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わぱのつれづれ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2006年08月20日(日) 岐路

深刻化してきたゲーム雑誌とメーカーの依存体質

ことあるごとにゲームマスコミの提灯記事らしきものに自分はつっこみを入れていましたが、以下の野安ゆきお氏の記事をきっかけに、ファミ通をはじめとするゲーム業界雑誌についての仕組みや裏事情についての議論がいろいろされているようです。

野安の電子遊戯博物館:ゲーム雑誌は岐路に立たされている

ゲーム雑誌の収入源として攻略本制作、ということがあり、その攻略本作成の権利を得るために雑誌の誌面に占める記事の割合にも影響が出ている、というもの。DSでは、攻略本が必要でないようなゲームも多いため、結果的に人気があるのに紙面上の割合が少ないという説明です。コメント欄も結構熱いですね。

攻略本が収入源、というのは前にもどこかで聞いたことがある話ですね。自分はファミ通ぐらいしか読みませんが、たしかにほとんどカタログ集みたいなものですしね。ソフトが売れれば、攻略本も売れる、そういったビジネスモデルで動いているということでしょう。攻略記事自体は、最近ではネットでいち早く最低限の情報はまとまってしまうので、速報性としての価値は正直あまりありません。ただ、マスコミならではの画像付き、マップ付き記事がある分、見栄えがいいのはたしか。攻略本などは資料集的な位置づけでもファンにはうれしいものですし。

とはいえ、「攻略本を売りたいゲームの記事しか載せられない」というのは、完全にゲーム雑誌業界側の意見にすぎません。まあ、野安氏はそちら側の立場の人間なので仕方ないのかもしれませんが、消費者がそれにつきあわされても迷惑なだけです。結果は、雑誌の売り上げ低下、読者ばなれなどで反映されていくでしょう。ビジネスモデルがうまくいかないのなら、それに適応して変化してくれないと。提灯記事や偏見混じりの記事で無理矢理自分たちの望むようにねじまげようとすることだけは、勘弁してほしいですよね。


また、上記のゲーム業界側からの言い訳に対して、メーカー側から見た反論を忍さんがなされています。

あくまでも私の知る限りだが、

「例え多くのユーザーが望んでいても、

 情報を独占(もしくは優先)出来ないのなら扱ってやらん」という態度が

某大手専門誌からははっきりと表れており、

この考えこそがゲーム雑誌を岐路に立たせている元凶ではないかと思う。

「忍之物欲館」オープン、他|忍之閻魔帳

忍さんの記事では雑誌名は伏せられていますが、なんとなくこの某大手専門誌はファミ通な気がしますね。後の文章で「キャラものに強いライバル紙」というのは、どうも電撃PSあたりっぽい感じです(もちろん、明言されていない以上、雑誌名は推測に過ぎませんが)。

実際ファミ通の思い上がった態度については、元セガ、デジキューブの黒川氏が実際の例を紹介されています。

■――ゲーム業界は未成熟な部分も多いから、いろいろな業界を知っている黒川さんは、相当イライラさせられたんでしょうね。

■黒川 未成熟と言えばメディアもそうだよね。僕はエンターブレインの浜村さん(※5)と、面と向かってケンカした数少ない人間だと思うよ。

■――なぜケンカしたんですか?

■黒川 サターン版『バーチャ』発売のときに、エンターブレインと集英社から攻略本を作らせてほしいって連絡があったんですよ。それはもちろん両方にOKしたんだけど、後日あらためて集英社から「『バーチャ』のパッケージのなかに解説本のチラシを入れさせてくれ」っていう連絡があったから、それも承諾してチラシを有償で同梱したんだよね。そしたら、発売日にエンターブレインの浜村さんから「あれはどういうことですか?」って電話が掛かってきてさ。「なんでウチのチラシを入れずに、集英社のチラシだけを入れるのか?」ってことだったんだけどね。

■――ゲーム業界には、とにかくエンターブレインを優遇する慣習がありますね。

■黒川 そんな慣習(最新のニュースはファミ通に出すという暗黙のおきてのようなものがった)はおかしいじゃん。僕は「集英社さんからオファーがあったから入れただけですよ」って言ったんだけど、あちらは「そりゃ間違ってる」っていうんですよ。僕も納得がいかないから「そちらが間違ってます」って言ったんだけどね。で、いろいろやり取りした挙げ句、浜村さんが「一度直接会って話をしたい」って言って会社まで来ちゃった。あのときは塩崎さん(※6)と2人で来たのかな。

新!大江戸デジタル走査線 :4月16日 売り ゲームラボ 掲載インタビューの抜粋 その2

この黒川氏のコメントを見ると、忍さんの訴えるメーカー側の不満というのも非常によく分かるように思います。野安氏の説明では「無理にでも誌面をさかないといけないことがある」ということでしたが、逆を言えばその分、忍さんが指摘しているように、自分の得にならない記事は掲載拒否するということもあるんでしょうね。結果として、双方に不満が残る、と。ぐだぐだな感じですよね。お互いの依存体質が強いからこそ、こうした自体が起こるのでしょう。


こうしてみると、ゲーム雑誌がいかに歪み、危うい状態にあるのかがよく分かります。だからこそ、浜村通信などがしょっちゅう苦しい電波発言を繰り返してしまうのでしょう。ファミ通も、そろそろ週刊は難しくなってくるのかもしれませんね。しかしそうなると一方で、ファミ通の記事での宣伝に頼っていたサードが困るのも事実です。どこかで大きなリストラが必要なんじゃないでしょうか。

1983年にファミコンが登場していらい早20年あまり。その割にはゲーム業界は成熟するというよりもむしろ衰退している雰囲気さえあります。宣伝活動についても、雑誌、メーカー、双方がよりかかって、なれ合いようになっている状態。課題は山積みですが、いつまでもだらだらやっていてもどんどん状況は悪化するだけでしょうし、思い切った構造改革に期待したいものです。

あさあさ 2006/08/20 15:17 「ゲーム批評」という雑誌がありました。
開発者がコラムを書いたり、批評記事が多かったり斬新でした。
段々と質が低下して最近はつまらない雑誌でした。
「広告批評」の様に発展するかもと思いましたが廃刊になりました。
そのうちゲーム雑誌も、無料カタログ雑誌になるかも知れません。

いわしいわし 2006/08/20 16:50 ゲーム雑誌はしばらく見なくなってしまいましたが、
最近のファミ通のクロスレビューの点数の評判を聞くと昔との違いに驚愕してしまいます。
しかし、ネットでいろんな情報を手に入れることができるのですが、ネットだと興味あるところしかクリックしないので、
今までしらなかったうえ、大ヒットするソフトでもないんだけど、
自分に非常に合っているソフトというものが雑誌より見つけづらいようで、ちょっとPS2ソフトの買い方が自分らしくなく保守的になってしまっています。
DSやWii買ったらもっと真剣に情報あつめるかも。

wapawapa 2006/08/20 18:34 >あささん
まあ、ゲームに限らず、ファッション雑誌とかはすでにカタログ化してますしね。広告収入に頼らざる得ない以上、どのメディアもそうなるのは仕方ないのでしょう。
>いわしさん
ネットサーフィンは基本的にPull型、雑誌はどっちかというとPush型ですからね。Pull型ではなかなか関心のないゲームの情報は入ってこないですよね。自分なんてずっとパワプロしか買ってませんでしたし。DSは他のブログや掲示板で話題になっていると、話のネタにほしくなりますね。

なぜベスなぜベス 2006/08/20 23:53 肝心のファミ通の売り上げはどうなってるんでしょうね?
こういう裏の事情は中学生とか高校生とかはあまり知らないですしね。
大人になると気付き始めるとは思うのですが
高校生が大人になれば小学生は中学生になるのだから
次々に読者層はやってきますしね。

円熟は腐敗への前段階で、腐った果実は地に落ちて然るべき。
そこから芽を出す力があればまたやれば良いだろうし。
どうやって腐ってもしがみ付いてる御大を地に落とすかでしょうね。

わりと当人たちは自分が腐ってることに気が付かないんですよね。
権力が集中してるとまだ船が沈み始めてることに気が付かない。
ちょっと離れたところにいると「おーい、その船、傾き始めてるぞ」って解るんだけど(笑)。

Wiiで大工ゲーム出ませんかね。
のこぎりで柱切って、ほぞ組んで、カンナかけて、釘打って。
真っ直ぐほぞ組まないと歪んだり軋んだり。
歪み率高いと傾く。
ま、これだけだとつまんないからミニゲームかなんかでやりたい。

あさあさ 2006/08/21 04:09 任天堂はファミ通を特別に必要としていないと思います。
またゲームが好きな人以外もファミ通読者ではないと思います。
(あたりまえです)
任天堂が取り組んでる層はファミ通読者ではありません。
その為に芸能人などが楽しそうに遊んでる姿を流すのです。
わが家では妻がDSを欲しがりました。(普段ゲームをしません)

「現在、タッチジェネレーションに代表されるDSソフトのように、爆発的にヒットするソフトが存在するにもかかわらず、その紹介記事が少ない理由は、ここにあります。」これは野安さんの所から引用です。

これは逆で任天堂がメディアを選択しているのです。

ファミ通917号P26 宮本 茂氏へのインタビュで
「タッチジェネレーションズのときは、あえてクロスレビューに出さないことで、いままでのゲームジャンルを飛び出す意思表示をしようかなんて考えてました。ただ最近、他社の某ゲームのクロスレビューを見て、これだけの高得点なのに30万本くらい売れなかったら問題だな・・・・って心配してたら、やっぱりそこまで売れてない。それを見て、いよいよゲーム市場の問題は深刻やなって言う話を先日もしてたんです。僕らのやってる僕らの物作りと、消費者や世の中とが、どこかかけ離れてきてるのかもっていう話を、よくしてるんです。かといってこれまでのものをポンと捨ててしまえるものでもないのでお互いに深刻な問題を抱えているな、と。」と発言されています。

宮本氏の発言は同シリーズインタビューの中でも読み応えがあります。

同じ号で和田洋一氏と浜村通信氏のインタビュも掲載されていますが中身が的外れに感じます。
発言の一部を抜粋します。
(全体では無いので伝わらない真意が読み取れない可能性があります)
浜村「ゲームは一般の誰もが使いやすいように設計されていますが、確かに家電はそうではないですね。スクエア・エニックスが持っているお客様へのサービス精神を反映させたい、ということですか?」
これはTVリモコンに30程度のボタンが付いているがゲーム屋が作ると多機能ボタンを採用するという話の一部です。

TVのリモコンを知らないのかと思います。またゲームが一般的だと勘違いしています。浜村氏の発言は???です。和田さんも???です。

結論、任天堂は露出するメディアを選んでいると思います。

蛇足 同号には新納一哉氏のインタビューが掲載されています。
「ニンテンドーDSになって、ある程度まで余計な、瑣末なことを入れなくても許されるという環境になってきたので、ムービーやお話、イベントというものをバリバリ削って、”潜る”ことが目的だということをユーザーさんにわかってもらう」と発言されています。
「瑣末なことを入れなくても許されるという環境になってきた」
気になる発言です。

ファミ通などのメディアは取材力があり、個人では接することが難しい人物や団体から情報を引き出す力があります。
今後は報道というレベルの記事が増えればありがたいなと思います。

sherashera 2006/08/21 10:03 任天堂はファミ通出版元のエンターブレインと、「ファイアーエムブレム」の著作権をめぐった裁判をして負けてしまったので、ファミ通に対しての広告料を減らすという措置を取りました。
だから、DS関連の記事が少ないというのもありますね。

任天堂は、もっと影響力の大きい「少年ジャンプ」とか「コロコロコミック」に力を入れています。

実際にDSがここまで売れているのは、ゲーム雑誌なんて一切読まないライト層のおかげです。ライト層はゲームに関する情報をテレビCMでしか仕入れないので、ゲーム雑誌でしか広報しないコアなゲームが売れなくなっている現状も、無理もないことですね。

任天堂がゲーム雑誌に力を入れず、テレビCMに広告料を注ぐのは戦略上正しいと思います。

勉助勉助 2006/08/21 23:29  この前に行なわれた亀田選手のボクシングの試合結果や日本テレビのアナウンサーが痴漢の現行犯で捕まっても実名報道をしなかったり、警察関係に近しい人が容疑者になると初動捜査が遅れる等など、しがらみがない企業なんてないと思うので、受けて側のメディアリテラシーをしっかりとするしか対応策がないのでは
ないかと思ってしまいます。
 ただ、しがらみが多いということは逆の事を考えれば、それだけ多くの人の目にふれるという事だから、一定以上の質をともなった情報になっているから、ネットのように無数の情報から必要な情報を集める手間をかける必要がないという利点にもなるのではないかなと思ってます。
 P.S この記事の主題である提灯記事をいくら載せても、ネット
でその記事に関しての意見がたくさん見れるので、昔よりも人々に影響を与えないという意見ですが、私の好きな岡田斗司夫さんも1998年に「ぼくたちの洗脳社会」という本で、「今まではマスメディアだけが一方的に情報を発信できる権力を握っていたが、マルチメディアによって誰もが情報発信者になることができるようになった。この大きなパラダイムシフトによって社会がどのように変化するのか?」に関して書かれているので、興味があれば読んでみてはどうでしょうか?

wapawapa 2006/08/22 01:47 >なぜベスさん
ファミ通も生産出荷的な発行部数では未だに結構あると思いますが、実際の売れ行きはどうなんでしょうね。自分もたいてい立ち読み、インタビューなどで貴重だなと思ったときしか買いませんし。
大工ゲームはたしかにおもしろそうですね。ただ、そこまでの細かい操作をWiiコンでできるかどうはちょっと疑問ですが。
>あささん
たしか記念号でしたっけね。自分もよく覚えています。リモコンのボタン数を減らすというのはたしかに最近のテーマではあるのですが、減らしすぎるとせっかくのリモコンのショートカット性が失われてしまうのでむずかしいですよね。ジェスチャ認識は、そう言う意味では普及すると直感的に様々な操作をショートカット的に実行できるのですが、認識制度、疲労度などがヒューマンインタフェースの世界ではずっと課題になっていますね。
ファミ通はインタビュー記事などが読み応えがあるのはたしかですね。あと、なんだかんだ言って速報記事や文章量もありますし。月刊だったらニンドリの方がいいのですが。
>sheraさん
エンブレムサーガ裁判は有名ですよね。ちなみに、その裁判は任天堂は一応、ファイアーエムブレムと混同するような宣伝については勝訴しています。そのあとの、ゲーム類似性の裁判で負けているわけで、痛み分けという感じでしょうか。ファミ通も最近はDSプッシュする記事が増えてますけどね。まあ、得意先のサードがDSに流れてきているからというのもあるでしょうけど。
任天堂は、たしかにジャンプ、コロコロでのスクープが増えてきましたよね。ポケモンがうまくいったので、それの流れで子ども向け戦略をとっているのでしょう。広告料は単に多くかければいいというものでなく、商品とターゲットなどをしっかり見定める必要があるので、なかなか難しいですよね。任天堂はいい広報が付いている印象です。
>勉助さん
ご指摘の通り、テレビは速報性が高いですし、情報量も多いですよね。あとはその裏のところや隠れたところを読み取る努力を加えればいい感じでしょうか。
岡田さんはマンガ夜話とかでもよくみかけますね。誰もが情報発信できる、という岡田さんの話は、逆に言えば「素人でも情報操作できてしまう」という危うさもあるんですけどね。祭りとかもその一つでしょうか。アジテーションなどの影響を受けやすく、動き出すととまらないところもあって、怖いところもありますよね。素人だから何やっても言いというのではなく、個々人がモラルを持って発言できるよう、ネットも成熟できるといいですね。

makubemakube 2007/01/07 16:33 社団法人日本雑誌協会(趣味・教養誌を参照)
http://www.j-magazine.or.jp/data_001/index.html

ここによると公称50万部だそうですが、印刷証明付部数を公開しないところを見ると実質は相当低いでしょうね。

守るべき弓守るべき弓 2007/02/04 03:51 『ゲームいろいろ情報』→雑談コーナー→・まこなこ→2006年3月7日:ゲーム雑誌の販売数の現状2005年編

ここでゲーム雑誌の販売数の話をしています。プラスにしろマイナスにしろ、情報が見えないというのは外から見たら不気味だし、中からでも見えなかったらそれはもはや崩れ落ちるしかない。

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