の方が削っている所を見学することができました。種馬の蹄でけー。
見学には必須の九州牧場地図もあります。皆さんもまずはこちらに来てみるべきでしょう。

ヒカルイマイが見守る「ニルキング牧場」

九州種馬場のすぐ近くにありますニルキング牧場、服部牧場とも。繁殖牝馬と仔馬がたくさんいました。
こちらには以前までノースサンデーがいたのですが、生まれ故郷である社台ファームに行ってしまったようです。
今年の2歳馬アスターカリズマがこちらの生産としては最後ということになります。応援してあげてください。
また、こちらの牧場で余生を送ったヒカルイマイのお墓もあります。しっかりお参りしてきました。
九州種馬場に来たから必ずセットで見学しておきたい牧場ですね。


先日、こちらの生産馬のシゲルフヴァラが登録抹消になってしまいました。
新馬戦で3着だったので期待していたのですが、おそらく怪我でしょう。
それでも北海道で繁殖に上がれたと聞いてホッとしました。母父サイレントハンターのいい仔を産んでほしい。

注目の1歳馬

トニービンスターの2005(http://db.netkeiba.com/horse/2005109022/

そのシゲルフヴァラの全弟。九州1歳市場で西村新一郎氏が購入。

霧島賞馬ターボフラッシュのふるさと「釘田ファーム」

今年、念願かなって霧島賞を制したターボフラッシュ。生産したのはここ釘田ファームです。
数年前に先代が体調を崩したため近年生産をされていなかったのですが、
会社勤めされてた息子さんである現在の場長がこちらに戻ってきて、一昨年くらいから生産を再開されたそうです。
ターボフラッシュの母ノーザンスイフトが功労馬として大事にされています。ノーザンスイフトは、
ヒノクニレディやブラヴォーコールと並んで、九州の名牝と言っても過言じゃないくらいすごい繁殖牝馬なんです。
ノーザンスイフトの代表産駒は九州産馬ではありませんがターボインパルスでしょうか。準オープンまで行きました。
ターボフラッシュ以前にはブーケファロスという産駒が霧島賞を制しています。


生産を中断している間、繁殖牝馬は北海道の藤沢牧場さんなどに預けていたそうです。
そこで預かっていた時に北海道で生まれた仔が今、連勝中です。
先日小倉の別府特別で優勝したマッチメイトという馬なのですがご存知でしょうか。
佐賀のスーパーワシントンが3着だった時のレースの覇者ですね。これの馬主はもちろん釘田さん。
そのマッチメイトの母アバンダンメントが北海道から釘田ファームに戻ってきているのです。
今後、釘田ファーム生産でアバンダンメントの仔たちが活躍するのが楽しみですね。

注目の1歳馬

アバンダンメントの2005(http://db.netkeiba.com/horse/2005109006/

近親にフェリシアのいるすばらしい牝系。
スクワートルスクワート、さらにマッチメイトの半弟ということで、短い距離でこその馬になりそう。

コウエイロマンの故郷は大きな育成場 「伊東牧場」

私が行った時、ちょうど馬運車に休養馬を移動させていたところでした。これから厩舎に戻るんだな。
邪魔にならないよう見学。ここはコウエイロマンの故郷で現在は繁殖牝馬としているのですが、
今はちょっと北海道に行っているそうです。
こちらは育成、休養牧場として有名で、以前来た時はテイエムチュラサンが休んでいましたね。
どうやらテイエムの竹園氏、ダンツの山元氏の馬などを多く預かっているようだ。馬房も多かったですね。
お仕事がひと段落したようだったので牧場の方と少しお話をさせていただきました。
今週はコウエイトライが出走、さらにちょうどこの日はコウエイソフィアが出走する日でした。
牧場の方に案内されて、休養のために戻ってきていたコウエイノホシ
コウエイパスポートなどにも会うことができました。
コウエイロマンの仔で今年2歳馬のコウエイレインボーも戻ってきていました。
この馬、北海道で生まれたので九州産馬ではないんですよね。今年の1歳は九州産なのでこちらに期待。

注目の1歳馬

コウエイロマンの2005(http://db.netkeiba.com/horse/2005109001/

今年の1歳の父はマーベラスサンデー! 否が応にも期待は膨らみます。

九州の雄 「柏木務牧場」

訪問した時、私はカシノコールミーの登録抹消のことを知りませんでした。
知らないまま柏木オーナーにご挨拶をしたのですが、そういえば心なしか元気が無いような気がしていたんだよな…。
帰ってきてから色々と後悔しているところです。何も知らずにこちらは嬉々と挨拶してたから…失礼しました。
柏木牧場にはカシノリファールなどが繁殖牝馬としています。少し離れた場所には育成牧場も。
ちゃんと生産から育成まですべて九州で行う、理想形ですよね。活躍馬が出てきてくれたらいいなぁ。

注目の1歳馬

カシノリファールの2005(http://db.netkeiba.com/horse/2005109004/

カシノリファールに父コロナズドクエストですよ。これも速そうだなぁ。


このあと新保牧場、吉永牧場、串良牧場などを車窓から見つつ、急いで北上。時間があまり無いなぁ・・・。

積極的に新種牡馬を導入 「ホースランドあいら」

こちらの牧場に来ると真っ先に出迎えてくれるのが元気な犬たち。気分はムツゴロウ王国。
もちろん馬たちもたくさんいますよ。種牡馬としてマルカダイシスイシノナイト
ゴールドプルーフ種牡馬に返り咲くべく雄伏中。種付け能力って回復するもんなんですかねぇ。
スズノミヤビオーも能力が無かったようで残念ですけど、乗馬でもらわれたと聞いてホッとしました。
マルカダイシスダイイシスの直仔、イシノナイトは『華麗なる一族』でサンデーの仔。
血統背景はしっかりしているので仔たちもそれなりに活躍してくれると思うんですけどねぇ。

注目の1歳馬

イブリセイバーの2005(http://db.netkeiba.com/horse/ped/1993109025/

全兄のシゲルシテセンが新馬戦で4着。そろそろ。

名手が強い馬を育てる 「協和牧場鹿児島分場」

旅行に出る前、浅沼騎手との交流会でお話した時に浅沼さんから「協和牧場に高崎時代憧れだった人がいるんだよ」
と教えられていました。それが元・騎手の茂呂菊次郎さん、高崎の名手といえばこのお方でした。
まさかこちらで働かれているとは思ってもいませんでした。お会いできて本当に幸運だったし、うれしかったです。
以前『ガイアの夜明け』という番組で密着取材されていたので覚えている方も多いかもしれませんが、
ここに来る前までは一般企業に勤めるサラリーマンだったのです。色々な苦労もあったんじゃないかな。
その頃にオーナーに誘われてこちらの牧場に来たんだそうです。やはり茂呂さんには
馬と関わる仕事の方がずっと向いているような気がします。私だけでなくファンの多くが望んでいたと思います。
それでも「(箒を手にして)今までこんなもの持ったことなかったからねぇ」とおっしゃってました。
慣れない仕事に多少戸惑いはあったようですが、私にはもう牧場仕事が板についているような気がしましたよ。


こちらでは今はほとんど生産を行わないようにしているそうです。九州産馬ファンとしては残念……。
繁殖牝馬イフウドウドウの母カンコウバイだけしかいません。アサカホマレは北海道に行ってしまったので
今後は九州にいるサイレントハンターなどを種付けするようですが、生産は本腰ではないみたい・・・。
こちらは主に協和牧場生産馬の育成場のようになっていまして、調教コースもしっかりありました。
しかし競馬場でずっと騎乗してきた茂呂さん曰く「コースが小さくて怖くてスピードが出せない」だそうです。
立派なコースなのですが、競馬場に比べれば一、二回りくらいは小さなコースですよね。コーナーもきついし。
それでも「ウチは『牧場調教』はやってない、『競馬調教』をやってるから強い馬ができるよ」と自信たっぷり。
そりゃ茂呂さんみたいな豪腕にみっちり厳しい調教されたら馬も強くなりますよ。さすがプロだと思いました。
だからオーナーも茂呂さんを呼んだんだろうな・・・と納得。イフウドウドウもここでしっかり調教されたんですね。
「いつでも競馬場で走ることができる状態にしている」と茂呂さん。デビュー前の若駒が順番を待っていました。
これからデビューする協和の馬たちがどんな活躍をするか楽しみですね。


浅沼傑騎手や、今度佐賀に短期でやってきた内田利雄騎手の話などもしました。
折りしも大雨で仕事にならない時、雨のおかげで色々なお話ができて良かったです。ありがとうございました。

注目の1歳馬

カンコウバイの2005(http://db.netkeiba.com/horse/2005109005/

イフウドウドウの全弟で当然注目。

そんなわけで

南九州旅行に旅立ちました。

高千穂を通った時、2回も検問に引っかかりました。
福岡での悲しい事件の後、重点的に飲酒運転の検問を行っているようだ。
ああいう事件は二度と繰り返してほしくないもんな。
私も絶対飲酒運転はしません。