マイクロソフト、Xbox360関連事業は先期も黒字

日本では週販3桁に突入しようかという勢いのXbox360

Xbox 360 (HDMI端子搭載) 【メーカー生産終了】

Xbox 360 (HDMI端子搭載) 【メーカー生産終了】

一方、ソフト面ではいろいろ今後もタイトルが予定されており、海外では本体もソフトも好調を継続しています。特に、ソフトの売上面ではWii&DSの任天堂と比べても遜色の無い争いをしているようですね。2008年2月の北米ソフト売上(NPD)だと、以下のような感じですし。

1. Call of Duty 4: Modern Warfare - Xbox 360Activision – 296,200*
2. Devil May Cry 4 - Xbox 360Capcom – 295,200*
3. Wii Play w/remote - Wii – Nintendo – 289,700
4. Devil May Cry 4 - PS3Capcom – 233,500*
5. Guitar Hero III: Legends of Rock - WiiActivision – 222,900*
6. Mario & Sonic at the Olympic Games - DS – Sega of America – 205,600
7. Lost Odyssey - Xbox 360Microsoft – 203,600
8. Turok - Xbox 360 – Touchstone – 197,700
9. Guitar Hero III: Legends of Rock - PS2Activision – 183,800
10. Rock Band - Xbox 360 – MTV Games/EA – 161,800
February 2008 NPD: Xbox 360 Leads Software Sales but... - Xbox

そんなXbox360関連事業ですが、マイクロソフトの中間決算報告で、先々期の初黒字に続き先期も黒字を達成した模様です。

マイクロソフトのXbox 360部門、また利益を上げる 累計台数は1900万台突破 - Engadget Japanese

Xbox360がハード&ソフト共に好調

一応、本体売上も好調と述べられていますが、実際にはこの時期はMS曰く「供給が間に合わなかった」ということでPS3に1月2月と負けていた時期。やはり大きいのは上記で上げたようなソフトの好調ではないでしょうか。

現在のコンシューマゲーム機はソフトに対するライセンス料をプラットホームメーカーが取得することができます。ソフトがたくさん売れればその分ライセンス料も増えるわけで、ファースト自らが労力をかけなくてもお金が入ってくるわけです。各社、ハード機のシェア争いに躍起になり、少しでも多くのソフトメーカーを陣営に取り込もうとするのは、こうしたライセンス収入による収益も非常に大きな要因となっていると思われます。

Xbox360はライセンス収入という点では現世代据置ゲーム機では一番優秀な成果を上げている感じ。Wii任天堂が特に引っ張っているだけに、ライセンス収入というところではまだこれから、というところでしょうか。PS3は、本体が逆ざやだけに少しでもライセンス収入で儲けられる構造に持って行きたいところですが、ソフト売上面ではXbox360に遅れをとっており、これからの挽回が期待されるところです。

外市場が国内ゲームにも影響

ビジネス的な観点で見ると、今やゲーム業界は世界市場を抜きでは語れなくなっています。日本人としてはどうしても国内での売上ランキングだけに目が行ってしまいがちですが、メーカーから見れば日本で売っても海外で売ってもどちらも「お金」という点では同等であり、最終的に儲けられるソフト作りが必要になってくるわけです。特にHDゲーム機は日本での立ち上げが遅れているだけに、国内ソフトメーカーも当分は世界を見込んだ制作が必要となってきます。PS3でのサイレン新作も、相当に海外を意識したものになっていますしね。

再びサイレンが鳴り響く……『SIREN: New Translation(サイレン ニュー・トランスレーション)』 - ファミ通.com

PS2時代のように、日本人ゲーマー好みのゲームが次々と出てくるのは、しばらくは起こらないのかもしれませんね。当分は、DSやPSPといったすでに本体が普及しているハード向けばかりになってしまうのかもしれません。据置ゲーム機に関しては、ゲームユーザー側も世界動向をある程度意識しておいた方が今後のソフト展開を予測しやすいように思います。今年後半の国内ラインナップはまだあまり明らかになっていないだけに、今後の発表に注目です。