ショッピングチャンネルでいよいよ新作配信か
発売前にWii用の新作配信やDSの体験版配信などを紹介していながら、なかなか配信が開始されないWii。WiiSportsという強力キラーのおかげで好調な売れ行きを見せているとはいえ、任天堂のソフトとしてはGCからの移植ばかりと、岩田社長が決算報告で謝っていたようになかなか計画通り進んでいない状態です。
そんなWiiのバーチャルコンソールにおいて、ようやく新作配信の話が出たようです。
Game*Spark - : その名も『WiiWare』!新作ゲームのダウンロードサービスがついに発表へ by Miu
ソースはNewsweek〜NOAレジー社長と対談
ニュースソースは以下のNewsweekのブログ記事のようです。
Level Up : EXCLUSIVE: What is WiiWare? Level Up Gets the Scoop On Nintendo's Brand New Bag
これによると、NOAのレジー社長が情報を流した形みたいですね。ブログ形式だけに、情報公開までの流れなんかも上記リンクでは書かれています。3月のGDCでなんか情報が出ると思ったが出ず失望し、なかなか情報が出ずやきもきしていたところに月曜日に広報から連絡があり、火曜日の午後にレジー社長と対談、水曜日に公式にアナウンスした、という形みたいです。
大手だけでなく、小規模チームによる新作配信も
公開された情報によると、名称は「WiiWare」。メイドインワリオシリーズが海外ではWarioWareとなっているので、この名前は海外だけかもしれませんね。仕組みとしては現状のバーチャルコンソールと同様、ショッピングチャンネルから好きなゲームを選んで、Wiiポイントで購入する形になるようです。ただし、ゲームはこれまでのような旧コンソールのソフトではなく、新作Wii向けソフトとなります。
しかし、ちょっと違うのは販売元を大手(この記事はUbiSoftとセガと書いてありますが)に限定するのではなく、小規模のチームが開発したソフトも発売できるようにすると言っています。このあたりは、岩田社長がバーチャルコンソールで掲げていた理想に沿った形ですよね。山内元社長から引き継がれる、「軽薄短小」を具体的に据置ビジネスとしてやっていけるような形にするという。
任天堂自体は、バグや互換性のチェック、そしてレーティングがちゃんとしているかなどのチェックをするぐらいで、ゲームそのもののクオリティについて「任天堂チェック」はあまり行わないとのこと。これは小さなチームでもゲームを気軽に出せるようにするための施策なんでしょうね。ただ、その分クソゲーの率は高まるかもしれませんが。ゲームクオリティはソフト販売側がちゃんと責任取れ、ということなんでしょう。
ソフトの発売は来年?
気になるのは、実際にWiiWareが出てくるのが来年になってからとのこと。正直、Xbox360やPS3がとっくにオリジナルコンテンツのネットワークダウンロード販売をしているというのに、遅すぎやしませんかね?WiiのWi-Fi機能の開発キットもかなり送れていたようですし、ネットワーク関係でまだノウハウが足りないんでしょうか。低消費電力で常時起動できるWiiConnect24もそれほど活用できてませんし。むしろPS3の方が「まいにちいっしょ」がある分頑張ってますよね。
WiiのDVD機能なんかも、最初アタッチメントで対応と言っておいてキャンセル→後で特別版出すとアナウンス(本当に出るかどうかも怪しいですが)とか、ニンテンドーDSのワンセグも昨年中に出すと言っておいて延期アナウンスもなしに放りっぱなしとか、この手のゲームにダイレクトに関わらない技術的なところで、任天堂もちょっとグダグダなところを見せることがあります。特にワンセグの放置っぷりは任天堂にしてはらしくない、誠意のない対応だと思うので、せめてアナウンスぐらい出して欲しいですよね。
もっとも、元々任天堂はゲーム屋ですし、ゲーム以外のところだとソニーやMSの方がさすがにそっちをメインに商売して高い売り上げを誇っているだけに、ノウハウに差があるのは仕方ないかもしれませんけどね。任天堂もそれが分かっているからこそ、コアとなる技術はその分野のトップクラスの企業と広く提携して導入するようにしているのでしょうけど。とはいえ、古くから各種コンソールでネット関係のサービスもいろいろ手がけていたのですから、Wiiでもそうしたノウハウを生かしてうまくやって欲しいところはあります。
上記WiiWareの提供に時間がかかるのは、純粋に現状Wiiでのソフト拡充に精一杯ということなのかもしれませんが、いつまでも絵に描いた餅で消費者がお預け状態なのもなんですので、とりあえずネタとしての情報公開ぐらいは行って頂きたいところですね。Newsweekの記事ではすぐにもう少し詳しくアナウンスされるということなので、それを期待して待ちたいと思います。
P.S.
日本でも各種報道が出たようです。
ITmedia News:任天堂、Wii向けゲーム開発サービス「WiiWare」を発表
新作ゲームを配信するWiiの新サービス”WiiWare”が2008年スタート / ファミ通.com
基本的には、NOAの発表をそのまま記載しているという感じのようですね。日本での販売の場合、開発キットの入手、CERO審査などがあるので単なる一個人ではなかなか難しそうですが、携帯ゲームを出しているような会社がWiiにそれらを移植して小遣い稼ぎ、という流れは十分ありそうですね。