PSPバリューパック打ち切り

ファミ通でも業界関係者として何度かコメントを出しておられる、ゲームショップma-yaの店長の日記の7/30の項目で、PSPバリューパックとPS2サテンシルバーの終了について記載されています。

最近のSCEさん、何の前触れも無く「打ち切り」のお知らせが相次いでいます。「PS2シルバー本体」「PSPバリューパック」両者今月に入ってから提案数が少なくなってきたなと思ったら、突然「ハイ、終了です」「え〜どうして〜?」
突然のお知らせ - 店長からのメッセージ

PSPバリューパック終了については、2ch店員スレでも情報が出ていましたが、実際のゲームショップの方からも情報が出てきた形ですね。マーヤ店長さんとしても、このアナウンスは突然だったらしく、その理由も詳しく分かっていない模様。SCEは何らかの説明責任があるように思いますね。小売りに対してはもちろんですし、完全に出荷を止めるのであれば、HPでアナウンスを出してもいい気もします。旧ニンテンドーDSも現在生産停止中らしいですが、HPアナウンスは出されていないので、似たようなものと言えるかもしれませんが、旧DSの場合完全に売れ行きはDS Liteに移ってますからね。それに対して、PSPバリューパックは普通に主力パッケージだけに、小売りのとまどいも大きいのでしょう。


このPSPバリューパック打ち切りの裏にあるものは、はっきりとは分かっていません。PSP2が出るとか新パッケージが出るとかの予測もありますが、予想できる理由の一つとして「見せかけの値下げ」というものがあるのではないでしょうか? PSPには単体20790円、バリューパック26040円という二つのパッケージが用意されましたが、発売当初はほとんどバリューパックばかりが出荷されていました。これは、PSP単体の値段をニンテンドーDSに対抗して無理して安く値段設定しすぎたため、アクセサリで利益率を上げたバリューパックの方でその低価格をカバーしていたのだと思います。その後供給が安定してから、単体とバリューパックのどちらが売れていたのかは分かりません。ただ、ゲームセーブにもメモリースティックは必要なことがあり、実際にはバリューパックの方が面倒くさくないという理由で買われていたようにも思えます。
しかし、昨今のDSの圧勝を受け、PSPの販売は伸び悩んでいます。(数字上は販売数を維持していますが、本来はもっと増えることを想定していたでしょうし、生産出荷台数の影響で在庫も増え、棚卸資産も増加していますし。)かといって、値下げしようにも最初に限界まで値下げしてしまったため、これ以上値下げするのは厳しい状態。そこで、バリューパックを取りやめ、単体発売メインとすることで、実質的にPSPが値下がりしたような錯覚を起こさせたいように思います。実際、ショップでの広告や店頭では、たいていバリューパック→単体の順で値段が表示されています。以下のGEOのチラシをみてもらえればよく分かるでしょう。
セール情報 - GEO/ゲオ
単体のみであれば、あとは店頭でGEOのように消費税分割り引いてもらえれば「PSP 19800円」という値段設定をすることができます。DSがLiteで16800円に値上がりしているだけに、これだけを比べれば値段差は3000円ですからね。効果あるとSCE的には思うのでしょう。

バリューパックをやめる代わりに、メモリースティックなど必須なものをバラバラにそろえるのが面倒になりますが、こちらも2ch店員スレの情報によれば、別途アクセサリパックが発売される模様。

  • Play! Game Pack 3619(抜)
    • メモリースティック デュオ(32MB) 
    • ポーチ(ブラック)
    • ハンドストラップ
    • アクセサリーポーチ(ブラック)
    • クロス
  • Enjoy! AV Pack 3619円(抜)
    • リモコン付きヘッドホン(ブラック)
    • USBケーブル
    • スタンド
    • アクセサリーポーチ(ブラック)
    • クロス

ようするに、バリューパックを単体とアクセサリに分離したような形ですよね。消費者的にはこっちの方がありがたいと言えますし、最初からこうしておけよ、と思うような展開ですね。

いずれにしろ、SCEは小売りや消費者が混乱しないような施策をする必要があるでしょうね。ゲームショップなどはPS2依存のところも多かったですし、PS3前にそういったところにまでそっぽ向かれるようだと、ますます厳しくなるでしょうから。